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…知って得するページ…

   ≪ お金と健康の話 ≫
2023/12/01(Fri)

2023/11/25 のコメントです。

投資家は投資手法の違いはあっても市場で収益を上げようという目的には変わりない。投資はゼロサム・ゲームと言われるものの、多くの投資家の収益はゼロどころか大きくマイナスとなっている。なぜでしょうか。

たとえば、株価が上向きの移動平均線の上に出れば買い、株価が下向きの移動平均線の下に出れば空売りをする。それぞれ株価が移動平均線の反対側になったら決済するという売買であれば、少なくとも大損はしないであろう。市場では売りと買いしかないわけですから、あまり難しく考える必要もないような気もするのですが。

上記で「市場で収益を上げようという目的」と記述しましたが、はたして投資で収益を上げることが最終目的なのでしょうか。たとえ市場から収益を上げて目的を達成できたとしても、お金は使わなければ何の価値もありません。お金は使ってはじめて価値が出て満足感を得られるのではないでしょうか。それとも、お金を眺めて満足感に浸りますか・・・。

このように、お金は我々に贅沢感や満足感を与えてくれます。しかし、お金は贅沢感や満足感を与えてくれて何でも買うことができますますが、お金では買えないものがあるのも事実です。お金で買えないもの、それは「幸福」「教養」「品格」などではないだろうか。

「幸福」とは感ずるものであり、この幸福感はなかなかお金では買えないものです。ある雑誌に面白い記事がありました。「収入が高い夫婦ほど仲が悪い、貧しい家庭ほど夫婦の結束が固い」という内容でした。人間は収入が高くなるほど自己主張が強くなるという。そのため高収入の夫婦間ではお互いに自己主張が強くなり、うまくいかないということだろうか。

貧しい家庭では、夫婦が努力していかなければ生活が成り立たないため結束することになるのだろうか。幸福感は、それぞれ個人の価値観によるものであるため一概に何ともいえないところです。しかし、確かなところは、投資での収益努力は最終目的ではなく、幸せになるための手段であると捉えることが正しいのではないだろうか。

話題を変えて、近年、高齢化社会となり健康に関心をもつ者が多い。健康で長生きしたいと考えるのは、ごく自然なことであろう。そのため最近では健康思考が高まっている。巷では、いろいろな健康法やサプリメントの広告が溢れている。

無理なダイエット、苦手な早起き、過激な運動、それって本当に正しいのだろうかと考えたことがあるだろうか。マスメディアに翻弄されているだけではないだろうか。本末転倒にならない為にも・・・。

健康に関心をもつ人の目的は「健康で長生きしたい」との一点に尽きる。あまり健康に関心をもたない私には、これらの発言に違和感を持ちます。健康で長生きしたいのは万人の希望であることは分かる。しかし、そこに何かが足りないような気がする。

健康で長生きして何をしたいかである。そこの「何をしたいか」が欠落しているような気がする。多くの健康オタクは、健康でいたいということが目的となっている。もし、今、健康であるならば、すでに目的は達成できているのではないだろうか。

やはり健康は目的ではなく、本来の目的は「健康で何をするか」ではないだろうか。つまり、健康は手段であり、その先に目標や夢があるのではないだろうか。

一般に、大事なものは何かと尋ねると、多くの人は「第一に健康、第二にお金」と答えるでしょう。その大事なものをこのあたりでもう一度見つめ直して考えるべきではないでしょうか。それともそんなことは大きなお世話なのでしょうか・・・。

投資においても健康においても、現在考えている目的は手段でしかなく、本来の目的は別のことろにあることを自覚しておくべきではないでしょうか。


拙者の格言

『お金は目的ではなく手段である。お金はユーティリティー・ツール(便利な道具)』

『誰でも長生きしたいと願う。しかし、長生きして何をするかの目的意識を持つ者は少ない。健康は最終的な目的ではなく、健康は豊かな人生を送るための手段である。夢や目的を持って行動することにより健康で長生きできる。ただ、長寿と幸福がすべてイコールとは言えない』



   ≪ 逆張りと順張りとの捉え方 ≫
2023/11/25(Sat)

2023/11/18 のコメントです。

たとえば、市場が高値を更新してくると、長期投資家の話題が中心になってくる。長期に持ち続け、今ではこれだけの資産になっているとか自信たっぷりである。相場の世界は「勝てば官軍」ではあるが、相場には上昇期、下降期があり、長期投資派は相場下降期にはつらい思いもしたであろう。

たまたま相場上昇期であれば「長期投資で良かった」となるが、長い目で見ればゼロサム・ゲームではないだろうか。一般に、長期投資派が脚光を浴びているが、相場低迷期に長期投資派の記事を見ることはない。

私は長期投資が問題であるとは言っていない。長期投資でも短期売買でも、投資家の資金量や投資家の性格に合っていれば、それがその投資家においてのベストの投資手法であると思っています。

投資手法には上記のように、長期投資と短期売買がある。FXにはスキャルピンという一瞬で売買する超短期売買もある。いずれにしても投資家に合った手法で売買すればよい。また、実際の売買手法には、逆張り手法と順張り手法とがある。こちらも投資家に合った手法で売買するべきでしょう。

ここで少し逆張りと順張りについて考えて見ましょう。たとえば、逆張りにおいて買い下がりをしたとします。株価1000円から100円刻みで3回買い下がれば900円、800円、700円となる。一方、順張りでも買い上がりをしたとします。株価1000円から100円刻みで3回買い上がれば1100円、1200円、1300円となる。

ここで、買い下がりと買い上がりを3回行った時点の損益を考えて見ましょう。買い下がりの平均買いコストとは800円「(900+800+700)÷3」となる。一方、買い上がりの平均買いコストは1200円「(1100+1200+1300)÷3」となる。

ここで、買い下がりを3回行った時点の株価700円での損益はマイナス100円「700-平均買いコスト800」となる。一方、買い上がりを3回行った時点での株価は1300円での損益はプラス100円「1300-平均買いコスト1200円」となる。

これは何を意味するのだろうか。買い下がりと買い上がりでは総投資額は異なるものの、買い下がりでそのまま株価が下がり続けると何回買い下がりをしても評価はマイナスのままである。他方、買い上がりでそのまま株価が上がり続けると何回買い上がりしても評価はプラスのままである。

実際、株価は上がり続けることもないし、下げ続けることはないので、上記の考えは当てはまらないかもしれませんが、逆張りと順張りとの捉え方を一考する余地はありそうな気がしますが、いかがでしょうか。

季節の変わり目です。みなさん体調には十分気をつけてください。



   ≪ 多彩な投資手法 ≫
2023/11/18(Sat)

2023/11/11 のコメントです。

私は時々、相場とは何ぞやと考える時があります。しかし、今でも明確な答えが出てきません。常々申し上げていますが、相場の世界は答えのない世界であり、歓喜と絶望の世界でもあります。

このような世界では、正しいという答えがないのだから何を言っても罰せられることはない。相場上昇となって○○円になると強気の予想して、たとえ、それが外れたとしても大して責められない。つまり、答えがないのだから何でもアリと言うことなのだろうか。投資の世界とはそのような世界なのだろうか。

ある株式セミナーの責任者が「今まで何百人もの講師を呼んでセミナーを行ったが、本物の講師は一割にも満たないなあ」と言っていた。では、そのほかの講師のセミナーを受けた受講生はどうなるのだろうか。そこに責任はないのだろうか。私が考えるに、分かっていない講師の話をもっと分からない受講生が聞いているのだから文句も出ないのだろう・・・。まったくナンセンスな話しだ。

書店に並ぶ投資雑誌においても同様であろう。相場が動意づいてくると、売らんがためにカリスマ投資家を仕立てて記事を書く。出版社と投資家の間には利益は相関しない。このことは理解しておくべきである。

私も今まであらゆる投資雑誌を読んできた。しかし、最近はこの手の本は一冊も購入していない。ある程度、投資の本質を理解してくると、これらの投資雑誌は、ほとんどいい加減なことが分かる。投資雑誌は投資家を「簡単に儲かりますよ。こんなに儲けている人がいますよ」と投資家を煽るだけです。出版社は本が売れさえすれば良いのです。そこに投資家に対する責任がないのです。

しかし、私が今まで読んだ中で一番印象に残っている本があります。それは「あなたも株のプロになれる―成功した男の驚くべき売買記録」(立花義正著)である。本物はこの一冊ぐらいでしょう。

著者である立花氏がさんざん苦労して学んだ売買手法が記載されています。この本には売買譜も記載されていますが、私が何度読んでも建玉の入れるタイミング、建玉をはずすタイミングは分かりません。彼独自の判断ではあると思いますが、その根拠は分かりません。もちろん、そのあたりのノウハウは公開できないないのは分かりますが・・・。

文章の中に、押し目買いについて記載されています。「高値から二本目の陰線から買い下がる・・・」などと書いてあるので、これは酒田五法の押し目買いの手法であると想像できます。また、買い下がりの建玉も2-3-5などと、建玉数に変化を付けての買い下がりです。このあたりは酒田五法の手法を自分なりにアレンジしたものではないかと想像します。さらに、彼は「パイオニア」一銘柄のみの売買です。

彼の手法を全体から見ると「つなぎ売買」であることが分かります。「つなぎ売買」は投資手法の最高峰と言われています。売買譜より内容を詳細に見ると「これだけ利益が上がったから利食いする。これだけ損をしたから損切りする。」という概念はないように見受けられます。ひたすら建玉の操作だけです。いかに有利に建玉を入れるかに専念しているようです。これらの点は、一般投資家との視点の違いが分かります。

利食いも損切りも考えない建玉の操作だけの売買。皆さんは理解できますか。このように世の中には多彩な投資手法があることを理解しておくべきでしょう。長年投資活動をしていても儲からないと嘆いている投資家は、このあたりで投資の視点を変えることも必要ではないでしょうか。



拙者の格言

『現在の苦境を嘆く。それは過去の最良の時と比較しているからである。だからいつも不満を言う、愚痴をこぼす。視点を変えろ。最良のときはこれからくる。』



   ≪ 累進資本課税 ≫
2023/11/11(Sat)

2023/11/04 のコメントです。

トマ・ピケティ氏の著書「21世紀の資本」である。この本に最も頻繁に登場するキーワードは「格差」である。同氏は「行き過ぎた不平等」をいかに改善するかを語っている。

ピケティ氏は「重要なのは、格差の大きさそのものではなく、格差が正当化されるかということなのだと言う。つまり所得格差、資産格差、教育格差など様々な「格差」は、単なる所得や資産、教育における「差異」ではなく、行き過ぎれば是正されるべき「不平等」であり、それが生じる背景や要因を知ることが重要としているのだ。

そして、同氏は資本主義が内包する「格差」を拡大するメカニズムを政策的にコントロールすることが必要であり、具体策としては、高い透明性を兼ね備えた国際協調に基づくグローバルな「累進資本課税」を提唱している。

また、この本の重要なメッセージのひとつは、経済格差が政策決定の政治的不平等を引き起こし、民主主義の脅威にならないかという点である。そして経済格差が拡大しているという事実に対し、経済の専門家だけに任せるのではなく、多くの市民が主体的に議論に参加することの重要性を指摘している。

「格差」という言葉は広範な読者層を惹きつけたようだ。ピケティ氏のねらいは、長期にわたる膨大な経済データを示し、議論のプラットフォームを提供することだったのではないだろうか。そこで論ずるテーマは、経済書の範疇にとどまらず、格差という視点からの21世紀の社会国家の将来像というひとつの社会思想史にみえるのではないだろうか。

ここで彼の言っている経済の格差、つまり所得格差について考えてみよう。この格差について彼は「行き過ぎた不平等」をいかに改善するかについて語っている。彼は資本主義が内包する「格差」を拡大するメカニズムを政策的にコントロールすることが必要であり、具体策としては、高い透明性を兼ね備えた国際協調に基づくグローバルな「累進資本課税」を提唱している。

私もこの考えには賛成するが「累進資本課税」には問題もあるだろう。なぜなら、我々社会人は経済活動として、その根底に多くの収入を得たいと考えるとはごく自然なことであろう。ほかの人より多く稼ぎたい、上に行きたいと考えるのは人間としての本能であろう。

本能とは善悪を超越した人間に備わっている生存競争の中から生まれてきた必要不可欠なものである。そこで、元来、人間に備わっている本能に逆らったシステムはいずれ問題が生ずることになる。

もし、企業において、せっかく稼いだ儲けを高い税金に持っていかれることは辛いことであろう。そこで企業は考えた。本社を租税回避地(タックス・ヘイヴン)とも呼ばれる、法人税などを払わなくてよいカリブ海にある英国領ケイマン諸島に移転してはどうかと・・・。

また、個人においても、いかに税金を少なくするかと苦慮するであろう。いずれにしても、稼いだ金をできるだけ取られないようにしたいと考える。これらは人間の本能を逆なでするために起こる拒絶反応である。

大昔の話であるが、ある野球選手がプロ球団に入団するときの契約金について、記者から「たくさんの契約金を頂いたでしょうね」と質問されたときの返答を今でも思い出す。その選手は「たくさん頂いたという印象はないですね。だって90%も税金でもっていかれてしまうのですから」と。今ではそのようなことはありませんが、当時、高額所得の累進課税が90%であったとは・・・。

税金について、多くの納税者は「税金を納める」というところを「税金を取られた」と表現する。これらの表現は「不本意ながら」という気持ちが内在している。つまり、本能を逆なでされたという気持ちの現れである。

このように「累進資本課税」には多くの問題をはらんでいます。低所得者は累進課税に大賛成。高所得者は累進課税に大反対という構図が見えてきます。お互いに自分勝手な言い分である。しかし、累進課税は、いくらたくさん稼いでも、その多くは税金で持っていかれてしまうという「労働意欲の減退」を引き起こす可能性だってある。

以上のように、近年は資本主義の行き詰まりが見えてきた。つまりピケティ氏の言う「格差社会」の顕著化である。「格差社会」は社会の歪みをもたらす。これらを解決する方法はないのだろうか。「累進資本課税」だけで問題は解決しないであろう。

以前、私が当欄で解説したことがありますが、これらの問題を解決する方法は、「富」の循環であると考えます。富が一極集中となるから問題が起こるのです。これを解決するために「累進資本課税」を導入しろと提言しているのであろうが、上記で述べたように、行き過ぎた「累進資本課税」は人間の本能を逆なでし、拒絶反応を引き起こす。では・・・。

多くの富を所有した者は、税制ではなく自発的に社会に還元するべきであろう。これを成し遂げるにはやはり「教育」が必要である。小さいときから「社会還元」について教育することが資本主義、民主主義が継続するカギとなるでしょう。

人間の本能を満足させ、さらには施す(与える)ことの喜びを味わうには、やはり、自発的な「社会還元」が良いのではないかと思います。そのように考えるのは私だけでしょうか・・・。


拙者の格言

『人間の究極の喜びとは、施す(人の為に行動する)ことである。そして、人を育て ることにある』

『人間の価値は、どれだけ稼いだかではなく、どれだけ与えたかで決まる』

『万象は流転し循環することにより調和し、それらが継続されることにより秩序が保たれる。本来あるべき正しい世の中、正しい人間の姿は、自然界の生物の秩序のあり方に、その答えを見出すことができる。生物はすべて共生するものである』



   ≪ 見つめ直す ≫
2023/11/04(Sat)

2023/10/27 のコメントです。

株式市場は外部要因的な不安はあるものの順調に推移しているようです。株価が上昇してくると外部(メディア)が煩い。メディアの情報の9割はノイズ(雑音)であることを理解しておくべきである。

さて、投資家が今までの投資活動を振り返ってみると、どのような思いを抱くであろうか。大きく儲けた時や大きく損をした時の印象は今でも鮮明に残っていると思います。大きく儲けた時は自慢げに話をしたのではないだろうか。また、大きく損をした時は「ロダンの考える人」になっていたのではないでしょうか。

そこで、大きく儲けた時と大きく損をした時を株価チャート(日経平均など)に照らし合わせてみてください。多分に大きく儲けた時は相場上昇期であり、大きく損をした時は相場が暴落した時ではないだろうか。

もしそうであるならば、相場が上昇期では儲かり、下落期では損をすることになります。相場の変動がそのまま自分の投資成果となってはいないだろうか。これは何を意味するのだろう・・・。

その要因は、相場の展開の中に投資家の投資技術が機能していない、または間違っていることになるのではないだろうか。もちろん投資家は、投資活動中にはあらゆる技術を駆使し最善を尽くしていると思います。しかしながら、結果として投資成果が相場の変動と同じとなってしまっている。

これは投資家の投資技術が機能していない、あるいは利用の方法が間違っている、はたまた、投資家の投資に対する考えが間違っているという結果ではないだろうか。つまり、投資成果と相場の変動と同じということは、技法なり考え方が間違っているということを証明すことではないだろうか・・・。

つまり、何かが間違っているから儲からないわけです。あれやこれや技法を変えながら売買しても、その手法が間違っているから儲からないのです。もし、このような結果になっているのであれば、根本的な何かを変えなければなりません。それが何であるかは、今までの投資経歴を検証し投資家自身が考えるべきであろう。

投資家の夢は、自分なりの投資手法を駆使して大いに儲けることにあるのではなかっただろうか。今、投資の原点に立ち戻り見つめ直すべきです。


拙者の格言

『追い風を自分の実力と錯覚するな。追い風はいつか逆風となる。』

『現在の自分の姿は、過去の決断の結果である。現在の決断は将来の自分の姿とな る。今、何かを決断しなければ将来は何も変わらない。』



   ≪ 分散投資と分割売買 ≫
2023/10/27(Fri)

2023/10/21 のコメントです。

投資にはリスクがつきものである。投資家は誰もこのリスクから逃れることはできない。しかし、リスクがあるからリターンがあるわけで、リターンを求める者は、このリスクを受け入れなければなりません。リスクとリターンは表裏一体であることは周知のとおりです。

投資家はリスクから逃れられないとしても、そのリスクを低減することはできないだろうか。アメリカのある経済学者が投資リスクを最小限にするにはどのようにすべきかの研究を行ったそうです。その最終結論は「分散投資」に行き着いたとの論文を読んだことがあります。

確かに分散投資こそがリスク低減の一番の方法であることは理解できる。実際に私も実践しています。しかし、リスクの低減は分散投資以外にはないのだろうか。このような考えは「あること」によって疑問がわいてきたのです。

あることとは、以前にも解説しましたが、私の実践において仕掛け時に建玉が多いと寄り付き値が飛んでしまうという問題です。薄い商いのところに多くの建玉を入れれば値が飛ぶのも当然です。

では、商いの多い銘柄で売買するとか、指値を入れて値が飛ばないようにするとか、その対策はあります。しかし、私の売買では多くの銘柄に分散投資をしていますので、商いの多い銘柄だけを選択するわけにもいかないのです。また、仕掛けは必ず寄り付きの成り行きと決めていますので指値はしません。

もし、指値をして建玉が入らない場合にはシステム売買の基本から外れてしまいます。また、どてん売買のため決済と新規の建玉を同時に行うので株数は2倍となり、さらに寄り付き値が飛んでしまうことになります。

たとえば、薄商いの銘柄に寄り付きで新規と決済の建玉を入れると、買い気配となって値が付かず、しばらくして値が付くとその値が当日の高値であったということがしばしば起こりました。ひどい時には寄付き値が前日の5%も高かったこともありました。寄付き値が前日の1〜2%も高い(安い)などは毎度のことです。

これでは投資パフォーマンスにも影響してきます。投資で成功すれば当然ながら投資金額も増えてきます。そうなると、さらに寄付きが飛んでしまうことは明らかです。そこで私は考えたのです。これらを改善することはできないものかと。

システム売買であるため、寄り付き成り行きは変えられない。すると後は、商いの多い銘柄だけを選択するということになります。しかし、多くの個別銘柄の売買では出来高の多い銘柄だけという問題は解決できません。

出来高の多い銘柄・・・。常に出来高の多い銘柄は「指標」ではないかと考えました。つまり、現在上場されている日経平均やTOPIXの指標です。さらには、先物の日経平均やTOPIXの指標です。

しかし、これらの指標は出来高は多いものの単独銘柄のため分散投資ができません。そこで私が考えたのが、指標の「分割売買」です。たとえば、投資額を100等分して、相場の安いときには買いの金額を多くして、相場が高いときは空売りを多くするなど資金配分に変化をもたせ、常に投資金全額を運用するというものです。

そこで問題なのは現在の相場状況を的確に判定し、それらにより買いと空売りを的確に配分する指数の作成にあります。この指数が的確でなければ、この運用は不可能となります。これらの判定指数は現在のヘッジ比率に近いものになりますが、この分割売買指数においては、さらにその精度を高めなければなりません。

現在、私はそのシミュレーションを行っていますが、結果は、投資パフォーマンスはやや低めですが、その安定性においてはある程度納得できる成果が得られています。これで現在のような寄り付き値が飛んでしまうという問題から開放されるような気がしますが、いかがなりますでしょうか。



   ≪ 失敗から学ぶ ≫
2023/10/21(Sat)

2023/10/14 のコメントです。

日本はラグビーのワールドカップ大会で残念ながらベスト8に入れませんでした。ラグビーファンの私としてはとても残念で仕方がない。

スポーツは勝負の世界だから負けるときもあるだろう。勝ち負けは時の運などと片付けられるものだろうか・・・。相場の世界も同様であろう。スポーツも相場も実力しだいである。鍛えぬいた体、経験に裏付けられた手腕。すべて日ごろの鍛錬がものをいう世界である。

プロの世界では、その実力は甲乙付けがたく拮抗しているものです。しかし、プロ同士の戦いは、必ずどちらかが勝者になり、そして他方が敗者となる。プロ同士の戦いで、拮抗する実力でありながら勝者と敗者に分かれる要因は何であろうか。

その要因はさまざまであろう。解説者の話にもうなずけるところがある。しかし、私は力の拮抗した者同士の勝敗の根底にあるものは「ミス」であると考えます。つまり、緊張した戦いの中でミスを多く犯した者が敗者となるのです。

多くミスしたチームが負けるのです。プロゴルフの試合などでもそれが明らかに出ます。多くミスしたプレーヤーが敗者となるのです。

しかし、プロの選手も人間である。人間であればミスを犯すものでもある。人間にミスは避けられないが、そのミスから得られるものがある。ミスの原因を徹底的に分析し、次の試合でその教訓を発揮すればよい。「失敗(ミス)には成功と同等の価値がある。成功より失敗から学ぶことの方が多い」とある。

一方、相場の世界はミスの連続である。「投資とは失敗の続くゲームである」とも言われている。しかし、やはりミスが少ない投資家の方が稼ぎは良いはずです。

スポーツでも相場でも最初は失敗ばかりです。ここで大事なのは「失敗を次に生かす」ことです。失敗を分析することです。分析すれば失敗の原因が分かるはずです。そして、次に同じような失敗を繰り返さなければよいわけです。この繰り返しが、結果として「成長」となるはずです。

ですから、失敗を必要以上に怖がることはありません。失敗は成長している、進歩している証なのですから。失敗はあきらめた時に、初めて失敗という烙印を押されるわけです。失敗を教訓として、あきらめずに続けることがいかに重要であるかお分かりいただけると思います。


拙者の格言

『人生は一度きり、人生はぶっつけ本番。だから失敗するのは当たり前』

『成功しないのは、成功するまでやらないからである。成功とは、意欲と情熱を失わずに失敗に次ぐ失敗を繰り返すことである。失敗しないで成功した者はいない。 やってやれないことはない。やらずにできるわけない』

『努力したからすべて得られるものではない。しかし、努力しなければ何も得られない』



   ≪ 適正利回り ≫
2023/10/14(Sat)

2023/10/07 のコメントです。

一般的にFX取引では損失を限定するストップロスを入れて元本の保全を図ります。そのため通常の値動きであれば、ストップロスに触れれば決済されます。しかし、以前のスイスフランのように急激に暴騰した時には、いきなりストップロス以上に値が飛んでしまったり、さらにその後も一方的な展開でストップロスの注文が約定しないままに損失が拡大してしまうということがあります。ストップロスは便利な機能ですが、暴騰/暴落時に必ずしも発動するとは思わない方が良いでしょう。

以上のように、相場では何が起こるかわからない。何が起こっても不思議ではない。投資家は常にリスクを背負いながら戦っているのだが、投資金を一発で失ってしまうような投資手法は絶対にするべきではないと考えます。

FXでのスイスフランの取り扱いは少ないようですが、当時スイスフランの取引で大きく損失を被った個人投資家もいるだろう。ここでの教訓はなんだろうか。やはり単発的(単一銘柄)な勝負は怖いということであろうか・・・。

投資はギャンブルではないのですが、最近の高レバレッジのFX取引やバイナリー・オプション、仮想通貨などはギャンブルに近い投資手法です。このような投資法では、連戦連勝で勝ち進んでも、投資金が膨らんだところで一回負ければ終わりとなる可能性があります。

投資家は誰でも高い投資利回りを求めますが、現在の市中金利やビジネスにおける収益性などが適正利回りであり、それらを何十倍も上回る利回りを期待すること自体間違いではないでしょうか。たしかに一時的であればそのような利回りを得られる時もあるかもしれませんが、反対にマイナスの時期もありますので、トータルすれば投資利回りもそれほど高くなるものではありません。

最近、私の投資仲間が「為替の取引から日経平均先物に変えようと思う」と言っていた。その仲間も個人投資家としてはかなり高額な取引をしていました。日経平均先物に変える理由は聞きませんでしたが、おおよその見当はつきます。

FXのレバレッジは20倍でも30倍でも可能でしょう。それがどうして、レバレッジの高い取引からレバレッジの低い取引に変更するのでしょうか。

投資ノウハウとしては、FXも日経平均先物も、さらには個別銘柄の株式取引であっても大差はないはずです。取引市場を変えたからといって、レバレッジ倍率を変えたからといって、その収益が大幅に増大するわけでもないでしょう。

要は、ギャンブルのような単発的な勝負をせず、分散投資のようなリスクを抑えながら適正利回りを追求する投資手法こそが、投資の王道と言えるのではないでしょうか。



   ≪ 決断の早さ ≫
2023/10/07(Sat)

2023/09/30 のコメントです。

株式市場の全体の変動は、これらの世界情勢や国内の経済状況などあらゆる要素を織り込みながら変動し、さらには投資家の心理動向も加味され変化していくわけです。このように株式投資の判断は多岐にわたるため、投資家の投資決断は容易なものではありません。

あるニュース記事がありましたのでご紹介いたします。テーマは「お金を稼ぐ人は自分なりの判断基準を持っている」です。

『お金が稼げるせっかち人間に共通するのが判断の速さです。成功している経営者は全員決断が早い。たとえば経営上の判断を仰ぎに誰かがくると、その場で明快に指示をして対応します。動きの速い現代になるほど、その瞬間の早さが大切になります。ビジネスチャンスをものにするのも、危機を回避するにも瞬間の判断と決断の速さが勝負。その点お金を稼げない人は判断や決断も先延ばしにしがち。とくに重要な事項になるほどその傾向が強いようです。短時間で判断することに自信がなかったり、怖かったりするのでしょう。そのくせ先延ばしにしても、その分じっくり考えるかと言えばそうでもない。たんに問題と面と向かうのを避けているだけのことが多いのではないでしょうか?。結局そうやって時間を引き延ばしても、問題が面倒に複雑になるだけ。お金を稼ぐせっかち人間はそれが肌身でわかっているので、できるだけ短時間で結論を出します。ではどうすれば判断や決断が早くなるか。私はあらかじめ「意思決定の原則」を決めておくことだと考えます。たとえば「やるかやらないかで迷うなら、やる」と決めておく。迷って時間をロスすることもありません。もちろん致命的なリスクがないと判断したうえで、しかも実際に失敗したと思ったらすぐに次善策を講じる。いずれにしても素早い対応が可能になります。そのためにも、普段から経営の勉強をしておき、「原理原則」が身についていることも大切です。間違った判断を拙速にやり続けたら大変ですからね。』

上記の記事は経営について書かれたものですが、株式投資にもぴったり当てはまるのではないでしょうか。要は決断の速さなのです。

株式投資において決断を迫られると「少し様子を見るか」などと考えますが、これは良くありません。つまり決断を先延ばしにしているだけです。問題と面と向かうのを避けているだけのことです。

では、素早い決断をするにはどうしたらよいか。上記では「意思決定の原則」を決めておくと述べています。これを株式投資で言えば「売買ルール」を決めておくとなるはずです。つまり、自分なりの「原理原則」が身につけていることです。経営でも投資でもその根本は皆同じということでしょう。

また、デイトレーダーなどでは瞬時の判断か必要となってきます。そのときの瞬時の判断を正しいものとするには多くの体験が必要となってきます。体験には多くの情報が詰め込まれており、これらのデータベースから瞬時に正しい判断を引き出し決断を下すことになるのです。

以上、投資において何かテーマを見つけて、これらを完遂することでしょうね。



   ≪ メディアと株主 ≫
2023/09/30(Sat)

2023/09/23 のコメントです。

先日、どこから聞いてきたのか、あるテレビ局から出演依頼の申し出がありました。内容は、現在活躍している株式トレーダーの特集を行うためとのことであった。ある程度話は聞いたが、考えるところがあってはっきりとお断りしました。その代わりではないが、知り合いのトレーダーを紹介してあげました。

私は、今まで新聞社のセミナーで講演したり、マネー雑誌の記事を書いたりしたことがありましたが、現在はほとんど行っていません。今でも講演や投資記事の申し出はあるのですが、そのほとんどはお断りしています。

我々投資家はトレーダーであると同時に株主でもあるわけです。会社は株主のものであると言われますが、一般の株主にとっては会社の応援団みたいなものでしょう。会社が収益を上げることによって株主も潤うわけですから・・・。大株主は別として、通常は会社が主役で株主は脇役と言ったところではないでしょうか。

以前に「もの言う株主」として、一時マスコミにもてはやされ表舞台に登場し、話題になった投資家(株主)がおりました。しかし、彼も目立ちすぎたのか、結局は叩かれて消えてしまいました。最近はまた復帰してきているようですか・・・。これが日本の現状でしょう。これは私の考えですが、会社は株主のものという考えもありますが、個人投資家の場合は「裏方」「黒子」に徹するべきだと考えています。よって、裏方はメディアなどの表舞台には出るべきではないと思っています。

投資家があまり表にでても良いことはありません。マスコミに散々持ち上げられて、最後には神輿の担ぎ手が誰もいなくなったということになりかねません。私は今まで、カリスマ・トレーダー、時代の寵児などと、もてはやされた投資家が消え去っていく状況をたくさん見てきました。

マスメディアは現在ブームになっているものを取り上げ煽り立てます。またマスメディアは「今これが流行ってます」などと謳いブームを作ることさえします。マスメディアも商売ですからやむを得ないところでもありますが・・・。

しかし、それらのマスメディアを見ていると、特に投資関係のメディアは投資家の方を向いていないことがよく分かります。あることない事を書きたて、ある時は、やらせで投資家を煽りたて初心者を誘導します。そこに視聴率を上げることや発行部数が増えればよいという自己中心的な姿勢が見え隠れします。そして、ブームが去ると知らぬふりをします。そこにマスメディアのポリシーなど一切感じられません。このようなことから、私は今後も煽られて神輿に乗るようにことはしたいと思いません。

しかし、個人投資家のグループなどによる座談会などには喜んで出席したいと思っています。



   ≪ コントロールの錯覚 ≫
2023/09/23(Sat)

2023/09/17 のコメントです。

私が投資関係の仕事をしていることを知る人は「最近顔色がいいね。儲かっているでしょう。」と、株式市場の上昇を見て言う。私は苦笑いをしながら「そうでもないよ」と返事する。

実際に、私の投資法は両建てであるため、市場の上昇と比例して収益が上がるものでもないことは自分でも納得している。詳しく説明する必要もないし、説明しても理解されないことは分かっているので適当にお茶を濁している。

また、私が投資の仕事をしていると知ると必ず質問されることがある。それは「これから相場は上がりますか?」「この持ち株はどうでしょうか?」、この二点です。投資を仕事としているので、相場についてはすべて分かっていると思い込んでいるようだ。

ご存知のように、相場の行方などは誰しも分からないし、ましてや個別銘柄の上げ下げなど分かる由もない。「分からないよ」と返事すると、「知っているくせに教えないんだろう」などと皆けげんそうな顔をする。投資の本質を理解していない輩の言いそうなことである。そのような連中には投資の資格すらない。

私は、個人的に今日まで誰にも投資を勧めたことがない。「もし、晩年を豊かに楽しく過ごしたいのであれば、投資の世界には一切足を踏み入れるべきではない」とまで付け加えている。読者であれば理解いただけると思いますが、投資の世界ほど苦しく辛い世界はないわけですから・・・。

ノーベル経済学賞受賞者で「シンキング・ファースト&スロー」の著者であるダニエル・カーネマン氏が「コントロールの錯覚」と呼ぶ、多くの投資家が市場を見据える際に抱く思い込みを克服することだ。あなたの手で自由になるのは、投資額と投資頻度、貯蓄額だけにすぎないと言っている。

ここで言う「コントロールの錯覚」とは、投資に対する常識を思い込みすぎるなと言うことであろう。また、一般投資家が抱く、相場の行方に対する先入観における警告であろう。つまり、常識と先入観を排除しなさいと解釈できるでしょう。

投資の常識については当欄で「投資の常識は非常識」と何度も解説しています。また、先入観は投資家であれば誰でも抱くものですが、それは投資家にとって都合の良い方への思い込みです。つまり、偏った思い込みです。たとえば、相場は上がると判断し仕掛けたものの、意に反し下降となった場合、思い込みが強ければ強いほど損切りが遅れるはずです。

「投資の常識」もある意味では思い込みでもあります。バブル期までの常識がその後も通用するはずもありません。投資常識や思い込みだけで相場に勝利するはずもありません。やはり、相場に感情移入せず、自分なりの投資手法や売買ルールに従って客観的に売買することが勝利への近道ではないでしょうか。

さて、相場は上昇しているものの私の成績はいまひとつです。「私は苦笑いをしながら『そうでもないよ』と返事する」もまんざら間違いではありません。その原因は分かっています。

私は現在、両建てで50〜100銘柄を運用しています。最近、一銘柄あたりの投資金額を増額したのです。私の仕掛け、決済はすべて寄り付きの成り行きで売買しています。寄り付きの成り行きでの売買であるため、出来高の少ない銘柄では、寄り付き値が飛んでしまいます。当然ながら各銘柄の出来高はチェックしています。

さらに、私の手法は「どでん売買」であるため、たとえば買った銘柄を売り決済するとともに新規に空売りを仕掛けるため、玉数が通常の二倍(決済と新規)となるわけです。そのため、寄り付き値が飛んでしまい、仕掛けるとほとんどの銘柄が前日比マイナスとなってしまいます。毎日数銘柄は売買していますので頭の痛いところです。

対策としては、分割仕掛けや出来高の多い銘柄のみとするなどが考えられます。ここで私が学習したことは「急激な環境変化は良くない」ということです。たとえば儲かったから投資金を倍増する。また、損をしたから持ち株すべても一度に処分するなどなとは急激な投資環境の変化に当たるのではないでしょうか。

昔、台湾の友人が話してくれたことを思い出しました。「焼けた石を水に入れると割れてしまうが、ゆっくり冷ませば割れることはないよ」と。投資に限らず、何事も急激な変化は良くないものですね。

私も「日々是勉強」です。



   ≪ 政治と経済 ≫
2023/09/17(Sun)

2023/09/10 のコメントです。

経済活動を行っている我々にとって政治も密接な関係があり、政治抜きでは経済も語れないことは自覚しています。しかしながら、私はあまり政治には関心を持たない。と言っても、あまり政治のことは分からないといった方が正しいかもしれない。

なぜ私が政治に関心を持っていないか。政治の世界は一般社会と異なる世界のようだ。いったん選挙となると、その特殊性から人間も変わってしまうようだ。候補者は「お願いします。お願いします」の連呼で、後援者を連れて自宅まで押し寄せる。

それはそれで良いのだが当選してしまうと知らんふり。お願いしたんだから当選したら「ありがとうございました」ぐらいの挨拶があってもよいだろう。お願いしたら礼を言うのが日本の文化ではなかったのか・・・。小さいことですか、日本のよき文化さえないがしろにする自己中心的なところが、私が政治の世界が嫌いな理由のひとつでもあります。

選挙演説を聞いても、その内容は「他党の悪口ばかり、足を引っ張ることばかり」である。私の語録に「もっともやさしく、もっとも愚かしいこと。それは人を非難すること」とある。政治家は大きなビジョンを持って国民を正しい方向に導き、そして、それらを実行することが役割ではないだろうか。それなのに・・・。

しかし、政治家にだけ問題があるわけではない。我々国民の方にも問題はある。不景気になると、国民はこぞって「政治が悪い」などと連呼する。たしかに不景気になるとその要因を誰かのせいにしたくもなる。景気が悪い、雇用が増えない、賃金が上がらないなど、その不満の矛先を政治が悪いからとして非難する。

私は常に世の中を客観的に見ていると自負しています。そのような視点から日本の政治を見てみると「日本の政治は世界の中ではまだ良いほう」と感じています。世界には、民主主義には程遠い独裁的な国もまだまだ多いようですから・・・。

ついでですので政治の話をさらに突っ込んで解説してみましょう。それは投資家でなくても知っている「リーマンショック」にまつわる話です。ご存知のようにリーマンショックは、アメリカ金融界のインチキなサブプライムローンを債権として世界中にばら撒いた結果起こったものです。

しかし、問題はその後です。アメリカ政府はこれらの混乱を収拾しようと対策を講じました。その対策を民間銀行であるゴールドマン・サックスが担当したというのです。つまり、危機担当は全員ゴールドマン・サックスの出身者であったという。自分たちが起こした問題を自分たちで処理するというのは当然かもしれませんが、これが更なる問題を引き起こすのです。

政府がするべき仕事をゴールドマン・サックスが担当したのです。ここで「ゴールドマン・サックス政府」が誕生したのです。ゴールドマン・サックスは、一民間銀行なのですが・・・。

そこで「ゴールドマン・サックス政府」は、緊急支援に税金を投入しようと、国民の税金7000億ドルを審査もせず法案を通してしまいました。当然、議会は当初「ノー」を突きつけたものの反対派を賄賂などで次々と抱き込み「金融クーデター」を起こしたのです。まさに犯罪者集団です。

問題は、その国民の税金7000億ドルの使い道はいぜん不明であるということです。これらが現実的にアメリカを動かしているのは政府ではなく、ウォール街であると言われる所以であろう。

これらを見ていた国民はアメリカ政府に嫌気が指して、市民運動家である民主党のバラク・フセイン・オバマを大統領として選んだ。しかし、オバマ大統領も歴代最低の大統領としてレームダック化して凋落した。このような状況下では到底アメリカの弱体化は避けられないだろう。

最近、現・近代史を勉強している私としては、以上の状況から「日本の政治は世界の中ではまだ良いほう」と感じるのです。

私として、ただひとつ政治に対して申し上げたいことがあります。それは「戦後レジュームからの脱却」です。敗戦後の日本のあり方に問題があります。これは敗戦国としての日本が、戦勝国から現在でもなお、政治から経済まで、さらに安全保障、憲法問題までコントロールされている現実から脱却しなければなりません。そして、真の独立国家として、本来のすばらしい日本を取り戻したいと願うものです。

人間の欲は果てしないものです。しかし何事にも、そこに規制やモラル、道徳心などがなければ、いずれ崩壊することになります。投資においても自己規制を図り、継続性のある安定した投資活動をしたいものですね。

『吾唯足知』(われ ただ たるをしる)。
人は欲張らず、今の自分を大切にしなさい。足る事を知る人は不平不満が無く、心豊かな生活を送ることができるという意味です。


◆参考資料
アメリカのマイケル・ムーア監督のドキュメンタリー映画「キャピタリズム マネーは踊る」にアメリカの現実が放映されています。必見です。



   ≪ ストレスは大敵 ≫
2023/09/10(Sun)

2023/09/03 のコメントです。

『科学技術振興機構(JST)は、大阪大学免疫学フロンティア研究センターの鈴木一博准教授らの研究グループが、交感神経が免疫を調節する分子メカニズムの一端を明らかにしたと発表しました。

「病は気から」というのは昔から言われており、神経系が免疫系に対して何らかの調節作用を持っていることは経験的に分かっていた。実際、リンパ節を始めとする免疫反応の場であるリンパ器官には神経が投射しており、免疫反応の担い手である免疫細胞には、神経からの入力を受け取る神経伝達物質受容体が発現している。今回の研究結果は、交感神経によるリンパ球の体内動態の制御が、ストレスが加わった際に完成防御という免疫の本来の機能が損なわれる、つまり「ストレスによって免疫力が低下する」ことの一因となる可能性を示している。同グループは、これを足がかりに、ストレスや情動が交感神経を介して免疫機能にどのように反映されるのか、つまり「病は気から」を明確な分子の言葉で語ることが可能になると予想され、ストレス応答を人為的にコントロールするという新しいコンセプトに基づいた病気の予防・治療法の開発に繋がるとしている 』

以上の内容ですが、つまり「ストレスによって免疫力が低下し、病気になってしまう」ということなのです。このようなことから、私は人間の寿命は「遺伝」と「ストレス」で決定されると考えています。「遺伝」については、生まれたときからある程度決まっていますが、「ストレス」はコントロール可能であると思います。

当欄でも相場とストレスについては何度も解説してまいりましたが、ご存知のように相場とストレスは切っても切り離せない問題でもあります。投資家であればストレスなしで売買している方はいないと思います。相場とは「歓喜と絶望とストレス」の世界なのですから・・・。

ストレスは免疫力を低下させるだけでなく、投資においての判断力や決断力も低下させるとことになります。まさにストレスはすべてにおいて邪悪なものとなります。強度なストレスは精神的、身体的な病気を引き起こし人間を破壊してしまいます。

しかし、現実社会においてストレスから逃れることはできないものです。特に相場においては、負けが込んでくるとストレスとなり、重要な判断力や決断力が鈍ってきます。よって、ストレスが蓄積されと相場では勝てないとなります。相場だけではありません。実生活においても上記のとおりストレスは病を引き起こすことにもなります。

では、ストレスを蓄積しない投資法はないものでしょうか。はっきり言ってそれはないでしょう。上がるか下がるかに賭けるわけですから、勝ては歓喜、負ければ絶望となって勝負の世界は気の休まることはありません。

投資の世界では歓喜と絶望が繰り返しやってくるのですから、たまったものではありません。その間にストレスが蓄積され判断を狂わせ、相場には負け、さらには病気にもなってしまう。だったら相場などやめてしまえばいいのに・・・。しかし、そこには、悲しいかな人間の性というものがあるのでしょうか。

もし、今後もも相場を続けて行きたいと考えるならば、相場についての考察とともに、このストレスについても対策を講じなければなりません。

上記でも述べましたが、ストレスのない投資法は存在しないと思います。であるならば、できるだけストレスを軽減する方法はないものでしょうか。この対策を怠っては、多少相場で利益を上げたとしても、投資家自身の生活や社会性といったところで大きくマイナスとなっては元も子もなくなります。デイトレーダーの中には一日10時間もパソコンの前に張り付いている投資家もいるとか。

投資の世界は、勝った負けたの勝負の世界と思っている投資家が少なからずもいます。私自身は投資で勝負はしないと考えています。とは言うものの、相場ですからまったく勝負はしないわけではなく、勝負する部分を小さくするということです。

つまり、どちらに転んでも良いように両建てでの売買を行っています。両建てですから保険の部分が加わり利益は抑えられますが、その分ストレスも抑えることができます。人生においても相場を続けるにも、その道のりは長いのです。そのためにもストレスは最小限に抑えたいものです。

投資の利益とストレスによるマイナス面を、今一度天秤にかけて考えることが必要であると思いますが・・・。いかがでしょうか。



   ≪ 対策マニュアル ≫
2023/09/03(Sun)

2023/08/26 のコメントです。

投資判断とは損益を左右する極めて重要な判断となります。周りのうわさや怪しげな情報などに振り回されることなく自分自身で納得する判断を下すべきです。

もし、持ち株が上がってきたら証券会社などに電話したりして「だいぶ上がってきたが、君はどう思う。他の投資家はどうしているの」などと聞いてみたくもなるのが投資家の心理でもあります。

たしかに営業マンにアドバイスを求めて売買したり、株式評論家の意見を聞いて判断したりするのは、投資という不確実な選択をしなければならない人間心理としてある程度やむを得ないでしょう。

判断に悩むとどうしても他の人の考えが気になるところですが、みんなと同じような行動をとっていたら、なかなか大きな成果は得られないのが投資の難しさであり、面白さでもあるのです。

何度も申し上げていますが、投資とは判断と決断の連続です。その判断、決断も投資家のおかれている状況によって異なってきます。勝っているとき、負けているとき、信用取引がいっぱいのとき、資金に余裕があるとき、資金いっぱいに売買しているときなど、その状況によって捉え方が異なってきます。

相場が急騰した場合などには、仕掛けタイミングが遅れると「買わないリスク」などと、わけの分からないデマが流布して迷いに迷います。すると、今まで培ってきた投資戦略など投資家自身が本来考えるべきこうした要素は一切関係なく、ただ、ただ、みんなが買っているから自分も買わなければとの脅迫観念に陥ります。

このような状況では勝てるはずもありません。これらの状況を行動心理学からいえば「同調伝達」と言い、自分で判断できるだけの情報を持っていない場合に、ほかの人と同じ行動をすることによって安心することを意味します。

よく、行列のできる店があります。テレビなどで「おいしい店」などと紹介されると行列ができます。行列ができている店だと、つい入りたくなるのが分かりやすい例です。これは本当にその店がおいしいかどうか分からなくても、たくさんの人が並んでいるという状態自体が一つの有力な情報となるのです。

笑い話に『買い物好きなおばさんが行列を見て並んだ。「きっと大安売りだな」と・・・。おばさんが前に並んでいる人に「どうして並んでいるんですか」と尋ねた。すると「前の人が並んでいたから私も並んだ」と言った。・・・きっと小学校のとき、体操で「前へ習え」と学んだからだと思うよ。』とある。まったくお笑いである。

相場では笑い話でもないかもしれません。投資家は損失を回避する心理と思考停止によって、投資判断の決定を信頼のおける誰かに委ねてしまうことはなかなか避けられないからです。

投資家であれば誰でも経験していると思いますが、過去の売買で追い詰められたときの心理状態を思い出してください。まず、興奮状態となりパニックに陥ります。その後の行動は投資家によりさまざまですが、ある投資家は、現状の相場を確かめたくあらゆる情報を集めます。また、ある投資家は持ち株を全部処分します。

これらの状況を後になって冷静に判断すると、どうしてそのような行動を取ったか、自分でも分からないのではないでしょうか。これらは投資に限らず、他の状況でも追い詰められたときの心理はみな同じです。

正しい判断は平常心で行わなければなりません。パニック状態での決断は結局「貧すれば鈍する」ことになります。

このような状況を回避するにはどのようにすべきでしょうか。投資においては、いくつか考えられます。平常心で判断できるようにするには、まずは資金管理です。当然のことですが、ある程度ゆとりを持って売買することです。信用取引でいっぱいに売買するなどはもってのほかです。

さらにリスク管理です。一方通行の売買ではなく、ヘッジなどを取り入れて売買することです。ヘッジを入れることにより資金効率は落ちますが、投資においてはリスクの低減が最優先されます。

準備は万全であっても、時として追い詰められることもあります。このような時のために、慌てないためのマニュアルを作成しておくことです。異常事態が発生したときに、そのマニュアルに沿って行動することです。対策マニュアルは冷静なときに作成するわけですから正しいものとなるはずです。

もし、その作成されたマニュアルも無視し行動してしまうようでは、投資家失格ですので、早々に投資の世界から足を洗うべきです。



   ≪ 売り方の評価損率 ≫
2023/08/26(Sat)

2023/08/20 のコメントです。

前回は買い方の評価損率について解説いたしましたが、今回は売り方の評価損率について解説しましょう。ご存知のように信用の売り方の評価損率は公開されていません。公開されない理由についてはすでにご承知の通りです。

売り方の評価損率については、ある証券会社に、その証券会社のみで扱っている投資家(信用取引)のリアルタイムの評価損率のデータがありました。これらのデータを分析すると面白いことが分かってきます。

買い方の評価損率は、通常、評価損がマイナス15%程度になると底打ちすると解説しました。信用取引をする投資家の多くは現物株を持っていますし、その現物株を担保にして信用取引をするため、相場が下げた場合、担保に入れておいた現物株も信用での買い銘柄も下落し追証発生の恐れがあります。

売り方の評価損率は、通常マイナス20%程度で天井を打つことになります。もちろん大きな材料が出れば、それ以上になることもありますが、それでも最大マイナス25%程度まででしょう。

買い方の評価損率は、通常、評価損がマイナス15%であるのに対して、売り方の評価損率は20%と違いがあるのはなぜでしょうか。その理由については、皆さんお分かりであると思いますが、信用での買い方も売り方も投資家の多くは現物株を担保に信用取引を行っています。

信用での売り方の投資家は、相場が下がればもちろん信用売りの部分に対しては利益が上がります。しかし、信用で空売りしているものの相場が上昇してしまった場合には空売りは当然損失となります。しかし、担保にしている現物株の評価はいかがでしょうか。

相場が上昇すれば、担保にしている現物株の評価は上がりますので、たとえ空売り分の評価が下がったとしても、現物株の担保評価で空売りの損の評価もカバーされるわけです。よって、買いの評価損がマイナス15%程度なのに対して、売りの評価損がマイナス20%程度と多少余裕が出てくることになるわけです。

いずれにしても、信用取引においては最優先で処理しなければならない恐怖の追証が発生することになりますので慎重に取引しなければなりません。

信用での売り方はもちろんですが、特に買い方は常に信用買い分の時価評価と担保にした現物株の時価評価を常に注意していければなりません。相場が下がってくると値動きより時価評価が気になりハラハラドキドキすることになります。

つまり、信用での売り方も買い方も分母となる現物株の評価によって追証の危険度が異なってくるわけます。もし、信用取引の限度いっぱいで売買していると、一瞬にして崩壊しかねません。十分注意しなければなりません。

私も当然ながら空売りを行いますので取引は信用での売買となります。しかし、あまり追証などを気にしたことはありません。なぜなら、分母となる担保を現物株ではなく、現金を保証金と差し入れているためです。つまり、分母となる担保が現金であるため分母が固定されるため、ちょっとやそっとでは追証は発生しません。

担保が現金では利息が付くわけでもなく、資金効率が悪いのではないかとの質問を受けることがありますが、これは私のスタイルであり、長らくこの方法で運用してまいりました。私は、投資運用は常に冷静で客観的な立場で行わなければならないという信念を持っています。常に追証を気にしながらの売買は私には向いていないのです。

投資の手法はどのようなスタイルでも良いのですが、相場の変動によって大きく投資家心理が揺さぶられるような投資スタイルは避けるべきです。常に冷静な売買ができる投資手法をお勧めします。



   ≪ 買い方の評価損率 ≫
2023/08/20(Sun)

2023/08/13 のコメントです。

株式市場は高止まりしている。あまり急激な上昇であったため買い付けが間に合わなかった投資家も多いようです。しかし、急騰前には十分な仕掛けチャンスもあった。順張りであっても仕掛けは可能であったでしょう。

結果を見て論じても仕方がないが、公表された指標から安値での逆張りも可能であったと思います。では、公表された指標から逆張りの売買手法を考えて見ましょう。

短期売買(テクニカル分析)における公表された指標は、株価、出来高、信用残の三つです。この中で株価と出来高は市場が終了すればすぐ分かります。しかし、信用残だけは一週間遅れでの発表です。相場の天底を判断するには信用残の数値が不可欠です。

しかし、信用残は遅れに遅れて発表されます。何度も申し上げていますが、リアルタイムにできない、しない理由はすでに述べてまいりました。その理由のひとつは、相場の天底をタイムリーに読まれてしまうからです。

ある証券会社に、その証券会社のみで扱っている投資家(信用取引)のリアルタイムの評価損率のデータがありました。そのデータを見ますと、信用での買い方の評価損率は結果的に、一週間遅れの信用残と数値は同じようなものでした。

しかし、その証券会社には売り方の評価損率のデータもあったのです。これらのデータを分析すると面白いことが分かってきます。

まず、その証券会社の買い方の信用残ですが、一証券会社の信用買残の数値と公開されている数値はほぼ同じような内容でした。しかし、これらの数値がリアルタイムで把握できることは、投資家にとってこの上ない情報です。

一般的に、信用の買残から天底を判断する場合は、通常の相場では評価損がマイナス15%程度になると目先の底打ちとなります。逆張りで仕掛けるのであれば評価損が15%前後から仕掛け体制に入ればよいと思います。

そこで素朴な疑問がわいてきます。「なぜ15%前後で底打ちするのか」という疑問です。私は常日頃から「原因なくして結果なし」と申し上げてきました。そこで結果としての「15%前後」(結果)の根拠(原因)を追求をしなければなりません。

通常、信用取引で追証となるのは持ち株の評価がマイナス20%前後でしょう。であるならば、マイナス20%で追証になるのに15%ではおかしいのではないか?。

現実的に考えて見ましょう。あるデータによると、信用取引をする投資家の多くは現物株を持っています。そして、その現物株を担保にして信用取引をするそうです。つまり、現物株を持ちながら信用取引も行うという構図です。

相場が下落したとします。すると通常は現物株も信用での取引株も一斉に下落します。そこで、担保に入れておいた現物株が下落すると、その担保評価が下がります。同様に信用での買い銘柄も下落します。つまり、往復びんたのような状態になります。

結果、信用で買った株も現物株も下げるため、評価で10%も下げると追証が発生し投売りが起こります。その投げの分がマイナス5%加わり底打ちします。よってマイナス15%前後で底打ちとなる。これが私の理論です。

すべてがその通りになるわけではありません。○○ショックなどの場合は多少割り増しがつきますが、通常の相場展開では買いの評価損がマイナス15〜20%前後で相場は間違いなく底打ちしています。これはかなりの精度です。ですから、逆張りを好む投資家であれば評価損がマイナス15%前後から買い下がりなどの仕掛けのタイミングを見計らっていけばよいのではないかと思います。



   ≪ 悩みの本質 ≫
2023/08/13(Sun)

2023/08/05 のコメントです。

株式市場は5月より3万円台に突入し、現在は高値もちあい状況にある。多くの投資家は買いオンリーであるため、一般投資家は胸をなでおろしているのではないだろうか。

ただ、ここで注意をしなければいけないことは、今後の売買を今回のビギナーズラックを基準として判断すると間違いを起こすことになりかねません。追い風は、いつかは逆風となるわけで、くれぐれも今回の収益を自分の実力と錯覚しないように。

さて、持ち株の成績は改善されたものの、今後はどのような対処をすればよいのか、どのように打って出ればよいのか悩むものである。上がれば悩み、下げればまた悩む、このように投資の世界は悩みから逃れられない世界でもある。

そこで「悩み」の本質とはなんだろうかと考えてしまう。そして、そこでまた悩んでしまう。人間は生きている限りや悩みから逃れることはできないのだろうか。

私の考える「悩み」とは・・・。悩みとは不安から来るものであると思う。では、不安は何から来るものだろうか。私は、悩みや不安は「先のことを考え過ぎる」「物事の成否を考え過ぎたりする」ことから起こるのではないかと思っています。

投資であれば「今日、これだけ上げたのだから、明日は利食い売りが出て弱含みになるのではないか」、また、「国策に売りなしなのだから上昇トレンドに入るだろう」などと投資家自身の気持ち中でも反対の考えが交錯する。これがストレスの原因となる。

これが「悩み」であり「不安」である。これらの悩みや不安は先のことを考えるから起こるものであり、もし、明日持ち株を全部処分するとなれば、これらの悩みや不安はなく、夜もぐっすり眠れるだろう。

つまり「悩みや不安は、これから先のことを考えることから起こる」と言っても過言ではないだろう。株式投資は、これから先の企業業績の好転を見込んで先回りして投資を行うものである。

つまり「これから先・・・」のことであるから、投資では常に悩みや不安が付きまとうのです。さらに、投資の判断は平常心で行わなければならないところを悩みや不安、ストレスを抱えての判断は、その判断を狂わせる結果になるのではないでしょうか。だから投資家はいつも儲けることができないという結末になるのか・・・。

私が推奨するシステム売買を考えてみましよう。システム売買は私情を挟まず、売買ルールに従って淡々と売買を継続するものであり、そこに「これから先・・・」という判断はまったくありません。

よって、システム売買は先を読まないから、通常の売買のような悩みや不安から開放されることになるのではないでしょうか。人間の心は、現在置かれた環境や現状に左右されるものです。大儲けしているときと大損しているときの感情は、やはり異なるものでしょう。

「決断する前に自分の鼓動に聞いてみろ。興奮状態で結論を出すな。決断は常に平常心で行うべし」とあるように、投資家は時折々の感情に左右されないような投資環境を構築するべきでしょう。



   ≪ 知る者は言わず・・・ ≫
2023/08/05(Sat)

2023/07/28 のコメントです。

7月28日の東京市場は大幅な下げと大幅な上げを繰り返す乱高下という状態です。このような動きの中での売り買いは難しいものです。うまく仕掛けたとしても「また下がるのではないか?」「また上がるのではないか?」と怖くなり、結局、小幅の利食いになってしまうものです。

裁量的な売買であれば投資金を少し抑えての売買が賢明かと思います。小幅であっても利益が出ればよいのですが、乱高下が激しくリスクが高まることになります。

さて、先日「プロ投資家会」なるものに参加しました。人数は10名ほどで、会食しながら約3時間程度の座談会でした。大多数は旧知のメンバーでしたが何人かの新人も参加しました。

会合ではいつもながら私は聞き役に回りました。参加者のほとんどはFXや仮想通貨の投資家でした。その話を聞いていると、一日に50回も100回も取引するというツワモノもおりました。つまり、スキャルピング手法での売買です。私には真似のできないことです。

さらに驚いたことに、その売買に1日10時間も費やしているとのこと。どのような生活観で暮らしているのやら・・・。人間が集中できる時間は2時間程度と言われているのに。さらに突っ込んで聞いた見た。

毎日長時間パソコンの前に張り付いていて辛くありませんかと。彼曰く、「とても楽しいですよ。好きだから」と言った。これにはさらに驚いた。

投資の世界も変われば変わるものだとつくづく感じました。私が投資を始めた頃は鉛筆をなめなめローソク足を書いていたものだがなあ・・・。隔世の感があります。

そのような会合に出席すると、ひとりで自説を延々と述べる人が必ずいます。周りは黙って聞いているようですが、はたしてその人が自説のとおり大儲けしているのだろうか。私は「知る者は言わず、言う者は知らず」と思っているのですが・・・。

どのような手法で売買しようが、どのような考えを持って売買しようが、投資の世界は「勝てば官軍」ですが、「投資」をその投資家の人生という大きなスパンから見た場合、どのような位置づけになるのでしょうか。

何事も犠牲を払わずして成し得るものはないものです。物事を成し得るには必ずその対価が必要であることは誰しも承知しているでしょう。しかし、何かを得るために、その対価と得るものとのバランスを考えてみたことがあるでしょうか。人生も
また「損小利大」ではないだろうか。そのように感じた会合でした。



   ≪ 良い時も悪い時も・・・ ≫
2023/07/28(Fri)

2023/07/22 のコメントです。

梅雨もあけ夏本番となり、各地から猛暑のたよりが届いています。子供たちも夏休みに入り、海や山にと大いにエンジョイできる季節となりました。そのような中、最近の日本の株式市場は世界からみれば強気モードのようです。

このような状況の中、我々個人投資家はどのように対処をすればよいのだろうか。いつものことながら投資家からは「これから相場はどうなるのだろうか?」「もっと強気に買っても良いか」「少し様子を見たほうが良いか」など。中には自分の相場観をとくとくと話す投資家もいます。

これらの問い合わせは不安からくるものだろう。市場が荒れてくると、それらと相関するかのように投資家の心理も荒れてくる。損をしているのに冷静でいられる人はいないのは当然であろう。

これらの問い合わせに期待できるような答えができない自分(私)に、はがゆくなってくる。なぜなら今後の相場展開など分からない・・・。分からないことをもっともらしく話をするのは無責任極まりないからです。

そのような問い合わせに対して「もし、現在の判断が自身の過去の売買と照らし合わせて確率的に正しいと思いますか」と逆に質問しています。なぜそのような質問をするかというと、大変失礼な言い方ですが「現在においても投資で利益を得ていないなら、確率的に現在の判断は間違っている」ということです。

これらの行為は、同じ人間のすることであり、人間の本質は早々に変わるものではありません。さらに、そこに「欲」という魔物が絡んでくるため多くの判断を狂わせることになるのです。

投資においては、投資家自身の売買ルールを構築すべきであると常々申し上げています。今回の相場に対しても、その判断を自己ルールに照らし合わせてみれば自ずとその判断はできるのではないでしょうか。

自己ルールを持たない投資家は「羅針盤のない船に乗っているようなものです。相場の風にまかせて、あっちにふらふら、こっちにふらふら」となります。これで儲けようとすること事態が間違いです。基本が間違っているので儲かるはずもありません。

自己ルールでの運用はシステム売買でもあります。投資の究極は「感情を廃し、自己ルールに従う」ことではないでしょうか。そして、それを続けることです。

私は売買のためパソコンを開くときには「良い時も悪い時もひたすら続けること」と自分に言い聞かせ売買を始めます。



   ≪ ごまかし・まやかし ≫
2023/07/22(Sat)

2023/07/14 のコメントです。

株式市場ボラティリティが高いようだ。株式市場は大幅な乱高下だ。強気相場の反動だけでなく、市場心理の不安定化が大きく作用している感じがする。背景にあるのは世界的な景況感の悪化や、米利上げ観測などのようです。

しかし、これといった明確な売り買い材料はなかったようだが、ここまでボラティリティが高い理由がわからないと関係者は言う。とにかく利益を確定したいという最近の市場ムードが色濃く出たようです。この動きが一時的な調整なのか、それとも新たなトレンド形成の始まりなのか・・・。投資家の心理要因もまた変動の要因でもある。

このように株式市場が大荒れとなれば投資家の心中穏やかではありません。投資家は常に不安の中で売買をしていると言われています。

投資の世界はすべて自己責任であることは周知の通りですが、自己判断で売買して負けるのであれば、それは自己責任ですからやむを得ないところです。自ら戦って負けたのですから、そこに何らかの教訓を得ることができるでしょう。

自己判断で戦って負けるのであれば不本意ながら負けを認めざるを得ません。しかし、戦う以前に負けるようなことがあっては納得はできません。「戦う前にすでに負けている」とはどのようなことなのだろう。

最近はFXや仮想通貨が大流行のようであるが、調査によると、FXや仮想通貨を含め株式投資やその他の個人投資家で大損した人は日本中で500万人はいると言われています。しかし、その実態はほとんど表に出てこない。

新聞やテレビ、投資雑誌にはあらゆる金融商品の宣伝広告が見られます。しかし、大々的にこれらの商品の危険性については、新聞、テレビ、投資雑誌では取り上げられていない。なぜだろうか。

それは、今でも危ない商品を売り続ける証券会社、銀行、生保などが、それらのメディアの広告主であるからです。よって、リスクを取るのは投資家だけとなるわけです。

すべての金融商品が危ないとは申しませんが、これらの商品のほとんどが元本保証ではないということです。特に海外のファンドや金融派生商品を組み合わせたファンドなどは危険極まりない。

これらの金融商品を購入することが、すでに「戦う前にすでに負けている」ことになります。他人が儲け話など持ってくるわけではないのです。儲かるのは勧めにきた人だけです。このことはしっかり肝に銘じておいてください。欲ボケしないことです。

金融の世界には、一般には知られていない「黒い闇」があることを理解しておかなければなりません。

個人投資家は常に大きなハンディキャップを負いながら投資活動をしています。たとえば、信用取引の買残の公表です。これは一週間遅れです。その理由は集計に時間がかかるとのことです。冗談じゃない。今のようなコンピュータの発達した情報化社会で信用残の集計に一週間もかかるはずはない。そこには瞬時に公表すると都合の悪い輩がいるからです。

また、買残の評価損率が公表できるのであれば、売残の評価損率も公表すべきである。公表すると都合の悪いことがあるのだろう・・・。情報はすべての投資家に平等公平に公開すべきであろう。

もうひとつ言わせていただければ、それはNT倍率(日経平均÷TOPIX)である。このNT倍率は以前は10倍程度であった。それが現在は14倍程度である。これは何を意味するかと言うと、日経平均は225銘柄で構成されており、その中の銘柄を随時入れ替えている。

時代にマッチした銘柄に入れ替えるのはある程度理解はできるが、これでは日経平均とTOPIXの乖離がどんどん開くばかりである。日経平均はいいとこ取りの指数であると言ってもいい。だから、プロの間では日経平均は使い物にはならんと言われる所以である。日経平均とTOPIXの乖離がどんどん開くのであれば、日経平均を買ってTOPIXを売るというサヤ取りもできるのではないだろうか・・・。

とにかく我々の業界は「運用という悪魔が大事な資産を食い潰す」と言われるような、ごまかしやまやかしの魑魅魍魎の世界であることを理解した上で、他力本願的な考えはやめて、必ず自分自身の判断で売買されることを願うものです。



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