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…知って得するページ…

   ≪ 春の訪れ ≫
2021/01/22(Fri)

2021/01/15 のコメントです。

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お知らせ1
私ごとで申し訳ございませんが、昨年末から腰を痛めてしまい全く動きが取れませんでした。そのため当欄の配信がお休みとなってしまいました。大変申し訳ございませんでした。学生時代(ラグビー)の後遺症と思いますが、腰痛は今まで何度も経験していましたが今回の腰痛は最悪でした。加齢によるものか・・・。
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お知らせ2
昨年末にWebページソフト「Adobe」の一部のシステム終了に伴い、当ホームページの表示が更新されない等の不具合が生じました。大変ご迷惑をおかけしました。現在は修正されていますが、何か問題がございましたらご連絡ください。よろしくお願いいたします。
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毎日厳しい寒さが続いています。屋外の水道も凍り番犬用の飲み水も凍ってしまう寒さです。霜柱の立つ野原は一面枯れ野原ですが、よく見ると春の訪れを待っているかのように青色の小さな花が咲いていました。生命力を感じるところです。

株式市場は打って変わって高値更新が続いています。多くの投資家に寒さに絶えて暖かさが戻ってきたのだろうか。それとも力を蓄えていたのだろうか。相場格言に「人の行く裏に道あり・・・」とも言うが・・・。

さて、私は腰痛でシステム開発もお休み同然です。しかしながらパフォーマンスを上げる方法は考慮中です。身体は動かなくても頭は動きますので。

さて、期待する成果が挙げられないということは大きなプレッシャーにもなります。プレッシャーが長く続くと精神面だけではなく身体にも変化が出てきます。ストレスは身体にも影響を及ぼしてくるのは良く理解しています。

犠牲を払わずして成し得るものはない。物事を成し得るには必ずその対価が必要である。リスクなくしてリターンはないということも知っています。

以前、私はある知り合いの医者とストレスについて話したことがあります。医者は病気の主な原因はストレスであると話していました。このことは私も同意するのですが、そのストレスにも後ろ向きのストレスと前向きのストレスがあるのではないかと医者に問いかけてみた。

一般的にストレスとはマイナス要因でしかないように思われますが、私としては前向きのストレス、つまり何かを成し遂げようとする時に、壁に突き当たりなかなか解決できないような場合などは、前向きのストレスではないかと思っています。

これらについて医者に問いかけてみましたが明確な答えは返ってきませんでした。壁を乗り越えられないプレッシャーもストレスには変わりはないとは思うのですが、前向きのストレスでも身体に変化を及ぼしてくるのだから、やはり前向きのストレスも後ろ向きのストレスも同じなのかなあと思ったりしていますが・・・。

しかし、私はストレスはすべてマイナスとは限らないと考えています。たとえば運動などでは、筋肉に適度なストレスをかけて鍛えるわけですから・・・。ストレスとは、次へのステップのバネのようなものではないかと思います。ギューっと押し込まれたバネがそこから解放されたときに、バネは大きく跳ね上がるように飛躍するものであると信じています。

私はこのような考えから、システム開発も期待する成果が得られなかったものの見方を変えれば「あなたの行く方向は、今の方向ではなく別の方向ですよ」と示唆してくれたように思います。つまりシステム開発は今の手法ではなく、別の角度からアプローチをすべきであると教えられたような気がします。

ストレスもポジティブに考えればプラス要因にもなるのです。ひと休みして別の角度から再度チャレンジするつもりでいます。

システム開発においてもいくつか学ぶ点がありました。たとえば、株価のボラティリティと株価のパターン(期間)には相関関係がある、また、だましの軽減方法など理解を深めることができました。

ご存知のように私のシミュレーションの方法は、売りと買いの連続売買でのバックテストです。一般的なシュミレーションは、買いだけ、または空売りだけでのシュミレーションですが、これでは絶対に上手く行かないと考えています。

通常、パソコンなどでテクニカル指標を利用し最適な期間などを設定しテストするわけですが、買いだけ、または空売りだけのバックテストをして「これなら大丈夫」と実践しても上手く行かないという経験はなかったでしょうか。

これは過去の株価にテクカル指標を合わせているに過ぎないのです。この方法であればパラメータをちょっと変えるだけでパーフェクトな成績が出せます。これでは絵に描いた餅になってしまいます。

シミュレーションにおいては実践するしないに係わらず、必ず売りと買いの連続シミュレーションを行わなければなりません。そうでなければバックテストの意味は全くありません。しかしながら、このような売りと買いの連続売買のシミュレーションができる分析ソフトはありません。

あるとすれば、買い、買い、売り、買い、などの不連続な売買シミュレーションソフトです。これでは資金管理が全くできません。投資家がテクニカル分析指標を駆使して運用を行う場合には、これらの点について十分認識してから利用するべきです。

冬が過ぎれば春がきます。投資家も目覚めて春の香りを嗅いではいかがでしょうか。



   ≪ 自然の摂理? ≫
2021/01/15(Fri)

2020/12/25 のコメントです。

ひとつの会社に例えてみると、業務内容が悪化すればそれら伴い株価も下落してくる。そこで社長は何とかしようとあらゆる手を尽くす。しかし、その努力にも成果が上がらず空しく取締役会で解任されてしまう。

つまり業績悪化の結末は退任ということで終結する。しかしながら業績悪化の責任を退任ということだけで終結できるのであろうか。残された株主としては納得もいかないであろう。

一国の首相または大統領が在任期間に功績を残せば後世にもその名を轟かせるであろうが、どこかの国のように、その政策に失敗すれば批判を浴びやむなく退任する。しかし、その失政のツケは国民が受けることになる。

以上のように、トップに立つ者が失政すれば退任すれば済むことではあるが、そこに残された株主や国民は大きな痛手を被ることになる。しかしながら、そのような政治家を選んだことも国民であることも忘れてはいけない。

さて、株式市場は相も変わらずこう着状態です。投資家はトレンドが発生しないと収益が上げられないので苦悩している。そのため、多くの投資家がFXなどに逃避しているようです。しかし、決して楽をして儲けることはできないことを理解しておくべきです。

私は依然としてシステムの開発中ですが、なかなか従来のシステムを上回るパフォーマンスが得られず苦悩しています。すでにご存知のように、私はテクニカル分析オンリーであるため、その手法に異議を唱えられることがあります。

ファンダメンタルズを考慮しない投資手法はまやかしであるなどと。投資の世界に絶対はないわけですので、そんなに大きな声で反対を唱えなくても良いのではと思うのですが・・・。そう言うファンダメンタルズ派のあなたは儲けているのですかと問いたい。

私はファンダメンタルズ派を否定しているわけではありません。何度も申しましたが、ファンダメンタルズは長期投資で、テクニカルは短期売買でという考えでいますので、短期売買派の私としてはテクニカル分析を中心に売買しているだけのことです。

そもそもファンダメンタルズ派は、業績中心に分析を行い、来期は好業績となるので投資をしてみようと考えるものでしょう。これらを別の角度から見てみると、来期予想が今期や前期に比較して好調だからということを根拠にしているはずです。もし、来期予想も業績好調にも拘らず、その予想が今期や前期に比べ劣っているとなれば仕掛けには入らないと思います。

一方、一般的なテクニカル分析においては、過去の株価の比較感で割安であるとか割高であるとか判定するわけです。これらによって、買いから入るか空売りから入るかの判断を下すものです。

これらの二つの分析手法を客観的に見た場合、どちらも過去のデータによる比較感によって判定しています。一般的にファンダメンタルズ分析は理論に基づいた投資手法のように捉えられています。大手投資機関などにおいては、ファンダメンタルズ分析が絶対であるとも言われています。

これらの考えは当然です。何も否定することはありません。ただ大手投資機関などにおいては、その投資手法を顧客に説明する責任があるのです。そのためには、テクニカル分析などより理論的なファンダメンタルズ分析による説明の方が顧客を説得しやすいという事情もあるのです。

ファンドなどに投資する投資家は「投資とは投資先の今後の見通し良好なものに」という先入観を持っているため、それらに沿った理論的な説明によって購入を決断してしまうものです。これらはファンドなどを購入させるための「殺し文句」と言っても良いでしょう。

逆にファンド購入をテクニカル分析から説明しても誰も購入しないでしょう。なぜなら、投資においては「今後の見通し良好なもの」は誰でも知っているが、テクニカル分析は誰も知らないからです。ファンドを売るための手数料稼ぎの戦略には引っかからないように十分注意していただきたい。

世の中は不条理にも、そのツケは一番弱いところにくるのです。これらは善悪の問題ではなく、常に弱いところにこないと収拾が付かないものなのです。納得はいきませんが、これらが自然の摂理というものでしょうか・・・。

ツケを回される弱者にならないように、周りに振り回されないように、自分の信念を強く持って投資活動に励んでいただきたい。私も強い信念を持ってシステム開発に励んでおります。

Merry Christmas



   ≪ 縦軸と横軸 ≫
2020/12/25(Fri)

2020/12/18 のコメントです。

寒い日が続いていますが、投資家の皆さんいかがお過ごしですか。今年はコロナ渦で日本中大変なことになっています。このような中、これからどのような戦略で投資活動をしていこうかと考えをめぐらしているものと思います。

私自身もまだまだ研究中の身ではありますが、今後の投資活動の一助となればと、私の投資体験の中からいくつかの考え方を述べてみたいと思います。

私は投資技法研究のため開発に没頭しています。現在の運用している分析ステム以上のパフォーマンスが得られないものかと。いまひとつ何かが足りないような気がしてなりません。ピリッとしたスパイスがほしいところです。まあ、性格的に集中型であるため、昼、夜関係なく研究に没頭していますが・・・。

しかし、なかなか期待する成果は得られないものです。全く異なった角度からの分析システムにも拘らず、そのパーフォーマンスが同じような結果になった時は、株式市場から得られるパフォーマンスはこれが限界なのかなと思ったりもしました。

研究といっても、結局はパラメーターを変えてのバックテストなのですが、その分析データ量は、過去20年を約2000銘柄程度でテストしているのですから時間がかかるのです。

研究開発においては、ある程度考えをめぐらし仮説を立ててバックテストを行うわけです。実際にバックテスト中には、いろいろなヒントが沸いてくるのです。当初の仮説とは異なった方向に向かうこともしばしばです。

これらのことは私の体験上、とても有意義なことでもあるのです。なぜなら、考えをめぐらしているときには、思いも付かなかったようなアイデアが浮かぶことがあるのです。これは非常に重要なことであると気が付きました。

つまり、思考だけでは得られないことを行動(バックテスト)することによって得られるということです。だから私は今でも考えた後は必ず行動をするようにしているのです。

以上のように、今までの投資体験と長い研究の成果において得られたことをベースに、更なる開発に没頭している毎日となっています。

これらの経験の中から感じたことは、投資の世界は「売り」と「買い」しかないわけであるから、投資というものをあまり難しく考える必要はないということです。つまり、投資はシンプルに考えるべきであるということです。

テクニカル分析システムには、多くのフィルターが付帯しているシステムも見受けられますが、あまり複雑なシステムにしても機能しないことは体験しています。

たとえば、売り買いのサインを出すために、いくつかのテクニカル分析指標を組み合わせて売買サインを出すことが一般的ですが、はたしてこれらが正しいものなのでしょうか。

私の研究結果では、一般に出回っているテクニカル分析指標は、長期に利用すれば利用するほどマイナスになっていくということです。ゆえに、テクニカル分析指標をいくら組み合わせても上手くいかないのです。ゼロはいくら足してもゼロにしかならないのですから・・・。

私は株式投資を二次元で捉えています。つまり、縦軸と横軸です。縦軸は株価の上げ下げです。株価の上げ下げはボラティリティということになります。横軸は時間です。時間とは株価の変動期間のことです。

これらの横軸と縦軸を計算に入れて分析しなければ正しい分析とは言えません。上記のテクニカル分析指標が採用できない理由としては、一般のテクニカル分析指標、たとえば移動平均にしても、移動平均を設定する場合は「日数」を設定します。つまり時間の横軸です。

移動平均をはじめ、一般的なテクニカル分析指標の多くは、その設定に期間を入力します。しかしこれでは片手落ちです。ここに縦軸の概念がないのです。だから、一般的にテクニカル分析指標が機能しないのです。

よって、縦軸と横軸の設定がない指標は機能しないと言えます。考え方として、株価の変動(縦軸)、つまり、ボラティリティがこれだけあるから、これだけの期間(横軸)で設定しようという概念を持たなければならないのです。縦軸と横軸には相関関係があるのです。

テクニカル分析指標を利用する場合に「最適化」として最適な期間を設定します。現在の株価変動に合わせて、これなら上手く行くと意気込んで売買したものの結果は・・・。これは現在の株価変動(ボラティリティ)と、その後の株価変動が異なってくるため、最適化されたパラメーターも合わなくなってしまうためです。

以上のような投資の基本を考慮に入れて、今後の投資活動に大いに励んでいただきたいと思います。



   ≪ 今後の日本 ≫
2020/12/18(Fri)

2020/12/12 のコメントです。

まだアメリカの大統領選挙の結果が出ていない。不正選挙で連邦裁判所に提訴する騒ぎである。アメリカでは国が二分されて、まるで南北戦争状態だが日本のメディアではほとんど放送されていない。各メディアにも特派員はいると思うが・・・。

日本の首相はバイデン勝利として祝辞を送ったが、もしトランプが逆転勝利したらなんとするのか。勝利確定は法律にのっとり決まるものと思うのだが。

今回のアメリカの大統領選挙で私が一番驚いたのは、マスメディアの報道です。新聞にしろテレビ局にしろ、フェイスブックからツイッター、グーグルまですべて左派(民主党)よりであることです。本来、メディアは中立的な立場であるべきですがアメリカのメディアの90パーセント以上が左派よりなのです。なぜなのだろう。

その理由は私なりに分かっているつもりですが、ここでは割愛します。メディアの変更報道は日本でも同様ではないでしょうか。だから私はテレビも新聞も見ないのです。

私の語録に『情報過多は迷いを引き起こす。マスメディアの情報の9割はノイズ(雑音)。我々はノイズの中で生きている。時として、メディアにより真実が嘘の情報のもとに隠蔽されることがある。要注意』とあります。

さて、「栄枯盛衰は世の常」と言います。1960年代から社会に出た団塊の世代は競争社会の中で培ってきたパワーで懸命に働いた。モーレツ社員となって、がむしゃらに働いた彼らは日本経済を大いに牽引した。

40歳半ばから後半にかけては、懸命に働いた彼らにも疲れが見えはじめてきた。そして、1889年、バブルのピークを迎えた。その後は、気力、体力も衰え、ついに退職を迎える。その期間はバブルのピークから20年である。これが失われた20年にあたるのではないだろうか。いや30年かもしれない。

そして、一生懸命働いた会社の持ち株会で積み立ててきた株式を少しずつ売却している。これらによって、以前勤めていた会社の株価もだらだらと下げている。これらを株価と照らし合わせてみると妙に一致するではないか。では、今後はどのようになるのであろうか。

そして、その世代が年金を受給する時代になった。少子化となった現在では容易に団塊の世代を支えきれない。そこで政府はあれやこれやと苦心しているようだが、日本の財政が借金体質でもあるため妙案も出てこない。

そこで考えたのが消費税である。消費税で団塊の世代の年金を賄おうと考えた。しかし、消費税の増税という下手をすれば日本経済にとって二度と立ち直れないほどのダメージになる危険性がある。近年の景気低迷はそのせいでは?。

苦言を呈するようであるが、政治家は雇われ社長のようなもので、自分の在任期間だけ穏便に過ごせればよいと考えてしまいがちである。もし、オーナー社長であれば、現在の借金を何とか減らそうと考えるのだろうが・・・。

そうした中で、日本が逞しく生き残っていくためには、過去の成長モデルにこびりついた既得権益を勇気を持って廃し、規制緩和を進める必要がある。それを避けていては新たな成長戦略は見えてこない。

株式投資家においても良い環境とはならないかもしれないが、以上のような時代背景を考慮に入れ投資戦略を構築していただきたい。そのためには、従来の古い投資概念にとらわれず、新しい発想で挑むべきである。

ちょっと話題がそれますが、団塊の世代も70代となり、会話の中に頻繁に「もう70代だしなあ・・・」という会話がでてくる。そのような会話を聞くたびに、私は相場格言の「もうはまだなり、まだはもうなり」を思い出す。「まだ70代だよ」と言ってやりたい。ガンバレ!。



   ≪ 振り返って ≫
2020/12/12(Sat)

2020/12/05 のコメントです。

アメリカ大統領選挙の結果がまだ出ていません。民主党側はすでに勝利したと組閣名簿まで作成したようです。一方、共和党側は「これは不正選挙だ」と裁判に訴えています。これらの推移を見ていると、ドラマや映画を見ているより面白い(失礼)です。

日本では考えられないような選挙風景です。たとえば、ある郡では、投票者数より選挙票が2倍も多かった。死者からの投票があった。実在していない人の投票があったなど。さらにひどいのは票集計機「ドミニオン」による票操作である。この票集計機は、インターネットを経由して票の操作ができるという。(インターネットへの接続は違法とされている)。その票集計機の接続先がドイツのフランクフルトにあったそうだ。

さらに驚くのは、ドイツ・フランクフルトにあった票集計機はアメリカのCIAが管理していたという。これらをアメリカ軍が急襲して、そのサーバーを確保したという。その際にCIAとアメリカ軍が銃撃戦となり数人が死亡したらしい。まるで内戦のようだ。

「事実は小説より奇なり」と言いますが、さらにその上を行くような展開です。まだ確かな情報ではないが、この「ドミニオン」は不正選挙を行うために作られたようだ。かつてベネズエラの大統領選にも採用された。

一説によると、この「ドミニオン」は中国で作られたようだ。中国では選挙がないので必要ないようにも思えるが・・・。今回のアメリカ大統領選に対して莫大な資金が中国から流入しているようだ。何ゆえに?。

時間とともに、これらの不正や問題(ディープステート)は、いずれ白日の下に晒されるときがくるだろう。金と権力の戦い。まさに邪悪と正義の戦いでする。

さて、本題に戻りましょう。経済には大きなうねりや経済サイクルが存在します。「山高ければ谷に深し」というように、過去の歴史から見ても右肩上がりに永遠に繁栄し続けることはありません。ちょっと休憩する踊り場もあるものです。

株価を見ても分かるように、常に一方通行で動くのではなく「もちあい」という踊り場があるのです。「もちあい」状況では、利幅取りも容易にできません。

持ち株の成績を見ると芳しくない。これでは納得しない、何が原因かと思考し始め、あらゆる策を思い巡らします。いろいろと検討したものの明確な答えは出てこない。現在の投資家の心境としては、このようなところでしょうか。

もし、現在の環境で大儲けできたという方は、その売買をひとつひとつ検証してみてください。その儲けが、たまたまであったり、偶然であったりしていませんか。しっかりとした自分の投資ルールにのっとって売買されたのでしょうか。

現在のような相場環境の中でも1〜2銘柄の売買で、たまたま大儲けできたというケースもあるかもしれません。結果オーライの投資の世界では、それはそれで褒めるべきだと思います。

しかし、投資とは長期間にわたり継続して運用するものであり、その途中にはラッキーあり、アンラッキーもあるものです。それらを含みながら長期に継続して運用すれば、おのずと平均化され市場の動向に追従した成績となるものです。

今年一年の株式市場では、おおむね良くてトントン、マイナスで終わってもおかしくない相場展開でした。投資家の投資手法如何に係わらず、おおむね同じような結果となるはずです。

つまり、投資手法などに係わらず相場の変動幅か小さければ、底値で買って天井で売れるわけではないので、値幅取りの我々投資には利益を上げることができない相場であったと言えるのではないでしょうか。持ち株の成績を見ると焦りも出てくるでしょうが、必ずチャンスは巡ってきますので焦らないことです。

コロナ環境下、経済状況を見ると問題は山積みであり悲観論が漂っているようです。かつて、為替が80円を割ってくると日本は沈没してしまうと言われていたものでした。日経平均が2万円を割れると大変なことになるとも言われていました。そこは知恵を働かせ乗り越えていくものです。

逆境になれば、それを打開しようと知恵が働くものです。何とかなるものです。ただ、あきらめたらそれで終わりです。悩みながらも考えながら続けていくものです。雨も雪も一年中降っているわけではありません。必ず日差しがさしてきます。



   ≪ 苔の一念岩をも通す ≫
2020/12/05(Sat)

2020/11/27 のコメントです。

新型コロナも日増しに増加し、さらに寒さが厳しくなり冬が到来してきたようです。このような時は、コタツに入りみかんでも食べながらテレビでも・・・。しかし、仕事をしている人には、そのようなことは言っていられません。皆さんも年末にかけ忙しくしていてるものと思います。

私もせっせとシステム開発に深夜まで頑張っているところですが、なかなか思い通りにはならないものです。今まで多くの株式分析システムを試行錯誤を繰り返しながら開発してまいりましたが、残念ながらその多くは「没」となっています。

今はシステム開発とともにアメリカの大統領選挙の報道に注視しています。今回の大統領選挙は史上まれに見る不正選挙のようです。まだ正式な結果は出ていませんが、「ナショナリズム(共和党) 対グローバリズム(民主党)」の戦いです。私としては世界が共産化しないことを願うばかりです。また、マスメディアの偏向報道には目に余るものがあります。

さて、ご存知のように、投資の世界はリスクとリターンのバランスで成り立っています。システム開発においても、リターンを多く取れば、さらにリスクが増大するなど、まるでシーソーのようです。

所詮、相場とはそのようなものと分かってはいるものの「そこを何とか」と頑張っている次第です。以前お話しました「パターン認識分析」においても結果として上手く行かず、ただ今、休戦中です。しかし、あきらめたわけではありません。

「パターン認識分析」も3ヶ月もかけてパターンデータを収集しました。その数、なんと200万パターンにも及びました。結果は徒労に終わりましたが、今後の株価の方向性が正しく認識されるパターンと、全く反対のパターンになってしまうことがあり、その原因は分かりませんでした。

もし、このパターン認識が不可能であれば、従来からあるパターン認識の「酒田五法」も採用できないという結果になってしまうのでしょうか。最近は酒田五法もトーンダウンしているのはそのせいなのだろうか・・・。

株式投資においてだけではないのですが、投資の名の付くものに対しては、もっとも重要なことは今後の方向性ではないかと思います。つまり、今後の展開が分かれば鬼に金棒です。

しかし、これらの方向性はわかりません。そこで百歩譲って現在の相場水準、つまり、現在の水準が安いところにあるのか高いところに在るのかが分かるだけでも、大いに役に立つのではないでしょうか。

安い水準にあれば買い先行で、高い位置にあれば空売りをなどと、ある程度、投資戦略が立てることができるはずです。これらは当研究所の「ヘッジ比率」に当りますが、このヘッジ比率も現在の水準を表したものです。

これらをある程度、先読みすることはできないだろうか。つまり、相場の先行指数と言うことになります。上記で「これらの方向性はわかりません」と説明しましたが、現在、これらに何らかの手がかりがないものかと検証中です。

持ち株が上昇中であった場合、このあたりが上昇の限界ですよ、また、株価が下降中に、このあたりが下降の限界ですよ、などを0から100の間で指数判定ができれば重要な指標となりうるでしょう。

現在は、これらの指標の開発を行っていますが、ダマシなどもあって、ひとつの指標ですべてに当てはまることはなく試行錯誤の連続です。相場には絶対はありませんので、システム開発においては、どのあたりで妥協するかの問題になってきます。

私も相場の世界は長いため、投資で収益を上げる方法の方向性はある程度見出しているつもりですが、その方向性を絞り込み過ぎているため、その範囲も狭くなり、その狭い範囲の中で投資手法のアイデアを出すということは容易なことではありません。

そこで、アイデアのヒントを得たいと思い、最年長でありながら恥ずかしくもなく、若い投資家達の座談会などにも出席しているわけです。しかしながら、なかなかヒントも得られないものです。

若い人たちの集まりに出席すると、私の出版した投資本を読んだという人が必ずいます。彼らは私を「先生」と呼んで握手などを求められます。私は投資のヒントを得ようと出かけていくのに・・・。先生は皆さんの方だというのに・・・。

と言うことで、私は投資に対しては前向きです。何かもっと良い投資手法があるのではないかと、常に積極的な姿勢を貫いています。周りからは誹謗中傷もありますが、これが私の生き方でもあり、雑音などは気にしません。

「苔の一念岩をも通す」という諺があります。これは「愚かな者でも一念を持って行えば大きな仕事ができる」という意味であり、これから私もそのような気持ちで頑張って行きたいと思います。



   ≪ 最近の話題から ≫
2020/11/27(Fri)

2020/11/20 のコメントです。

最近久しぶりに投資家の集まりに参加した。このようなご時勢なので少人数の集まりでした。集まりでは、業界の情報やいろいろなお話を聞くことができます。最新情報を収集しても、私はシステムトレーダーなのでそれらの情報を組み入れて売買するわけではありませんが、トレードだけの生活では社会との係わり合いが全くなくなってしまうので、これらを解消する意味でも出席しているわけです。

社会との係わり合いもなく、物事を一人で考えていると知らず知らずのうちに、その考えが曲がってってしまうものです。そういう意味合いにおいても社会とのつながりは必要であると自覚しています。

それらの会合から感じたことをいくつか紹介したいと思います。まず、最近のトレードの傾向は、その多くの投資先はFXが主体となっているようです。株式投資は少数派のようでした。私は、なぜFXなのかと問いてみました。

まず、その主な理由として上げたのがやはり資金量の問題でした。株式投資は多くの資金を必要とし、また銘柄も多く手が出せないという理由でした。たしかに、FXであれば5万円、10万円程度の資金から参入できます。出席者が30代、40代が中心であり、小資金で気軽に参入できるのがよいのでしょう。

小資金での投資だからといってもリスクは付いて回ります。投資の世界は、皆さんが考えている以上に厳しい世界でもあるのです。投資の基本をしっかり勉強してから参入していただきたいものです。

10万円程度の資金であれば誰でも参入できるでしょう。この参入し易さがFXに流れる要因なのかと思います。最近は女性の参入が多いそうです。特に主婦層の参入がきわめて多いと聞きます。

その主婦層の女性達も非常に若い世代です。子供達を学校に送り出してから、せっせとトレードに励んでいるそうです。投資資金が少なくてできる。投資先が限定されている(円ドル、ユーロ円など)。また、いつでもできる。これらの理由により、その裾野が主婦層にも広がってきているようです。これらの主婦層のトレーダー達を米国では「ミセス・ワタナベ」と呼んで、関心を示しているようです。

会合での主な話題はFXの投資技法についての話が多かったようです。FXの投資では、証券会社により、投資家の投資金の上限が決められているようです。これらについては当初、投資家保護のために設けられているのではと考えられていましたが、彼らの裏話によるとFX業者が「のみ行為」をしているため、業者自身の損失の拡大を避けるためであると・・・。

また、別名義で同時に同じ注文をしても、上限枠の小さな口座での注文はすぐに値が付いたが、上限枠の大きい口座での注文は値が付かず注文ができなかったと言う。以前は、商品市場においてはこのようなことは行われていたようだが、為替の取引でも同様な行為が行われているのだろうか・・・。

ある業界紙の株式投資のトーナメントが行われ、そのトーナメントで一位となった投資家がいた。その銘柄選択の技を競うのであろうが、仕掛け後の高値を基準に評価しているため、仕掛け後に仕掛け値を割っても高値時の評価がそのまま残る。つまり、仕掛け後の利食いポジションを指定していないため、仕掛け後の高値が評価基準となり、まったく現実的ではない。

以上のように、個人投資家の知らないところでワナが仕掛けられていることもあるので、十分注意をして投資活動に励んで頂きたい。

参加者の多くはトレーダーといっても本業を持ち、その合間にトレードをしているようです。私に言わせれば、個人投資家の範疇かなと思います。専業トレーダーはほとんどおりませんでした。彼らの手法の多くは片張りのようでした。

彼らに「ヘッジはしないのですか」と問いかけると、彼らは「ヘッジをしながら売買したいのだが、資金的にいまひとつ・・・」とも言っていました。そこで私は「皆さんもしっかりヘッジしていると思いますよ」と話したら「ヘッジなんかしていませんよ」という答え。そこで私は「皆さんはしっかりヘッジしていますよ。本業がヘッジになっていませんか」と返事した。一同大笑い。

新型コロナが再び蔓延しているようです。十分気をつけて頑張りましょう。



   ≪ 現代社会を考える ≫
2020/11/20(Fri)

2020/11/14 のコメントです。

新型コロナウィルスの問題、米中の問題、中国バブル崩壊へと世界中に閉塞感が漂っています。一方、日本経済は、緊急事態宣言が発令された4-5月の深い景気の落ち込みから、6月以降は持ち直しの動きがみられるという。

ただし、7月以降は新型コロナの新規感染者数が、4-5月の第一波を上回って拡大しており、一部地域では防疫措置を再強化する動きもみられる復経路に復していく、というのが日本銀行の中心的な見通しだったようです。しながら、こうした見通しには様々な不確実性があることは十分認識していると付け加えてあった。

そのような見通しも、現在のようなグローバル化した経済状況下では、日本だけが回復するということは難しい気もするのですが・・・。

振り返れば、日本経済は戦後の困窮や石油危機など過去にも幾多の試練に直面してきましたが、大きな苦境に立たされるたびに、強い危機感をもって問題に取り組み、それらを克服してきました。

大きなショックやそれに伴う危機における我々日本人の潜在的な問題解決能力の高さは、過去の歴史が証明しています。しかし、1990年代の不良債権問題もその解決には多くの時間を要しました。さらに現状では、人口動態の変化という予測しやすい問題に対して、社会保障制度の改革を含め多くの課題に直面しています。

我々現役世代には、子供や孫の世代のために、日本経済の明るい将来への道筋をつける大きな責任があります。これらは、今後の我々の意思にかかっているものと考えます。

一生懸命働くよう躾けられ、大学に行き、それでも卒業後には安定した職業に就くという希望を支えに頑張ってきた。しかし、就業というチャンスが少なかったら若者世代はどう変るだろうか。

日本政府は雇用規制を緩和し、それに後押しされた日本企業は、終身雇用を減らしつづけてきた。継続的な雇用にとってかわる派遣社員の需要が生まれ、それを埋めるように派遣会社が勢いを増した。

「フリーター」という言葉がある。従来の終身雇用制とは根本的に異なるライフスタイルであり、職を転々とかえる自由を言い表したものであるが、従来の日本のサラリーマンにとっては、まったく理解できない人達なのである。

この20年で自分たちの親が「生涯の職」とした会社からリストラされていくのを目にしてきた若者世代には、親たちが会社に無条件に尽くした忠義は無駄になったと映ったのであろうか。若者の多くは企業を信じなくなったのだろうか。

このようなことから、会社に夢を抱けなくなり、ひとつの会社に尽くすという精神を失った若者となってしまったのだろうか。終身雇用職の減少は、社会の道徳観やしきたりのほころびにもつながっていく。若い男性は父親たちのような労働倫理を拒み、競争もせず仕事にも意欲を見せない。

しかし、フリーターを否定しつつもフリーターを生み出したのは、その親達の世代でもある。フリーターを非難するつもりはない。その親達も非難するつもりもない。それは大きな時代の潮流なのだろう。景気低迷で希望や意欲、夢を失った若者達の国になりつつある。

以前ある会合でこのフリーターの問題が提起された。激論の中、私に意見を求められた。そこで私は「日本は共産主義ではないのに、選択肢が就職しかないのはおかしいのではないか。起業という選択肢もあるのではないか。アルバイトで資金をためて起業してはどうか」と発言したら、一斉にブーイングを浴びた。

「起業などできないから、必死に就職活動をしているというのに・・・」と。たしかに私自身、一度も就職したことがないので、その場での発言は不適切であったのかもしれない。

しかし、私は思う。若者には夢があるはずです。クラーク博士の「少年よ、大志を抱け」のように若者には未来があるはずです。何事にもチャレンジせずに、自ら未来を閉ざしてしまうのもどうかと思う。あらゆる可能性にチャレンジするのも若者の特権ではないだろうか。

このような時代背景の中、起業を目指す若者も少なからずいる。投資の世界にも、就職せずに専業のトレーダーがいる。彼らもそれなりに夢を抱いて頑張っているのだろう。しかし、投資の世界は、一般社会より数十倍も厳しい世界でもある。それでも果敢にチャレンジしている若者がいる。そのような彼らを心から応援したい。

閉塞感のある現代社会に我々は、若者達に、子供や孫の世代のために、夢のある、希望の持てる社会を目指して行くことが大きな責務となるでしょう。


『自分の体験から現在の社会を批判する。あたかも過去の自分の体験がすべて正し かったかのように・・・。それこそが現代社会から取り残されている証しである』



   ≪ ツナギ売買 ≫
2020/11/07(Sat)

2020/10/31 のコメントです。

ある株を500円で買い付けしたとします。そして、その株が700円まで値を上げたとします。短期売買であれば、この水準では利食いのタイミングとなります。このように考えるのが一般的でしょう。

もし、ここで利食いせず、買いはそのままの状態で700円で空売りしたらどのようになるでしょうか。500円の買い建玉と700円の空売り建玉を持つことになります。この状態では、その後株価が上昇しても下降しても200円(700-500)の利益は確保されています。

もし、買いと空売りをホールドした状態で株価が600円に下がったとします。この時、700円で空売りした株を返済(決済)したとします。この時点で、空売りにより一株あたり100円(700-600)の利益と、500円で購入しておいた株が手元に残ります。

では、ここで最初に購入した株にかかったコストは一株あたりいくらでしょうか。空売りで得た利益をコスト分に充てれば、500円(最初に購入したときの一株あたりの値段)−100円(空売り分の一株あたり利益)=400円(コスト)となるからです。

もしも、このような売買を繰り返せば当初500円で買った株のコストが0円になる可能性だってあります。株の購入コストが0円どころか、計算上マイナスとなることもあり得ます。

ツナギ売りした株の利益確定には、最後に手元に残った株を売却すればよいのですが、その利益は、売却時の株価から購入コストを差し引いた差額として計算されます。そのため、購入コストのマイナスが大きければ大きいほど儲けは大きいのです。

このように考えると、ツナギ売りを継続すればするほど、初期に購入した株の購入コストは低下するのです。これらの売買手法を「コストダウンのツナギ」と言います。また、反対に空売りを軸としてコストダウンを計ることも可能です。実際にはこのように上手くいくとは考えませんが、これらがツナギ売買の妙味となります。

上記に紹介した手法はツナギ売買の一部ですが、ツナギ売買にはそのほか多くの手法があります。

シンプルに考えれば、買い付け後に上昇となり決済しようとするときに空売りのツナギを入れることは「利益確定のツナギ」となり、買い付け後に下降となり損切りしようするときに空売りのツナギを入れることは「損失限定のツナギ」となります。これらは両建てとなり、投資の有利性、安全性が保たれることになります。

ここまでは誰でもできそうです。その後の展開がツナギの腕の見せ所となります。さらには、これらの売買を分割売買で行うことにより高度なツナギ売買となります。

しかし、ここでツナギ売買への一般投資家の素朴な疑問が発生すると思います。買った銘柄が上がったので売る。売る代わりに、空売りを建てる。どうしてそんな意味のないことをするのかと・・・。買ったものをそのまま売れば済むことをどうしてわざわざ複雑にするのかと・・・。さらに、余分な証拠金、手数料を必要とし、余分な労力や煩わしさを残すだけではないかと・・・。

このような疑問がわいてくるのも当然でしょう。しかもそれが有利になる、安全性が高まる、プロの技術であるなどと言われるのは全く不可解で納得できないと感じることでしょう。

ツナギ売買とは、余分な証拠金、手数料、余計な労力を使い、しかも煩わしさが残るものではあるが、それを補って余りあるものです。実際に体験しなければ、いくら力説しても理解されないのがツナギ売買でもあるのです。

「食わず嫌い」では先には進めません。理解不十分であれば、利益確保におけるツナギ売買の有利性や安全性について、理論より体験でぶつかってみる必要があります。今まで経験したことのない不思議な感覚を覚えるはずです。

最近、ツナギ売買についてはあまり耳にしませんが、昔の情報のない時代、ネット取引でない時代には多用された手法でもあります。多くのプロやセミプロがこれらの手法を駆使して相場を乗り切って行ったものです。

投資初心者は、仕掛け後にどうしても決済するべきか損切りするべきか多いに悩みます。しかし、これらもツナギの手法を学ぶことにより、今までの投資の世界が別次元に変わることになります。

空売りは絶対しないという投資家も多いようです。たしかに、空売りを買いの反対の意味で捉えていたのでは恐いのも当然でしょう。しかし、ツナギ売買のように、利益確定や損切り限定に利用するのであれば恐がる必要もないでしょう。

当研究所でも「空売り」は不可欠なアイテムとして採用しています。また、ヘッジによる両建て売買は、まさしくツナギ売買の極致であり、運用の有利性や安全性が高まるプロの技術なのです。

空売りを採用しツナギ売買をマスターすれば、市場の変化にかかわらず常に市場に留まることができます。これは、まさしく投資の極意である「投資とは長期間にわたり継続して運用するものである」に合致することになります。

しかしながら、証券会社や投資雑誌には、こういったツナギ売買は触れられておらず、仮に知ったとしても、きわめて理解しにくい不思議な売買であり、その有効性や安全性を理解できる人は少数でしょう。

「投資においては少数派につけ」と言われます。少数派だから儲かるのです。



   ≪ 投資の基本要素 ≫
2020/10/31(Sat)

2020/10/24 のコメントです。

前回のコメントで「株は安いところで買って高いところで売る」「業績予想の良い銘柄を買う」「株式投資は長期投資で行うものである」について解説しましたが、これらの投資の常識とされる考え方で投資を行った場合の結果は・・・。

一般的に株式投資で継続的に儲けている投資家は投資家全体の3%程度と言われています。このような現実から見ても、投資の常識と言われる手法で投資をしても安定した収益にならないと考えるのが妥当ではないでしょうか。

では、株式投資で儲ける方法は・・・。残念ながら私も株式投資で儲ける方法の明確な答えは持っておりません。私自身もその答えを見出そうと現在でも彷徨っている状態です。

そこで、明らかに投資収益に繋がらない考え方や手法を消去法的に考えて見ましょう。投資の世界ですから、追い風に乗ってたまたま儲かったということもあるでしょう。また、ある手法である程度の期間、儲け続けられることもあるでしょう。

何度も申し上げていますが、投資とは長期間にわたり継続して行うものであり、その収益が追い風であったり、偶然であったりでは長期の運用には耐えられないものです。

これらの問題について私なりに考えてみました。まず、「株は安いところで買う」については、その明確な基準がなければいけません。株価の最安値は「株価の安いところ」ではありますが、下降トレンドの中で最安値を拾うなどは愚かしいことです。

「業績予想」についても、我々個人投資家は「情報の最終受信者」となるため、あまり期待できないものとなります。まして、株価は業績の6ヶ月から9ヶ月先行していると言われますので、業績と株価の関連はさらに難しいものとなります。

「長期投資」においても、高度成長期であればいざ知らず、現在のような混沌としだ経済状況では長期投資も危ぶまれるところです。長期投資の投資家の多くは、ブランドと言われる銘柄に投資しているようです。しかしながら、ブランド銘柄も暴落時には下落します。

では、テクニカル分析においてはいかがでしょうか。たとえば、ボリンジャーバンドを例にとって見ると、ボリンジャーバンドは2σ(シグマ)、またはそれ以下で買い付けすることが一般的のようですが、もし的確に2σで買い付けして、反転して上昇となった場合にどの水準で決済するのでしょうか。

これらの答えに、多くのテクニカル投資家は中心値(平均値)、または1σ程度で決済すると答えるかもしれません。あるいは、少しでも利が乗れば決済してしまうという投資家もいるかもしれません。それはそれで正しいと思います。

しかし、その目標とする決済値に達しないで、仕掛けと同時に下落してしまった場合にはどのように対処するのでしょうか。もちろん、そのような場合は損切りをするのでしょうが、それらの基準も設けておかなければなりません。

ボリンジャーバンドと同様に、他のテクニカル分析指標も似たり寄ったりの感があります。私の取った統計によると、これらのテクニカル分析指標は、長期間続ければ続けるほど損失を招くという検証結果となっています。

また、テクニカル分析指標の問題点は、買い、または売りのシグナルが連続して出てしまうところにあります。これでは資金配分にも困りますし、リスクコントロールもできません。実際の運用では、買いの後に必ず売りのシグナルがでなけれはいけないし、売りの後には必ず買いが出なければなりません。また、これらの損切り基準も明確でなければなりません。

以上のように、投資の常識とされる投資手法や一般的なテクニカル指標を用いても儲けるのは、結局、投資家の「3%」程度ということになります。相場の上げ下げは50%前後なのに、どうして「3%」程度になってしまうのでしょうか。

その答えは簡単です。その売買が利益は小さく、損は大きくとなっているにほかなりません。このような売買を続けていると、確実に残りの「97%」に入ってしまうことになります。「理屈では分かっているが実践ではできない」ことが、投資の世界の特徴でもあるわけです。

上記のテクニカル分析においては、長期間続ければ続けるほど損失を招くことになりますが、そこに「相場の方向性を確認後」という項目を追加すれば、これらのテクニカル分析指標もすべて有効な分析指標となり得ます。

相場の方向性を確認するということは非常に困難な問題ですが、たとえば、相場が下降トレンドであるという前提であれば、一般のテクニカル分析指標を利用し、売りシグナルで空売りを行えばよいわけです。下降トレンドであるにもかかわらず「買い」を強行してしまうから負けるのです。

結果論ですが、株式市場は最近は横ばい傾向ですが、長期に見れば下降トレンドです。もし、一般的なテクニカル分析指標で空売りを行ったとしても利益は出ているはずです。このように、テクニカル分析で売買をするのであれば、まず、相場の方向性を確認後に、それらの方向に従って売買するということになります。「方向に沿った売買」、つまり大きな意味でトレンドフォローによる売買ということになります。

相場には常にサプライズが付いて回ります。今回の新型コロナウィルスなどは典型的な例です。このように予期せぬ出来事はかなりの頻度で発生します。長い投資活動の中には、運悪くこのような状況に遭遇してしまうこともあります。これらのサプライズを防ぐことはできませんが、これらの対処法として「分散投資」があります。これからも長く投資活動を続けるならば、この分散投資や空売りなどが必須です。

また、長期間にわたり投資活動を続けていくには、リスク管理が不可欠となります。リスク管理には「損切り」などがありますが、長期の下降トレンドにおいて、買いのみでは損切りの連続となり投資金の減少を招きます。

これらを避ける意味において、空売りの実践や空売りと買いの両建てによるリスク管理(ヘッジ)なども不可欠なアイテムとなってきます。リスクと隣り合わせの投資活動には、リスクの回避となる手法が組み込まれていなければなりません。

さらに、投資においては損小利大である「利益の増大」を見込まなければなりません。利益の増大は損切りより難しいものです。ただ株価チャートを眺めての裁量的な売買では大きな利益は望めません。裁量的な売買では、2倍も3倍になる銘柄でも小幅な利益で終わってしまうものです。そこに何らかのシステム的なルールを持たなければ大幅な利食いなどできません。そこに売買のシステム化が要求されるわけです。

以上の内容は、当研究所の投資哲学であり次の五項目から成り立っています。これらの要素は、当研究所の株価分析システム構築の基本としています。

T、テクニカル分析
U、トレンドフォロー戦略
V、分散投資
W、リスク管理(ヘッジ)
X、売買のシステム化
Y、マネー・マネージメント




   ≪ やはり、投資は自分自身で ≫
2020/10/24(Sat)

2020/10/17 のコメントです。

投資の世界には投資の常識なるものがある。たとえば「株は安いところで買って高いところで売る」「業績予想の良い銘柄を買う」「株式投資は長期投資で行うものである」など。このようなことは投資に関心をもたない人でも知っている投資の常識である。果たして、これらの投資の常識を忠実に実践して儲かるものであろうか。

まず、「株は安いところで買って高いところで売る」であるが、これらは日本の投資家の得意とする「できるだけ安いところで買う」という逆張り手法であろう。しかし、これらを検証してもあまり良い結果は得られていない。「落ちてくるナイフは掴むな」という投資格言もある。

「業績予想の良い銘柄を買う」については誰も否定しないところでしょう。しかしながら、最新の業績情報を四季報やウェブサイトから得ても、すでに遅しの感がある。一般に業績は6ヶ月から9ヶ月先まで株価に織り込んでいるとも言われている。個人投資家は情報の最終受信者であり遅きに失する傾向がある。

「株式投資は長期で行うものである」についても異議を唱える人はいないでしょう。これらの点については当欄で再三述べてきましたが、今回はさらに突っ込んで考えて見ましょう。

プロと言われる機関投資家や法人投資家と個人投資家の一番大きな違いはどこにあるのでしょう。一般的な個人投資家は、企業の将来に夢を託し長期投資に徹し、多少の上げ下げには動揺せず、信念をもって持続し続ける。

一方、銀行や証券会社の投資信託は、綿密に企業の調査をし長期的な展望にたって運用をしていると思っているようですが、それは大きな思い違いです。投資信託などを運用しているのはプロと言われる人たちですが、そのプロ達の運用手法を見てみましょう。

銀行や証券会社は、投資では「長期投資」を推奨していますが、運用を担当しているファンドマネジャーで長期投資などしている人はいない。なぜなら、彼らは3ヶ月ないしは6ヶ月ごとに運用の成果を上げないとクビになるので、きわめて短期的な視野での運用しかできない構造になっているからです。

素人投資家とプロの違いはと尋ねられると、その違いは損切りの速さと答えるでしょう。プロは損切りが早い。つまり、プロと称されるファンドマネジャーも損切りが早いのです。翻って、損切りが早いということを突き詰めると、それは長期投資にはならないと言えるのではないでしょうか。

運用を委託されたプロは損をしそうになると素早くスパッと切る。それは自分のお金ではないからできるのです。だから短期売買となる。しかし、投資初心者は自分が汗水たらして一生懸命に貯めたお金なので、損して手放すのは身を切られるようにつらい。だから、いつか戻るのではないかと淡い期待をしているうちに損切りのタイミングを逃して結果的に長期投資となってしまう。損切りできずの長期投資では何をか言わんやである。

証券会社などが投資信託を販売するときに「優良な資産が多く組み入れ、長期に運用します」などと言いくるめられ購入してしまう。その裏側を理解できない人たちにはやむを得ないところなのでしょうか・・・。

その投資信託の状況を見ると決して良い成績であるとはいえない。素人投資家と変わらないような成績である。投資信託に委託して運用してもらってもこのような結果である。「損をしました」と言われても「そうでしたか」としか答えられない。文句を言っても始まらない。自分で運用しても損をする。しかも大きなストレスを受けながら・・・。

だったら、もう投資をやめようかとも考えるがやめられそうもない。そのようなジレンマの中で投資家は苦悩し続ける。しかしながら、今後も投資活動を継続していく考えであれば、やはり、自分の資金は自分で運用するべきです。自力本願で行くべきです。

他人に預けての運用からは損益以外の何も得られない。しかし、自分自身の運用であれば損をすることもある。また、苦痛も付きまとうが、そこに貴重な体験が生まれる。その体験こそが、次へのステップとなりバネとなるはずです。体験は財産となり、何らかの形で今後のプラスとなるはずです。

私は長い投資体験の中から人生には無駄はないということを学んだ。体験すること、あきらめないこと、継続することなど、これらは人生という長いスパンで見ると、すべてに無駄はなく必ずバランスが取れることを理解している。



   ≪ 逆張りと順張り ≫
2020/10/17(Sat)

2020/10/09 のコメントです。

投資の世界は結果オーライではあるが、投資とは継続して収益を上げ続けていかなければならない。予測が当れば儲けることもできるが、その予測がいつも当るわけではないだろう。

「落ちてくるナイフは掴むな」という投資格言がある。これは「逆張り」を形容する格言である。下降トレンドになっているときは、値ごろ感とか、割安とかいって下がってきた株を押し目と思い買うことがあるが、これは落ちてくるナイフを掴むようなもので、大怪我の元となるという意味である。

落ちてしまって、地面に突き刺さったのを確認して、なおかつ、ゆれが確実に止まったのを確信してからゆっくりナイフを掴むべきであると・・・。株価が下がってきたからといって喜んで飛びつくと大怪我することがあるという戒めである。

さて、最近の株式市場は相も変わらず膠着状態です。上がると思ったものの、またもとの位置にと方向感が全くない。投資家泣かせの展開である。

これらも、新型コロナウィルスの問題や米中問題、経済状況の不透明感が漂い気迷い気分の現れでしょう。しかし、このような状況も相場のうちであり、長い相場展開の中には、このようなことはあり得ることです。

このような状況下でも大きく収益を上げようとするのは無理があります。レバレッジなどを大きくして稼ごうなどと無理をすれば、その咎めが必ずくることになります。現状の相場展開を見れば分かるように、理にかなった以上の儲けを期待してはいけないということです。

必ず大きな変化をもたらす相場がきます。そのようなときに大きく儲ければよいのであって、平常時や低迷期に我欲に駆られて大きく儲けようなどと考えるのはいかがなものでしょうか。

仕掛けのタイミングには「逆張り」と「順張り」がありますが、どちらが正しい仕掛けということはありませんが、順張りにおいては、その流れに乗って仕掛けるものであり、大きな変化をもたらすような相場展開では、大いに収益を上げることが可能となります。

ただ、順張りにおいて仕掛けのタイミングが正しくても、決済時に逆張りになってしまっては利幅を大きく取ることはできません。

たとえば、安値を付けて切り返しを見計らって順張りで仕掛けたとします。その後順調に上昇し、利幅もそれなりに得られたとすると投資家は喜んで利食いに入ります。しかし、上昇中に利食い(売る)するということは逆張りになりませんか。利食いは仕掛けより難しいと言われています。利が乗ればすぐにでも利食いしたくなるのが人情です。

そこを我慢して、利食いも順張りにしてはいかがでしょうか。しかしながら、順張りで利食いするということは、技術と忍耐が必要となってきます。上昇のトレンドが持続していれば利食いしない。大きく利が乗っているいるにも拘らず我慢して、さらに利益を伸ばすなど・・・。

利益を伸ばすということは、投資において一番難しい技術でもあるわけです。しかし、これらをマスターしなければ投資の必勝法である「損小利大」とはならないのです。いかに利益を伸ばせるかが、最終的には投資の収益に結びつくのではないでしょうか。



   ≪ 最近の問い合わせから ≫
2020/10/09(Fri)

2020/10/02 のコメントです。

最近、当研究所には株式投資もさることながら、それ以外の問題で悩んでいるという問い合わせが多い。私は株式投資専門であるため、株式以外のことは分かりませんが、株式投資から学んだことなら多少は分かるので、問い合わせには、それらの範囲でお答えしています。

最近の問い合わせの内容から、経済の低迷により多くの人が悩みを抱えているものと感じました。そこで拙い私の経験から、これらの問題について考えてみたいと思います。

人生には必ずと言っていいほど挫折を感じる瞬間があります。挫折や困難を受け入れられず混乱し、頭を抱えるばかりで身動きも取れなくなるときがあります。

株式市場の低迷や新型コロナウィルス問題による経済の不透明感、将来に対する漠然とした不安など、何となく暗い雰囲気が漂っています。このような問題を何とか払拭して、負の感情にとらわれず、いかにして立ち上がるかを考える必要があります。

挫折の先には必ず希望があるとも言われていますが、実際にそのような問題に直面したときには、誰しも理屈は分かっているものの、少なからず動揺してしまうものです。

株式市場が低迷すると多くの投資家が市場から退場して行きます。好きで始めた株式投資をやめざるを得ない状況下では、投資家も少なからず苦悩したに違いありません。

市場から退場するときには、多くの含み損を抱え迷いに迷って、悩みに悩んだ末に退場して行ったものと思います。心の底からの挫折を経験すると、何も判断がつかなくなるほど気が動転して混乱します。

このような状況を第三者の視点から見ると、また、時間が経過した後の本人の視点から見ると、その時点が最悪の状態である、または最悪の状態であったことが分かります。相場の底打ちのように、皆が総悲観となって投げたところが大底となるように・・・。

マラソンはゴールに近づくほど苦しくなります。周りを見渡すとみんな自分より楽に走っているように見えます。また、自分が苦しいとき、町に出ると周りのみんなが楽しそうにしているようにも見えます。

しかし、周りにいる人も外見ではわからずも、それぞれ苦しみや悩みを抱えながら生きているのです。自分と同じなのです。ですから、いざと言う時に早まった行動をしないよう、せめて「絶望する必要はないのだ」ということだけでも頭の片隅に置いておくべきです。

株式投資で取り返しのつかない大失敗をしたとします。すると、これらのすべてを投げ捨ててしまいたくなるような、強い自暴自棄に駆られる気持ちになるかもしれません。周りにいる投資家は儲かっているように思われますが、苦悩しているのは自分だけではないということです。そう気づくだけでも肩の荷が軽くなり、自分の気持ちを見直すことができるのではないでしょうか。

挫折で感じる痛みは一時的であると理解しておいてください。挫折からくる自分の正直な気持ちを受け入れてみると気持ちも楽になります。ごまかしたり自分に嘘をついたり言い訳をすることは避けなければなりません。

現状を受け入れることが一番難しく辛いものです。大損して失意の底にいるとしても、それはその方向が閉ざされただけです。他にも行く道もあるはずです。視野を広げることです。視界をせばめて過去に固執していてもは、あまり実りを得ることはありません。

世の中はそんなに甘くはないと言うように、一度挫折を乗り越えても、また次の壁が待ち構えています。そう聞くと、何度挫折乗り越えてもキリがないのかとうんざりするかもしれません。しかし、逆に言えば、現在の自分があるように、どんな困難からもいずれは立ち直ることができます。混乱して目の前が真っ暗になり自暴自棄になるも、時間の経過と共に視界が開けてくるものです。挫折を何度も繰り返して人は成長していくのです。

以上、説教じみた解説となってしまいましたが、誰でも悩みは持っているものです。特に投資の世界では、悩みや苦悩は波のように次から次へと襲いかかってくるものです。それを克服するには、市場に留まり多くの体験をすることにより克服できるのではないでしょうか。

「何事にも落胆しない・あくまでもやり続ける・決して断念しない」



   ≪ サーフィン ≫
2020/10/02(Fri)

2020/09/26 のコメントです。

大きな波がなければサーフィンもできません。株価も大きな変動(波)がなければ収益も得られません。我々投資家の投資収益(キャピタル・ゲイン)は、株価変動によって発生するものです。株価変動が大きければ大きいほど、その収益チャンスも広がってくるというものです。

現在、世界では米中問題で神経質になっているようです。市場でも何らかのニュースが出れば一喜一憂します。新型コロナウィルスは依然として危機状態であり、経済にも大きく影響しています。

ある投資家が言っていました。「新型コロナウィルスで経済が低迷しているのに株価はちっとも下がらないではないか、空売りしているのに・・・」と。確かに、株価変動の基礎要因はファンダメンタルズにあるため、業績が悪化すれば株価も下がるのが基本です。

しかし株価は下げない。株価を長期的に見れば最終的にはファンダメンタルズに回帰するわけです。しかし、いずれ現在や将来の業績を株価に織り込んでいくものと思われます。タイムラグの問題です。

相場格言に「不景気の株高」という諺があります。この理由は景気が低迷しているため企業の資金が設備投資に行かず、金余りとなって一時的に金融市場に流れていくためです。しかし、これらもいずれファンダメンタルズに回帰します。

新型コロナウィルスは依然として危機状態であります。コロナ対策が先か経済が先かと論じられています。「go to キャンペーン」など話題になっています。私としてはコロナ対策が先であると思います。経済対策をしてもコロナ問題が長引けば、やはり長期に経済に影響を及ぼすことになりますので・・・。

経済は今後の長期の停滞に備えていかなければなりません。今回のコロナショックは社会構造に大きな変化をもたらします。経済人はその対策をしておかなければなりません。

さて、株価が下げるのは誰しも好ましいとは思っていないでしょう。しかし、相場のことであるから下げることもある。その下げの対処においては、我々投資家は空売りという手法で対処できるので問題ないでしょう。

さらに、株価が下がれば下がるほどボラティリティは高まってきます。株価チャートを視覚的に見ているだけでは気が付きませんが、株価の高値圏より安値圏の方が「率」でみると変動率が高くなっています。

株価の高値圏では、視覚的には大きく変動しているように見えますが、これを「率」で算出すると、感覚的に捉えたよりずっと小さいことがわかります。これが「株価チャートの錯覚」となり、投資家の判断を惑わす要因となります。

これらを避けるために、必ず数値で捉え判断するようにしなければなりません。裁量的な売買手法が上手く行かない原因がこのあたりにもあるような気がします。

「株価が下がれば下がるほどボラティリティは高まってきます」ということで、ボラティリティが高いということは、波が高いということであり、投資家にとっては好ましい状態ということになります。

特に、当研究所の株式分析システムにおいては、ボラティリティの高い銘柄を主体に売買しますので好都合となります。

人は往々にして、過去において良かったとき、輝いていた時と現在を比較して云々します。しかし、それでは現在はいつも悪い状態と言うことになってしまいます。視点を変えるべきです。「負」の裏には必ず「正」が存在するというように、見る角度を変えることによって明るくも楽しくもなるのです。

大きな波に乗って思いっきりサーフィンを楽しんでみてはいかがでしょうか。もうシーズンは過ぎたか・・・。

今回は話題が飛んでまとまりがなくなってしまいました。



   ≪ 市場に参加し続けるべきです ≫
2020/09/26(Sat)

2020/09/19 のコメントです。

株式市場はもちあいを続けている。いずれどちらかにブレイクするのであろうが、方向感が定まらない展開である。これではちょっと様子を見ようかという投資家も出てくるでしょう。

一般的ではありますが、一度突っ込み安などがあれば反転するかといったところでしょうか。その反転にも出来高が伴わなければ、単なる戻りに終わる可能性もあります。

これらの要因以上に問題なのは外部環境です。新型コロナウィルス問題や米中関係のネガティブなニュースでも飛び込んできようものなら、市場もすぐさま大きく反応することでしょう。いずれにしても先のことは分からぬもの、危機管理をしっかりして対応していただきたいものです。

往来相場が続き、投資家もうんざりしているところでしょう。「往来相場も相場のうち」と言われるものの、もちあい相場には確かに閉口します。同時に投資家のストレスも極致に達しているのではないでしょうか。

このような状況下では「休むも相場」などと言って、一時退場し様子見の投資家も少なからずいると思います。確かに往来相場であるため、新規の仕掛けが次々に反対方向に行ってしまっては休業もやむなしといったところでしょう。

しかしながら、一時的でも完全撤退には賛成しかねます。最小単位でもかまわないので市場に参加し続けるべきです。なぜなら、今まで長い間培ってきた相場に対する研ぎ澄まされていた神経が寸断されてしまうからです。「そんなことはないよ」という意見もあるでしょうが、これらは体験しなければ分からないことです。

「私は調子が悪いときでも常に市場に参加しています」という投資家もいますが、全部塩漬けにしておいて「常に参加している」と言われても困りますが・・・。

スポーツ選手でも練習を一週間も休めば、それを取り戻すのにその何倍もの時間を要すると言われています。「継続は力なり」とあるように、力とは、繰り返し継続して初めて付いてくるものです。

投資初心者などを見ているとよく分かります。調子が良ければ有り金全部はたいて全力投球します。しかし、一旦アゲンストになると全部手仕舞いして、または塩漬けにして様子見を決め込みます。しばらくして、市場が騒ぎ出すと再度動き出します。これでは全くの感情の赴くままに行動する烏合の衆でしかありません。

もし、今後も何らかの形で投資の世界で活躍したいと願うなら、一時でも市場から放れるべきではありません。若い人ならいざ知らず、中高年になってから寸断された神経を元に戻すことは容易なことではありませんので・・・。

現在のような相場展開も日本の経済状態、さらには世界的なグローバルな経済状況を織り込んでの展開でしょうから、その推移を見届けるしかないのかもしれません。

我々は投資家ですから、市場の変動から何かを読み取ることができるはずです。現在の経済状況や今後の情勢は、新型コロナウィルスの蔓延により従来の経済情勢とは明らかに異なってきていると言えるのではないでしょうか。

つまり、今後は従来の尺度では計れない、過去の経験則では判断できないような経済状況になるのではと考えられます。新型コロナウィルス蔓延をはじめ、世界人口の増加、食糧危機、温暖化など、新しい局面に対処していかなければなりません。

株式市場をはじめ、あらゆる相場は、このようなグローバルな変化のある経済情勢を織り込みながら、また、先取りしながら展開しているはずです。逆に言えば、我々は、そのような相場の変動から何らかの変化が読み取れるはずです。

市場に参加し続けることによって、投資収益以外の世の中の変化や経済状況などを体感的に得られるものではないでしょうか。そして、それらの変化を読み取り、今後の自分の人生に織り込んで行くことにより、やがては「人生の勝者」になれるのではないかと考えます。そのためにも市場に参加し続けることです。

相場格言

「変化の大きい異常な相場は数年に一度しか起こらないことを忘れてはならない。だから、平常時には理にかなった以上の儲けを期待してはいけない」



   ≪ 商機とは時代背景を読むことなり ≫
2020/09/19(Sat)

2020/09/12 のコメントです。

以前の話題ですが、『私は質素な生活を続け、これまで貯蓄に励んできました。それで、貯まったお金を少しでも良い利息が付く企業の債券や、ミドルリターンが望めるCB(新株予約権付社債)、さらに優良株という銘柄で株式投資を行ってまいりました。投資金は余裕資金であり、中・長期で投資するつもりでした。株式投資では、ある程度名前の通った会社に自分で調査し、投資先も分散して投資をしました。ところが、世界的不況で、その後、企業の債券等が格下げされ、CBは、まるで破産を予告されるような値段となってしまいました。さらに株式投資においても皆さんの知るところです。泣く泣く投げざるをえませんでした・・・。運の悪い事に、大量に購入していたので、損失額は500万円超でした。私は投資には向いていないのですね、きっと。』

これは、ある投資家からのメールでしたが、このような内容はいつの世でも聞く話です。最近では、退職金のすべてを東京電力に投資したのに・・・。証券会社の勧めで海外の債券を買ったものの・・・。など、

ある投資雑誌に「株とは何か?」という記事がありました。主に株式投資の未経験者をターゲットにした株式投資に対する見方、考え方のアンケートでした。

そのアンケートの結果を見てみると、
・株式投資は余裕資金で投資する
・短期的な値上がり益を期待しない
・よく知っている会社に投資する
・投資先は自分で選ぶ
・購入時期を分散する

このような投資に対する回答は正しく、もし、試験問題であれば合格となるでしょう。また、これらの内容は、書店でたくさん売っている投資ノウハウ本にも書かれています。

確かに株式投資にはリスクがありますから、資産の一部を使って「余裕資金で投資する」のは当然と言えます。また自己責任が原則ですから、さまざまな情報は参考にしても最終的には「投資先は自分で選ぶ」のも当然と言えます。

これらは「株式投資の常識」として、投資未経験者においても投資経験者において
も認知されていることです。もし、これらの考えで実践すれば、多くの投資家が利
益を上げることができるはずです。

しかしながら、現実はなかなか思うようにはならないようです。たとえば、「短期的な値上がり益を期待しない」については、日本が高度成長していた時代なら、株価も「長期保有」すればするほど右肩上がりで上昇するということもありました。しかし1990年をピークにバブル経済が崩壊し、それからの株価は「右肩下がりで下落」する期間の方が長くなっているのが現実です。

もし、現在でも長期投資で望むなら、空売りを期日で乗り換えながら運用する長期保有が良いかもしれません。

また、「よく知っている会社に投資する」においても、株価が上昇しなければ意味がありません。つまり「投資しても良い会社」とは、たとえよく知らない会社でも、チャートや業績などをチェックして「買った後に株価が上昇する確率が高い会社」を選ぶべきです。

自分が「よく知っている会社」かどうかに関係なく、投資で利益の上がる会社であることになります。つまり会社名は、極論すれば「まったく関係ない」と言ってもよいくらいです。

「購入時期を分散する」については、ただ単に購入時期を分散しても、それらはナンピンに過ぎません。リーマン・ショックや大震災後のように株式市場が大きく下落したときに株を持っていれば「何を買っていても損をする」ことになります。

「長期投資」や「「知っている会社に投資する」という発想は、もともとバブル期までの株価が右肩上がりで上昇して「持っていれば何とかなる」という時代にできた発想です。

しかし時代が大きく変わり、それまでは通用した株式投資の常識が「通用しない時代」になった今でも、昔の常識で投資するというのは「間違っている」と思いますが、いかがでしょうか。

私が投資の世界から学んだことに「商機とは時代背景を読むことなり。時代背景に逆行し努力しても労多くして功少なし。ただ、時代の変化は早い」ということがあります。これは株式投資に限らず、すべてのビジネスに通用すると思います。

まさに、成功するためには時代背景を読まなければなりません。時代とともに「常識もいつかは非常識となる」ということも頭に入れながら投資活動を行わなければなりません。



   ≪ オーナーシップ・ソサエティー ≫
2020/09/12(Sat)

2020/09/04 のコメントです。

「世の中、諸行無常。永遠なものなどない。常に変化してやまないものである」。つまり、何事にもピークもあればボトムもあるということです。そして、消え去って行くものもあるということです。

いまだ新型コロナの終焉が見えてきません。米中貿易戦争。米国による対中制裁。食糧危機など世界は常に変化して留まることを知らない。日本の株式市場もこれらのグローバルな変化を織り込みながら変動しているのでしょう。

我国においても首相が変わる。ある老人が「昔は良かった。昔の政治家には立派な人が多かった。それら引きかえ今の政治家は・・・」と嘆いていた。ある中年男性は、テレビの国会中継を見ながらヤジを飛ばしていたと言う。

彼らの言わんとしていることは良く分かる。気持ちは分かる。これからの日本の将来に対して憂いているのだろう。

私も同じような考えではあるが、私は、長いこと相場の世界にいたためか、次のような冷めた視点で見ています。「自分の体験から現在の社会を批判する。あたかも過去の自分の体験がすべて正しかったかのように・・・。それこそが現代社会から取り残されている証しである」と。

このような意見には批判も多いでしょうが、私は相場の世界から世の中を見ていますのでお許しいただきたい。世の中も相場と同様に何が正しく何が間違いであるか、その時点では分からないものです。それは時が過ぎて振り返ったときに分かるものではないでしょうか。

世の中の行く末を案じることは誰でも同じこと。その心配の仕方も各自が歩んできた道程によって異なるのも当然です。

今後の日本の行く末を私なりに考えてみました。もちろん、これらも相場の世界から冷めた目で客観的に見たもので、一般的な考え方からは逸脱しているかもしれませんが・・・。

まず、日本は民主主義国家であり、資本主義国家です。我々投資家は、特に資本主義の中で大きく収益を上げようと経済活動を日々実践しています。しかしながら、このところ世界経済の混迷とともに日本経済も回復基調にあったものの新型コロナに遭遇し、経済活動も停滞している。

しかし、日本経済の根本的な問題は他にあるのではないかと考えています。それは、すでに周知のとおり「少子、高齢化」にあると考えます。

人口が少なくなれば、自ずと消費が増えません。また、高齢になると仕事をしていないので今後が心配でお金を使わなくなります。ますます消費は減退していきます。国内消費が増えないため、企業は海外に目を向けます。しかし、そこには円高という敵が待っているのです。にっちもさっちも行かないのが現状ではないでしょうか。

日本を高度成長の一端を担っていたのが団塊の世代です。その団塊の世代も引退し年金を受給し始めます。多くの団塊の世代が年金受給し、また諸々の社会保障費も増大してきます。これらによって財政も圧迫されてきます。そして増税にと・・・。

さらに、少子、高齢化は「土地あまり」「経済の二極化」などの負の要因も多分に含んでいます。このように、少子、高齢化は、あらゆる分野にその影を落としていきます。

これでは誰でも将来に対する不安が増大するのも当然です。そこで、このような環境の中で、どのように自立し、安定した生活をしていくかを真剣に考えなくてはなりません。

ここで、国の政策が悪い、無駄遣いが多いなどと文句を言っても始まりません。我々はこのような多くの問題を抱える社会で、否が応でも暮らしていかなければならないのです。

そこで私が考える今後の展開として「オーナーシップ・ソサエティー」、つまり、国民一人一人が経済的に自立した社会を目指していこうということです。これからは、国や社会に依存することなく、個人が経済的に自立し、社会不安に対して自己防衛しなければならないということです。

これらは正に相場の世界に通じるものがあります。つまり「自己責任」ということです。自己責任という名のもとに、現在のような相場低迷時にも投資活動を続けている投資家は、今後の社会の行く末を案じることなく、大いに活躍できるのものと思います。

皆さん頑張りましょう。



   ≪ 投資世界で生き残る ≫
2020/09/04(Fri)

2020/08/29 のコメントです。

以前、米ゴールドマン・サックス傘下に「グローバル・アルファ・ファンド」があった。コンピューターを駆使した運用で、いかなる市場環境にも対応できるとうたい、一時は一世を風靡したファンドである。

統計や計量的な手法を用い、株式や債券、通貨など多様な投資対象を機動的に入れ替えるモデル運用で、いわゆる「クオンツ・ファンド」の代表的な存在だった。
 
「クオンツ」と呼ばれる天才数学者たちは、平凡な人間には解読不能な微分学、量子物理学、応用幾何学を駆使して金融商品の値動きを分析し、莫大な利益を上げてきた。

2005年には年率30%を超える好成績を上げ、世界の投資家から注目を浴び、ファンドの拡大ペースが加速。しかし、2007年8月に金融市場が急変すると、一気に成績が悪化。クオンツ・モデルの脆弱さを露呈することになる。

グローバル・アルファは、危機前の過剰流動性によりかかり、レバレッジを過剰にとったことが裏目に出た。そして投資家の信頼を回復することは二度となかった。

かつて、ノーベル賞を受賞した経済学者も参加したヘッジファンドLTCM(ロングターム・キャピタル・マネジメント)は、最高の頭脳と完璧な戦略で快進撃を続けた。しかし、史上最大のヘッジファンドも過剰なレバレッジで破綻した。

彼らの開発した数々のデリバティブ(金融派生商品)や数理モデルは、史上最大の金融崩壊の引き金となってしまう。天才たちはどこで何を間違えたのか。

ヘッジファンドの価値とは何か。その問いかけを残しながら、ウォール街の投資銀行が率いた旗艦ファンドが幕を引いた

関係筋は、ゴールドマンがグローバル・アルファ・ファンドの閉鎖を決めたことは、ヘッジファンドのクオンツ運用戦略からの全面的な撤退を示唆するものと指摘していた。

これらの記事は何を意味しているのでしょうか。

資産運用の世界に絶対はなく、過去と著しく市場環境が変わったとき、対応できずに著しく運用損益が悪化する例が必ず出てくるということだろうか。

「策士、策に溺れる」という諺があるように、運用が上手く行くと有頂天になり暴走してしまうと言うことなのだろうか。

これらを我々個人投資家に当てはめてみよう。最初は恐る恐る売買していたものが、少し調子が良くなると、投資金を増やしてみる。さらに調子が良くなると考える。「もし、この何倍もの投資金があれば、もっと儲かるのに」と。これらは投資家であれば誰でも抱く感情です。

そして、レバレッジを駆使し大きな売買に入っていく。投資の世界では上記のように、どのような天才でも、いかなる手法を駆使しても「欲」には勝てず失敗してしまうものです。

連戦連勝しても、資金が膨れ上がった状態で一度失敗すると致命傷になってしまいます。特にFXなどにおいては、このようなケースが多く見られます。まるで、膨れ上がった風船のように・・・。

上記の例の失敗の多くは過信や慢心によるものであると思います。人間の欲には限りないことを証明する良い例ではないでしょうか。つまり「驕れる者、久しからず」ということでしょう。

このような話題があると、相場の世界は恐いのでもうやめようかと考えがちです。しかし、何事でも成し遂げるには困難はつきものです。安定的に、堅実に収益を上げているファンドも数多くあることを忘れてはいけない。

これらのニュース記事で私が言わんとしていることは「人間の欲」と言う部分です。私は常日頃から、投資で一番難しいことは「投資家の感情のコントロールである」と申し上げています。

問題はこの点です。人間には、それぞれ性格も違うし考え方も異なります。また、投資の世界は「欲」が前面にでる世界でもあるのです。これらをいかにコントロールして投資の収益に結び付けていくかということです。

投資の世界は、資本主義の象徴であるように、何に投資しても何を売却しても、また、資金をいくら投入しても投資家の責任において自由です。自由とは素晴らしいものです。

だが、そこに忘れてはいけないことがあります。それは「規律」です。そこに規律がなければ、自由は暴走して行きます。暴走してしまえば、あとは崩壊があるのみです。投資ファンドも投資家も、そのよう経過を辿り崩壊していくのです。

まわりくどい説明となってしまいましたが、投資の世界は自由であるものの、そこに絶対はありません。投資の世界は人知の及ばない世界であるものの、そこに厳格な規律がなければ、いずれ崩壊を辿ることになります。「規律」、つまり、投資に
おける厳格なるルールを持たなければならないということです。自分独自のルールを作るべきです。そして、そのルールを厳守することです。

慢心することなく、ルール厳守こそが投資の世界で生き残る唯一の方法なのです。



   ≪ 確たる信念 ≫
2020/08/29(Sat)

2020/08/21 のコメントです。

最近の米中問題や新型コロナなどの問題は、我々国民も危機意識として肌で感じているのではないでしょうか。
投資家においても憂鬱な状況にあります。

投資家は、このような状況がいつまで続くのだろうか、いつ終わるのだろうかと憂慮します。しかし、これらについては誰にも分からないでしょう。

経済が永遠に右肩上がりで成長を続けることはあり得ないのは誰でも理解している。しかし、バブルの最中に居れば、そのような感覚も忘れ、現在(バブル)の状況がいつまでも続くと錯覚し、バブルに酔いしれてしまうものです。

バブルも後になってみれば、誰でも異常な状態であったことを理解し後悔する。歴史的に見ても人間も経済もこれらを繰り返しているに過ぎない。

今回の世界経済の危機的状況も、歴史的な長期な視点で見れば当然のことであろう。「栄枯盛衰は世の常」とあるように、かつて、栄華を極めたローマ帝国も今はない。

私の好きな言葉に「禍も、やがて明日の幸いをもたらす前兆である。なぜなら万象は流転するものであるから」があります。「万象は流転する」はサイクルのスパンの問題であり、今が悪い状態でもいずれ幸いをもたらすという意味です。

また反対の意味で、「慢心は山の頂き。慢心は下り坂の始まり。慢心は後になってから気づく。驕れる者久しからず」とある。これはバブルを意味する。

これらは、投資の世界にもそっくり当てはまります。追い風で儲けたにも拘らず、それを自分の実力と錯覚し慢心する。逆風になりボロ負けすると、今まで真剣に見ていた株式ニュースも避けてしまう。人間なんてそんなものでしょう。

周りの情報に振り回され、自分の投資成績に振り回され自分を見失ってしまう。何事においても確たる信念を持っていなければ烏合の衆となってしまいます。羅針盤のない船に乗っているように、どこに行くかわからない。

では、「確たる信念」はどのように形成されるのでしょうか。私の考えでは、多くの失敗を体験し何度もどん底に突き落とされ、そして、そこから這い上がってきた時に初めて形成されるのではと考えます。つまり「確たる信念」は失敗から学ぶものなのです。

人生においても投資の世界においても、物事を成し遂げるには、多くの失敗や紆余曲折を経て成就されるものであって、一朝一夕では成し遂げられるものではありません。ゆえに、現在の困難は「やがて明日の幸いをもたらす前兆である」と解釈し、あきらめずに、ひたすら自分の夢や目標にまい進すべきでしょう。

良い時も慢心せず、悪い時も悲観せず、常に自然体で平常心で対応する心構えが必要となってくるのではないでしょうか。


『追い風を自分の実力と錯覚するな。追い風はいつか逆風となる』

『信念は道を開く。信念を貫けば夢は必ず具現化する。信念を持ち続ければ、あらゆる事物(プラス要因)を引き寄せる』



   ≪ 「買い」オンリー ≫
2020/08/21(Fri)

2020/08/14 のコメントです。

株式投資においては、信用買い、空売りという制度が備わっています。ところが、信用買いは大いに勧めるものの、空売りを勧めるところは少ない。業界新聞や業界誌においても、その内容は「買い」オンリーである。

空売りは「青天井となるので恐い」などとして、空売りはしないという投資家も多いようです。空売りが恐いなどと言うのは大昔の話であり、株式市場は20年以上のダウントレンドなのに何をか言わんやである。

そもそも「買い」オンリーは、大証券会社や業界の指導で作り上げられてきた間違った神話なのです。その理由として、相場が下げはじめると出来高が減少してくる。出来高が減少しては手数料収入に響く。新規公開や増資等の手数料も少なくなる。その他諸々の理由から、相場が下げると困るので空売りは勧めない。

一般の投資家も株式投資とは、現物買いで長期に持続するものであると教育されてきている。投資における外部環境が「買い」オンリーであるため、知らず知らずのうちに潜在意識に刷り込まれ、時とともに、これらに何の疑問も抱かなくなる。

本来、信用買い、空売りが必要なことは、相場の公正、かつ相場の潤滑なる取引を行うことであったはずです。それが業者の利益のためばかりとはいえ、空売りは好ましくないというのは、はなはだ遺憾ではないだろうか。

かくして、一般投資家は「買い」オンリーであり、さらに中・長期に持続して評価損が日増しに増加を辿っている。大きなダウントレンドであると言うのに・・・。結果として、現在の個人投資家の売買シェアが少なくなってしまっている。

近年は長期の下降相場により、空売りを実践する投資家も増えてきているようですが、「空売り」対「信用買い+現物買い」の比率を見れば雲泥の差である。いかに片寄った売買をしているかが伺われます。

元来、売りと買いはニュートラルであるべきではないだろうか。この比率が歪んでいるため、多くの投資家が収益を上げていないという結果になるのでしょう。もう少し、周りの雑音をシャットアウトして、相場を客観的に見ることはできないだろうか。

「儲かりますよのセールストーク、儲かるのはセールスマンだけ」というように、本当の儲け話など誰も持ってきませんよ。熱心に勧めるのも結果として自分の利益になるからです。情報収集や人の意見を聞くのもよいのですが、あまり他力本願とならず、その本質を客観的に見る余裕も必要なのではないでしょうか。

かなり古い話で恐縮ですが、以前に「歌は世につれ、世は歌につれ」という言葉がありました。これは、歌は世の成り行きにつれて変化し、世のありさまも歌の流行に影響されるという意味です。

昔の歌と現在の歌のヒット期間を見てみると、昔は歌手も一曲ヒットすると、その持ち歌で一生食って行けた。現在ではどうだろうか。ヒットしてもせいぜい3ヶ月程度ではないだろうか。これは何を意味するかというと、それだけ世の中の移り変わりが激しいということを物語っています。

つまり、情報化社会が世の中の移り変わりを激しくしているわけです。世の中の移り変わりが激しいということは、企業においても同様です。時代の寵児ともてはやされ彗星のごとく登場してきても、あっという間に消えてしまう。現代は、そのように変化の激しい時代なのです。

このような観点から相場を見てみると、やはり投資市場も変化の激しい展開になると容易に想像できます。つまり、個別銘柄においても上げ下げの大きい相場展開になるということです。

「買い」オンリーや中・長期投資については、再考の必要があるのではないでしょうか。空売りについても一考の価値があると思いますが、いかがでしょうか。


『現在の苦境を嘆く。それは過去の最良の時と比較しているからである。だからいつも不満を言う、愚痴をこぼす。視点を変えろ。最良のときはこれからくる』

『マイナス思考とは、先のことを考えすぎたり、物事の成否を考えすぎたりすることにより、限界意識が先に立って起こるものである。絶対にやめろ』



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