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…知って得するページ…

   ≪ ルールを実行してから考える ≫
2022/11/11(Fri)

2022/11/04 のコメントです。

昨年末に「来年、儲からなければ株式投資をやめたほうが良い」とコメントしました。現在、株式市場は長期の往来相場となっていますが、このような相場状況でもで収益の大小はともかく、ある程度の利益を収められたのではないかと思います。

もし、今年の相場展開でも収益を上げられないならば、その投資手法なり、投資に対する考え方などに問題があるのではないでしょうか。何か根本的な間違いがあるのではないだろうか。

たとえば、マイナスとなった銘柄を切るに切れずにいつまでも持っている。あるいは、利益10%などとして小幅に利食いしてしまうなど、何らかの根本的なミスがあるはずです。

もし、これらの問題に気づかずに売買して収益が上がらないのであれば、まだ救いようがあります。なぜなら、その問題に気づいて改善すれば良いのですから。厄介なのは、これらの問題に気づいていながら実行できないことです。

投資の理論や手法を理解しながら、それを実践できない。これは投資家本人の性格に依存するもので、本人以外には解決できない問題なのです。損切りすべきことを理解しつつも実行できない。なぜできないのでしょうか。

私が見ている限りでは、「理解しつつも実行できない」という人の多くは、わりと教養の高い人に多いような気がします。なぜでしょうか。

それは考えすぎるということなのでしょうか。「ここで損切りすると、マイナス○○となり、投資金に対して何パーセントの損となる。これでは投資金が減少し、投資利回りの低下を招く、よって、ここでの損切りはするべきではない」などと。

少しオーバーな表現かも知れませんが、考えを巡り巡らせ行動にセーブがかかってしまうようです。いくら考えても、主役はマーケットであり、個人の都合など考えてはいませんし、明日のことなど誰にも分からないのですから・・・。自分で作成した「ルール」も守れないで、マーケットでは生き残れません。

これらの状況を表現した語録があります。「識者は行動せず、理論だけで結論を出したがる。やってみなければわからない。行動すれば新しい展開が見出せる。考えているだけでなく、ぶつかってみろ」。

損失が膨らんでくると、どうしてもマイナス思考になってきます。当然ではありますが、これらがあまり度を越すと収拾が付かなくなり、パニックに陥ることだってあります。マイナス思考とは、先のことを考え過ぎたり、物事の成否を考え過ぎたりすることにより、限界意識が先にたって起こるものです。過ぎたるは及ばざるがごとしと言ったところでしょうか。

考えることも大事なことですが、まずは自己ルールを実行してから、それらについて考えるべきです。ここで自己ルールを実行すべきかなどと考えているのはナンセンスです。自己ルールも守れなければ、最後には暴走し、崩壊を辿るだけです。

投資成果は「投資家の性格に起因する」ものです。もし、今年の相場状況でも収益を上げられなかったなら、投資手法もさることながら投資家自身の投資適正も見つめ直すことも必要なのではないでしょうか。



   ≪ スキャルパー ≫
2022/11/04(Fri)

2022/10/28 のコメントです。

10年ぐらい出席している、とある会社の会合では毎年メンバーが入れ替わる最初から参加しているのは私だけになってしまった。浮き沈みの激しい業界であることを表しているのだろうか。

会合では投資家は日ごろの鬱憤を晴らすかのように能弁である。「では、もうそろそろ」と言われるまで話が尽きないようである。トレードは孤独な作業であるため、やむを得ないところだろう。

これらの会合で最近感じることは、専業のトレーダーが増えてきていることだろうか。名刺を交換すると、その名刺の肩書きが「投資家」「トレーダー」などと書いてある。以前はあまり見られないことであった。

詳しく話を聞いてみると、そのほとんどがFX専門であり、しかもスキャルパーである。スキャルパーとは、スキャルピング、つまり超短期売買を行う投資家のことです。一般的には数秒から数分でポジションを閉じることが多いと言われています。

スキャルピングの語源は、アメリカインディアンが行っていた「頭の皮を薄く剥ぐ」という意味で、スカル(頭蓋骨)からきた言葉です。市場から薄い利益を剥ぎ取ることをイメージしたものです。ちょっと恐ろしいような気もしますが・・・。

スキャルピングのトレードは、時間が短い分、利益幅も小さくなりますが、短い時間一定方向に動くところを取ることから、利益幅は小さいながらも一回あたりのトレードは利益になる確率が高くなります。

利益になる確率が高くなることから、レバレッジを高くして、トレードを何度も繰り返すことによって、薄い利益をコツコツと積み重ねるといった手法です。1回のエントリーで、数pips〜10pipsくらいを抜くことを目標にしているようです。

大きな金額の取引となることと、瞬間の値動きを利用するので、ポジションを持つタイミング、相場がポジションとは逆の方向に行った場合の素早い損切りといった反射神経的な決断力が勝敗を左右します。トレード技術というよりゲームのような瞬発力が必要になります。そのためスキャルパーには若い人が多いようです。これらのトレードは万人向けではなく投資家のセンスに依存しているようです。

トレードしている間は、PCの前にはりついて、相場を見続ける時間と集中力が必要です。また、システムの突発的な事故があっても大丈夫なように取引口座には最低限の証拠金だけ入れておき、何かあっても強制ロスカットで終わらせれば良いようにしているようです。とにかく、瞬間瞬間の作業であるため気が抜けません。相当な集中力が求められます。

毎日PCの前にはりついて、気を緩めることなくトレードすることは精神的にも相当な負担がかかります。トレードを終了するとがっくりして気が抜けたようになるとも言っていました。投資家の会合では、これらのストレスを吐き出すかのようにしゃべりまくるのでしょうか。

もし、中高年者がこれらのスキャルピングを行うとすると、まず頻繁に変わる気配値を集中して監視しなければなりません。このときすでに動体視力が衰えているため気配値を追うことができません。反射神経も鈍くなり、ついキーボードを打ち間違います。また、同じ姿勢でPCの前にはりついているため肩がこり、目が疲れてきます。中高年者は気力も衰えてきていますので、作業の継続性にも負担がきます。

これらのことから、スキャルパーはほとんどが若い人たちです。やはり、投資においては投資家自身の資金量や投資家の性格、センスなどを見極めて、投資家自身に合った投資手法を選択すべきであると思います。



   ≪ 敗者が相場を動かす ≫
2022/10/28(Fri)

2022/10/21 のコメントです。

「自分は投資に向いているのだろうか」と、誰でも一度や二度は考えたことがあると思います。私は、投資の向き不向きは、最終的に本人の性格に依存すると考えています。性格というものは、変えようとしてもなかなか変わらないものです。

投資において勝つ人はいつも勝っているし、負ける人はいつも負るという現象が起こるのは、この性格に起因するのでしょうか。性格が全てとは申しませんが、個人投資家を長い間見ていると、何となくそのような感じがするのです。

投資において、投資家の性格が顕著に出るのは、やはり損失を抱えた場合でしょう。損切りにおける投資家心理に興味深いものがあります。たとえば25日移動平均線を株価が下回れば、直近で買った人の多くが含み損を抱えたということであり、さらに株価が移動平均線から下方に乖離すれば、さらに多くの人が含み損を抱えたということになります。

テクニカル分析を否定しても、この事実は否定のしようがありません。損失を抱えた投資家心理というのは、人さまざまですが、不安、迷い、怒り、失望、恐怖というものが支配的になっています。

そもそも人間というのは、投資に限らず嫌なことは先送りする傾向がありますので、投資で損失を蒙った場合、多くの個人投資家が最初にとる行動は「現実逃避をして嵐が通り過ぎるのをひたすら待つ」または「負けを受け入れることができず、資金が続く限りナンピンして回復を待つ」ではないでしょうか。

株価が短期間の値幅調整で終われば上記の体制でも耐えられますが、大幅な下落や時間的調整が長引くと次第に耐えられなくなります。なぜなら人間は短期間のストレスには耐えられますが、先の見えない長期のストレスには耐えられないからです。

また、信用取引などの場合は、精神的に耐えられなくなる前に、追い証などで資金的にショートする人も出てくるでしょう。従って調整が長引くと次第に「この辛い状況から一刻も早く抜け出したいと損切りをする」ことになります。

相場の上昇にしても下降にしても、相場の天井や底値の最終局面では、トレンドの勢いにプラスして、損を抱えている投資家の最終的な投げが出るので、出来高を伴ってチャートは鋭角的な上昇または下落を描いて相場が終了します。

相場は、常に買い手と売り手の攻めぎ合いで成り立っています。その均衡がどちらかに破れたとき、トレンドが発生し、一方が徹底的に打ちのめされるという特性を持っています。そのようなとき、儲かっている投資家の行動心理などより、損失を抱えている投資家の行動を読むことが重要になります。

自分が有利な方に付き、弱っている相手を攻めるのは戦いの鉄則ですが、相手が白旗を上げたと見たときは、ポジションを逆転するなど、常に負けている投資家の立場に立って相場を見ると、自ずと取るべき行動が見えてきます。

また、相場の天井や底値の最終局面では、基本的に負けている人の行動が株価を動かすものです。天井の末期には、今まで損をしていた人や乗り遅れた人が一斉に買い走り、天井のフィナーレを迎えます。大底圏では、損を抱えている投資家の最終的な投げが一斉に出ます。そして最後に相場が崩壊するとき、群れ(敗者)は壊滅状態になるのです。

相場における勝者は、敗者の数に比べて圧倒的に少ないものです。ただ勝者が脚光を浴びる傾向があるために、勝者の行動に注目が集まりますが、実は敗者である群れの行動にこそ着目して行かなければならないのです。つまり「敗者が相場を動かす」ということです。

よって、投資の世界では敗者が多いわけですから、敗者の心理やその行動パターンをよく理解して、それらを今後の投資活動に役立てることが必要であると考えます。



   ≪ 投資家心理は「負」 ≫
2022/10/21(Fri)

2022/10/14 のコメントです。

投資における解説は、結果を見てからの解説は誰でもできるのですが、そのプロセスを理論的に説明することは重要です。これらが体験となり、今後の投資活動に大いに役立つものと思います。

さて、投資手法は投資家の数ほどあるといわれていますが、なぜか同じ投資手法で運用しても儲かる人と儲からない人が出てきます。なぜでしょうか。

その原因の多くは、投資家の心理に起因すると言われています。ここに投資家心理をうまく表現した文献がありますのでご紹介しましょう。この解説は、信州大学経済学部教授である真壁昭夫氏による解説です。

『【問い】株式投資の世界では、100円値上がりするとすぐに売ってしまい、その後の値上がり益をふいにしてしまうことがよくある。逆に100円損したときは「もう少し待てば株価が上昇に転じるだろう」と考えて持ち続け、結局さらに下がって大損をすることがある。どうしてそうなるのか。

【答え】行動経済学の創始者で経済学者のカーネマンとトヴェルスキーの2人は人を集めて、株価が100円値上がりしたときの喜びの大きさを「1」とした場合、200円値上がりしたときにその喜びの大きさはどうなるか、反対に100円損したときに悲しみの大きさはどうなるかを質問し、相対的な損益に応じた喜びや悲しみという価値の変化の度合いを測定した。その結果が「価値関数」と呼ばれるグラフなのだ。

ここからまずわかるのは、人々の意思決定のもとになる価値は、特定の状態からの変化、つまりリファレンス・ポイント(参照点)から離れることで発生するメリット(効用・利益)やデメリット(損失)に大きく依存すること。また、利益が発生しているプラスの領域と、損失が発生しているマイナスの領域とでは、価値関数の傾きが異なる。そして、その傾きの緩急の違いから、100円儲かったときに感じる喜びの大きさと、100円損したときの悲しみの大きさを比較すると、悲しみのほうが大きいことがわかる。

そうすると、儲かっているときと、損失が出ているときの人間がとる行動に違いが出てくることになる。そのような現象を行動経済学では「鏡映効果」と呼び、利益が出ている局面であると、人はいま発生している利益で満足してしまう傾向が強まる。そして、それ以上のリスクをとりたくないと考え、リスク回避的な行動をとるようになる。

利益が発生しているときは「さらに利益を追い求めなくても、いま発生している利益でもう十分だ」と判断しがちになる。一方、損失が出ているときにはリスク受容的な行動が強まることになる。

多くの人は株式投資で損失が生じると、まるで金縛りにあったかのように身動きがとれなくなり、ずるずると株を持ち続け、さらに大きなリスクを抱え込むことになるのだ』

以上のように、投資における投資家心理は「負」の方へ傾きがちのようである。よって、裁量的な売買においては、これらの点を十分理解してから挑むべきではないでしょうか。



   ≪ ワイルダー ≫
2022/10/14(Fri)

2022/10/07 のコメントです。

今回は、私の投資スタイルに共通するものがある、テクニカル分析の第一人者、ワイルダーについて解説いたします。マネー・マネジメント(資金管理)メンタル・マネジメント(自己管理)の重要性を説いています。

ワイルダーは、画期的な6つのシステム(パラボリック・タイム/プライス・ システム、ボラティリティ・システム、ディレクショナル・ムーブメント・システム、トレンド・バランス・ポイント・システム、リアクション・トレンド・システム、スイング・インデックス・システム)を考案しました。

ワイルダーとは、トレーダーであれば誰でも知っているあのJ・ウェルズ・ワイルダー・ジュニアのことです。彼は数々のテクニカル指標を考案したテクニカルアナリストですが、同時にトレーダーでもありました。理論とともに自らもトレードする実践家であったわけです。

よく使われるRSIもワイルダーによって考案されました。その彼が愛用するデスクの近くの壁に常に貼り付けていたメモがあったと言われています。彼自らの著作の中で明らかにしていますが、それは「損失は膨らむにつれ、その回復に必要な利益は幾何学的に増えていく」という冒頭の言葉に続き、一覧表が記されているものでした。

当初の資金に対する損失の割合5%、その損失の補填に必要な利益の割合は5.3%。と表は始まり、次々と表は書き足され・・・、最後に当初の資金に対する損失の割合90%、その損失の補填に必要な利益の割合は900.0%、と記されていたそうです。

当初の資金が損を重ねて10%まで減少してしまうと、900%も儲けないと元の資金に戻らないのです。そして、この表についてワイルダーはこう述べます。「かつてフェニキア人やローマ人が活発に市場取引を行い、ギリシャの七賢人のひとりが大儲けした時代から変わっていない問題である」と。

勝つためのトレード・システムの考案者自身が常に自身のトレードに対して、リスク管理を自らに言い聞かせていたことはとても興味深いことです。でも、前述の「損失は膨らむにつれ、その回復に必要な利益は幾何学的に増えていく」ということは、逆に言うと少しずつの儲けであっても、資金が増加して母数が大きくなっていくと、少ない割合の増加であっても利益が幾何学的に増えていくことでもあります。利益率とともに勝率の大切さも示唆しています。とかく、トレード手法のほうが重要視されがちですが、まずはマネジメント(管理)が大切なのです。

マネー・マネジメント(資金管理)、メンタル・マネジメント(自己管理)などは、自己のミッション・ステートメントとして、ワイルダーのように壁に掲げておく必要がありそうです。また、ワイルダー流の資金管理の概念として、
1. 一つの商品に手持ちの資金の15%以上はつぎ込まない。
2. 一度に手持ちの資金の60%以上は動かさない。
と、これを上限値としながらも、自身のルールとしていたといいます。

現代的には、ちょっと枠の大きすぎる感じもする資金管理ですが、このあたりにワイルダーの自らのシステムへの大いなる自信が覗えるような気もします。

さて現代では、資金管理にもいろいろな流儀があるようですが、マネー・マネジメントの中で特に大切なのが、リスク・マネジメント(リスク管理)とされています。諸説ありますが、リスク選好の範囲は、伝統的な考えでは2〜5%以内が良いとされているようです。

「えっ?、なんだそれ!」と言われそうなくらいの小さなリスク限定ですね。そうなんですね。20〜50回連続して負けて、つどつどの投資額をすべて失っても資金が耐えうるようにするくらいが資金の安全度が高いというわけです。

20回連続負けはやろうと思ってもなかなかできることではないのですが。資金に対して小さな玉数にしたり、損切りで損失を限定すると確かに安全といえそうです。「20回連続負けを想定するなんてことは、トレード手法法自体がおかしいんだよ」という声が聞こえてきそうですが、それほど「リスク管理は大切だ」ということなのです。

「初心の人ほど恐れを知らずに玉数が多過ぎ、熟練者ほど恐れを知り過ぎて玉数が少ない」などと言われるのも、なんとなく解るような気がします。



   ≪ デイトレード・名言集 ≫
2022/10/07(Fri)

2022/09/30 のコメントです。

今回は米国最大の投資家教育会社創業者である「オリバー・ペレス」の言葉より、「デイトレード」について、皆様の参考になればと思い抜粋して掲載いたしました。

投資市場で成功するためには、自らの血を流しお金を惜しまず、生活のほとんどを注ぎ込むことが必要です。市場への授業料は高い。それを否定しようとしないところです。

しかし、あえて対価を支払う者に対する最終的な報酬は途方のないものとなる。成功したトレーダーが味わうことのできる自由は創造のつかないものです。

まず知識を求めよ、利益はその次である。

デイトレーディングは、人々が認識している以上に奥が深いものですある。

残念ながら金融業界の内外を問わず、多くの人々がデイトレーディングは熱狂的で、そして目にも止まらぬ速さで売り買いを行うアプローチであり、ポジションをオーバーナイトで持つことは決してないという間違った認識を持っているようです。

それも一つの方法ではあるが、それだけがデイトレーディングではありません。

取引で成功するためには人間性を捨てなければならない。

トレーディングのすべての瞬間において銘柄のスプレッド(売値と買値の差)、つまり鞘を取ることに尽きる。上値を追い求めるものではない。値上がりを求めていない。唯一の目的は鞘を取ることなのである。

期待しすぎること、あるいは期待水準が高すぎることは、経験の少ない初心者である証である。

含み損を抱えたポジションを持ち続ける癖のあるトレーダーにとって、希望は大敵。希望は、まさに行動が必要なときに行動を起こさないように仕向けることである。
 
恐怖は知的な行動の妨げとなる。恐れは精神を萎縮させ、その結果として判断過程を萎縮させるだけでなく、きわめて重要な直感を減退させる。

勝とうという意識、平静な精神状態、そして適切な意識付けがなければ、非の打ちどころのない手法でも損失を招くことがある。

生き残ることができた者、負け続けている苦しい時期を耐え抜いた者にこそ、成功の可能性が残されている。

正しい銘柄を間違ったタイミングで買っていないか?。間違った銘柄でも正しいタイミングで買えば利益になる。

熟練したトレーダーになることを心の底から望むのであれば、損失をコントロールするというプロの負け方を学ぶことが重要な鍵となる。

時間軸の変更は損切りを正当化することにほかならない。

トレーダーとしての目標は損失を完全に回避することではない。頭を使って損失をコントロールすることであり、統計的に全ての取引で勝つことはできないという現実に従うようにすることである。

最大の敵はどこか遠くのトレーダーでもマーケット参加者でもなく、己の中にいること忘れてはならない。

ホームランは敗者のためにある。

心の底から成功を望むのであれば、夜と早朝の静けさの中で、世界やマーケットがまだ休んでいるときに準備を進めなければならない。

トレーダーとして成長するためには、心底トレーディンクを辞めたくなる日を耐え忍んで明日を迎える経験が不可欠である。勝つためには継続しなければならない。

勝つためには「才能ある敗者」としての経験を経なければならない。

損失の原因の中で1つのカテゴリーが他よりも多くなっていることに気づくはずである。逆に、アプローチに問題があっても勝つことはある。

常に反対の発想を持つことによって、他の投資家と一線を画すことができる。

多くの資源を求める前に、手元にある資源を十分に活かしきっているだろうか?。

己こそがた偉大の敵なのである。自分自身を克服したトレーダーはその他のものも征服している。トレーディングを極めることは、自分自身を極めることの副産物なのである。

その銘柄が職務を遂行しない兆候を見せた場合には、すかさずクビにすべきである。

戦場は戦術に疑問を持つ場所ではない。

実世界においては、いかに戦略が健全であり現実的なものであっても、全ての取引では勝てはしない。

株価の上昇を招く力は、この世に一つだけ存在しており、それは単純に売りを上回る買いが存在するということ。

困難な問題に直面しても、我々が革新的な変化を成し遂げられるのなら困難は素晴らしいものとなり得る。

負けたことによって機能していないものを捨て、機能しているものを強化することができた。

損切りしたトレーダーは正しいポジションを取れるチャンスを獲得している。

熟練したトレーダーは、平均以上のパフォーマンスは大きな利益を上げたからではなく、損失を抑えたからであることを理解している。

誓い・自分のトレーダーとしての最大の欠点について、常に注意を払うこと。

誓い・自分の取引に全責任を負うこと。

誓い・利益を考える前に、必ずリスクを考える。

「私が今日成功しているのは昨日致命的な失敗をしているからです」。つまるところ、負けた取引手法、技術、そして勝つための戦略を身に着ける動機となった。



   ≪ 晩年における投資手法 ≫
2022/09/30(Fri)

2022/09/26 のコメントです。

ニュース記事(以前の内容ですが)からあるテーマを拾ってみました。

『オランダのウィレム・アレクサンダー国王は、政府予算案提出に伴って議会で演説し「20世紀型の福祉国家は終焉し「参加型社会」へ変遷している」と話した。演説の草稿は内閣が作成しており、この内容は国家施策の政府方針を直接国民に通達するものとなっている。

国王が言う、つまりオランダ政府が目指す「参加型社会」とは、国家の財政難により労働市場対策や公共サービスは賄えないので、国民は自助努力で何とかせよということだ。これまで国の福祉の保護下にあった失業者、病人、障害者、貧困層や年金受給者などへの保障が打ち切られ、その責任を国民とその家族が担うことが期待されていることになる』

オランダはこれまで「大陸型福祉国家」と言われる福祉システムを取っており、国家の社会保障制度は手厚い。昨年の国内総生産(GDP)に占める福祉支出(教育関連費を除く)の割合は24.3%で、北欧諸国ともほぼ拮抗するレベルだ。ちなみに日本は16.9%である。

オランダの国王の演説後に提出された予算は財政赤字削減のためとして60億ユーロ(約8000億円)の追加緊縮策が盛り込まれており、社会保障が大幅に削減される見通しだ。こうしてオランダは、退位したベアトリクス女王の後を継いで即位したばかりの国王が「もう福祉国家を辞める」と宣言したわけである。つまり、オランダは福祉国家に別れを告げることになる。

上記の内容は「福祉優先の国家は成り立たない」と言うことであろう。日本においても、これから団塊の世代が晩年を迎えるにあたり頭の痛いところだろう。

一般的に「弱者」と言われる人たちはお年寄りのように考えられているようだが、私が考えるに、生活弱者とは現在働いている人たちではないだろうか。なぜなら、社会保障のための税金や年金など多く金額がの給与から天引きされている。

「福祉」と聞けば、誰しも充実すべきだと答えるでしようが、過度な社会保障はオランダのように行き詰ってしまいます。日本においても、国の借金が1000兆円を越えてきた現在、今後の社会保障も不安になります。

また、以前であるが米国のブッシュ大統領が「国民の経済的自立を促し、社会保障改革や持ち家の促進、教育の充実を通して「オーナーシップ・ソサエティー(所有者のための社会)の実現を目指す」と演説していた。「オーナーシップ・ソサエティー」とは、国民一人一人が自立した社会を目指していくということです。

ブッシュ大統領が「経済的自立、社会保障改革、自立した社会」と述べているように、これからは「国など当てにしないで自立していきなさいよ」ということであろう。つまり、他力本願的な考えから脱却しなさいということです。

たしかに、これでは先行きが不安になってしまいます。しかし、遅かれ早かれ我々は将来、「国」には依存できない社会となってしまうでしょう。

晩年の不安は「健康」と「お金」でしょう。将来は医療費も上がり、経済的に負担となります。健康については、それなりにきちんと管理すれば、そこそこ元気でいられると思います。残るは「お金」です。

医療費もお金が必要です。働かなければ収入はありません。頼りは年金だけです。しかし、その年金も国の財政困難で減額されてしまうでしょう。

そこで、誰しも「これではいけない、何とかしなければ」と考えます。それらを解決する選択肢はいくつかあると思いますが、我々は投資の世界にいます。しかし、投資においてはリスクが付きまといます。若いときならやり直しもできるが、ここまできてしまってはなぁ・・・、と。

そこで、晩年における投資手法は「大きなリスクをとらない」、これが絶対であろう。リスクとリターンは表裏一体ではあるが、リスクを押さえ、リターンは少ないものの安定したリターンの手法、それは、やはりヘッジを取り入れた投資手法であろう。

ヘッジを取り入れた投資手法は当欄で何度も解説してまいりましたが、今後も「ヘッジを採用した継続性のある投資手法」を解説していきたいと思います。



   ≪ テクニカル分析の三要素 ≫
2022/09/26(Mon)

2022/09/17 のコメントです。

最近の株式市場は、信用期日の到来などもあり激しく変動しています。投資においては自分の持株の評価も気になるところですが、信用残や信用の取組なども常に監視しておかなければなりません。信用残や取組は市場内部要因ですが、特に短期売買の投資家は、日ごろからこれらの指標を注意深く観測しておくべきです。

では、テクニカル分析は、市場内部要因などを中心に分析する手法ですが、具体的にはどのような分析を行うのでしょうか。

テクニカル分析には、テクニカルの三要素といわれる分析手法があります。それは「収益率」「ボラティリティ」「相関」の三つです。まず、個別銘柄を分析するにあたっては、現在の株価は高いのか安いのか、また、どの程度上昇しているか、どのくらい下降しているかの判断が必要となってきます。

たとえば、過去1年前の株価と現在の株価を比較した場合、1年前の株価か500円で、現在の株価が700円だとしますと、この銘柄は40%((700-500)÷500×100)の上昇となります。これが「収益率」です。当然ながら現在の株価が1年前の株価より下げていれ収益率はマイナスとなります。

「ボラティリティ」については、当欄で何度も解説していますので、すでにご理解されていると思いますが、ボラティリティとは、株価の上下の変動幅のことです。通常は標準偏差などを用いて算出します。瞬間的に見て判断するのであれば、過去の高値と安値の幅(高値÷安値)を見ればおおむね見当は付きます。ボラティリティの判断は、偏差値が大きい場合はハイリスク・ハイリターンの銘柄であると判断できます。

つづいて「相関」ですが、これは市場全体の動きと該当する個別銘柄がどのくらい似た変動をしているかを判断する指標です。これらの指標から、市場全体と同じような変動であれば、市場の流れに沿った銘柄であると判断できます。逆に市場全体の変動と異なった動きであれば、何か悪材料を内在しているか、または、業績上昇などの好材料があるのか判断ができますが、一般的に相関が小さい場合は、問題ありの銘柄が多いようです。

ここで、これらの指標で大きい、小さいと判断していますが、これらは何に対して大きいのか小さいのかが分からなければ明確な判断基準とはなりません。これらの明確な基準を示すためにも軸となる指標がなければなりません。

株式市場において、これらの軸となる指標が日経平均やTOIPXなどです。つまり市場全体を表す指標が軸となります。よって、個々の銘柄は、これらの指標に対比させることによって明確な判断ができるようになるのです。つまり、個別銘柄のみの判断で、高い安いを判断してはいけないと言うことです。

たとえば、「収益率」について、個別銘柄において500円から700円まで上昇(40%)したので高くなったと判断したが、市場全体は60%もの上昇であった場合、その個別銘柄(業績等考慮しない場合)は決して高い位置にあるとは判断できないでしょう。

また、個別銘柄の「ボラティリティ」においても市場全体の変動幅と比較するべきです。市場全体の変動幅より大きい場合は注目銘柄であり、また、反対に注意銘柄でもあります。ボラティリティが大きく、収益率の高い銘柄は現在の人気銘柄であり、リスクはあるものの高いターンが望める銘柄となります。反対にボラティリティが大きく、収益率の低い銘柄は、何らかの悪材料により下落途中の銘柄と判断できます。

「相関」については、市場全体の動きと似ているか否かの判断指標ですが、これらを調査してみると、相関性の低い銘柄はやはり何らかの悪材料が内在している銘柄が多く見られます。

テクニカル分析における個別銘柄の分析は、やはり、市場全体の指標(日経平均やTOIPX)に対比させながら分析することにより、より正確な判断ができるものと思います。



   ≪ 投資金を守る ≫
2022/09/17(Sat)

2022/09/09 のコメントです。

世界情勢が不安定である。ウクライナ・ロシア戦争による原油や天然ガスなどの高騰、それらによる世界的なインフレ、日本においては急激な円安である。

ドイツはロシアからの天然ガスの依存度が50%にも上るといわれる。そのため、これらが停止されると今年の冬は大変なことになると騒いでいる。そもそもNATO加盟国が敵対国であるロシアから天然ガスを供給してもらうこと自体に問題があったのではないか。

不安いっぱいの世界情勢であるが、そのような中、我々投資家は投資活動を行っています。売買だけでも不安なのに、さらに世界情勢などと言われても、どのように判断、対処すべきか分からないのが本音のところでしょう。

投資家が最初に考えることは、投資で利益を上げるということよりも、まず、投資金を守ることが先決です。投資金がなくなれば投資活動も終わりです。投資金を守るということは、ある意味では大きなリスクを犯さないということでもあるのです。

突き詰めていけば、ハイリターンはハイリスクとなるため大きな利益は狙わないということになります。「大きく取れなければ投資の醍醐味がないよ」という投資家もいるかも知れませんが、それはそれとして、やはり投資金は死守しなければなりません。

投資金を守るためには、当然ながらリスク管理が必要となってきます。では、個人投資家ができるリスク管理にはどのようなものがあるのでしょうか。

まず、考えられることは、株価的に安値圏にあり業績的にも上昇傾向にある堅実な銘柄となるでしょう。これらは誰でも考えそうなことですが、相場の世界は「人の行く裏に道あり・・・」であるため、誰でも考えそうなことは通用しない世界でもあるのです。

「相場が上昇中でありながらも、安値に放置されている銘柄をこつこつ拾っていくのだ」という手法もありますが、相場上昇中に安値に放置されている銘柄は、たとえ、表面上は業績的に問題はないように見えても、その多くは「わけあり銘柄」であることが多いようです。

我々が目にする企業業績指標は、業界ではすでに知られていることであり、業績が良く、割安な銘柄はほとんどないと言っても良いくらいです。長期投資であれば、割安な銘柄をこつこつと拾うことも良いかもしれませんが、短期売買においては、難しいものがあります。

たとえ、堅実な銘柄を仕込んだとしても、相場暴落となれば連れ安となり、みんな一緒となってしまいます。では、短期売買においては、どのようなリスク管理が有効なのでしょうか。

ご存知のように、投資における最大のリスク管理は「損切り」です。損切りに勝るリスク管理はありません。損切りについては、今まで何度の解説してまいりましたので、ここで改めて述べることはいたしません。

では、損切りの次に重要なリスク管理は何でしょうか。一般的に、危険にものに対しては保険を掛けます。火災保険、自動車保険など不慮の災害に対して保険を掛けておけば、日々の暮らしも安心できるというものです。日本は災害列島です。地震や台風など多くの災害があります。これらに対しては、やはり保険を掛けます。

投資の世界も、ある意味では災害を受けることがあります。予期しない突然の暴落などは、まさに災害と言ってもよいでしょう。災害に対してはやはり保険を掛けるべきです。投資の保険、つまり、ヘッジ(保険)を掛けることです。

今回のような世界情勢の中では、我々投資家にも多くのリスクがあります。このような環境の中で売買を続けるためには、リスク管理は絶対に欠かすことができません。リスク管理には、損切り、リスクヘッジは必須です。これらを欠いては継続的な運用は不可能です。

これからの運用は、損切り、リスクヘッジを取り入れて、しっかりとしたリスク管理を行い、さらには、空売りなども採用しながら多様な運用が求められる時代となってきました。頑張りましょう。



   ≪ 時代のニーズ ≫
2022/09/09(Fri)

2022/09/02 のコメントです。

相場の基本はファンダメンタルズにあるわけです。株価変動も中、長期的にみれば遠からず相場に織り込んでくるものと思います。

投資家であれば、このような世界情勢や企業業績の見通しを考えながら運用していくわけですが、相場の先読みは、その分析範囲が広範囲になり困難を極めます。個人投資家であれば、その分析範囲も限定されてきます。しかし、自分なりに詳細に分析したとしても、その結果は五分五分と言ったところでしょう。相場の世界とはそのような世界なのです。

株式投資で成功するための最も重要な要素は、ご存知のように相場観測です。今後の相場の見通しが的確であれば勝ったも同然です。相場で勝つための要素として8割は、この相場の見通しの的確性にあると言っても過言ではありません。

投資の記事を読んでも、8割方は今後の相場の見通しの記事です。さらに、これらの記事の8割は「強気」の記事です。強気の記事を書かなくてはいけない裏事情はあるのですが・・・。

とにかく、投資家にとって今後の相場展開が気になるものです。しかし、いくら予想しても当たるも八卦、外れるも八卦と言ったところでしょうか。何年投資家をしていても、この問題に解決策はないところでしょう。

では、今後の相場展開を考えないで投資する方法はないものだろうか。ある人は、「投資とは、将来に対して行う行為なので今後の見通しを考えないで投資することなどあり得ないよ」と言う。確かにその通りであろう。

本当に将来を考えないで投資する手法はないものだろうか。「投資」と「将来」は切っても切れないものである。ただひとつの投資手法を除いては・・・。

ただひとつの投資手法とは、それは「裁定取引」です。すでにご存知あると思いますが、裁定取引とは、アービトラージとも言い、金利差や価格差を利用して売買し利鞘(りざや)を稼ぐ取引のことです。サヤ取りともい言います。

たとえば、現物取引と先物取引を用いた裁定取引の例を上げてみると、ある時点で商品Aの現物価格が100円、3ヶ月先の先物価格が120円だったとする。 裁定取引では安いほうを買って高いほうを売るから、この場合は現物を買って先物を売ることになる。

先物価格は、3ヵ月後の清算日には現物価格と一致する。

3ヵ月後に商品Aが140円になっていたら、
現物取引 140円−100円=+40円
先物取引 120円−140円=−20円
−−−−−−−−−−−−−−−−−
合計           20円の利益

一方、3ヵ月後に商品Aが80円になっていても、
現物取引 80円−100円=-20円
先物取引 120円−80円=+40円
−−−−−−−−−−−−−−−−−
合計          20円の利益

簡単に説明すると、上記のように相場が上がっても下がっても利益が発生する。ここに相場見通しはない。損益は別として、そこに予想(相場の見通し)は存在しない。

裁定取引は、資金的に個人投資家では難しいのではという話を聞くが、決してそのようなことはない。新聞の株価欄には載っていないかもしれないが、普通の株式取引と同じように「上場225」や「TOPIX」「金連動」や価格が日経平均の2倍の値動きをするレバレッジ投信、日経平均のマイナス1倍の値動きをするインバース投信など、現在、多様な商品が上昇されている。これらはすべて一般的な株式同様に売買が可能です。もちろん信用取引も可能です。

今までのように、上がるか下がるかで勝負するのではなく、多様な商品と組み合わせてリスクのない裁定取引やそれに近い手法で売買する時代となってきています。それらを裏付けするかのように多様な商品が「投信」という形で上場されてきています。

投資家であれば、これからの時代のニーズを察知して、リスクの少ない投資運用に舵を切ってみてはいかがでしょうか。



   ≪ 幸せってなんだろう ≫
2022/09/02(Fri)

2022/08/26 のコメントです。

投資の世界に参入してくる人々は何を求めて参入してくるのだろうか。何を求めるかは投資家それぞれであると思いますが、その多くは投資で収益を上げたいと望み、その結果として豊かで幸せな生活を送りたいと考えるのでしょう。

投資によって収益を上げる目的で参入するも、何か変な方向に行ってはいないだろうか。損が重なり、それを何とか取り戻そうと意地になっていないだろうか。また相場の上げ下げに一喜一憂し歓喜や絶望を味わってはいないだろうか。本来の目的と違った方向に行ってはいないだろうか。投資の先には何があるのだろうか・・・。

「欲」は人間の原点でもある。しかし、欲を出しすぎると墓穴を掘ることもある。人間には、射幸心というものが本能的に備わっており、この射幸心を刺激すると、冷静さを失うこともしばしばです。特に欲の世界、相場の世界には顕著に見られるようです。

もともと、投資においては収益を上げ、欲しいものを買いたい。その収益で豊かな暮らしをしたいと望むことが一般的かもしれません。投資の先にあるものは、投資によって「幸せになりたい」ということではないだろうか。本当に投資の先に幸せはあるのだろうか。

私は、若かりしころ「幸せとは何だろうと」考えていた時代があった。形のない幸せを闇雲に探していた時代があった。当時は、学歴が高い人、知名度の高い人、栄誉ある仕事に就いている人、高級住宅に住んでいる人、容姿端麗な人、お金をたくさん使い社交的に遊んでいる人など、それらの基準に到達している状態こそが幸せなんだと考えていた。                          
たしかに、美味しいものを食べたり、海外で遊んだり、他人より優位に達している、容姿などで幸せを感じることができる。だが、実際は毎日美味しいものを食べていれば、それは普通の食事になってしまうし、いつも海外で遊んでいればそれが普通の生活となり、普通の状態はいずれ物足りなくなる。

美貌にしたって永遠に続くわけではなく、所詮、他人と比較してみた結果の優越感で「幸せだ」と感じているだけでなのである。他人と比較し優越感によって幸せを感じる、ということは意外と気付かないことなのですが、それはすべて自分の外の世界との関わりにあるのです。

すべてにおいて比較や競争をし、勝ったときに優越感を感じ、ちょっとした幸福感を得ている。負けた方は結果を不幸に思い、次は負けないようにと努力をする。常日頃から、自分以外のすべての人に、大なり小なり勝ち負けを意識するしないにかかわらず自分が不幸を感じないように、幸福感を味わえるようにと努力をして、その結果、競争心はどんどん強くなる。

競争が激しくなると労力を伴うことになり、苦労や自己犠牲、他者犠牲などを強いるようになってくる。すると、精神的な余裕が無くなり敗北感を味わう。不安になる。辛くなる。悲しくなる。ヒステリックになる。混乱するなど本人は意識しなくとも心が悲鳴をあげ、様々な拒否反応が表れてくる。いわゆるストレスである。

自分の地位やプライドを守ろうと、幸せになろうと、自分の外の世界、自分の価値のひとつである周囲の人間を一所懸命変えようと努力した結果、それが逆に不幸を招いているということに気づかない。ひたすらマスコミやテレビから教わった一般的価値基準という実体のない幸せに向かって、不幸になる努力を続けているのではないだろうか。

そして、自己満足のために強制的に変えさせられようとして迷惑を被った人は、心に余裕が無くなってしまった当人から当然のごとく距離をおくこととなる。そもそも「自分以外の全ての人は最初から価値観が違うんだ」「どんな人でも自分の経験で得た価値観が正しいと信じているんだ」ということを理解していない人は、他人を自分の価値観に変えようと無駄な努力をしていることに気づかない。自分に根本的な問題があることが判っていないので、そこにも大きな葛藤がうまれてくる。

外部との比較による優越感や、他人との関係の中に幸せがないとすれば、それでは一体、幸せはどこにあるのだろうか。私の場合、これまでの相場の世界や様々な経験を経て幸せをとても身近なところでみつけた。幸せの在処は、本当の幸せは、自分の中にあったのに気がついた。自分の心の中にあったのです。これは相場の世界で苦しみ抜いた結果だったのかもしれない。

他人と比較しないことで、安らぎと余裕がうまれた。人に優しくできるようになるし、優しくされていると感じられるようにもなる。競争心がいつも頭の中にあると、他人から優しくされても、それは何かの魂胆だとか、何か思惑でもあるのかなどと懐疑心が強くなり、他人から幸せを与えられているのに、無意識に自分から拒絶したり、競争が念頭にあるため常に相手を敵視するようになる。

では、どのようにしたら幸せを感じることができるのだろうか。思うに、それは、とても簡単なことではあるが、本人が本心からそう思えないととても難しい。それは自分の心を変える、視点を変える、たったそれだけのことです。

どんなことにもこだわりを持たず、小さなことにでも幸せを感じられる心に変えてしまえば、その人はとても幸せになれる。短い人生、いつでも笑って、楽しく幸せに暮らせるようになる。周囲にも良い影響を与え、人生が楽しくなってくる。

たとえ他人から見下されようが、非難されようが、歌の文句ではないが「いいじゃないの、幸せならば」と考えられるようになれば、その人は本当に幸せになれるのではないだろうか。

他人に見下されたり非難されたら「それは不幸だろう」と反発している人は幸せを掴むのにほど遠い位置にいます。もちろん、他人に見下されたり、非難されるような自分に変えるのではなく、他人の目を意識しないで生きていけるように「自分の気持ちを変えるべきである」ということです。たったこれだけのことなのです。

自分の周囲を変えようとしたり、他人と比較し、競争して優越感を感じるなどの些細な幸せにばかりに努力をしていないで、自分の内にある心を変える努力を少しずつしてみませんか。

「投資の世界で大きな収益を上げ、豊かな暮らしをしたい」。これが幸せであると定義づけて投資活動に励んでいる投資家も多いようですが、はたしてその通りでしょうか。幸せとはもっと身近にあるものではないでしょうか。



   ≪ 勝利する道は・・・ ≫
2022/08/26(Fri)

2022/08/20 のコメントです。

「システム売買だと損切りが多いよなあ」とひとりつぶやく。たしかにその通りであろう。以前に解説しましたように、短期売買で損小利大の売買を続けると勝率は50%以下、せいぜい35%強であろう。理論的に考えればそれは正しいのだが。

損切りに悩んでいる投資家は多い。自分の望む方向とは逆にレートが動いてしまった場合、少しの含み損でも我慢できなくなり、予定よりも早めに損切りを実行してしまう。こうした小さな損失が積み重なってしまい、利益の総額よりも損失の総額の方が上回ってしまい、結局、トータルで負けてしまう。

負けが多いということは、これ自体つらいことですが、これを別の視点から解釈すると、大負けする可能性が低い投資家であるということも言えます。つまり、市場から退場せず留まることができるわけです。

すでにご存知のように、相場で負けている人の多くは損大利小のパターンになっています。つまり、勝つときは小さくしか勝てず、負けるときには損切りができなかったために大きく負けてしまうパターンです。普通の人間の心理状態で投資行動を行えば誰だって、この損大利小になるはずです。

しかし、損切りが多い投資家は、ある意味ではノーマルな人の心理状態ではなく、投資の原則に基づいた投資行動であると言えます。つまり、ノーマルな人の心理状態ではない心理状態を持っているとも言えます。この心理状態は、体験から導き出されたものか、あるいは、もともと持ち合わせていたものか分かりませんが・・・。

損切りが多い投資家は、投資家として一番やってはいけない「大負け」という行為を心理的にすでに克服している人ではないでしょうか。

誰でも自分の感情や心理に逆行して行動することはつらいものです。しかし、投資の世界では「損」からは逃げられません。損を受け入れて市場に留まることです。大負けではレッドカードとなり一発退場です。

投資家は投資市場で収益を上げようと参入し、その目的である収益を上げるためには、市場に留まらなくてはいけません。市場に留まるためには損を受け入れなればなりません。結局、収益を上げるためにはこまめな損切りをしなければならないということになります。

今までの自分の取引履歴を検証し、損切り位置の有効性を確認することも必要です。自分が損切りした理由は、僅かな含み損にも耐えられなかったからなのか、それとも、予定通りの位置での損切りだったのかと自分に問い正してください。

損がいやだと逃げ回って、現実逃避しても誰も助けてくれません。たとえ損切り貧乏と言われても損切りすることです。市場に留まり収益を上げ続けるには躊躇なく損切りすることです。

システム売買は細かな損切りが多い。だから市場に留まることができるのです。

これ以外に勝利する道はないような気がしますが、皆さんはどのようにお考えでしょうか。



   ≪ もちあい期の予兆 ≫
2022/08/20(Sat)

2022/08/13 のコメントです。

投資家は誰でも右肩上がりの収益を期待して市場に参入してきます。しかし、投資市場はランダムであり、なかなか期待通りの収益を上げることができません。投資とは損の続くゲームであると言われています。

損が続いているときに投資家は何を思うか。多くは過去において大負けしたときのことを思い出し、そして現在の状況と対比して「もし過去のような最悪の状態になったら・・・」と、恐怖を感じます。

前回解説の「ギャンの投資理論」の第六条に「迷ったら手仕舞うこと。また、迷ったままのポジションを決して持たないこと」とありましたが、これは投資の常識であり誰でも知っていることです。

しかし、実践においては、知っていることや投資の常識、また自己ルールの実行ができません。なぜでしょうか。分かっているができない。ルールは絶対守ると誓ってスタートしたにもかかわらず・・・。

なぜ分かっているのにできないのでしょうか。それは追い込まれた状態で決断しようとするからです。ここで切らなければいけないことは理解していても、その損失の大きさに決断が鈍ります。過去の苦い経験がフラッシュバックのように蘇り襲いかかり投資家を追い詰めるのです。

このような状態で、ルール厳守、冷静な判断などと言っても聞く耳を持ちません。パニック状態です。このようなことは投資家であれば大なり小なり体験しているのではないでしょうか。完全に負けの状態です。

であるならば、このような状況に陥る前に何らかの手立てはないものでしょうか。何事にも予兆はあるものです。その予兆をすばやくキャッチして早めに対処すべきです。

同じく、前回解説の「ギャンの投資理論」の第二十七条に「損切りしたら、次の売買は資金量を減らすこと」とありますが、これらを当研究所の株式分析システムに当てはめて考えてみましょう。

すでにご存知のように、当研究所の株式分析システムはトレンドフォロータイプのシステムです。そのため、上昇であっても下降であってもトレンドが発生すれば効率的な運用が可能です。しかし、問題は「もちあい期」です。当システムはトレンドフォロータイプのシステムであるため、トレンドが発生しない時期や値動きがない時期には、その機能を発揮できません。もちあい期は当システムでなくても、なかなか取れないものですが・・・。

もちあい期が事前に分かれば苦労しないところですが、これは無理な話です。当分析システムから判断すると、もちあい期に入ると買っては下げられ、空売りしては上げられとなり損切りが続くことになります。

ここで判断すべきです。通常の損切り回数より損切りが多くなってきた場合は、もちあい期突入と判断して、新規の建玉を極力抑えていきます。つまり「手が合わないときは戦線縮小もやむなし」となるわけです。ですから、常に売買の状況を把握しておき、通常と異なる状況をもちあい期の予兆と判断し対処するのです。



   ≪ ギャンの投資理論 ≫
2022/08/13(Sat)

2022/08/05 のコメントです。

W・D・ギャン(アメリカ・テキサス州)の投資理論は日本でも多くの書籍が出版され、投資家のバイブルとして高い評価を得ています。ギャンは「私は商品のトレンドを研究する中で、明らかな指標にしたがってルール通り売買を行えば商品は収益性の高い投資であり、一部の人々が考えるようなギャンブルではまったくなく、実践的でかつ安全な投資である」と述べている。

ギャンは、「テクニカルに関する28ヶ条のルール」を規定しています。これらのルールと当研究所のルールを対比させながら解説いたします。(当研究所の考え方は◆に説明しました)

第一条
資金配分は厳密にすること。売買に用いる総資金を10等分して、1回の売買においての損失リミットは、この総資金の10分の1にすること。
◆当研究所では1回あたりの売買を等金額として、多くの銘柄に分散することをお 勧めしています。

第二条
ストップ・ロス・オーダーを必ず置くこと。このストップ・ロス・オーダーのレベルについては、損失のリミットを計算した上、ポジション・メイクするのと同時にすること。
◆当研究所の分析システムにおける損失リミットは平均して10%以内となります。

第三条
オーバー・ポジションの厳禁。資金配分に沿ったポジション量の厳守。
◆常に分割、分散投資を推奨しています。

第四条
ポジションに利が乗った場合、結局は損切りとならないようストップ・ロスのレベルの変更をすること。
◆つまり、トレイリンク・ストップをかけるということです。利益を伸ばすためには必要なテクニックです。

第五条
トレンドに逆らってはならないこと。また、自分のチャートが明確なトレンドを示していない場合は売買してはならないこと。
◆当研究所では常にトレンド・フォローの売買を推奨しています。当株式分析システムもすべてトレンド・フォローのシステムです。

第六条
迷ったら手仕舞うこと。また、迷ったままのポジションを決して持たないこと。
◆損切りの重要性を何度も解説しています。迷ったら切ること。

第七条
値動きのある市場で売買を行うこと。
◆当研究所での銘柄選択は、常にボラティリティの高い銘柄を選択し売買します。 ボラティリティが高いということは利益が多くなります。しかし、リスクも高く なりますが、これらはロスカットで対応しています。

第八条
一つの銘柄にすべての資金を集中してはならないこと。
◆やはり、分割、分散の投資手法となります。

第九条
すべて成り行きオーダーでポジション・メイクすること。
◆当研究所では指し値はお勧めしていません。仕掛け、決済はすべて成り行きでの 売買です。

第十条
確固たる理由がないまま手仕舞いしないこと。
◆当研究所の売買では、明確な数値による判定を行うようお勧めしています。

第十一条
余剰資金は蓄えておくこと。利益が出たときは別勘定としてキープすること。
◆投資の常識です。

第十二条
わずかな利益を目的とした売買は行わないこと。
◆損は小さく、利益は大きくの投資の原則に従った売買をしています。

第十三条
買い下がり、売り上がりをしないこと。このようなナンピンは最悪の方法であることを認識すること。
◆ナンピンは一切推奨していません。ナンピン、ナンピン、スカンピン。

第十四条
辛抱できず仕手舞したり、また待ちきれずにポジション・メイクしないこと。待つことも売買の中での重要なファクターであることを認識すること。
◆裁量的売買を避け、システム売買を推奨しています。ルールに従った売買を行い
 ます。

第十五条
利食いは小さく、損切りは大きくという事態は最悪であることを認識すること。
◆投資の必勝法は「損小利大」あると解説しています。当株式分析システムの手法 もすべて「損小利大」の手法で構築されています。

第十六条
ストップ・ロス・オーダーをいったん設定したら、決してキャンセルしないこと。
◆裁量的売買を廃して、ルール厳守で売買に取り組むこと。

第十七条
過剰に頻繁な売買の厳禁。
◆裁量的な売買ではなく、売買ルールに従った売買を行います。

第十八条
ロング・ポジションだけでなく、ショート・ポジションも縦横に活用すること。
◆当研究所では、買いと空売りの両建て売買を推奨しています。

第十九条
値頃感から売買してはならないこと。
◆常々、感覚的、感情的売買をしてはならないと解説しています。

第二十条
価格抵抗水準をブレイクするまでは、買い増し・売り増しのポジション・メイクの禁止。
◆当研究所はトレンドフォロー手法であり、ブレイクアウト後のある一定の水準で売買シグナルが発生します。

第二十一条
買い増し・売り増しのポジション・メイクするのは、強いトレンドが出ている銘柄に限ること。
◆強いトレンドの発生はボラティリティが高い銘柄です。当研究所の銘柄選択はボラティリティが高い銘柄から選択しています。

第二十二条
他銘柄か、あるいは同じ銘柄の他限月による反対売買でのヘッジの禁止。
◆第二十二条は先物市場である商品の売買についての説明です。持株が下げたので 同銘柄に損失拡大を防ぐヘッジを入れることの禁止項目です。当研究所では売買当初から買いと空売りの両建て売買を推奨しています。

第二十三条
確固たる理由もないままに自分の売買ポジションを変更しないこと。売買に関しては確固たる理由のもとに、自分の確立した明確なルールに従うこと。
◆システム売買におけるルール厳守での売買を推奨しています。

第二十四条
大きな利益を得ても、その後の意味のない頻繁な売買をしないこと。
◆システム売買のルールを厳守すれば問題ありません。

第二十五条
相場の天井・底に関して、勝手な憶測はしないこと。
◆当研究所では相場を予想せず、現在の数値で判断するというスタンスで売買して います。

第二十六条
自分が相当の知識を有していると確認している場合を除いて、他人からの助言をもとに売買しないこと。
◆雑念、雑音を排除して、自分の投資信念で売買を行うことを勧めています。

第二十七条
損切りしたら、次の売買は資金量を減らすこと。
◆手が合わないときは戦線縮小もやむを得ず。

第二十八条
不適切なポジション・メイク、仕手舞の禁止。ポジション・メイクが適切であっても、手仕舞いが不適切な場合も同じ。
◆このような問題も、構築された売買ルールに従った売買であれば問題なし。


以上のように、ギャン理論とSPS研究所の投資理論はほぼ一致するものであり、大きく道は外れていないと思います。当研究所の投資哲学は、ギャン理論から学んだものではありませんが、結果として同じような手法となっているようです。

正しい投資法というものは分かりませんが、正しいとされる投資法とは、おおむね同じ方向を向いているのではと考える今日このごろです。



   ≪ 機会利益 ≫
2022/08/05(Fri)

2022/07/22 のコメントです。

日本人はあまり投資には向いていないようだ。その理由は当欄で何度も解説してきましたが、多くの日本人投資家は「投資とはチャンスを見計らって銘柄を売り買いすることだ」と思い込んでいるようです。ですから、タイミングを見計らって株式市場に入ったり出たりを繰り返します。

たとえば、大きな下げの後には、さらに大きな下げが来るような気がして、心配性の投資家は市場から一時撤退します。下がるリスクを回避するためにの市場から退場です。これは誰も考えそうなことではありますが・・・。

そうした時に、意に反し急な反発があるものです。急落後の急騰です。大きな下げに「待ってました」とばかり買いに入ってくる投資家がいるのです。また、空売りの買戻しなども入って、市場は驚くほどの強さで上昇を始めます。

悲観的に考えて退場していた人は、自分の思惑と反対方向に相場が動いたとき、素直に買い出動できません。自分の予測が間違っていたとは、やはり考えたくないので、市場の変化に対してとっさには動けないのです。つまり、下落を恐れるあまりに、株価急騰という機会を失うことになります。

日本には「休むも相場」という相場格言があります。しかし、海外では、普通の人が確実にもうけるには、市場から頻繁に出入りをしてはいけないと言われています。市場に居続けることが、必然の恵みを受け取る最上の方法なのだとも言われています。また、海外には「タイミングを計ると利益を取り損なう」という相場格言もあります。

相場急落となると、その急落の大きさに恐れをなし、また損失の多さに失望し市場から一時退場します。しかし、急落の後の戻りは急速であり、また大幅となります。そのため、再起をかけようと考えながらも躊躇して仕掛けができず、乗り遅れることになります。つまり、継続していれば得られるだろう利益をを失ったことになります。

統計によりますと、その急騰を逃した場合、機会利益の90パーセント以上を失うとされています。皆さんも急落の後、タイミングを見計らって待機していたら、急騰してしまい、仕掛けのタイミングを失ってしまったことはありませんでしたか。これが機会利益を失うということです。

では、これらの機会利益を享受するためにはどうするか。それは当然ながら、しぶとく市場に留まり続けることです。

もし、うまく儲けられない投資家が、一時退場して相場急落の後に絶好のミンクで底値を仕掛けようなどと考えても、通常でも儲けられないのですから所詮無理な話です。投資家の都合で市場に出入りしているようでは儲けられません。

市場には居座ることです。居座ることによってチャンスが来るのです。そして、そのチャンスを掴み取るのです。投資の原則は市場から退場しないこと。「ステイ・イン・ザマーケット(Stay in the market)」です。



   ≪ しゃべり場 ≫
2022/07/22(Fri)

2022/07/16 のコメントです。

先日、我が家でトレーダーの会のバーベキューを行いました。お天気が心配でしたが、幸いにも快晴となり大いに盛り上がりました。

昼過ぎから始まり、時のたつのも忘れ夜の8時ごろまでのバーベキューでした。その間、トレードの話で盛り上がり、みんな生き生きとして目が輝いているようでした。

こんなに話があるものかと感心しましたが、考えてみればトレーダーは、パソコンと向かい合っての仕事であるため、その間は会話が一切ありません。そのためストレスやプレッシャーもあるのでしょう。

また、トレードの話はトレードをしていない人に話をしても理解されません。そのため、トレード仲間が集まると一気に話し始めるのでしょう。私もトレーダーのひとりとして心情はよく分かります。

ストレス発散のひとつとして、お話をすることがあげられます。話の内容は別として、自分の考えなりを聞いてもらうことによりストレス発散になります。巷で、おばさんたちのおしゃべりを聞いていても、その内容は他愛ないものです。しかし、話をする(吐き出す)ことによって日ごろのストレスを和らげることができるのです。

逆に、おしゃべりすると言うことは、それだけストレスがたまっている証拠でもあるのです。自浄作用として、ストレスがたまると無意識におしゃべりとなるのです。それを我慢していると精神的に支障をきたすことになります。

投資家は、仕事自体が孤独な作業であり、また「損」という影が常に付きまとうため、精神的なプレッシャーが大きくなります。これらを解消し、平常心で相場と向き合うためには、トレードの話ではなくても「大いにおしゃべりをする」ことがストレス発散となり、冷静に相場と対峙することができるのではないでしょうか。

おばさんたちのように、まったく内容のない話でも良いのです。おしゃべりすることす。おしゃべりは、一番簡単なストレス解消法なのです。

週末のバーべキュー設営やその準備で少々疲れましたので、今週はこの辺で。



   ≪ 温故知新 ≫
2022/07/16(Sat)

2022/07/09 のコメントです。

ある経済研究者は、投資とは将来に向けた行動であるため、テクニカル分析のように、過去を振り返って分析しても正しい答えは得られないと言った。過去のデータは必要ないと言うのだろうか。確かにそうかもしれない。

しかし、拡大解釈して、それらが正しいと言うならば、経済統計だっていらなくなる。経済統計は過去の数値と比較し現在の水準を推し計る。そして将来の展望を予測するものであろう。極論すれば、それらが正しいとすれば歴史の勉強をすることも必要ないだろう。

ファンダメンタル分析においても、過去のデータと現在のデータを比較し、さらに来期の見通しなどを加味して分析するのであろう。そこに「過去のデータ」が存在していなければならない。

テクニカル分析は過去のデータを読み解くのである。テクニカル分析は、これまでの経過と変動パターンを解析するだけである。これらの経過を知り、変動パターンから今後の方向性を見出すのである。であるから、将来の方向性を見出すために過去を研究するのもであると理解している。

歴史を学ぶに当たっても、過去の正しい面や間違った面を理解し、現在や将来において役に立てようとするものです。つまり、過去を知らなければ、将来への対策や見通しをたてることができない。過去を尋ね新しきを知るである。すなわち温故知新である。

大学の経済学部などでは、経済概論や経済一般、さらには金融工学などを学ぶのだろうが、そこにテクニカル分析はない。よって、投資の世界を経済活動の一部と考えれば、経済概論や経済学一般、金融工学などが正しいアプローチとなるのでしょう。しかし、大学ではテクニカル分析が存在しないため、テクニカル分析は邪道と写るのかもしれません。

エコノミストでもある中原圭介氏は「金融工学など経済学にも複雑な数式が登場します。ですが、これは経済学自体の怪しい出自を隠すための偽装でしかありません」と述べている。

これらを証明するかのように、日本の経済学者が経済理論を駆使して投資の世界で大儲けしたという話を聞いたことがない。評論家としてはもっともらしい話をしているようだが。有名な経済学者が在籍する大学が、デリバティブ取引で大損をしたという話は聞いている。

裁量的な売買をしている投資家だって、過去の多くの投資体験に基づいで売買の判断をするであろう。過去の経験が少なければ説得力に欠けるし、経験が多ければ、その判断も的確なものとなろう。

結局、テクニカル分析もファンダメンタル分析も裁量的な売買も、すべで過去のデータなり経験によって投資判断を行うのではないだろうか。つまり、過去に基づいて現在があり、将来も予想できるのではないでしょうか。であるから、一方的に、どの投資手法が正しく、どの投資手法が間違っているなどとは言えないと思います。

よって、どのような投資手法であっても、各自の投資手法に自信を持って売買を行えばよいのです。投資に対する自信は、おおむね過去の経験の長さに比例するものです。これは当然ながら、ある程度投資の基礎知識を身につけているという前提となりますが・・・。

自信を持った投資手法で運用してもうまくいかないこともあります。うまくいかないほうが多いかもしれません。そのような時は、過去の売買の履歴やデータを振り返って検証するべきです。自分の投資手法を身につけるには、この検証の繰り返しです。根気の要ることですが、あきらめず繰り返すのです。力(成果)とは繰り返しの結果なのです。現在の投資成績は、投資家自身の過去の体験の結果なのです。


『現在の自分の姿は、過去の決断の結果である。現在の決断は将来の自分の姿となる。今、何かを決断しなければ将来は何も変わらない。』



   ≪ 成功へのプロセス ≫
2022/07/09(Sat)

2022/07/01 のコメントです。

投資の世界に足を踏み入れるきっかけはそれぞれであると思いますが、投資には資金が必要となってくる。投資知識などなくても投資金があれば誰でも参入できます。株式投資であれば最低でも百万単位の投資金が必要でしょう。FXであれば、株式投資のようにまとまった投資金がなくてもできる。

そのため、最近は小資金でできるFX投資家が増えているようです。家庭の主婦が家事の片手間で売買をしている。投資家の会合に出席してもほとんどがFX投資家達です。FXは小資金で売買ができるため、たとえ損をしてもすぐに立ち直ることができる。

そのようなことで、個人投資家の間ではFXがブームとなっているようです。しかし、FXも投資であるから、それなりの知識は必要です。

まず、投資を始めようとすると、投資知識を得ようとノウハウ本を購入したり、セミナーに出かけて知識を習得しようと努力する。そしてトレードを始める。しかしながら、成績は良くない。良くないと言うより、損失の連続である。そこで、これではいけないと、さらなる知識が必要であると自覚する。

真剣に勉強を続け、これなら大丈夫と再チャレンジをする。しかし、これまた失敗の連続。そこで悩みが始まる。投資は自分には向いていないのではないかと考えたり、投資の世界に恐怖を抱いたりする。

しばらくは投資から離れるも、投資ニュースの解説などを横目で見たりする。まだ、投資の世界に未練があるようだ。そうこうするうちに、相場上昇のニュースがトップ記事になり、投資雑誌では、大儲けした投資家の記事が連載されている。

自分も負けていられないとばかり、再び市場に参入する。悲しいかな、参入と同時に下降相場に突入する。持ち株はすべてマイナスとなりパニックとなる。少し時間を置いて冷静になり、下げには空売りを入れたりして、持ち株をつないでみてはと考え、持ち株につなぎを入れたり、新たに空売りなどを始める。

相場も戻りがあり、買い銘柄の損は少なくなるも空売りは全部負け。結局、大きな負けとなり高い授業料となる。このあたりで、退場するかさらに突き進むか大いに悩む。

さらに進むと決断し、さらなる知識と時間が必要であると自覚する。投資の世界で成功するには、並大抵の努力では無理であると理解する。ここらあたりで、投資に対して真剣な向き合う姿勢となってくる。

情報や材料のまやかし、投資の常識と言われる考えの間違い、今までの投資知識の間違った思い込みなどを反省する。そして学ぶ姿勢が変わってくる。何が投資に必要か、どのような考えが正しいか理解しつつある。

その後、実践では大負けすることはなくなるが、期待するような収益が上がらない。売買は続けるも悶々とした時間が過ぎ、何かが足りないのではと感じてくる。何が足りないのだろうかと自問自答が続く。

あるとき、売買のルールが必要であると気づく。そこで、今まで売買してきた手法を体系化し、売買ルールの構築に精を出す。これは結構楽しいもので、成功時の夢を抱きながらルール作りに励む。

新たな気持ちで、ルールに基づいた売買を開始する。少しずつではあるがルールによる売買に手ごたえが感じられるようになる。しかし、長い裁量的な売買の癖が抜けず躊躇することもあり、たまに失敗することもある。

その売買の間にも、さらに良いルールはないかと工夫をこらす。従来の情報や材料での売買の失敗は、他力本願であったと反省し、投資はすべて自己責任であることを自覚する。負けの原因はすべて自分にあることに納得する。

さらに売買を続けるも大きなミスがなくなる。相場展開によっては、多少マイナスになるときもあるが、自分のルールを信じて売買を継続する。マイナスになってもあまり不安に感じることはなくなる。

さらなる努力を続け、絶対破ってはいけない絶対ルールを構築する。これらのルールを武器に市場で活躍する。成績は上昇カーブを描くが、ときどきエアポケットに入ってしまったような感覚に襲われるときがある。

その後、取れない相場もあることを理解する。このことが相場に対する不安を大きく和らげさせてくれた。

投資にはルールが必要であることが身にしみて感じられる。ルールを破ったときの結果を理解することができるようになる。投資における「恐怖」は、ルールのない売買、ルールを破ったときの売買、このときに起こるものであると深く自覚する。

投資の判断は自分ではなく売買ルールに基づくものとなる。そして、投資の成功者となっていく。

暑さが続いています。お体には十分気をつけてください。



   ≪ 万象は流転するものである ≫
2022/07/01(Fri)

2022/06/25 のコメントです。

現在、市場は急落後の調整のような展開となっています。このような相場展開のときは逆張りだよと言う。まさにその通りだと思う。しかし、このような展開がいつ終わるかも分からない。分析システムもスパンを変えれば現在のような相場展開でも取れるかもしれない。

過去の展開を見てからでは何とでも言える。当分析システムは、過去のデータから平均的な数値を導き出して採用しています。そのため現在のような通常あまりみられないような相場展開においては、うまく機能しないこともあります。ここのところのように1日の値幅の大きい相場つきでは先も読めないし、裁量でも取るのはなかなか難しいのではないでしょうか。

1日の高値と安値の幅が大きくなると分析にも影響してくる。今日、仕掛けたのにもかかわらず値幅が大きいため、翌日には決済となってしまう銘柄も多くなる。このような相場状況ではやむを得ないことであるが、少々頭が痛い。

現在のような相場展開では方向性も見出せなく、成績もいまひとつですが、昨年のような長いもちあい相場を乗り切ったのであれば、今回の相場も乗り切ることはできるでしょう。

ある一定の売買手法を続けていれば、もちろん成績の悪いときもあるでしょう。しかし、あきらめないで続けていれば上昇相場にも乗ることができるはずです。続けることの難しさはありますが、ジョージ・ソロスが言うように「まず生き残れ」「儲けるのはそれからだ」と言うことになる。

話題は変わりますが、大儲けした後はなぜか急速に儲けが飛んでしまった経験はありませんでしたか。誰でも一度や二度はあるでしょう。なぜでしょうか。

それはトレンドが変わったからです。上昇トレンドに乗って大儲けしたものの、その後の下降トレンドで吐き出してしまいます。「大儲けしたときに止めとけばなあ」と後悔します。それは素人の発想です。

投資経験の少ない投資家が大儲けするということは、そのトレンドが異常だったということになります。異常な相場はいずれ、そのしっぺ返しがきます。相場とはそのようなものなのです。相場とは売り買いのバランスの上に成り立っているのです。

よって、昨年のような長いもちあいで苦しんだ後には、大きなトレンドが発生し、バランスが取れるようになっているのです。ですから、「まず生き残れ」「儲けるのはそれからだ」となるのです。

私の迷言集に『禍も、やがて明日の幸いをもたらす前兆である。なぜなら、万象は流転するものであるから。時として、大きな喜びの前には、苦しみが伴うものである』とある。これはまさしく投資家に対する文言です。苦しみもあるが喜びもあるのでバランスがとれるものです。

梅雨の時期なのに猛暑日の毎日です。熱中症などに気をつけて、汗をかきながらがんばりましょう。



   ≪ 絶対的な要因と投資家心理 ≫
2022/06/25(Sat)

2022/06/17 のコメントです。

株価の変動は何によって起こるか。多くの投資家は、企業業績の変化により変動するものであると考えるでしょう。概念的に、これは正しい答えであると思います。しかし、実際の株価の変動は、さらに多く要因が混在して変動していくものです。

株価変動の要因は、ファンダメンタルズ、市場内部要因、人気、テーマ、アノマリーなど多くの要因により変動しています。

さらに、株価変動を長期に見るか短期に見るかによっても、その捉え方は異なってきます。株価変動は上か下しかないのに、その変動要因は多岐にわたるため投資家を悩まします。

では、短期売買を主体とした売買では、株価変動要因のどのあたりを注視していけばよいのでしょうか。まず、ファンダメンタルズにおいては、株価と企業業績の間に6ヶ月から9ヶ月のタイムラグがあると言われていますので、短期売買をファン
ダメンタルズだけで判断するのは少し無理があるようにも思えます。

人気やテーマについては、その分析も難しく、それぞれの投資家の受け止め方によってまちまちです。人気やテーマは、短期売買に向いているように思えますが、これらを数値化して判断することは困難です。

また、アノマリーとは、マーケット(相場)では、はっきりとした理論的な根拠を持つわけではないが、よく当たるかもしれないとされる経験則のことをいうものです。たとえば、季節的要因で株価の変動を判断することなどを言います。しかし、これらも傾向はあるかもしれませんが、不確定要素の多いところでしょう。

残るは市場内部要因です。市場内部要因には絶対的なものがあります。それは、信用期日と追証です。意味は違うかもしれませんが、絶対のない投資の世界に唯一あるのが、この信用期日と追証です。

投資家は上がるか下がるかに一喜一憂し、投資判断を行うものですが、それ以前に信用期日と追証は有無を言わせず絶対優先で処理しなければなりません。

これらを逆に考えてみると、たとえば、信用で買った時期やその量が分かれば、その絶対期日では必ず反対売買が出てくることになります。当然ながら、期日前に処分してしまうことは多いのですが、相対的に信用で買った時期やその量の多いところから、その後の減少で判断すれば、信用期日にどのくらいの売り圧迫があるかわかります。

これらは信用取引における時間軸(X軸)ですが、変動幅(Y軸)においても追証という絶対な要素があります。信用で買った投資家は、株価下落では、ある一定幅の下落で追証が発生します。追証では追加保証金か処分を迫られます。

もし、信用で買ったピーク時が分かれば、株価がどの水準になれば処分売りが発生するか推測することができます。

また、出来高においてもある程度は推測できます。出来高の多いところは参加者の多いところであり、その後の株価変動により、その多くの参加者の行動に影響を及ぼしてきます。

もし、多くの参加者の水準(平均値)より株価が上昇となった場合、多くの参加者の平均的な考え方の水準で上げ止まります。多くの参加者の平均的な考え方とは、利食い幅のことです。一般的に平均的な利食い幅は通常20%程度です。「20%」の根拠は、投資家が20%は取りたいという心理からでしょう。

つまり、多くの参加者の水準より株価が20%程度上昇となった場合は、いったん上げ止まり、押し目を形成するということになります。これらは、あくまでも統計的な数値ですので、相場環境が悪かったり、その銘柄の業績が芳しくなかった場合などはその限りではありませんが・・・。

また、多くの参加者の水準(平均値)より株価が下降となった場合は、あまり明確な統計的な数値はないようです。なぜなら、多くの投資家(現物投資)は損切りせず持ち続けるからでしょう。つまり塩漬けです。ただ、多くの参加者の水準(平均値)より株価が10%下げた場合は、その水準から投げが出てくるようです。なぜなら、「損切りは10%で」という投資家が多いためです。これも投資家心理です。

以上のように、絶対的な要因や投資家心理により、ある程度は株価の変動予想は付いてくるのです。よって、短期売買においては、市場内部要因を中心に分析することをお勧めします。



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