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…知って得するページ…

   ≪ P波(第一波) ≫
2024/04/20(Sat)

2024/04/12 のコメントです。

長く投資活動を行っていると、今まで順調に収益を収めていたが、ある日を境に、急落のように突然損失を被ることがある。この原因は相場急落によるものであるが、ただ単に急落だけが原因だけなのだろうか。

株価の変動は波動と捉えることができます。また、地震も波動である。東日本大震災や能登の地震は大きな災害をもたらしましたが、現在の技術ではこれらを予め予知することは難しいようです。

しかし、直前の地震を予知することは可能です。それは地震の第一波であるP波(第一波)を検出することはできます。もしこのP波が検出されたら、その後に起こる大きな地震(S波[第二波])の前に避難することが可能です。これらにより被害が小さくなるはずです。

株価も波動であるから、地震のようなP波(第一波)を直前に観測はできないものだろうか。日経平均の推移を見てみると、株価の変動は穏やかなうねりを見せながら上昇、下降の波動を描いています。

しかし、2023年の4月より上昇となり、最初の上昇は波動をつけました。その後は調整に入っているようです。これらの動きは今までの動きと明らかに異なります。

これらが地震でいうP波(第一波)にあたるのではないでしょうか。意地悪な人は、「結果を見てからでは何とでも言えるよ」と言うかもしれませんが、これらのP波を数値的に検出することは可能です。

株価の変動の大きさを測るのはボラティリティです。これらにより検証すれば、その後10週連続で陽線をつけて上昇となっています。明らかに今までの株価変動と異なり、今後注意しなければならないことが分かります。

ボラティリティが大きくなればハイリスク・ハイリターンとなります。それを承知で売買するのであればそれはそれでよいのですが、ボラティリティの大きいときの売買には必ず逆指値などのロスカット対策を講ずるべきです。

投資成績が悪いときは、ボラティリティが大きすぎるか小さすぎるかのいずれかの時です。「休むも相場」と言われますが、もし売買を休むとすればボラティリティが大きすぎるか小さすぎるかの時です。

ボラティリティの計測は一般的に標準偏差を利用しますが、テクニカル分析指標のボリンジャー・バンドなどで利用できます。その際には設定期間を短くして検証するようにしてください。



   ≪ 正しきに帰する ≫
2024/04/12(Fri)

2024/04/06 のコメントです。

中国の株式市場で株価が急落したことにより、共産党政権はなりふり構わず株価維持策を遂行しているようです。大量保有株主による株式売却の停止、悪意ある空売りの懲罰など、市場経済システムを採用している国から見れば、もはやあり得ないものばかりです。

まず当面は恐怖の連鎖を断ち切るために、市場原理を無視したあの手この手を使って、「これ以上は下がらない」という官製相場のフロアーを明確に示そうとする可能性がある。中国政府は今後も信じがたい手を繰り出してでも株価のさらなる暴落を食い止めに走るだろう。

中国政府としては、実際に株価維持策を強調することで、このところの株価の下落で損失を出した投資家らの不満が政府批判などにつながることを防ぐとともに、今後の株価の安定にもつなげたい狙いがあるものとみられます。

しかしである。株式市場は自由市場であるにもかかわらず、共産党政権の強権で株式市場を操作しようとする考えが間違いである。これはまさしく共産党政権による「相場操縦」ではないのだろうか。相場操縦は罰せられることになるのだが・・・。

そもそも、株式市場を操作すること自体が間違いであり、またできるものではない。一時的に操作はできたとしても、そのツケは必ず来るものです。以前に、日本でもバブル崩壊後に、株価安定策を遂行したことがある。しかし、それらはことごとく失敗に終わった。

相場のことわざに「大樹が倒れるときには、誰も支えられない」とあります。まさしくその通りであると思います。株価は一時的に大きな変動をしても、最後には本来あるべきところに収まるものです。これが相場なのです。

中国共産党政権が一番恐れていることは、国民からの政府批判である。今回も資本主義経済から見れば考えられないような相場操縦は投資家からの批判をかわすためであり、そのなりふり構わない姿勢には驚かされる。

もし、てこ入れして株価上昇となっても、現在の企業価値からはどんどん乖離してしまう。よって、株価操作により市場原理を否定することになり、グローバルな尺度で見て中国株式市場の死を意味しかねない。やはり、最後は正しきに帰することになるだろう。

反面、東京市場は新高値となりましたが、大幅な乱高下が続いておりボラティリティが高いため、注意が必要かと思います。



   ≪ 時代背景 ≫
2024/04/06(Sat)

2024/03/30 のコメントです。

売買がうまくいかなくなると今の投資法がいけないのだろうか、手法を変えた方が良いのだろうかと悩みます。しかし、今までも当欄で述べてきましたように青い鳥はどこにもいないのです。

物事を学ぶには、まず書物で学ぶ、学校に通うなどであろう。投資においては書店の投資指南書などを読むことから始めるのだが、内容が理論的すぎるか出版社の売らんがための書籍が多く、なかなかこれだという指南書は見あたらないようだ。

学校に通って先生の講義を受けるなどは、投資に限ってはそのようなところは見あたらない。投資ではセミナーや講演会などがこれにあたるが、実際に出席された方はお分かりでしょうが、あまり役に立つとは思えない。

昔、技術を学ぶには、その道の師匠に弟子入りして学ぶことが一般的であったと思いますが、現在はいかがでしょうか。相場師に弟子入りして技術を学びますか。しかし、周りを見渡しても師匠といえる相場師は見あたらない。

であるならば、著名な投資家の投資手法を真似て売買してみようかと考える。そこで著名な投資家でもある世界で最も成功したウォーレン・バフェットの手法を真似して運用したいと考え、その手法を学習する。

だがバフェットの投資法を模倣しても、他の投資家と同じように9割以上の人はトータルでは投資で損をする。成功した投資家の正しい投資法を実行しているのに、どうして多くの人が負けるのか不思議な気がします。

バフェットの投資法の根幹になっているバリュー投資法は、価値のある会社を見つけたら、買って買ってとにかく買いまくる。しかし、バフェットのようにアメリカ市場でマクドナルドやコカコーラを買っても為替変動の影響を受けるので、日本株を買うのと同じリスクを負うことになる。外国人がアメリカ人のように投資しても、基軸通貨ではないので、いつか為替でやられてしまう。基軸通貨という問題を無視してはバフェットのようにはなれないのです。

世界の著名投資家の9割までをアメリカ人が占めている。大半はバフェットと同様に「買って買って買いまくった」結果、資産を急増させた人たちです。株を買って保有し、利益が出たらまた買い増すという方法は、アメリカ人にしか実行できません。他の国の人が同じ方法を取っても、いつか為替変動や外部要因の暴落でやられてしまうでしょう。

また、アメリカの平均株価を見れば分かるとおり、第二次大戦後は一貫して右肩上がりです。よって、「買って買って買いまくる」バフェットの投資理論の多くは、第二次大戦後のアメリカでしか通用しないのです。もし、バフェットが大恐慌時代以前に投資を始めていたらどうであったか。

アメリカの平均株価と日本の平均株価を比較してみてください。日本の市場でバフェットの投資理論を実践しても、現在のバフェットのような成績は収められないでしょう。

極論ですが、バフェットは投資環境に恵まれた「時代背景」に乗っただけではなかったのかとも考えられます。「運(時代背景)も実力のうち」と言われますが・・・。かなりネガティブな解説になってしまい申し訳ないのですが、やはり投資手法には絶対というものはないのですから、人真似ではなく自分に合った投資手法を確立し、それらで運用することがベストではないでしょうか。



   ≪ 快感の法則 >>
2024/03/30(Sat)

2024/03/23 のコメントです。

中国の株式市場は日本の市場と反対に、中国の現在の経済状況を表すように下落しています。政府は株式市場を下支えようと必死になっているようです。3000ポイントを割り込まないように大量に資金を投入し、空売り禁止などの措置を取っているようです。笑ってしまうのは、ネット取引の売りのボタンを使えなくしているとか。

以上のように中国株式市場は大幅な下落による対策として、信用取引の規制を緩めているのであるが、これらはバブル延命策に過ぎず効能はすぐに切れるだろう。通常は投資家保護のために規制を厳しくして大きな被害を被ることを防ぐのではないだろうか。対策が逆であるように思う。理解しがたい・・・、そもそも中国のことだから・・・。

さて、東京市場は新高値となっているが、システムで売買しているとどうしても「システムは売りとなっているが、ここは絶対買いではないのか?」と思うときがある。そのような時、皆さんはどのように判断し売買しますか。

これらは、ひとえにシステムを信頼しているか否かではあるが、やはりシステムを信頼していても「ここはちょっとおかしいよ」と思うときがある。もし、ここでシステムの判断を無視して自分の判断で売買したとします。

その結果うまくいったとします。儲かればそれでよいのだが、もし、再度同じような場面となった場合、システムに従いますか、それとも自分の判断で売買しますか。多くの投資家は、前回成功したので今回もと自分の判断で売買すると思います。

これを「快感の法則」と言います。一度味わった快感をもう一度と考えるからです。これは株式投資に限ったことではありません。しかし、この快感の法則も自分だけが体験し、感じるものである。

では、この快感の法則は株式投資に通用するのでしょうか。上記のように快感の法則は自分だけに通用するものであるので、株式市場は自分だけ、つまり投資家個人の考えや思いが通じる世界ではないのです。二度や三度は成功することもあるかもしれませんが、長期的な確率はいかがでしょうか。

感情的売買は裁量売買です。熟練している投資家であれば裁量売買も良いと思いますが・・・。システム売買でも迷いはあります。成績不振の時もあります。しかし、信頼できるシステムであれば、やはりシステムの判断に委ねるべきではないでしょうか。

もし、信頼できるシステムがあるならば「快感の法則」を断ち切って、やはり、システムに従うべきでしょう。



   ≪ 前回コメントのご質問から ≫
2024/03/23(Sat)

2024/03/15 のコメントです。

前回のコメントにはたくさんのご質問やご意見をいただきました。ありがとうございました。ご質問の多くは「先物」についてでした。先物はどのような売買をしているのか、データの配信はないのかなどでした。

私が先物市場に切り替えた理由は、前回のコメントで説明したとおりです。私としては、株式市場での個別銘柄の売買が自分に合っているような気がしていたのですが・・・。

私は先物市場での売買はお勧めしておりません。「自分では先物市場で売買しているのに、先物での売買を勧めないのはおかしいじゃないの」と思われるかもしれませんが、それはそれなりの理由があるのです。

第一に、株式市場での個別銘柄の売買と先物市場での売買では、リスク度合いが比較にならないほど高くなります。先物市場では証拠金による売買ですが、そのレバレッジの高さはFXと同等かそれ以上となります。そのため、決断に躊躇すれば一瞬に証拠金はゼロになり破綻する危険性が非常に高いのです。

第二に、分析の難しさにあります。たとえば日経先物の場合、日経先物は単一銘柄であるためローソク足をいろいろなテクニカル分析で行っても限界があります。また、日経平均は225銘柄で構成されているため、これらの銘柄をすべて検証、集計し、これから先の相場展開を予想するなど不可能でしょう。

第三に、売買は非常に短期で行わなければならないことです。先物はレバレッジが非常に高く設定されているため「ちょっと様子を見よう」などは許されません。少しでも見込み違いがあれば即座に反対売買を行わなければなりません。機敏性、機動性が要求されます。

以上のように先物市場は厳しい市場であり、ハイリスク・ハイリターンの世界なのです。株式市場では市場に入場してから退場するまで4〜5年と言われていますが、先物市場やFX市場では、入場してから退場するまで4〜5ヶ月と言われています。
それだけ難しい市場なのです。

これらを承知で先物市場に参入されるのであれば、これを否定する理由はないのですが、先物市場と株式市場では次元が異なりますので、株式投資の延長などと考えての参入は絶対やめるべきです。

では、私の先物市場での売買を少し述べてみましょう。まず、成績は3歩進んで2歩下がるという状況です。先物の売買であるため、当研究所のヘッジ比率のスパンを短くして指標として利用しています。先物は単一銘柄であるため、今までのような個別銘柄のグループによる両建て売買手法はできないため、ヘッジ比率の差分によるヘッジなしの売買をしています。長年ヘッジ売買をしてきたため、ヘッジなしの売買は恐いのですが・・・。

売買手法は建玉の操作(増減)だけです。そのため利食い基準や損切り基準はありません。さらに仕掛けは買い上がり(買い増し)、売り下がり(売り増し)であるためちょっと恐いです。やはり、建玉が大きくなるとストレスが高まります。ヘッジかないため結構ハラハラドキドキしながら売買しています。

先物市場での売買はまだ日が浅いため只今テスト中です。先物の売買が私に合っているかまだ分かりませんが、私は必ず実践して結論を出すようにしています。これから先にどれだけの難問が待ち構えているか分かりませんが、常に前向きにチャレンジしたいと思います。

また機会がありましたら、先物市場での売買の報告もしてみたいと思います。よろしくお願いいたします。



   ≪ インタビューに答えて ≫
2024/03/15(Fri)

2024/03/08 のコメントです

◆「私の投資人生を振り返って・・・」をテーマに、ある投資会社のインタビュー に私が答えた内容です。

投資の分析手法は、大きく分けるとファンダメンタルズ分析とテクニカル分析とがあるが、私はテクニカル分析を選んだ。

その理由として、私は投資で生計を立てていこうと考えていたので、売買も短期的な売買でないと月単位での生計が立てられないと考えた。それにはテクニカル分析手法が適していると考えた。

そこで、売買が短期になればなるほどファンダメンタルズの要素は薄れていくのではと考えた。確かに、デイトレードなどではファンダメンタルズの要素はほとんど無視しても売買できるように・・・。

テクニカル分析では、分析要素が少ないということも私にとっては好都合であった。ファンダメンタルズ分析のような専門的な知識も必要なかった。テクニカル分析の要素は「株価」「出来高」「信用残」くらいのものでしょう。

その後、相場で生計を立てるため、くる日もくる日もコンピュータによるテクニカル分析のシミュレーションに没頭した。何の仕事もせず3年間続けた。現在公開されているテクニカル分析指標のほとんどを検証した。検証期間は過去20年程度であった。

これから自分の生計を立てるために必死になって分析を行った。その結果、すべてのテクニカル分析指標は長期に運用すればするほどマイナスとなった。一時的に利益を上げることもあるが、長期に使い続けるとすべてマイナスとなる。すべてマイナスとなるわけだから、どのようにテクニカル分析指標を組み合わせても結果はマイナスとなる。

この結果に、私はこれからの自分の生計の道を絶たれたと大いに落胆した。自暴自棄になりウツ状態になった。それはひどいものであった。ストレスが極致になると、耳鳴りがする、目はかすむ、吐き気がする。町に出ると、私がこんなに苦しんでいるのに、どうしてみんな楽しそうに歩いているんだろうと恨んだりした。このような状況に陥ると、自殺する人もいるんだろうなとも考えた。

それから1、2年相場から離れ自分探しをした。毎日、書店に行って片っ端からあらゆるジャンルの本を読んだ。最後にたどり着いたのは心理学であった。あらゆる心理学の本を読んだ。これが後に投資活動に大いに役に立った。また、このときの苦しみが、その後の私の人生を大きく変えていったような気がする。

現在の投資手法にたどり着くまでには多くの紆余曲折があった。ひとつ頭に残っていることは、体験的に投資で生活していくためには投資金を枯渇させるようなことがあってはいけないということ。つまり、投資で「勝負はしない」ことである。一発勝負では勝つときは大きいが、負けるとゼロ。投資はギャンブルではないわけだから勝負はしない。

投資で生活するには「元金を減らさない」「勝負には出ない」などであろうが、そもそも私は気が小さい方であるから勝負する度胸もない。元金を減らさないためにはリスクを小さくするなどであるが、リスクを小さくすればそのリターンも少ない。

私はリターンは少なくてよいと考えている。リターンが少なければ投資金を増やして、そのリターンの絶対値の金額が多くなるわけだから、それでよいという考えである。

そのような考え方から、私は投資に保険をかけるという投資手法を考案した。通常、社会では危険なものには保険をかけることが一般的であろう。リスクの高い投資に対して保険をかける。つまり、買いと売りの両建て売買である。サヤ取りである。

当初はペアでの両建て売買でしばらく運用していたが、相場が大きく上昇したときなど、売り銘柄がなければ大きく儲かったのになあなどと考えていた。

そのようなことから、売りと買いの投資金量を変化させてみてはどうだろうと考えた。売りと買いの投資金量を変化させるためには、どうしても相場全体の変化を捉えなければならない。つまり、相場上昇時には買いの資金量を多くし、相場下降時には空売りの資金量を多くしなければならない。

そこで私は、相場全体の変動を捉えた「ヘッジ比率」を考案した。このヘッジ比率に合わせて、相場上昇期には買い方の資金を多く、相場下降期には売り方の資金を多くすることを可能にした。これで資金効率が改善された。

このヘッジ比率は0〜100の間で変化し、これらの指数の変化に売り買いの資金を配分するのである。私は、この売買で売り買いの銘柄を100銘柄程度で運用した。このヘッジ比率の考え方は、現在、私が運用している先物市場でもその効果は絶大である。

私はこの業界では今では年長組に入るだろう。最近は投資家の会合などに行くと、私より年上の人は見かけない。今まで投資家仲間もたくさんいたが、その仲間も現在では一人としていない。初心者として投資の世界に入り、そして退場していくまでは4〜5年と言われている。そして、相場での勝ち組(長期的視点)は3%程度と言われている。

そのような世界で私は今でも生き残っている。その理由を自分なりに考えてみた。私は初心者時代から実践していることが二つある。それは「情報・材料での売買はしない」、もうひとつは「ナンピンしない」のこの二つは今でも頑なに守っている。この二つが生き残りのすべての要因とは考えにくいが、私としてはこの項目だけは絶対譲れないところである。

もうひとつあるとすれば、それは「あきらめない」と言うことであろうか。現在に至るまでは何度やめようかと考えたことがあるか・・・。考えに考えた挙句、やはり自分にはこの道しかないと自分を奮い立たせ頑張ってきた。

私には投資に対するこだわりがある。それは投資の完全システム化である。なぜシステム化にこだわるかと言うと、長い話になるが・・・。

私の性格は気が小さく、結構ネガティブな性格をしているので、相場で負けるとすぐに落ち込んでしまう。私も投資を始めたころは皆さん(投資初心者)と同様に勝っては喜び、負けては落ち込むという有様でした。しかし、このような状態で投資で生計を立てていくにはストレスで自分自身が破綻してしまうのではないかと考えた。

また、このころ自分には投資の世界は向いていないのではないかと気づき始めていました。投資で一番難しいことは、先見の明や分析力、情報収集能力ではなく「投資家の感情のコントロールである」と気がつきました。投資とは「歓喜と絶望とストレス」の世界であると言われている所以ですから・・・。

投資の世界で私が一番重要に感じることは「ストレス」という問題です。ストレスをお金に換算することはできませんが、何がしかの金銭を得るために大きなストレスを抱えてしまう。このストレスと投資の利益を天秤にかけて比べた場合、果たしてバランスが取れているのだろうかと考えたことがあるだろうか。

ストレスとは恐いもので、大きなストレスが続くと人間破壊に陥る可能性もあるのです。ストレスなく投資活動を行っている投資家は皆無であると思いますが、投資家はこれらの点についても考えておく必要があります。

私もストレスの重圧で投資の世界は自分には向いていないから何度もやめようと思いました。では何をして生計を立てていくか自問自答しました。しかし、何度考えても「これしかない」という結論でした。

そこで、私は開き直って、感情が振り回されない、ストレスのない投資手法はないものかと考えた。そこで考え付いたのが「システム売買」です。私はコンピュータのプログラムも得意であったし、これを活用して投資のシステム化にまい進しました。

当時は「コンピュータで売買なんかできないよ。システム売買なんかもってのほかだよ。」と大いに笑われたものでした。現在は完全なシステム売買を行っていますが、それまでの道のりはまた険しいものでした。

私は投資の世界で生活をしているわけですが、決して投資の人生がすべてとは考えてはいません。人生という長いスパンの中で、投資はある一部であると考えている。今まで投資に多くの時間を費やしてきたが、投資は生活の糧であり、投資はひとつの手段と捉えている。投資で成功した先にはまた別の世界がある。だいぶ遠回りしたが、これが私の本当の目的である。

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   ≪ 中国問題 ≫
2024/03/08(Fri)

2024/03/01 のコメントです。

日本の株式市場は本日(3/1)史上最高値(先物市場では4万円台)を付けました。あまり過熱感はないようです。一方、中国の上海総合指数は、一時3000ポイント割れとなっています。

中国と言えば不動産バブル崩壊に続き、最近は金融崩壊も発生しているようです。国民は不動産バブルを回避するため株式投資へと向かったものの、ここでも株式市場バブルとなって低迷しています。

株式市場がバブル化している時に、これらに関した面白い記事があった。「上海の路上で物売りをしている人が、屋台の陰でパソコンを開いて株取引に勤しんでいる姿も有名になりました」という内容であった。

この記事を読んで私はあることを思い出した。それは1929年にニューヨーク証券取引所で株価が大暴落したことを端緒として世界的な規模で各国の経済に波及した金融恐慌、および経済後退が起きたことです。

これは有名な話であるが、ジョセフケネディ(元アメリカ大統領ジョン・F・ケネディの父)は暴落前にすでに株で巨万の富をえて、さらに買い増していた。ある時、彼は靴磨き少年から「おじさん今なら〇〇会社と××商会が買いだよ」というアドバイスをもらったと言う。

このとき彼はピンときた、「株は買う人がいて売る人がいるから売買が成立する。株のことに興味のない靴磨きの少年が株の話をしている、ということは買いたい人はすでに株を買ってしまって、売りたい人ばかりだ、株は間違いなく暴落する」と考えその日のうちに手仕舞ってしまった。そして、回りの富豪たちがこの暴落でどんどん、いなくなっていく中、彼の手元に富が残った。

ここでの靴磨きの少年の話と屋台の影でパソコンを開いて株式取引している人があまりにも似ていませんか。なぜなら、この人たちは通常では株式取引などにはあまり関係のない人たちではないだろうか。その関係のない人たちまでが株式投資に関心をもち始めると言うことは・・・。

中国市場に話は戻しますが、香港に拠点を置くヘッジファンドから、市場が加熱状態の時に「中国の株式投資バブルの過熱ぶりは尋常ではなく、早ければ年内にこのバブルが弾けてもおかしくないという声が出はじめていた」と言っていたようだ。それはまさに現実となった。

このように中国経済のバブルの問題が叫ばれて久しいのですが、いずれは株価と同じように異常に跳ね上がったものは、かならず調整されるものです。中国のバブルは日本のバブル崩壊期と比較すると少し異なっているような気がします。

その要因は、中国は共産党が支配している資本主義であり、中国型資本主義は西側の資本主義とは異質であることや人口は日本の10倍もあるなど、我々の尺度では測れない不思議な国である。

中国は世界中でいろいろな問題を引き起こしているようですが、いずれにせよ、すべて最後には正しきに帰するものである。



   ≪ 投資における対処法 ≫
2024/03/01(Fri)

2024/02/23 のコメントです。

株式市場も高値となり、初心者の参入も考えられます。今回はそのための解説ですが、キャリアのある投資家においても初心を忘れず、投資の基本を再確認していただきたい。

投資で負けてしまったら投資家は次に何を考えるでしょうか。負けを認めて市場から撤退するでしょうか。もちろん投資金がなくなってしまったら、投資家の意思に係わらず退場する以外はありません。

まだ投資歴が短く、余裕資金が残っている場合は「投資の損は投資で取り戻そう」と考えるはずです。100万円の損を出したら、急いで100万円を取り戻すために必死になります。マイナス100万円が頭にちらつき、そこに損を認めたくない心理やブライドが働くわけです。

しかし、投資市場はそのような個人的な問題を受け入れる場所ではないのです。投資家は損を取り戻そうと冷静さを失い、負けると投機的になり、通常は取らないような高いリスクを選択しがちです。

損を被り慌ててしまうのは、投資を始める段階で損失の許容範囲や損失が発生した場合の対処法をあらかじめ決めておかないからです。投資で損をしないことはあり得ないわけですから、事前に対処法を決めておくことにより慌てることはなくなるはずです。

その対処法とは、

あらかじめ自分自身の最大損失金額を決めておく。儲かるとつい気持ちが大きくなり最大損失金額も忘れがちですが、この最大損失金額についても、いつまでは必ず実行するという期限を設定することです。その期限は絶対厳守すること。

投資市場ではプロもアマも同じ土俵で勝負します。ハンデキャップは一切ありません。自分の投資キャリアなどを考え慢心することなく、儲かっても損をしても常に平常心で投資活動に努めること。特に初心者はリスクの低い銘柄に投資するとか、投資金を少なめにするなどの対策を講じます。

投資初心者であれば、ある程度の損失は「授業料」として捉え、その損失の原因を検証して次の売買に生かすぐらいの気持ちも必要です。

どのような投資手法でも良いのですが、自分で決めた投資手法は期限を設定して、その期間はたとえ損失となっても実践すること。自分で決めた投資手法でも、3回も続けて負けるとすぐに止めてしまう。これでは何の経験にもなりません。

投資の世界は自己責任です。自分の決めたルールも守れないようでは投資家失格です。即刻退場すべきです。ルール厳守以外に市場にとどまることはできないことを肝に銘じておくことです。



   ≪ 投資における対処法 ≫
2024/02/23(Fri)

2024/02/17 のコメントです。

株式市場も高値となり、初心者の参入も考えられます。今回はそのための解説ですが、キャリアのある投資家においても初心を忘れず、投資の基本を再確認していただきたい。

投資で負けてしまったら投資家は次に何を考えるでしょうか。負けを認めて市場から撤退するでしょうか。もちろん投資金がなくなってしまったら、投資家の意思に係わらず退場する以外はありません。

まだ投資歴が短く、余裕資金が残っている場合は「投資の損は投資で取り戻そう」と考えるはずです。100万円の損を出したら、急いで100万円を取り戻すために必死になります。マイナス100万円が頭にちらつき、そこに損を認めたくない心理やブライドが働くわけです。

しかし、投資市場はそのような個人的な問題を受け入れる場所ではないのです。投資家は損を取り戻そうと冷静さを失い、負けると投機的になり、通常は取らないような高いリスクを選択しがちです。

損を被り慌ててしまうのは、投資を始める段階で損失の許容範囲や損失が発生した場合の対処法をあらかじめ決めておかないからです。投資で損をしないことはあり得ないわけですから、事前に対処法を決めておくことにより慌てることはなくなるはずです。

その対処法とは、

あらかじめ自分自身の最大損失金額を決めておく。儲かるとつい気持ちが大きくなり最大損失金額も忘れがちですが、この最大損失金額についても、いつまでは必ず実行するという期限を設定することです。その期限は絶対厳守すること。

投資市場ではプロもアマも同じ土俵で勝負します。ハンデキャップは一切ありません。自分の投資キャリアなどを考え慢心することなく、儲かっても損をしても常に平常心で投資活動に努めること。特に初心者はリスクの低い銘柄に投資するとか、投資金を少なめにするなどの対策を講じます。

投資初心者であれば、ある程度の損失は「授業料」として捉え、その損失の原因を検証して次の売買に生かすぐらいの気持ちも必要です。

どのような投資手法でも良いのですが、自分で決めた投資手法は期限を設定して、その期間はたとえ損失となっても実践すること。自分で決めた投資手法でも、3回も続けて負けるとすぐに止めてしまう。これでは何の経験にもなりません。

投資の世界は自己責任です。自分の決めたルールも守れないようでは投資家失格です。即刻退場すべきです。ルール厳守以外に市場にとどまることはできないことを肝に銘じておくことです。



   ≪ 専門に特化すべき ≫
2024/02/17(Sat)

2024/02/10 のコメントです。

投資において一番大切なものは何か?。投資に対する考え方、投資手法、情報の入手など大切なことはたくさんあります。どれを取っても欠かすことはできません。しかし、個人投資家がこれらをすべて網羅することは不可能でしょう。

ご存知のように投資世界では、どの考え方、どの投資手法が正しいということはありません。すべて一長一短があり、これが絶対、これが完璧ということはないのです。翻って考えれば、どのような考え方や投資手法でも収益を上げるチャンスはあるということでもあります。では、このような問題に対して、個人投資家はどのようなアプローチをすればよいのでしょうか。

このような問題に私は「専門に特化すべき」と考えています。何かひとつの方法に特化して投資すべきであると思います。ファンダメンタル分析でもよし、テクニカル分析でもよし、短期売買でも長期投資でもよし。誰にでも得意な分野というものがあるはずです。それらに特化して、その分野を深く掘り下げていくべきです。

ちなみに、私の場合は「テクニカル分析の短期売買」に特化しています。昔から、「専門は強い」と言われています。商業で言えばデパートではなく、専門店ということになります。たとえば、三越ではなくユニクロとなるでしょうか。

現代社会は情報があふれています。私は「情報過多は迷いを引き起こす」と思っています。「情報の90%はノイズ」とも思っています。専門分野を持たない投資家は常に情報に振り回されてしまいます。「こっちの水は甘いぞ、あっちの水は苦いぞ」となって、最後にはどっちつかずになります。

相場には絶対はないので、やはり自分の得意分野で、その研究に特化するべきです。しかし、長く相場の世界で活動していると、自然に自分の投資スタイルができ上がってくるものです。損益は別として、それがまさに自分のスタイルに合った投資手法ではないかと思います。

しかしながら、自分のスタイルで投資活動をしても一向に成果が上がらない。どうしたものかと考えるも、その答えが見出せない。そこで「他の投資手法は?」となる。結局は他の投資手法でも結果は同じです。遠回りしているだけです。自分に合わない投資手法では、最終的にストレスが積み重なり途中で頓挫するのは明白です。

長年投資活動をして、現在の投資手法にたどり着いたのであれば、その手法を徹底的に研究してみることです。その手法が自分に一番合っている手法なのですから。今まで気がつかなかった「何か」が見出せるはずです。そして、この分野では誰にも負けないという気構えが必要です。

私の語録に「答えは常に自分の手の中にある。ただ気がつかないだけである。今まで自分が辿ってきた道に、その答えがある。」とあります。これも自分の体験から出てきた語録です。

私も投資初心者のころはどの手法が良いのかと迷いに迷った時期もありましたが、今では「テクニカル分析の短期売買」の軸はぶれることはありません。今でも短期売買について研究を怠らず、わき目も振らず頑張っています。なぜなら「テクニカル分析の短期売買」が自分に一番合っているからです。

自分の得意分野を見つけ、その分野を深く掘り下げ専門家になることが、投資で成功するひとつの要因なのではと考える今日この頃です。



   ≪ 値段は常に正しい ≫
2024/02/10(Sat)

2024/02/03 のコメントです。

お金を稼ぐことは楽しいものでもあるがお金を使うのも楽しい。女性たちはショッピングを楽しみブランド物に興味津々である。好きなものを購入し満足感に浸る。一方、男性陣はブランドのゴルフクラブを購入し、あれやこれやとウンチクを語る。腕前は別にして・・・。

私は物にはこだわらない方であり、ブランド物にもあまり興味がない。たまには私も買い物に行きますが、最近は商品の種類が多すぎてどれを選んでよいの分からなくなってしまうことがある。私だけかもしれませんが、携帯電話などはどの機種を選んでよいのか迷ってしまう。

私は買い物する時にはある程度の基準を持っています。それは一番安いものは買わないということです。では一番高いものを買うのかというと、そうではないが高めの商品を選んで買うようにしています。これが私の買い物の基準です。とにかく安いものは買わないということです。

物を売る立場からは、できるだけ商品を安くしてたくさんの商品を売りさばきたいところでしょうが、仕入れが高ければそうそう安売りはできない。高い商品にはそれなりの価値があるから価格も高いのである。であるから、私は価値のあるものを購入したいため、あまり安い商品は買わないようにしている。一番安い商品の製造元を見てみるとほとんどが「Made in China」である。

商品などは「値段は常に正しい」と私は考えています。高ければ高いなりの価値があり、安ければ安いなりの価値しかないものでしょう。よって、私は安物は買わなようにしています。「安物買いの銭失い」ということわざがあるように・・・。

さて、以上のような考え方を投資の世界に当てはめてみましょう。「投資市場は効率的である」という理論があります。たとえば、割安に売られた銘柄は、いずれ適正な位置に戻るという理論です。一方「現在の株価は常に正しい」という考え方もあります。

どちらが正しいかは別として、私としては後者の「現在の株価は常に正しい」という考え方です。現在の株価はすべてを織り込んで現在の株価になっているという考え方です。

反論もあると思いますが、私の考え方からすれば、現在において株価が高いということは、それなりに価値があると捉え、現在において株価が安いということは、それなりの価値しかないということにならないでしょうか。

投資とは価値のあるものに投資するわけです。価値のないものに投資する人はいないと思います。このような考え方からすると、現在の株価が高いということはそれなりの価値があるということになりませんか。であるならば価値のある株価の高い銘柄に投資することが正しいとなりませんか・・・。

投資家は常に株価の安い水準にある割安銘柄を探します。そして、そのような銘柄に投資します。しかし、その結果として個人投資家の97%は損をしているという現実になっているのでは・・・。

前回「ピラミッディング」について解説しましたが、ピラミッディングは高いところ、高いところと買っていくわけですから、上記の理論からすれば、価値のあるものをどんどん買って上がっていくことになります。極論かもしれませんが・・・。

投資においてはそれぞれん考え方があり、上記のような考え方は相容れないかもしれませんが、一考の価値はあるのではないでしょうか。



   ≪ ピラミッディング ≫
2024/02/03(Sat)

2024/01/28 のコメントです。

株式投資を距離を置き客観的に見た場合、株式市場は上場企業の資金調達の場であり、また企業の将来性を見込んで資金を投資する投資家の集まりの場でもある。投資家は企業の将来性に投資するわけですが、上場されている企業の多くは収益を上げているにも係わらず、投資家は一向に収益を上げていない。何故だろう。

今回は投資家が収益を上げられない問題点を掘り下げてみたい。まず、株式投資で収益を上げるには「相場観測」「銘柄選択」「売買テクニック」の三要素が不可欠とされます。

「相場観測」は、投資にとって一番重要な項目です。今後の展開が上昇か下降かがある程度分かれば相場で絶対に勝てます。しかし、予想はするものの当たり外れは五分五分でしょう。であるならば、相場観測から判断すれば収益はトントンになるはずです。しかし、多くの投資家が損をしている現状から見れは、問題は相場観測だけではないような気がします。

では「銘柄選択」についてはいかがでしょう。「投資成果は銘柄選択の如何に係わる」「投資は情報の先取りである」という投資家も多いようです。しかし、情報収集の早い遅いは多少あるかもしれませんが、インサイダーは厳しく処罰されますし、現在は、ディスクロジャー(企業の情報開示)された情報がある程度公平に公開されいますので、銘柄選択が多くの投資家に損を招いているとは考えにくいところです。

「売買テクニック」についてはいかがでしょうか。売買テクニックは株価のどこのポジションで買うか売るかの判断であり、よって、この売買テクニックが投資家の収益に大きく左右するとは考えにくい。

では、上記の内容からすると投資家が大きく損をする決定的な項目はないような気がします。問題は別のところにあるのでしょうか・・・。

何が多くの投資家の損を招いているのでしょうか。投資家が大きく損をする決定的な要因は「感情的な売買による損大利小」ではないだろうか。これらのことについては当欄で何度も解説してまいりましたのでご理解いただいていると思います。

当たり外れが五分五分の世界で、損は大きく利益は小さくでは儲かるはずもありません。これが投資で収益を上げられない決定的な要因であることは間違いありません。このことを正さない限り投資での収益はありません。

さて、問題はこれだけでしょうか。まだ他に問題はないのだろうか。私は今まで、今回のテーマについて解説はしてきませんでした。なぜなら、投資家に受け入れられないと考えたからです。現実的に無理があるからです。しかし、反論もあると思いますが、考え方としては受け入れられるかも知れないと思い、初めて解説いたします。

多くの投資家が何年たっても収益が上げられない問題点。それは「損大利小」のほかに売買の手法にあると考えます。一般に投資家は「安いところで買い、高いところで売る」ことを投資の基本として売買されていると思います。

そのため、できるだけ株価の安いところを狙い仕掛けます。もし、さらに株価が下げるようなら買い増しして平均コストを下げようと考えます。しかし、私はこのような売買を完全に否定します。

以前に「株価の高いところで買って、さらに高いところで売る」という方法を解説したことがありますが、正しくは「高いところで買って、さらに高いところで買い増しする」ということです。私はこの手法が正しい売買手法であると考えています。

私は以前に、これらについて検証を行いました。「買い上がり手法」と「買い下がり手法」を比較した場合、買い上がり手法は多くの利益を手にしますが、買い下がり手法は多くの損失を招く結果となりました。買い下がり手法が、まさしく現在の投資家の成績(多くの損失)となっているのが分かります。

買い上がり手法を実践で証明しているのが、投資家W・Dギャンです。テクニカル分析の理論はギャン理論と呼ばれます。ギャンはピラミッディング(買い乗せ、売り乗せ)という手法で成功を収めています。

ピラミッディングとは、値動きに対して順張りで仕掛け、相場のトレンドに乗って、買い増しして利益を上げる手法です。空売りについても同様に売り下がり(売り増し)で対処します。当然ながら、この手法は資金管理や売買ルールが構築された上で実践されるべきです。

ピラミッディング手法は、個人投資家では心理的、感情的に実践できないのではないかと思います。株価が上がれば、最初に買った価格よりさらに高い水準で買い増しするわけですから、安値買いになれた投資家には、かなり勇気が必要でしょう。通常では利食いするポジションなのに新たに仕掛けるわけですから・・・。「仕掛けは順張り、気持ちは逆張り」とはこのことです。

たとえば、100円刻みで買い上がるとした場合、買い上がりができる時は持ち株は常にプラス評価です。一方、買い下がりの場合、買い下がりができる時は持ち株は常にマイナス評価です。この結果が投資損益となってくるのです。

では、買い上がりの場合に利食いはどこでするのか。これは投資家それぞれの判断となりますが、たとえば、最後に買い付けした手前の買い付けポイントに達したら利食いするなど工夫すれば良いのではないでしょうか。理屈は簡単ですが、実践では感情が揺さぶられ難しいところでしょう。

私が常日頃から述べている「投資の常識は非常識」というのはこのようなことなのです。収益が上がらないのは、その手法が間違っているからです。間違っているから儲からないのです。

投資では「安いところで買って、高いところで売る」という非常識(間違い)に気がつかなければ儲かるはずもありません。このピラミッディングについては、反論が殺到すると思いますが、私は強く信じているところです。そして実践しています。



   ≪ 自分流 ≫
2024/01/28(Sun)

2024/01/21 のコメントです。

株式投資を始めようと考えたとき、まず何からはじめるだろうか。当然ながら投資の勉強だろう。勉強といえば学校に通ったり書物で勉強するのが一般的です。投資セミナーに足しげく通ったり、投資関係の書物を読み漁ったりする。ウェブサイトには投資関係のサイトが溢れかえっている。

自分なりに勉強したつもりであったが、今でも成績は初心者と一向に変わらない。そこで、儲けている人の手法を学び、その手法で自分も売買しようと考えるも途中で頓挫してしまう。なかなかうまくいかないものである。

ウォーレン・バフェットは、投資の世界で成功した投資家の一人であるが、彼の手法を真似して、バイ・アンド・ホールド手法で挑んでみた。しかし、そのバックボーン(市場)が異なる。バフェットは主にアメリカ市場で投資を行っているが、こちらは日本市場である。

ご存知のようにアメリカ市場と日本市場ではその変動は異なる。日本では「失われた20年」と言われるように長期低迷が続いた。そのように市場でバイ・アンド・ホールド手法を持ってしてもバフェットのような成績は収められないだろう。もし、バフェットが日本市場のみで運用したら今のような成績を収められただろうか。

投資の世界でバフェットとともに両雄をなす投資家が、慈善家としても有名なジョージ・ソロスである。ソロスはハンガリー生まれのユダヤ人である。ユダヤ人は国を持たない民族である。そのためかユダヤ人同士の結束は固い。そして富豪も多い。

このような環境の中、当然ながらソロスもユダヤ人同士の情報交換はレベルの高いものとなるだろう。投資とは先読みであることから情報の質の高さやスピードが必要となってくる。よって、ソロスは投資環境としては最適なステージにいるのではないだろうか。我々個人投資家としては真似のできないところである。

成功者の真似をしようとしても、その背景が異なれば真似をしてもうまくいかない。また、資金量の大小によっても投資手法は異なってくるだろう。それでは我々個人投資家はどのような手法で投資活動を行えば良いのだろうか。勉強してもダメ。成功者の真似してもうまくいかない。・・・その答えはないのだろうか。

バフェットとソロスの投資手法は異なる。しかし、両雄とも投資の世界で成功している。彼らは、それぞれの自分の手法で成功を収めている。投資の世界では、この投資手法でなければ儲からないということはないはずです。であるならば、我々個人投資家であっても、自分流の投資手法で成功することだって可能であろう。

投資家は、その背景や資金量、考え方、性格などはそれぞれ異なるわけですから、やはり、自分流の投資手法を貫いて頑張るべきではないだろうか。雑念、雑音を排除して自分を信じて突き進むべきでしょう。

最近、このことを痛切に感じている私です・・・。



   ≪ ・・・、心理は逆張り ≫
2024/01/21(Sun)

2024/01/13 のコメントです。

夢を抱いて投資市場に参入するも投資の世界の厳しさを実感するのに時間はかからない。その後も試行錯誤しながらも何とか市場で収益を上げようと努力する。これが投資家の現実ではないだろうか。

私自身もまったくその通りです。長い投資活動の体験の中から、大きな損失を出して市場から退散することのないような手法は見出したものの、まだまだ納得できるようなものではない。私の理想とする投資とは、私情を挟まない完全なシステム売買であり、市場変動に左右されることなく収益を上げ続ける投資手法である。

しかし、短期売買の収益の原点は値幅取りであり、値幅の大小でその収益も変わってくる。相場に変動がない時期も右肩上がりの収益を望むのは無理であることは分かっているのだが・・・。

当研究所の分析手法はテクニカル分析が中心である。そこで、テクニカル分析で相場の先を予測することはできるのだろうかと素朴な疑問がわく。テクニカル分析による相場予測手法はたくさんある。

トレンドラインを引いて相場の方向性を読む。回帰直線を用いて予測する。あるいは酒田五法のローソク足により予測するなどがある。予測する手法は数多くあれど、その予測が当たるか当たらないかは別問題である。

たとえば、トレンドラインを引く場合、高値あるいは安値の接点を利用してラインを引くのであるが、2、3の接点の株価で相場の予測をするのはあまりにも無謀過ぎないだろうか。回帰直線を利用した予測法もあるが、現在が上昇トレンドであれば回帰直線も上向きである。どこでトレンドが転換するかの指示はない。

私も昔、これらのシミュレーションを行ったことがありますが、結論としては全部不採用という結果でした。長期間で検証すると何らの傾向も見られないという結果でした。つまり、テクニカル分析では相場の予測はできないということです。

ではファンダメンタルズではいかがだろうか。もし、ファンダメンタルズで相場予測が可能であれば、テクニカル分析はこの世に存在しなかっただろう。要するに、どのような手法でも未来の予測は不可能ですよということなのでしょう。あるいは世に出ない手法で未来を予測できる方法があるのかもしれませんが・・・。

いずれにしても、我々個人投資家レベルでは相場の予測は無理ということになるのでしょう。であるならは投資で収益を上げることはできないということなのだろうか・・・。私は決してそのような考えは持っておりません。ただ、投資の常識を鵜呑みにしなければ・・・。

以前にも解説しましたが、仕掛け時の手法で、たとえば100円ずつ買い下がる手法と100円ずつ買い上がる手法を比較した場合、投資家はどちらの手法を選択するでしょうか。心理的に100円ずつ買い下がる手法の方が安心感が出るのではないだろうか。100円ずつ買い上がる手法は高値、高値と買い上がるため高値恐怖症となるかもしれ
ません。

そこで、投資家の感情を無視して考えた場合、100円ずつ買い下がる手法は買い下がるたびに買いコストは下がるものの、時価評価は常にマイナス評価です。一方、100円ずつ買い上がる手法は買いコストは上がるものの、時価評価は常にプラス評価です。投資で収益を上げるためにはどちらの手法が効率的でしょうか。

以上の説明で分かりますように、実際には高値恐怖症となるような手法が結果的に収益が上がるわけです。100円ずつ買い上がる手法は順張りです。高値恐怖症となる手法は投資家心理の逆張りです。

「売買は順張り、心理は逆張り」。このような捉え方は間違っているのでしょうか。



   ≪ 市場の効率性 ≫
2024/01/13(Sat)

2024/01/10 のコメントです。

インターネットは非常に便利なものであります。しかし、正の裏には負があるようにすべい良いところだけではない。その裏にはハッカーによる被害も甚大である。ウィルスソフトは、そのように被害を避けるためのものではあるが、無名のソフト(当研究所の分析ソフト)をダウンロードしたりインストールしたときにはほとんどウィルスチェックで弾かれてしまう。

コンピュータに詳しくない者にとっては、ソフトをダウンロードしてもいつも間にか消えてしまったり、フリーズしてしまったりする。何かがなんだか分からない。また、ウィルスソフトは外国製のソフトが多く使い勝手も悪い。

ここで「正の裏には負がある」と述べましたが、また逆もまた真なりであるように、負の裏には正があるわけで、負(相場での負け)の裏には、正(相場での体験)があるとポジティブに考えてはいかがでしょうか。

すでにご存知のように、私の投資手法は買いも空売りも行うシステム売買ですが、今年に入って成績も順調であったものの、ここ一週間の成績が悪い。納得できないので、その原因をいろいろと考えてみた。

株価変動が私の分析システムと逆になっている。私の分析システムがすべて正しいとは思わないが、今までとは明らかに異なった動きである。株価チャートを眺めているだけでは何も感じないが、分析システムは異常を感じているようだ。

私なりに考えてみた。現在の日経平均3万円台の相場は投資家にとっても心理的に大きなインパクトであろう。3万円は数値に過ぎないが、ある者にとっては大きな意味を持つのかも知れない。

日経平均の3万円は経済指標として説得力がある。日経平均の安値7千円台からの上昇であるからお見事である。当局としては日経平均の3万円はできるだけキープして景気回復を示したいところでしょう。

このような背景から3万円キープのための株価維持が必要になってくる。これを官製相場と言うのだろうか。本来、市場は市場参加者に委ねるべきである。そこに横から強引に市場を捻じ曲げるような操作はいけない。その咎めは必ずくる。

記憶している方もおられると思いますが、株式市場がバブル崩壊後に日経平均が2万円を割らないようにPKO(プライス・キーピング・オペレーション)を盛んに行ったことがある。しかし、結局はその水準を割り込み市場は長期低迷を余儀なくされた。それどころか今度は2万円が上値抵抗線となってしまった。やはり咎めはくるものだ。

市場は効率的であると言われている。真偽のほどは私には分からないが、長期的な視点から見ればやはり市場は効率的であろう。なぜなら株価の強引なPKOも市場を歪める操作も結局は市場に飲み込まれ、そして是正されて正しい市場の姿に戻ることになるのだろうから・・・。



   ≪ 株価の変化に対処する ≫
2024/01/06(Sat)

2024/01/06 のコメントです。

新年 あけましておめでとうございます。

投資に対する考え方は投資家によりそれぞれ異なるものです。一般的に株式投資の場合、多くの投資家は今後の見通しの判断が重要であると考えているようです。株式投資は未来に対する投資であるため当然といえば当然でしょう。

しかし、多くの投資家が今後の展開を予想しながら投資しているものの、結果は惨憺たるものです。なぜだろうか。調査に調査を重ねタイミングよく安値で業績上昇銘柄を仕掛けて、予測通り株価上昇となったとしても、その後の利食いが問題である。

ファンダメンタルズからはなかなか目標値が算出できない。利食い幅は各自の判断に委ねられるのが一般的であろう。せっかく業績上昇銘柄を仕掛けても、利幅が10%程度ではもったいないような気もする。このあたりがなかなか儲からない原因なのだろうか。

私は、現在の株価はすべてを織り込んでいると考えています。もちろんファンダメンタルズもです(これは短期的な視点からですが・・・)。これらの考えに異論を唱える投資家が多いのは十分承知しています。しかし、投資手法も十人十色であるので、これが正しくこれが間違っていると目くじら立てて異論を唱えるのもいかがなものか・・・。

仮に株価チャートを表示され、この株価は今後どちらの方向に展開するでしょうか、と質問された場合、多くの投資家は上昇だ、下降だと腕組しながら考えるでしょう。私は、このような質問は今後の相場の見通しを立てるのと同様にまったく意味がないと思います。投資に何の役にも立ちませんから・・・。私がこのような質問を受けたら「分からない」と答えます。おそらく「分からない」が正しい答えであると思います。

私は、投資においては、予測するものではなく「もし、上がったら」「もし、下がったら」に適正に対処することが、投資で成功する道ではないかと考えています。「上昇するはずだ」とシナリオを描いて投資に入った場合に、もし、株価が反対に展開してしまうと「上昇するはずだ」と頑張ってしまうはずです。

株式投資の世界は株価が主役であり、投資家がいくら違うと頑張っても現在の株価が正しいのです。よって、投資で勝つためには先読みすることより、株価の変化にいかに適正に対処するかにかかっているのではないでしょうか。



   ≪ 恐怖心 ≫
2023/12/30(Sat)

2023/12/23 のコメントです。

株式市場は33000円台を付けてきた。このようなニュースを聞くと今まで休止していた投資家もむらむらとしてくる。通常は安値買いをしている投資家も乗り遅れてしまうのではないかと焦り始める。

当然であろう。確固たる投資ルールを持たない投資初心者であれば相場に振り回されてしまう。常に自分に都合の良い言い訳のシナリオを作り売買しているのではないだろうか。相場の後追いでは儲かるはずもないのだが・・・。

先日、ある投資家交流会なる会合に出席した。出席者全員が投資初心者(私が見る限り)であった。しかし、彼らの投資暦は平均で10年前後であった。キャリア10年で今でも初心者とは・・・。とは言うものの、私の投資人生でもキャリア10年のころはやはり初心者であったと記憶している。

なぜ投資の世界はキャリアが長くても成長しないのだろうかと考えさせられる。通常の仕事であれば10年もすれば、それなりに成長しているであろう。しかし、投資の世界はそうではないようだ。多くの投資家が4〜5年で退場してしまうという現実は何を意味しているのだろうか。

何が原因なのだろうか。何が投資家の成長を妨げているのだろうか。一般社会と投資の世界の違いはどこにあるのだろうか。私なりに考えてみた。一般社会においては会社に勤め給与を頂く。商売であれば品物を仕入れそれを売りさばく。

そこで考えてみると、一般社会と投資の世界の大きな違いは「損の概念」ではないかと思います。会社勤めであれば多少サボっても給与は頂ける。仕事で失敗しても給与なしとはならないだろう。たとえリストラされても今まで頂いた給与を返せとは言われない。逆に割り増し退職金がもらえる。

商売であれば売り上げの変化はあっても売り上げがマイナスになることはない。差し引きで赤字になることはあっても売り上げがマイナスにはならない。いずれにしても、貯めたお金が一度に全部持っていかれるということはないだろう。

一方、投資の世界を見てみると、最悪の場合、追証で持ち金を全部持っていかれた上に、さらに追加請求されることだってある。現物で売買しているから大丈夫と思っていても、投資した企業が倒産してしまうということだってある。

このようなことから、投資家が常に心の根底には損失に対する「恐怖」があるのではないだろうか。この恐怖が通常の人間の判断を狂わせるのです。一般的に恐怖からは得られるものはないと言われています。それどころか、恐怖心は常に敗北をもたらすことにもなるのです。

つまり、恐怖心を持つということは結果的に敗北をもたらすことになるのです。投資の世界は歓喜と絶望(恐怖)の世界と言われています。恐怖することにより負けるのです。ここに一般社会と投資の世界に大きな違いが生ずることになります。つまり、一般の人々は損に対する体験が乏しいのです。誰でも概念的に損失については理解しています。しかし、理解と体験は別物です。体験がないから損に対する対処ができないのです。

では、この恐怖を払拭するには・・・。これは難しい問題です。私は、恐怖心の多くは無知が作り出すと考えています。知らないから不安になるのです。不安だから恐怖心が沸いてくるのです。だから損失が発生したときにおろおろしてしまうのです。

投資初心者は知識が乏しい。知らないから不安になり恐怖心を抱き、利食いは早めに、そして損失はいつまでも・・・、となるのではないだろうか。投資知識の欠乏、投資経験の不足は結果的に損失を招くという構図になるのです。だから投資初心者はいつも負けるのです。

恐怖心取り除き、そして投資で収益を上げるためには、やはり経験を積み、正しい知識を身につけ、確固たる自分の投資ルールを持つことに回帰するのではないでしょうか。


拙者の格言

『恐怖はためらいを作り出し、結局、恐怖を現実にする。恐怖は知的な行動の妨げとなる。恐怖は精神を萎縮させ、きわめて重要な直感を減退させる。恐怖は無知 が作り出す。恐怖心は常に敗北をもたらす』



   ≪ 投資の習慣と常識 ≫
2023/12/23(Sat)

2023/12/16 のコメントです。

私の語録に『世の中はいつも間違っている。世の中は、本来あるべき正しい姿から常に乖離しながら変化している。よって、現在の常識はいずれ非常識となる。常識は先入観』とある。最近は私も年を重ねてきたせいか、このことが痛切に感じるようになってきました。

人は習慣のなかで生きている。人はある程度決まったローテーションのなかで生活しています。朝起きて歯を磨いて食事をして出勤する。会社に行って定められた範囲で仕事をこなし帰路につく。このような行動に何の違和感を持たず生活しています。つまり、人は習慣と常識の中で日々生活しているものです。

では、投資の世界をこの習慣と常識から見てみましょう。投資の場合、その投資スタイルは長期投資から短期売買、さらにはデイトレードと多様なスタイルがあります。

長期投資であれば、朝刊を経済欄から読み、夜はテレビの経済ニュースなどを見て今後の経済展望などを考えます。短期売買であれば寄り付きの株価を確認し、昼にはスマホなどで株価をチェックします。夜は翌日仕掛ける銘柄や決済する銘柄の検討をします。デイトレードであれば日中パソコンに張り付いて売買を行います。

以上が各投資スタイルによるローテーションではないかと思います。これらが習慣となって投資活動を行っています。意識せずに日々同じような行動をとることになります。これが習慣です。もし、これらの習慣的な行動の結果として、投資収益が上がれば特に問題はないと思いますが・・・。

一方、投資の常識についてはいかがでしょうか。投資の常識と言えば「安いところで買って高いところで売る」というものです。また、株式であれば企業業績の上昇傾向の銘柄を買うなどでしょう。また、テクニカル分析であれば移動平均線を利用した売買でしょう。

では「安いところで買って高いところで売る」は正しいのでしょうか。確かに株価チャートなどを見ると、ここで(安値)で買って、ここで(高値)で売れば儲かると考えます。しかし、これは後講釈に過ぎません。株価は新値をとった方向に進むと言われています。

つまり、上に新値を取れば上昇となり、下に新値を取れば下降となる傾向が強くなります。この考えに基づく手法がブレイクアウト手法です。もし、この手法が効率的であると考えるならば、新高値を買ってさらに高いところで売り、新安値を空売ってさらに安いところで買い戻すとなります。

このブレイクアウト手法と「安いところで買って高いところで売る」手法は、相反する手法となります。どちらが正しいかはシミュレーションをしてみれば明らかです。

企業業績の上昇傾向の銘柄を買うということに対しては「現在の株価はすべて織り込まれている」という考え方もあり、もしこれが正しいとすれば、業績の検証も意味を成さなくなります。

もっともポピュラーな移動平均線について考えて見ましょう。たとえば、分かりやすく100、200、300、400、500円の株価の移動平均線は300円=(100+200+300+400+500)÷5となります。つまり現在の株価500円のときの移動平均線は300円となります。しかし、この300円は過去の数値ではないでしょうか。移動平均線とはこのようなものなのですが、過去の数値を現在の株価の比較として利用するのは問題ありと考えべきではないだろうか。移動平均線とは遅行線であるため判断が遅れることになります。

投資では今後の展開を判定するものですが、遅れている指標で分析するのはいかがなものでしょうか。移動平均線は誰でも知っていますが、この移動平均線で儲けることができないのは、このあたりに原因があるのでしよう。

よって、平均値で計算されたテクニカル指標は移動平均線と同様に使えない指標となってしまいます。私が過去に検証した結果として、指数を変えないで長期に利用しトータルで収益を上げることのできるテクニカル分析指標はまったくなかったと検証結果があります。

以上のように、間違った投資の常識を習慣として身につけてしまうと、未来永劫投資で儲けることはできないような気もするのですが・・・。要は投資収益が上がらないということは何かが間違っているということです。よって、投資の常識がすべて正しいと考えるのはいかがなものでしょうか。



   ≪ コンプライアンス ≫
2023/12/16(Sat)

2023/12/09 のコメントです。

世間は広いもので、多くの投資家が損失を被って唸っているいるのに、一方では何億、いや何十億と儲けたという話も聞く。同じ市場で戦っているのにどうしてこのような差が出てくるのでしょうか。

長期投資で株は買うだけで一切売らないという投資家もいる。このように投資家は相場が上昇となれば含み益が多くなり、それなりに利益は出るだろう。しかし、相場には低迷期もあり、このような時期も平然と買い増ししていくという度量が必要となってきます。

我々個人投資家は、少ない資金で銘柄選びを慎重に行い、さらに注意深く仕掛けのタイミングを見計らって売買する。このように慎重に売買を行っても成績はいまひとつ。それなのに億単位で儲けている投資家はどのような手法で売買しているのだろうか。

私の知る限りであるが、億単位で利益を上げている投資家は決して長期投資ではないことは分かっている。売買銘柄は新興市場の銘柄などで売買しているようである。しかも短期売買である。では、どのような手法で億単位のお金を手にしているのだろうか。

通常、個人投資家が現在利用している投資法なり投資手法で二桁の億の利益を得ることは難しいことは誰でも理解しているであろう。しかし、実際に二桁の億の利益を得ている投資家がいるのも事実です。

たまにニュースで、インサイダー取引や株価操縦で当局に摘発されたという投資家の記事を目にする。インサイダーについては、会社の役職員や大株主などの会社関係者、および情報受領者(会社関係者から重要事実の伝達を受けた者)が、その会社の株価に重要な影響を与える「重要事実」を知って、その重要事実が公表される前に、特定有価証券等の売買を行うことを言うのですが・・・。

インサイダー取引は、それなりの会社関係者、情報受領者が身近にいなければ情報も受けられずインサイダー取引はできないものです。もちろん金融商品市場の信頼を損なう代表的な不公正取引ですので罰せられることになります。

よってインサイダー取引は誰でもできるというものではありません。しかし、株価操縦は誰でもできそうです。約定させる意思のない大量の注文発注・取消し(見せ玉(ぎょく))で株価を吊り上げる(売り崩す)などです。この株価操縦も違法であり、罰せられます。

たまに株価操縦で摘発を受けたというニュースを耳にします。個人投資家が株価を吊り上げるために約定させる意思のない大量の注文発注・取消しをたびたび行えば証券取引等監視委員会に摘発されることになります。

もし、この株価操縦を個人投資家ひとりではなく、数十人のクループでかわるがわるに大量の注文発注・取消しを行った場合いかがでしょうか。個人で株価操縦をすれば同一の人物が注文発注・取消しを行うのですからすぐにばれてしまいます。

ところが数十人でこれらの株価操縦を行った場合はいかがでしょうか。なかなか株価操縦の証拠が掴めないのではないでしょうか。もし、これらの方法であれば株価も自由に操ることができるのではないだろうか。

いずれにしても、これらの売買も違法行為であることには違いはないのですが、なかなか摘発が難しいところなのでしょう。これも私の知る限りではあるが、このような違法な売買で何億、何十億との利益を上げているところもあるようだ。

我々個人投資家は、このような投資手法とは一線を画すものであり、コンプライアンスを遵守して正々堂々と株式投資を実践するべきである。


拙者の格言

『楽をして手に入れた金は、人の目をくらまし最後には身を滅ぼす。自分で汗した金以外は身に付かない。浮利を追うな』

『諸悪の根源は金と権力への執着である。この根源を絶たなければいずれ破滅する。金、権力は人格にあらず』



   ≪ 特に投資家にとっては・・・ ≫
2023/12/09(Sat)

2023/12/01 のコメントです。

日本には四季があることにより、日本人は古来より季節ごと変わり行く風情にその美しさや趣、情緒を見つけて心で感じてきたのでしょう。また、季節折々の食材による料理などは日本特有のものであり、長い時間をかけて日本の食文化を形作ってきたのでしょう。やっばり「日本って、いいなあ〜」と言うところでしょうか。

さて、株式市場は高値で推移していますが、外野ではあれこれと騒いでいるようですが、予想をたてない数値分析手法の私としては、あまり気にならないところです。

先日も投資家交流会なるものに出席したのですが、その時に私はある株価チャートを持って行きました。ふだんはそのような資料は持っていかないのですが、最近研究した指標であったため、どのような反応があるか聞いてみたいという気持ちからであった。その資料は分析指数と日経平均を連動したチャートです。出席者にそのチャートを見せました。

その反応は明らかに二分されました。「ふん、ふん」と言ってあまり関心を示さない人と食い入るほど見ている人に分かれいるのを感じました。その後も反応を観察してみました。

関心を示さない人は、きっとファンダメンタル派なのではないかと思ったり、まだ初心者なのではないかと思ったりしました。一方、非常に関心を示した人から質問された。「この分析指標のところは売りとなっているが、私だったらここでは売らない」と。指標で売りになっているところは「だまし」のところであり、その後、チャートでは上昇となっている。

その上昇を見て「私だったらここでは売らない」と言ったのか、本当に本人が「ここでは売らない」と思ったかは定かではないが、私は返事に困った。「投資家にもいろいろな考えがあり、また手法も異なるので、自分の信じた手法で判断すればよいのではないでしょうか」という返事にとどめた。

交流会の最後のころに私に質問した人に私から質問してみた。「あなたは投資キャリアはどのくらいですか、また、トータル成績はいかがですか」と。その人曰く、「投資キャリアは7年ほどで、最初に大きく負けてしまったので、これを何とか取り戻そうと必死になってやっているのです。トータルではまだ負けています。」という返事か返ってきた。

私は、トータルで負けているということは、その手法なり考え方が間違っているのではないかと思っています。このことは以前から当欄で述べています。「儲からないことは何かが間違っている」と・・・。

交流会や投資家の集まりに出席すると必ずと言っていいほどワンマンショーになる。一人が喋りまくる。自分の考えや投資手法、さらには今後の見通しなどを確信的に喋る。たしかに投資家はパソコン相手の孤独な仕事であるため、ストレスがたまるため、そのような会合でストレス発散のため喋りまくる気持ちはわかる。しかし、周りの空気も読んでほしい。

上記の内容から、なぜこのような会合に出席するのかという疑問もわいてくるだろう。出席してもあまり意味はないだろう・・・と。私もひとりの投資家であり、毎日パソコンの前で黙々と売買したり、開発の仕事をしていると、人との交流がまったくなくなってしまいます。私は、今までの体験から「独りで考え悩むほど、その答えは曲がる」と考えています。それを矯正するのは人との交流です。

よって、人との交流は必要なものなのです。特に投資家にとっては・・・。私も投資キャリアは長いのですが、投資家の会合などでは思いがけないヒントを貰うこともあります。だから、いそいそと出かけていくのです。


拙者の格言

『饒舌は信用に値しない。饒舌は自分の「非」を無意識に隠す行為である。知る者は言わず、言う者は知らず。巧言は徳を乱る』

『人間、ひとりでは生きていけない。ひとりでは幸せになれない。人は人とのつながりの中で生きていく。晩年は人との交わりが幸となる。人とのつながりは財産』

『ひとりで考え悩むほど、正しい解決方法から遠ざかり、そして曲がる。考えすぎると、人間は臆病になる。しかし、人間は努力している限り悩むものでもある。悩み、迷ったら原点に戻れ』



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