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   ≪ 空売り銘柄選択の基本条件 ≫
2019/10/25(Fri)

2019/10/18 のコメントです。

株式市場の最高値は1989年12月の38915円である。あれから30年以上も経過している。現在の株価は2万円前後であり、株価ピーク時より半分の水準にある。この
ような状況を投資家はどのように捉えているのでしょうか。

「株式投資とは、企業の将来に夢を託し、長期に持つものである」と教わってきた。もし、それらの理論が正しければ、投資において収益を上げているはずです。しか
しながら、現状から見ると残念ながら、その理論も当てはまっていないようです。

企業の将来に夢を託し、さらに長期な視点で見て行かなければいけないのだろうか。それにしては、われわれ人間の寿命は短すぎる。歳を取ってからお金が貯まって、
そのお金でエンジョイするといっても・・・。

このようなことから、最近は「株式投資離れ」を起こしている。個人投資家の減少である。しかし、いったん投資の世界に足を踏み入れた者は、そう簡単には抜け出
せない。投資の世界には魔物が住んでいる。株式投資で投資金を減らした投資家はどこへ行ったのだろうか。

一般に、ギャンブルで大負けした者は一発逆転を狙い勝負に出る。これは誰でも持っている人間の心理である。そこで、株式投資でうまくいかなかった投資家は、こ
ぞってリスクの高いFXに参入して逆転を狙う。

しかし、ギャンブルで大負けして一発逆転を狙っても、大儲けしたという話はあまり聞かない。その反対の話はよく聞く。このような行動に走らせるのも、人間の本
来持っている本質なのだろうか。みな同様な行動を取りたがるようだ。

投資の世界は、その基本となるベースはみな同じところにあります。株式投資だろうがFXだろうが基本的には同じです。今の仕事が自分には不向きだから、辛いか
らといって他の職を探そうと考えても、仕事の厳しさは、どこへ行っても同じではないだろうか。

足を地に付け、その道を究めるなどということは、もう時代遅れなのだろうかと、ふと、疑問に思い悩む今日このごろです。

さて、相場は「買い」と「売り」で成立します。ならば、買い一辺倒ではなく「売り」があってもよいのではないでしょうか。そこで、「空売り」の基本について解
説してみました。


◆空売り銘柄選択の基本条件------------------------------------------------

基本的には、以下の条件により空売り銘柄の選択を行います。しかし、投資家の資金量や投資スタンスにより許容範囲を設けてもよろしいと思います。

1.資本金300億円以上。  
資本金の大きい銘柄は、値動きが重く、空売りで最も危険とされる仕手株化を
避けやすい。

2.浮動株率30%以上。
  浮動株の多い銘柄は、値動きが重く空売りに向いている。

3.信用取組み比率4倍以上。 
  売り残が少なく、信用取組み比率が大きい場合には株価は上昇しにくい。

4.買い残の多い銘柄。
  買い残が多ければ将来的に売り圧迫となる。

5.過去一年間の最高出来高を確認後が望ましい。
  多くの出来高ができることにより、高値圏である確率が高くなる。

テクニカル分析においての空売りは、個別銘柄の市場に出回っている資金量が多いほど仕手株等にならず、空売り銘柄に適していることになります。よって、できる
だけ大型株で、買い残の多い銘柄選択するように心がけます。


◆空売り銘柄を絞り込む

1.最高出来高による絞込み
空売りとは、高値で仕掛け、安値で買い戻すわけですから、まず、仕掛けにおいては、現在の株価が高値圏にある銘柄を探さなければなりません。

一般的に、テクニカル分析においては、出来高の多いところは高値圏であり、出来高の少ないところは安値圏であるといえます。このような考えから、直近の出来高
と株価が過去一年間で最高出来高となり、株価も最高値近辺にある銘柄を探していきます。

2.株価変動幅による絞込み
われわれは、空売りにおいても値幅取りを行うわけですから、ある程度変動幅の大きい銘柄を選択しなければなりません。そこで変動幅の大きい銘柄を選択します。
過去1年間のTOPIXの高値と安値を選び出し、その変動幅の2倍以上の変動幅のある銘柄を選択することになります。

{([過去1年間のTOPIXの高値]−[過去1年間のTOPIXの安値])÷[過去1年間のTOPIXの安値]×100}×2 より変動幅の大きい銘柄を選択します。

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『犠牲を払わずして成し得るものはない。物事を成し得るためには、必ずその対価が必要である。』



   ≪ 信用取引の注意点 ≫
2019/10/18(Fri)

2019/10/12 のコメントです。

信用取引は絶対にしないという投資家も多いようです。しかし、利用の仕方によっては投資の幅を広げるという意味で活用できるのではないでしょうか。そこで信用取引において注意しなければならない点について解説いたします。

信用取引を行う場合、委託保証金が必要です。委託保証金に代わり、株券などの代用有価証券でも信用取引の担保として扱うことができます。もし、ここで持ち株の株券を担保にしたとします。東証一部銘柄の担保掛目は80%程度でしょうか。

一般に、信用買いで株価がある一定幅下げると追証が発生します。株券を担保にして最大限に信用取引をしますと、相場が10%ほど下げると追証が発生します。

なぜなら、相場全体が下げると担保にした株券も下がり担保評価も下がります。さらに信用で買い付けした銘柄も下げることになるため、相場のわずかな下落によっても追証が発生することになります。そこで、それでは困ると考え追証を入れます。しかし、相場がさらに下げればすべてアウトになります。

株式投資は、今後の企業業績などをみて将来に投資をするのですが、追証は明日のことです。企業の見通しを云々する前に追証を何とかしなければなりません。つまり、短期的な株価変動は需給関係で決定するということです。短期売買では、この需給関係を重点に検証しなければなりません。

「買い」を信用取引で行う場合、持ち株などの現物株を担保にすることはあまりお奨めしません。なぜなら上記のように最大限に信用取引をすると一瞬において破綻する可能性が高くなるためです。

信用取引を行う場合、担保となるものは相場変動に左右されない現金や国債、債権などを担保にするべきです。相場変動により担保となる「分母」は変動しないものとしなければなりません。

信用取引においては、レバレッジをかけることにより成功したときのリターンも大きくなります。これも信用取引の魅力のひとつです。しかし、投資には失敗は付ききものです。失敗したときの処理、つまり損切りをすばやく行わなければなりません。レバレッジをかけているため、損失の場合、その金額が大きくなります。信用取引においては「早めの損切り」は絶対です。この点を十分認識して信用取引を行っていただきたい。

証券会社などは担保の3倍まで売買できるなどと宣伝していますが、これらに惑わされることなく2倍程度が限度ではないかと考えます。

信用取引は、本来はリスクヘッジのために利用されるものです。しかし、現在、信用取引を実践している多くの投資家は、上記のように間違った考えで利用をしているようです。

もし、持ち株などの現物株を担保に差し入れて、信用取引をするのであれば「空売り」を行うべきです。「空売り」であれば、相場上昇となって空売り銘柄が引かされることがあっても、現物株も総じて上昇し、担保の保全が図れるからです。反対に相場下降となった場合には、担保の目減りを空売りの利益でカバーすることができます。

以上のように株式投資では、しっかりとした理論的根拠を十分理解された上で売買されれば信用取引も必要以上に怖がる必要はないと思います。株式投資に対する不安は、投資知識の欠如からくるものです。しっかり勉強して投資技術を磨いてください。

また、我々投資家は、実業の世界にはない「空売り」という武器を持っています。今後、起こりうるであろう景気後退局面においても、その動向に左右されず「買い」と「空売り」を駆使して、安定した収益を上げていきたいものです。


『識者は行動しないで結論を出したがる。やってみなければわからない。行動すれば新しい展開が見出せる』



   ≪ 恐怖とは無知からくるものです ≫
2019/10/12(Sat)

2019/10/05 のコメントです。

失われた30年とも言われて久しくなりますが、株式市場も長期的な往来相場となっています。このような状況の中で空売りを実践する投資家も多くなってきたようです。

しかし、空売りは怖いので絶対にしないという投資家もまだまだいるようです。何を根拠にそのように考えるのか分かりませんが、これは間違った考えであり、これらの多くは知識の欠如からくるもので、しっかり理解して実践すれば空売りも買いも同じです。

恐怖とは無知からくるものです。空売りの基本をしっかり身につければ必要以上に怖がることではありません。空売りをマスターしなければ、下降相場では、指をくわえて見ているだけになってしまいます。

本格的な株式投資を考えられている方は、やはり「空売り」手法も習得しなければなりません。「投資とは長期間にわたり継続して運用する」ものであり、これらの観点からも相場下降期などでは、空売りは不可欠な手法となります。

「空売り」は青天井となってしまい、「こわい」というイメージがあるようです。たしかに上昇時は出来高も伴い急激に上昇しますし、その急騰場面で「空売り」するのはかなり勇気がいります。しかし、株価チャートを見ればわかると思いますが、昔から「天井3日、底百日」といわれるように、その期間は短く、底値近辺の値動きと比較すると明らかに異なっていることがわかります。

株式市場でコンスタントに利益を上げていこうとするには、やはり空売りは欠かせないものです。特に昨今では暴落もあり、また景気低迷が叫ばれている状況では、空売りを絡めた売買は必須のものとなります。

相場下降となれば、買いのみで売買している投資家は、しばらくは休みということになります。「休むも相場」とも言いますので、それはそれで正しいと思うのですが・・・。

私の話で恐縮ですが、私は株式投資を生業としていますので、もし、今後の相場展開を下降と判断したときには、やはり買いのみでは休まなければなりません。しかし、株式投資を生業としている者にとっては、いつ回復するか分からない相場をいつまでも待っているわけにはいかないところです。

そこで、どうしても下降相場では空売りを採用する必要に迫られます。売り方は、買い方に比べ不利(利益幅などで)であるなどと言っている場合ではありません。果敢に空売りを仕掛けて売買を継続していきます。

投資の究極は、投資利回りにあるわけです。相場が下降だからといって投資金が休んでいては、その利回りも低下します。投資に準備した資金の一部で投資して、たとえ多少の利益を上げたとしても、その利回りは、投資金(投資のために準備した資金)に対する利回りで考えなければなりません。

もし、株式投資をビジネスとして捉えるならば、どのような相場展開になろうと継続的な運用ができ、また準備した投資資金をフル稼働させることができる売買手法がベストと考えますが、皆さんはいかがでしょうか。

空売りをマスターしないで株式投資の上達は望めません。空売りをマスターして、オールラウンド・プレーヤーになることです。


『失敗することを恐れていては何も手に入らない』

『行動を伴わない決断は決断ではない。決断は行動をもって裏付けされる』



   ≪ メンタル ≫
2019/10/05(Sat)

2019/09/27 のコメントです。

当コメント欄を書き始めて、早いものでもう20年がたとうとしています。当コメント欄は同じ人間が書き、狭い業界の解説をしているわけですから、当然ながら、その話題も限られてきます。読者の皆さんも相も変わらない内容に食傷気味ではあると思いますが・・・。そのような内容にも拘らず毎回お読みいただき感謝しております。

当コメント欄では、相場の今後の見通しなどは一切解説しておりません。なぜなら、分からないからです。分からないことを無責任に解説するわけにもいきません。相場の今後の見通しなどは、ウェブサイトなどに溢れんばかり解説してあります。必要であれば、そちらを閲覧されれば、卓越した専門家が詳しく解説されています。

私の投資に対する考え方は、長い投資体験の中から積み上がってきたものであり、万人向きではないことは十分承知しています。私も最初に投資の世界に足を踏み入れた時は、現在のような投資に対する考え方は全く持っておりませんでした。しかし、その後の紆余曲折をへて現在の投資手法にたどり着いたわけです。

現在の投資手法が一番良いとは考えておりません。投資の世界には、正しい答えがないように、現在の投資手法は、ひとつの通過点であると考えています。今でも、もっと効率的でパフォーマンスの上がる手法はないものかと模索している状況です。

今までの投資体験の中でいちばん苦労し、悩んだことは何であったか。それは、投資手法の構築と思われるでしょうが、実は、意外にもメンタル面においての苦悩がいちばん辛い思いをしました。もちろん、その原因は成績が振るわないということに起因しているのですが、実はそれだけではないのです。

相場が上昇し利益を得ても、市場平均がこれだけ上昇しているのに、自分の成績はその平均より大きく劣っている場合などは「なぜだ」と思い悩むものでした。そこで、投資の世界は、相場が上がろうと下がろうと苦悩し続けるものであることを体験しました。

投資の世界は「歓喜と恐怖と欲望の世界」と言われますが、信用評価損率をみても分かるように「歓喜」は一瞬です。そのほかは「恐怖」の時間帯となります。投資活動を行っている多くの時間は、この「恐怖」の時間となるため、投資家はこれらの対策も考えておかなければなりません。

投資家の皆さんは、このようなメンタル面のケアはどのようにしているのでしょうか。「投資とは長期間にわたり継続して運用する」ものであり、これらの問題を避けては継続的な運用もできなくなります。

相場で損害を被り、メンタル面もボロボロでは投資の意義も見出せません。メンタル面の損失はお金に換算することはできませんが、おそらく、相場での損失より大きなものとなっているはずです。大きなキズを負うと、それらがトラウマとなり、その後の投資活動や社会生活に意識する、しないに係わらず影響してくるものです。

私自身もそのような経験は数多くあります。今でもその後遺症を引きずっている部分もあります。私にとっては、相場は人生そのものであり、今さらそこから逃げることもできません。これらの問題と対峙しながら進むしかありません。

投資家心理は、投資において非常に重要な部分であり避けては通れません。失敗を引きずると心配性や不安症になり、何事にも積極的になれなくなります。私は常々投資で一番難しいことは、投資家の「感情のコントロール」であると述べています。

これらの問題の解決策(運用のシステム化)は、すでに何度も解説していますので、今さら述べることもありませんが、投資家のメンタル面の重要性を十分認識し、これらの解決に当らなければなりません。

株式投資は心理戦争とも言われています。心理的に追い詰められては、その戦いはすでに「負け」ということになります。現在は、情報化社会であり情報が氾濫しています。これらの情報やまわりの雑音に振り回されることなく、自分を見失うことなく精神的に安定した状態で売買していただきたい。

今後の相場展開を予想することも大切ですが、投資を実践している投資家のメンタル面の問題は、それ以上に重要な問題でとなります。


『恐怖はためらいを作り出し、結局、恐怖を現実にする』



   ≪ 小心者 ≫
2019/09/27(Fri)

2019/09/23 のコメントです。

ラグビーワールドカップが始まり、日本チームは初戦(ロシア)に勝利し、ラグビー経験者の私としても嬉しい限りです。しかし、第二戦は世界一位のアイルランドとの対戦となりますので皆さんも応援してください。

私はラグビーを見つつ、相変わらず分析システム開発を行っています。パソコン5台で24時間ノンストップで稼動し、ミュレーションを行い分析データの収集をしています。

パソコンが5台で24時間フル稼働しますと、部屋の温度も5度ほど上昇するため、エアコンで冷房している状況です。また、個別にファンなどで冷却しています。コンピュータは熱に弱いので長時間の稼動では注意をしなければなりません。しかし、注意はしていたものの、早速1台のパソコンがクラッシュしてしまいました。

私のシステム開発は徹底した検証にあります。過去20年以上の株価データをもとに分析データの収集を行いますが、全銘柄で行うため24時間フル稼働しても第一回目のデータ収集に半月ほどかかります。現在は、仮眠を取りながらデータのチェックを行っています。

膨大なデータの分析に多くの時間を費やしても、期待する結果が得られないと非常に落胆するのです。しかし、これらはいつものことであり、今までの経験において、その検証結果の99%は使い物にならないという結果でした。今回はそのような結果にならないことを期待しているのですが・・・。

私が、どうしてこのように徹底した検証を行うかということですが、これらは私自身の性格からくるものではないかと思います。実は、ここだけの話ですが、私は精神的には非常に小心者であり、また心配性でもあります。

生き馬の目を抜くといわれる相場の世界で、よく小心者でここまでやってこれたかと疑問もわくでしょうが、私自身は、小心者だから今までやってこれたと思っています。もちろん、今まで何度もどん底まで突き落とされたことはありますが・・・。

昔の仲間には「ここは勝負どころだ」と言って、大きく勝負に挑む投資家(勝負師)もいたのですが、今は誰一人として残っていません。私は、小心者だから恐ろしくて、そのような大きな賭けには出られなかったのです。それでも多くの失敗をしました。

小心者はいつも不安の中にいます。迷ったとき、悩んだときには何か支えが必要となってきます。投資の世界ですから、周りを見渡しても相談する相手もいません。皆さんも少なからず、このような経験をされていると思います。そのような時、皆さんはどのように対処しているのでしょうか。

以前にも説明いたしましたが、一般に出回っているテクニカル分析指標は、単独での長期間の運用には耐えられないことは述べました。これらの指標が利用できないのであれば他の方法を探すしかありません。しかし、周りを見渡しても信頼できる投資法がありませでしたし、多くの投資文献を読み漁っても同じことでした。

よりどころを求めてさまよった挙句にたどり着いたのが「自分で投資法を構築しなければならない」ということでした。私は、そのよりどころを「徹底的な検証」に求めたのです。何が正しいか分からない投資の世界で、そのよりどころを他に求めず、自分の目で見て、自分で確証を得ようと考えました。とは言うものの・・・。

自分で投資法を構築しようと考えたものの、何から手を付けてよいのか分からず暗中模索の状態が続きました。現在でもその状況には変わりありません。しかし、現在では、投資市場から退場せずに、生き残れる程度のレベルには達したかなと思っています。

現在、株式市場は多少反発したものの、もちあい状況が続き投資家も苦しい状況に追い込まれています。投資の世界では良くあることとはいえ、多くの個人投資家が戦線離脱して行ったように、投資家にとっては切実な問題です。このような時の心の支え、よりどころも必要となってきます。

投資は孤独な仕事です。自立した投資家となるためには、常にメンタル面のよりどころを作っておかなければなりません。これは投資技術以上に重要な問題です。


『他力本願に得るものなし。依頼心の強いのは自立していない証し』



   ≪ 信念なき者は付和雷同する ≫
2019/09/23(Mon)

2019/09/13 のコメントです。

一般に、投資家は手持ち株の評価で相場を云々する。現状で収益が上がらないことに頭を痛めている。当然であろう、投資家は収益を上げたいために投資活動を行っているわけであるから。株式市場が出来高減少となり、ボックス相場状況では、収益が上がらないのもやむを得ないところでしょう。

しかし、このところの上昇で投資家は喜んでいると思いきや、今までの往来相場の習慣が抜けないためか、すでに利食いしてしまっている。やはり相場は難しい。順張りのシステム売買はまだ決済のサインが出ていない。(9月13日現在)

我々投資家は、キャピタルゲイン(値幅取り)で収益を上げようとしているわけですから、相場が大きく変動しない現状では、その収益も限られてきます。持株の評価が上がらないことを投資手法が悪いなどと考えるのは早計ではないでしょうか。投資家はこれらを十分理解する必要があります。

収益が上がらないことを投資手法に問題があるとして、他の投資手法に乗り換えても同じことです。現在は、株式市場自体に投資機会が少ないわけですから・・・。逃げ回るかのように、次から次へと投資手法を変えても結局は同じところに戻ってくるだけです。

私自身の過去2年の成績を見ても、その収益のほとんどが空売りでの収益となっています。買い方にとっては、苦しい相場展開であったことを物語っています。

もし、過去2年間、買いのみで運用しても、あまり収益が上がらなかったと思います。通常の相場では、空売りの収益は買いの半分程度といわれています。それなのに、空売りでの収益が多かったということは、株式市場は投資機会(買い方には)に恵まれなかったことになります。

FXについてはどうか。なぜこのようなブームとなっているのか、私なりに分析してみました。まず、FX取引は、証拠金取引であり小額の資金で売買が可能です。そのため、資金の少ない若い人や主婦層でも気軽に売買ができるというメリットがあります。

また、成果(結果)が出るのが早いというのも魅力のひとつです。高いレバレッジでの売買が可能であり、時として大儲けができます。そのほかにも株式投資のような銘柄選びが必要なく、容易に参入しやすいなどがあります。しかし、お金儲けに安易な方法などないことも理解しておくべきです。

このような理由からFX取引は盛り上がっているようです。まさにFXでなければ投資ではないと言わんばかりです。しっかりとした投資理論や投資技術を持って行うのであれば問題はないと思いますが・・・。

また、最近は「金」も高騰しブームとなっているようです。だいぶ昔の話ですが、やはり「金」ブームが起こり、金を購入するため店頭に行列ができたことを思い出します。当然ながら、その行列には家庭の主婦も並んでいたことを記憶しています。

その後、「金」相場は、長期間にわたり低迷したことは言うまでもありません。今、ブームだからといって付和雷同するのもいかがなものでしょうか。しっかりとした知識を身につけて売買していただきたいものです。

投資資金は、利益を求めて世界中を駆け巡っています。お金は利益の上がるところに集まるものです。株式市場では、利益が上がらないため資金が逃げていきます。そして投資家も・・・。

しかし、どのような投資先でも盛衰はあるものです。ブームになったからと追いかけていては、いつも後追いとなってしまいます。投資とは将来に対して投資するものです。ここで投資の原点に立ち戻り考えてみてはいかがでしょうか。


『逃げては何も残らない。逃げてもまた元のところに戻るだけ。』

『ブームはバブル。信念なき者は付和雷同する。』

『お金は後から付いてくるもの。金を追うな。』



   分析システム開発
2019/09/13(Fri)

2019/09/07 のコメントです。

東京市場はなかなか先が見えてこない。長いもちあい状況にある。これでは投資家が疲弊してしまうのは当然であろう。個人投資家の多くが離脱して行ったこともうなずける。このような状況下ではやむを得ないことであるが、現状を理解して、焦らず、事務処理をするがごとく日々売買を続けていくべきでしょう。

以前、当欄である証券から「自動売買(カブロボファンド)」運用システムに、当研究所の分析システムの参加を誘われたことがありました。しかし、その趣旨が合わず、お断りしたという経過を説明いたしました。

現在、当該証券では、多くの運用システムの中から選ばれた優れた4種類の分析システムでカブロボファンドを運用しているとのことですが、それらのシステム運用の成果はいかがだろうか。。

設定から一年間の成績は、マイナス6%ほどらしい。市場のボラティリティが低下し、売買のチャンスが少なかったことなどが理由らしい。つまり取れない相場もあるということです。焦らないことです。しかし、現在に至ってもそれらのシステム
で大儲けしたという話は聞こえてこない。

私は本来の仕事であるシステムの開発を続けています。今回は壮大な計画を立てているのです。それは、投資における「期間」の分析、研究を行う考えでいます。テクニカル分析における「期間」の取り方は非常に難しく、その期間の設定如何では、売買が反対になってしまうこともあります。

これらの期間の設定は、短期売買では短く、中、長期売買では長めに設定するのが一般的ですが、期間設定の難しいところは、その相場展開によって株価変動パターンが異なるため、その設定期間に合えばうまく行くし、合わなければうまく行かなくなります。ちなみに、現在のような、もちあい相場では、そのサイクルが短いため分析期間も短めに設定することになります。

しかし、もちあい期間は、いつ終わるか分かりません。今後も続くのであれば分析期間も短めに設定したままでよいでしょう。しかし、相場のことであるから、いつブレイクするか分かりません。そこが相場の難しいところでもあります。

そこで、今後は、私の研究テーマである「相場変動に合わせながら、その分析期間を自動的に変化させる」について開発を行おうと考えています。頭の中では、ある程度の構想はでき上がっているのですが、やはり、実際にバックテストなどして検証してみなければなりません。

一般に、株価が低迷している時は、そのスパンも長くなりますが、出来高を伴い株価が大きく変動するときなどは、その分析期間も短く取らなければなりません。つまり、投資家の資金の回転や変動パターンなどを数値分析して、その変動に応じた分析期間を設定すれば良いのではなどと考えています。

もし、これらの研究がうまく行けば、どのような相場展開にも対応できるオールラウンドの運用が可能となるわけです。従来は、短期売買用、長期売買用などと分けてシステムを構築していたものが、これらが一本化され、まさしく、あらゆる相場展開に対応する人工知能的なオールラウンド・プレーヤー・システムとなるはずです。この話を友人に話すと「それは無理だね」と一笑された。

夢は夢として、システム構築には多くの時間を必要とするため、今後は長い道のりとなると思いますが、これらのシステム構築に向けて、コツコツと孤独に耐えながら頑張っていくつもりです。

「投資の世界には正しい答えがない」と言われますが、私は、現在でも試行錯誤しながら、ひとり悩みながらも夢を追いかけています。


『入れ込みすぎは盲目となる』

『本来あるべき姿から乖離したものは、いずれ是正される』

『絶対無理だと言われた先にも道はある』



   ≪ 損切りについて・・・ ≫
2019/09/07(Sat)

2019/08/31 のコメントです。

最近の東京市場は寄付きから値が飛ぶ。これは米国市場の変動による影響が大きい。先物市場(日本)の夜間取引では、米国の市場の変動に追従しているため米国市場に大きな変動があると夜間の先物市場も変動し、翌日の東京市場が前日より大きくカイリして寄り付く。最近はこれらの傾向が顕著である。

それはさておき、我々個人投資家は、このような環境の中でも稼いでいかなければならない。しかし、実態は、東京市場と同様に思わしくない。信用取引状況から見ると、個人投資家が苦境に立たされているのが浮かび上がってくる。

信用取引の評価損率は常らマイナス状態。これで驚いてはいけない。評価損率は、なんと過去に一瞬プラスになった時もあるが、後は、すべてマイナスの状態で推移している。これをなんと説明できようか。

評価損率と市場の長期のもちあい状態では、投資家が市場から退場していく理由も理解できる。かなりネガティブな話題となってしまいましたが、このような状況下でも、懸命に頑張っている投資家もいるはずです。

信用取引を実践している投資家が、恒常的に損をしているということは、翻れば、その投資に対する考え方や投資手法が間違っているとは言えないだろうか。儲からないのは、何かが間違っている証でもあるのです。

ならば、間違いを正せば利益を上げることができるのだろうか。私は「できる」と考えています。投資の世界には正しい答えがないといわれていますが、反面、明らかに間違っていることはあるはずです。それらを排除するのです。

信用取引を実践している投資家は、平均して、その考え方や手法が間違っているのです。だからこのような結果になるのです。今までの考え方やその手法を一度捨ててみたらいかがでしょう。そうすれば、利益を上げられるというものではありませんが、少なくても現状よりは良くなるはずです。

すると、「今までの考え方や手法を捨てるとしても、後はどうするのか」という質問がくる。答えは簡単です。ひとつのルールを実行するだけです。そのひとつのルールとは、誰でも知っていてできないルール「損切り」です。

私は、自分の運用において、銘柄数が多いこともあって、ほとんど毎日のように損切りが発生しています。たしかに損切りは楽しいものではありません。また損切りかと、うんざりするばかりです。しかし、損切りを実行しなければ生きていけないのです。生きていくために損切りをしているのです。

損切りとは、投資の基本中の基本であり避けて通れない道なのです。儲ける秘訣など簡単なことのです。損切りすることです。今さら、損切りについてくどくど申し上げても仕方がありませんが、投資で儲からないのは損切りができないからです。

損切りができていれば、儲からないにしても現在の状況よりは良いはずです。退場という憂き目にあうこともありません。迷ったら基本に戻れと言われますが、まさにそのとおりなのです。

「損切りなど、今さらあなたに言われなくても分かっているよ」と言ったところが本音ではないでしょうか。これらの点は、私も十分承知しています。そこで、話をワンランク上げて「どのようにすれば、スムーズな損切りができるか」について考えて見ましょう。

投資においては、その目的は同じであっても、投資家の資金量や性格は異なります。これらを一律に「こうすれば」と切ってしまっても解決はしないと思います。これらの問題は、今までの、私自身の大きなテーマでもあり、解決できなかった問題でもありました。

そこで、投資家すべてに当てはまるわけではないと思いますが、私なりの損切りについての考えを述べてみたいと思います。

1.仕掛け後は、株価チャートを一切見ない。損切りルールに基づいて、数値のみで損切りをする。株価チャートを見ると、どうしてもその判断に迷ってしまう。

2.できるだけ多くの銘柄に分散する。多くの銘柄に分散することにより、個別銘柄への入れ込みが少なくなり、損切りもこだわりなくできる。

3.株式ニュースや投資情報など、投資に関する情報を一切見ない、聞かない、話さない。情報を見たり聞いたりすることにより、迷いが生じ、その判断が左右されてしまうため。

4.究極は、やはり自分の構築した信頼できるシステムに「無」になって従うことでしょうか。


『スランプは、時に最良の友なり』 

 『困難は体験という財産』



   ≪ 悩みは知恵のはじまり ≫
2019/08/31(Sat)

2019/08/24 のコメントです。

今年の夏はかなり暑かった。梅雨が長く、梅雨があけたと思ったら猛暑。草木もぐったりしているようです。夏だから暑いのは当然ですが、何事も過ぎたるは及ばざるが如しである。

最近「100年に一度」という話も聞いた。こちらは非常に寒い話である。株式市場は今年の猛暑とは打って変わって寒い限りです。この寒さが堪えたのか、個人投資家は夏なのに冬眠に入っているらしい。

もし、現状でやむなく投資活動を休止している投資家が、今後も投資を行いたいと考えるならば、その原因を追究するべきです。市場が最安値だから、市場が動かないからなどと相場の問題にしてはいけない。投資家自身の投資に対する考え方や投資手法に問題があると理解している投資家はどれだけいるだろうか。

しかし、投資を生業としている者にとっては、冬眠するわけには行かない。相場展開がどのようになろうとも何らかのかたちで収益を上げなければならない。現在のような安値圏の状況でも運用が継続できる方法を考えるべきである。投資家はそのような覚悟ができているだろうか。

本業を持ち、サイドで株式投資をしている投資家と、株式投資を本業としている投資家の気持ちの持ち方は雲泥の差があると思う。サイドで株式投資をしている投資家は、本業という逃げ場がある。逃げる場所があれば困ったときに退避することもできる。

しかし、株式投資を本業としている投資家には逃げ場はない。石にかじりついても続けていかなければならない。この差は大きい。意気込みが違う。

必死になれば何とかしようと考える。市場が最安値を更新し続けるのであれば、休むこともよいが、それでは生活が・・・。買いのみでの売買では継続性もないし・・・。さりとて、ナンピンも愚かしいし・・・。などと。

「悩みは知恵のはじまり」と言う。悩めば悩んだだけの見返りはあるものです。逃げては何も得られるものはないし、再開してもまたゼロからのスタートとなる。何事も続けなければ、その成果は得られない。どのような相場展開となろうとも継続できる投資手法を考えるべきです。

当研究所の分析システムは、どのような相場展開になろうとも継続できるシステムであると考えているのですが、いかがでしょうか。これは私の思い上がりでしょうか。実際に、現在の相場環境では、システムが売り主体となっているし、これらに沿った売買であれば一時休止とはならないような気もするのですが・・・。

今後の日本は、団塊の世代のリタイヤとともに財政を圧迫し、日本経済の衰退は避けられないと考えられます。これらについては、以前のコメントで解説いたしました。このような状況下では、やはり最後に頼れるのは自分自身です。

相場が最安値になって「どうしよう」などと考えているようでは、この先は真っ暗です。株式投資など早いうちにやめるべきです。

もし、今後も株式投資を継続していくという考えであれば、もっと真剣に考えてほしい。もっと真剣に勉強してほしい。もし、突然のリストラにあっても動揺しないような体制を整えておくべきです。

投資の世界は「売り」と「買い」しかありません。あまり複雑に考える必要はありません。できるだけシンプルな方法であきらめず継続するべきです。


『「あきらめ」とは、成功の一歩手前のことをいう』

『希望と絶望は一字違い』



   ≪ 信用取引残高から見えてくるもの ≫
2019/08/24(Sat)

2019/08/16 のコメントです。

直近の日経平均は安値圏で推移しています。商いも低迷し、日経平均の寄付値は海外市場の影響を受け、前日の終値から大きくカイリして寄り付いています。これらも薄商いが原因であろうが、外部の影響で大きく振り回されている日本市場の何と情けないことか。

市場全体を見る指標に信用取引残高(三市場残)があります。これらの推移を注意深く観察している投資家がどのくらいいるか分かりませんが、市場全体を観測する上では重要な指標となります。

信用取引残高(三市場残)に絡む指標には、売り残高、買い残高、取組比率(貸借倍率)、信用評価損率などがあります。これらは市場全体を把握する上では、きわめて重要な指標です。

2019年08月09日現在で売り残高は 5億9350万株、金額 8631億3400万円、前週比 -3.05%、買い残高は 20億5945万株、金額 2兆3624億900万円、前週比 +2.07%、評価損率 -14.67%、倍率 2.74倍となっています。

ここでは信用評価損率について見てみましょう。現在の信用評価損率は -14.67%となっています。これはどのような事かと言いますと、信用取引で信用買いをしている投資家の手持ちの損益評価(平均で)はマイナス14.67%であるということです。

つまり、持ち株の評価が損となっているため、現在は頭が痛いといったところでしょうか。しかし、実際には「現在は頭が痛い」などと言っている場合ではありません。信用評価損率がプラスだったのは2013年5月17日のの+3.09%が最後でした。それから現在まで信用評価損率はすべてマイナスです。

2001年6月から現在まで信用評価損率がプラスになったのはたったの12週しかありません。あとはすべてマイナスです。ちなみに、2001年6月から現在までで信用評価損率のプラスの最高が+4.06%(2013.5.10)、マイナスの最高は-39.65%(2008.10.24)となっています。

ということは、信用買いをしている投資家は、いつも損ばかりしているということになります。これは信用取引についての数値ですが、現物株の評価損率はもっと悪いのではないかと思います。なぜかと言うと、塩漬けで何十年も持続している投資家もいると思いますので・・・。このような現状を皆さんどのように捉えいるのでしょうか。

ここでは詳しく解説はしませんが、信用取引残高(売り残高や買い残高)の推移やその最高値、最低値や取組比率。信用評価損率の推移やその最高値、最低値を捉えることで相場の天井や底を捉えることも可能となってくるのではないでしょうか。一度、日経平均との推移で比較検証してみてはいかがでしょうか。

株式取引は「長期間にわたり継続して運用する」ものであり、現在のような長期もちあい期においても生き残るためには、やはり、空売りなどを絡めて運用するべきと思います。信用買いも空売りも、そこに違いがあるとは思えないのですが・・・。

以上のように、信用取引残高の数値だけでも相場状況が判断できるものです。投資市場は、捉えどころがないものですが、このように公表された数値の分析でも相場状況は把握できるものです。

投資とは、公表され確定した数値のみで分析を行うものです。



   ≪ セオリー ≫
2019/08/16(Fri)

2019/08/10 のコメントです。

投資においてはいくつかのセオリーがあります。これらのセオリーを理解し、投資手法に取り入れることにより、更なるパフォーマンスの向上につながるものと思います。

■投資のセオリー その1  「投資は継続運用」
利用を決めた投資手法は、多少成績のばらつきがあっても、ある一定期間は辛抱して利用すべきであると思います。それらの中で、現在の相場状況に応じて投資手法の多少の調整をしながらもじっくり利用すべきです。ちょっとかじっただけで、次から次へとシステムを変えたのでは、何も身につかないし、何も得るものはない。「継続は力なり」

■投資のセオリー その2  「利回りについて」
投資においては、市場が大きく変動し、結果的に大きな利回りとなる場合もありますが、それらは追い風であり、ビギナーズ・ラックでもあるのです。投資とは「長期間にわたり継続して運用」するものであり、これらの前提にたてば、投資家が考えているほど「利回り」は高くはありません。もう少し現実も見てほしいと思うところです。ジョージ・ソロスであっても年率20%前後です。

■投資のセオリー その3  「損を受け入れる」
損は誰でも避けたいところです。しかし、投資においては損は影のように付きまといます。損失を受け入れられない、その原因は、誰でも持っている「損をしたくないという人間の感情」です。感情が出れば、必ず負けます。

投資世界では「損失を容認する」「損を受け入れる」という考えでなければ、継続的な運用はできなくなります。投資においては、損失を容認し、受け入れるべきです。株式投資をいくら勉強しても損失を避けることはできません。

■投資のセオリー その4  「損切りについて」
株式投資で儲からない一番の原因は「引かされた銘柄をいつまでも持っている」ということにつきます。評価損は膨らむし、資金の回転も悪くなります。これらの問題を解決しない限り、いつまでたっても、株式投資で利益を上げることはできません。

損切りができない本音のところでは、「評価損には耐えられるが、実損には耐えられない」といったところでしょう。投資においては「損切り」は必須です。しっかりと実行していただきたい。

■投資のセオリー その5  「投資は損切りから始まる」
勝率50%で利益を生み出すには「損小利大」以外にないことはすでに承知しているはずです。「勝率50%」と「損小利大」は、投資家が避けて通れない道なのです。

これらの法則により、新しく売買をスタートした場合、その売買では「損切りから始まる」ということが、投資のセオリーとなります。しかし、「最初から儲からないと許せない」という投資家も多いようですが・・・。

■投資のセオリー その6  「明確な数値による判定」
株式投資を実践していると、どうしても「明日は上がるだろうか、下がるだろうか」と気になります。しかし、どのように考えても答えは出てきません。わからないことをいくら考えても正しい答えは出てきません、明日のことは考えず、現在の数値で判断・決断すべきです。

■投資のセオリー その7  「株式投資の世界は別次元の世界」
投資の世界では、常に暴落などのサプライズが起きます。そして投資家はパニックになります。パニックになった投資家は、理性を失い、感情的になり、そして、本能のままに行動してしまうという結果になります。

このような状況は頻繁に起こります。投資家の感情が、その判断を狂わせ、収益の足を引っ張ることになります。感情的な売買では、最後には負けるということになります。投資の本質を見極めることです。



   ≪ シミュレーション ≫
2019/08/10(Sat)

2019/08/03 のコメントです。

日経平均は今年に入ってボックス圏の動きが続いています。現在はボックス圏の中間より下に突入している状況です。いずれ、どちらかにブレイクすると思われますが・・・。はたして?。

このような状況では儲けることは難しい。このような長いもちあい相場も珍しいが、これらの原因は、やはり対外的な問題であろうか。

このような相場展開では、投資家もうんざりし一時休戦、もしくは退場してしまうことになる。しかし、これも相場である。もちあい途中では、評論家達は、盛んに今後の展開をあれこれ述べていたが、ここにきてはトーンダウンしているようです。

このように、今後の相場展開など誰にも分かりはしないのです。分からないものに勢力を費やすのもいかがなものでしょうか。たとえある程度予想が当ったとしても、どこで仕掛け、どこで決済するかの判断までは難しいものです。

もし、その予想が外れたと判断した時点では(その予想がどの時点で外れたかが分からないが)、持株は大きくマイナスとなっているはずです。

このように相場の予想は、当るも八卦、当らずも八卦状態になる。このような意見を述べると、あちらこちらから反論がくる。「資格も持って評論しているのに、評論家を占い師呼ばわりするのは何事か」と。このような反論には、私は素直に「ごめんなさい」と言っている。でも、相場の実践キャリアは私の方が長いのに・・・。

そこで、相場は理論が上か、実践が上かとなる。もちろん、両方が必要なことは誰でも分かっている。要はバランスである。理論もなく実践のみでもダメであり、理論だけの頭でっかちでもダメである。車の両輪のようにバランスがとれていなければならない。

投資家であれば、このようなことは分かっている。しかし、理論と実践がバランスが取れているから儲かるかというと、そうでもないようです。更に何が必要なのでしょうか。

投資は人間が行うものです。人間は感情の動物です。ここまで話せば何を言わんとしているか分かるはずです。いつも述べていますので・・・。投資の世界で一番厄介で、一番難しいのは「感情のコントロール」です。

現在のようなもちあい相場では誰でもうんざりします。「うんざりする」のは感情です。これをシステム化されたコンピュータであれば、そのシステムに従い淡々と売買サインを出してくるはずです。機械には感情がありませんから・・・。

そこで、もし現在でも裁量的な売買をされている投資家であれば、それはそのまま続けて、一方では、シミュレーションで結構ですから、完全にシステムに従った売買を平行して、それらを記録してみてはいかがでしょうか。

これらは、ある程度の期間(1年以上)が必要かと思いますが、これらを比べてみたらどのような結果になるしょうか。まず、このような実験をしている投資家はいないと思います。これからも長く続くであろう投資活動の中で、このような実験は、資金もかからず、無駄にはならないと思うのですが、いかがでしょうか。

投資の世界では、投資の結果が投資家の感情を揺さぶり、そのストレスは計り知れないものとなります。ストレスやプレッシャーは、投資判断を狂わせ、決して投資においてプラスになるものではありません。

投資家は、これらを少しでも軽減するためにも多少の努力も必要なのではないでしょうか。努力は無駄にはなりません。その努力の過程で新しい何かを発見できるかもしれません。まんじりと株価を眺めていても、何の成長もありません。

現在、市場も混沌とした状況にありますが、ここはひとつ、気持ちを切り替えて新たなチャレンジをしてはいかがでしょうか。


『悩みは知恵の始まり』『困難は体験という大きな財産』『希望と絶望はシーソー』



   ≪ 彷徨う ≫
2019/08/03(Sat)

2019/07/26 のコメントです。

選挙も終わりましたが、対外問題や政局、景気の先行きが不透明で、個人投資家を中心に様子見姿勢が強まっているのか相場展開がいまひとつです。また、今年の関東地方の梅雨は長かので農作物も不作のようです。

はっきりしない天気に何事にも気力が沸かない。しかし、投資成績が良ければお天気なんか関係なく売買を続けると思うのだが・・・。ちなみに、パリでは観測史上最高の42・6度を記録したようです。

市場が低迷し、成績がいまひとつとなると投資家は何を考えるのでしょうか。一般的には「他に何か良い投資法はないものか」と考えます。そして、より良い投資手法を探し回ります。成績が良くないのは「投資手法」が原因と考えてのことのようですが、投資家自身に問題があるとは誰も考えていないようです。

統計によると、投資家が新しいシステムで売買を開始して、そして、そのシステムでの売買をやめるまでの期間は3ヶ月以内というデータがあります。なぜそのような短期間でやめてしまうのでしょうか。

その答えは明らかです。儲からないからです。ちょっとかじっただけですぐやめてしまう。儲からなければやむを得ないところでしょうが、何かが間違っているような気もするのですが・・・。しかし、私には分かっています。

前回もコメントしましたように、投資の世界の不変の法則である「勝率50%前後」「損小利大」により、利益より損切りが先にくることは説明いたしました。これらから考えると、新しい売買法で開始したものの損切りの連続となって、投資家は、3ヶ月以内に参ってしまってやめてしまうという構図が見えてきます。

分かりやすく説明すると、3ヶ月以内に損が続くシステムは、ある意味では正しいシステムであり、最初から利益の発生するシステムは反対に間違いであると言えないでしょうか。これらは投資家の望むところの反対の現象となるから続かないのでしょう。

投資の本質を理解している投資家は、当初は損切りが続くことを理解しているため継続して売買できますが、初心者や投資の本質を十分に理解してない投資家は、統計のとおり3ヶ月以内に撤退するということになります。これが「3ヶ月以内」にやめてしまうという理由です。

正しい分析システムであれば、3ヶ月程度を過ぎたあたりから利益が発生してくると思われますが、投資の本質を理解していない投資家は、「これから」という時にやめてしまう。これでは、いつまでたっても収益を上げることは難しくなります。

何事でも新しく始める時は、それなりの勉強や修行を積むはずです。しかし、相場の世界は、知識や経験がなくても投資金があれば誰でも参入できるため、ちょっと、かじっただけで止めてしまう。これでは勉強にもならないし経験を積むこともできない。

挙句の果てに、究極の投資法?をいつも捜し求めてさまよっている。まるでジプシーのように・・・。どのような投資法でも大差はないのです。もう少し足を地に付けて頑張ってみる気はありませんか。



   ≪ 損切り再考 ≫
2019/07/26(Fri)

2019/07/19 のコメントです

相場の世界に「絶対はない」ということは、当欄で何度も解説しています。しかし、そのような世界でもいくつかの不変の法則があります。この不変の法則を無視しては、相場の世界で長く生き抜くことはできません。相場の世界を長く歩いてきた私としては、この法則は「絶対」であると確信しています。

その不変の法則とは、投資家であれば誰でも知っていることです。それは「投資における勝率は、長期になればなるほど50%の水準に集約されていく」、もうひとつは、常々申し上げています「損小利大」です。そのほかにもいくつかありますが、投資において大事なことはこの二つでしょう。

「もう、そんなことは知っているし、聞き飽きたよ」と言われるかもしれません。そのような投資家に私から質問したい。「あなたは、それを実践していますか」と。損切りの重要性は理解しつつも、その場になると実践できないということが現実ではないでしょうか。

相場に限らず、一般社会や生活においても「分かっているができない」ということは多い。禁煙しなければと思いつつ・・・。私もですが・・・。

「利は損切りにあり」「損切りなくして利益なし」と言われるように、リスクのある世界で損切りは絶対に不可欠なのです。これらについても投資家であれば誰でも知っています。

損切りは苦痛です。心が乱れます。しかし、避けては通れません。投資において、「儲からない」ということは、損切りができないことにつきます。損切りができないということが、すべての元凶です。現在、投資で頭を痛めている(結果)のであれば、それは損切り(原因)ができなかったことに起因します。「投資で儲からない」イコール「損切りができない」となる。

そこで、損切りについて少し突っ込んで考えてみたいと思います。そもそも、投資における勝率は50%前後であるため、2回に1回は損切りが発生します。2回に1回はキツイですよね。しかし、その1回の損切りを実行しなければ、取り返しのつかない塩漬けになります。どうしましょう。

もうひとつの不変の法則である「損小利大」における損切りについて考えてみましょう。勝率50%で利益を生み出すには「損小利大」以外にないことは承知しているはずです。「勝率50%」と「損小利大」は、投資家が避けて通れない道なのです。

概念的な考えからすると、たとえば、二銘柄を同時に仕掛けた(買い)とします。勝率50%とすれば、一銘柄は上昇し、他方のもう一銘柄は下降となります。そして、上昇するスピードと下降するスピードが同じだったとします。この状態で利益を出そうとするにはどうしたらよいでしょうか。

理屈の上では、そのまま放置しても利益は発生しないことになります。ここで利益を出すには、どうしても損となった銘柄を切る以外にはないわけです。そのほかの方法で利益を上げることは絶対にできない。投資において利益を上げるためには、その他の選択肢は全くないのです。逃げ場はないのです。

これらの法則からすると当初は損切りの連続となります。当然です。時間的に、利益のある銘柄より、損の出ている銘柄から先に切るわけですから・・・。投資家には苦痛です。しかし、それは理論的に正しいわけですから、投資家は受け入れざるを得ません。実際には、そこで理論と感情の戦いとなるわけですが、勝者は分かりきっていることです。

損切りは投資において必須項目であり、避けて通ることは絶対できません。勝ちたいなら損切りすることです。不変の法則「勝率50%」「損小利大」から考えると「損切り」なしでは絶対に勝てないという構図ができあがります。このことをしっかりと受け止めてください。理屈が分かれば、損切りのときも多少は気持ちも違うのではないでしょうか。

損切りの必要性はわかったとすれば、あとは損切りの方法である。一般的に言われている損切り方法に「10%下げたら切る」というものである。著名な評論家もこれらの手法を推奨している。

しかし、私はこれらの手法に反対の立場を取っています。なぜなら、その10%の根拠である。私は常々「根拠(原因)のないものは、いずれ破綻する」と申し上げています。10%に何の根拠があるのだろうか。もし、そこに根拠があるとすれば、「投資家がそれ以上損をしたくない」という感情(根拠)であろう。

投資市場は、誰でも考えつきそうな安易な根拠を受け入れるようなところではありません。大多数の投資家が負けているという現状からみても、それらを証明することができます。投資の世界は「少数派につく」ということでなければ勝てないことは知っていると思うのだが・・・。

損切りの具体的な方法については、また機会をみて解説したいと思いますが、上記で説明しましたとおり「損切りの必要性はわかっているのだが・・・」などと言っている間は、投資金が目減りしていくだけです。

投資市場に「利益を求めて」参入してきたのではありませんか。損切りができずに投資家の資格などありません。今後も長く投資市場にとどまり利益を上げていこうと考えるならば「損切り」なくしては投資市場で生き抜くことはできない。絶対に。



   ≪ 明日のために ≫
2019/07/19(Fri)

2019/07/12 のコメントです。

関東地方はまだ梅雨明けとならず、うっとうしい日々が続いています。株式市場も突発的なニュースなどで多少は変動するものの大きな展開とはなっていないようです。

最近の市場を裏付けするかのように、本来強気の業界誌も「損切り」や「リスク管理」についての記事が多いようです。個人投資家も元気がないようです。また、仮想通貨の不祥事などが発生し市場も梅雨空のようです。

このような状況下で、投資家は何をすべきでしょうか。困った困ったと嘆いていても何も始まりません。「明日のために」何らかの行動をしなければならないと思いますが、いかがでしょうか。

我々は日々投資活動をしています。投資とは将来に対して見返りを求める行為です。つまり、今日の行動は将来のためです。これらと同様に、自分自身への投資も図ることです。将来のために・・・。

私は、投資の世界で成功する要因は「投資の技術」と「投資家のメンタル面」にあると考えています。答えのない投資の世界で「投資の技術」云々と言っても始まらないかもしれませんが、投資の世界にも不変の法則があります。

たとえば、「勝率は50%前後である」「損小利大でなければ勝てない」など、多くの法則があります。これらの法則を基本とした投資技術であれば、大儲けはできなくても、市場から退場という状況にはならないはずです。

要は、このような誰でも知っている法則を守りつつ、いかに効率よく運用して行くかということですが、そこに立ちはだかるものは「投資家のメンタル面」です。皆さんも経験されていると思いますが、これが一番厄介な問題です。

初心者であったころ、損切りの重要性は認識しつつも、いざ損切り場面になると自分にあれこれ言い訳して損切りできなかったという経験はなかったでしょうか。自ら決めたルールも守れないで、前に進めるはずもありません。

投資にはリスクが付いて回るため、分散投資を進めているにもかかわらず「この銘柄には○○の材料があるんですよ」と言って、その銘柄に集中投資をしてしまった。あるいは、ある程度の損切り基準を設けて、その水準になったら損切りしてくださいとアドバイスしても「この銘柄は・・・」と言われてしまっては、アドバイスする側はなすすべもない。

損切りできず、塩漬け銘柄をたくさん持っている投資家から「この銘柄は・・・」と相談を受け「損切りしなさい」とアドバイスしても損切りしない。最初から損切りなどするつもりもないのに・・・。「これから上がりますよ」というアドバイスでも期待していたのだろうか。

自ら決めたルールを守れなくても、誰も咎める人はいません。誰も注意をしてくれません。誰も助けてはくれません。その責任を負うのは自分自身です。

このように、投資技術の前に投資家自身の問題がある。これらを解決できずに先には進めない。現在のような相場低迷期には、気分も憂鬱になりがちですが、明日のために、自分自身のために何らかの決意を新たにしてはいかがでしょうか。



   ≪ 世界三大利殖法 ≫
2019/07/12(Fri)

2019/07/07 のコメントです。

日本列島は梅雨の真っ只中にあり、豪雨による被害も出ているようです。これでは七夕も・・・。株式市場も梅雨空同様にあまりぱっとしない状況です。

先日、ある新聞社から取材を受けました。株式投資における「損切り」「リスク管理」について、記事を書いてほしいとのこと。ある程度、話が進んだところで、記者は私に「投資の世界で儲ける技法はあるのですか」と質問してきた。

私は、ロスチャイルドが一財を築いた、世界三大利殖のひとつである「サヤ取り」について説明をした。サヤ取りは、相場変動に左右されず、どのような相場展開でも安定した収益を生み出す投資技法であると。

その安定さゆえに「サヤ取り」は、世界三大利殖法のひとつとされ、ヘッジファンドのような、ビジネスとして投資をしている機関投資家の基本戦術となっている。これらの手法(サヤ取り)は、有名なところではジョージ・ソロスが活用していた、などの話をしました。

そのような話をすると、記者は感心したように「初めて知りました」と。投資の記事を書いている記者としては、もう少し勉強してほしいと感じたものでした。

すでにご存知のように、当研究所においても、その投資手法のベースとしては、このサヤ取りが基本となっています。売り(空売り)と買いをヘッジ比率に合わせながら両建て売買するという手法です。

今までに何度も解説していますが、投資とは「長期間にわたり継続して運用する」ことであり、これらを満たす条件として「ヘッジ」は不可欠な要素となります。つまり、ヘッジなしでは、長期間の継続運用が難しいということになります。

当研究所の手法は、世界三大利殖のひとつである「サヤ取り」が基本となっており、その考え方や方向性は間違っていないと確信しています。方向性が間違っていないとすれば、あとは細かな技法や投資家の心理のコントロールなどが重要ではないかと考えます。

私も今まで、投資において大きな失敗を二度ほど経験しましたが、これらの失敗はいずれも片張りでした。しかし、両建てにしてからは、多少の失敗はあったものの市場から退場するということはなく、現在でも生き残って運用を続けています。

このように、両建て売買は、市場で生き残るための手法であり、生き残ることによって収益の積み上げができる投資の世界の必勝法となるのではないでしょうか。

投資家の中には、天性を持った投資家がいます。いわゆる「博才(博打に勝つ才能)」を持っている投資家がいます。これらは持って生まれた才能であり、一般人がマネをしてもできません。野球のイチローと同じ練習をしてもイチローにはなれないということです。

私を含めて、個人投資家には、そのような天性は備わっていないわけで、それらを承知でリスクのある投資の世界に参入し、勝ち続けていくにはどうしても、リスクに対する保険を掛けながら運用しなければなりません。そのようにしなければ「長期間にわたり継続して運用する」ことはできないからです。

つまり、結論的に言いますと、天性の才能を持ち合わせていない投資家は、ヘッジをしながら運用しなければ、投資の世界で成功はしないということになります。

リスクには保険です。ヘッジすることです。これら投資の世界で生き残る秘訣であり、ひいては、投資の世界で収益を上げ続ける必勝法なのではないでしょうか。



   ≪ 異なった考え ≫
2019/07/07(Sun)

2019/06/28 のコメントです。

恋人と些細なことで喧嘩をしてしまった。付き合い始めて相手のことがいろいろと分かってきた。良いところもあるのだが、どうしても許せないところもある。昔から、相手の良いところだけを見て、悪いところには目を瞑ってと言うが・・・。

喧嘩をすると、つい昔の恋人との楽しかったことを思い出してしまう。そして、今の恋人と比較してしまう。今の恋人と楽しい時は、昔の恋人のことは思い出さない。なぜか今の恋人より、昔の恋人の方が良かったなどと思うときがある。昔の恋人と別れた原因も忘れて・・・。

人間は十人十色と言われます。それぞれ、持って産まれた性格や今まで育ってきた環境などにより人格が形成されます。それらによって考え方も異なってきます。異なった性格、異なった考えがあるから世の中が面白いのです。

異なった考えがあるから相場が形成されるわけです。時として、考えが同じになってバブルや大暴落を生むこともありますが、異なった考えがあるからこそ相場が変動するわけです。

考えが異なるということは、それは個人個人の価値観の違いであり、それを善悪、優劣で判断することは間違いであると思います。価値観は認め合うべきであると考えます。価値観は「持って産まれた性格や今まで育ってきた環境」などにより育まれるものであって、それらが個性として形成されるのです。

その個性の中から生まれてきたのが現在の私の売買手法なのです。私の手法に付いては賛美両論、多くの意見が寄せられています。ご意見は多岐にわたりますが、その内容は真剣な内容となっています。

しかし、私も長年培ってきた技術の蓄積もあるわけですので、反対意見には軸となる部分は譲れないところもあり、そのコアの部分を捻じ曲げて妥協するつもりはありません。

相場の世界には正しい答えはありません。そのため私の分析システムも、ある意味では正しいシステムであるとは言えないかも知れません。このようなことから、多くのご意見や批判を受けるのは当然であると考えています。

しかし、相場の世界に正しい答えがないにもかかわらず、その答えを求めて突き進むには、現在の自分の行っている行動が「正しい」と信じて行動しなければ、前に進むことはできないし、そこに価値を見出せなくなってしまいます。

答えのない世界で、それぞれ個人個人の価値観の違いもあるため、意見も食い違うことも多々あると思いますが、そこは、お互いの価値観を認め合い、正しいと信じる道を歩んでいきましょう。

昔を思い出し、郷愁に浸ることは結構なことですが、もうすでに終わったこと。昔の恋人は忘れることです。そして、新しい未来に向かって突き進むことです。



   ≪ 性格と投資 ≫
2019/06/28(Fri)

私は毎日寝るのが夜中の3時過ぎぐらいです。システム開発もしていますが、考え事や勉強もしています。心理学や歴史、経済、思想、文化、世界情勢など多岐にわたります。ひとりでいる静かな時間が好きなのです。これらが長らく習慣となってしまいました。この無理は、どこかでそのツケが回ってくると思いますが、老骨に鞭打って気力と気合で頑張っています。

ある人からは、「そんなに無理すると身体を壊すよ。もう歳なんだからいい加減にしたら」などと何度も言われました。心配してのことと思いますが、私がイライラしながら仕事をしている時にしつこく言われるものだから、つい私も「これは私の美学なのだからほっといてくれ」と言ってしまいました。

そしたら「バカじゃないの」とあきれていました。そんなこんなの毎日でしたが、ほとんど外出もせず、パソコンに張り付いて動かないため、もともとメタボであったのが、さらに大メタボとなってしまいました。何とかしなくては・・・。

そうこうしているうちに、株式市場も低迷し頭を抱えている投資家も多いと思います。ヘッジ比率(ポジション比率)に従って売買すればそう慌てることはないと考えますがいかがでしょうか・・・。

株式投資の世界では、その値動きが延々と継続されているため、決済や損切りした後でもその銘柄のその後を見ることができます。そのため「あの時決済しておけば、あの時損切りしておけば、あの時こうしておけば・・・」と後悔だらけです。ある意味では、投資の世界は後悔の連続であるとも言えます。

一般的には、後悔は反省と学習効果が働き、その積み上げにより正しい方向へ向かうものと考えられていますが、投資の世界に限っては、その効果も薄いように感じられます。何なんでしょうかね。

私は今まで多くの投資家とお会いしてきましたが、そこでつくづく感じることは、私を含めて、「投資の成果は、投資家の性格に回帰する」ということです。前述の「後悔」についても、いつまでもその後悔を引きずる人もいれば、あっさり忘れてしまう人もいます。

いつまでも引きずるのも、あっさり忘れるのもどうかと思いますが、これらはやはり、個人個人の性格に起因するものです。「性格と投資」は、非常に密接に関係していると私は考えています。「勝ち組、負け組」もこのあたりからきているのではないでしょうか。

たしかに、投資家を見ていると、いつも負けている人はいつも負けているようですし、勝っている人はいつも勝っているような気がします。これらは、投資技術云々という問題ではないようにも思えます。

では、性格に起因せず、投資の世界で勝ち組に入ることはできないものでしょうか。これらは何によって答えを見出せばよいのでしょうか。投資の世界は、本能が前面に出る世界でもありますので、本来、本人の持っている性格的なものを抑えて、投資の世界で勝ちに行くには・・・。

これらは難しいテーマですが、性格を抑える→感情を出さない→事務的→機械的→・・・、この先は皆さんはすでにご存知であると思いますが、今のところ私の答えは、このあたりにあります。しかし、正しい答えのない世界で悩みは続きます。

答えのない世界に答えを求めて、さまよい歩く、くたびれたメタボ中年より。



   ≪ 投資家心理とシステム ≫
2019/06/21(Fri)

2019/06/15 のコメントです。

最近の株式市場は、安値圏でのもちあい状況にあり方向感のない展開となっています。これらに伴い、投資家の心理状態もあまり芳しくないようだ。

私の分析システムには「相場観測(当ホームページにも掲載)」の指標が搭載されていますが、これらの指標で現在の相場状況はある程度把握できますが、それより、もっと明確に分かる方法があります。

それは問い合わせの数とその内容です。その特徴は、現在のような安値もちあい状況であれば「これから相場はどうなりますか」「持株は持続していても良いだろうか」など、どちらかと言うと後ろ向きな投資家の不安な心理状態が読み取れます。

相場の上昇初期においても同じような質問がありますが、声はやや明るく、どちらかというとやや前向きの不安な心理状態となっているようです。これらは、昔も今も変わっていません。

投資家は、いつも不安の中にいます。では、相場の天井や大底ではどのような状況になるかと言いますと、天井圏では、ほとんど相場の行方などの質問はありません。分析システムの問い合わせが多くなります。成績が良くなるため、投資家はウキウキ、イケイケ状態になり、誰にも相談する必要もなくなります。

大底ではどうかと言うと、これまた、ほとんど問い合わせはありません。ダンマリを決め込んで冬眠に入ります。誰かに相談する気力もなくなります。分析システムの問い合わせも少なくなります。

天井や大底の期間はあまり長くないため、問い合わせのない期間は少ないのですが、その他の相場展開では、やはり、あれこれと質問がきます。若い人はメールで、年配者は電話できます。「損切りしなければいけないのは分かっているのだが・・」など。20年前と何一つ変わっていない。

私のところは「よろず相談所」ではないのですが、投資家の心理状態はよく理解していますので、できるだけ丁寧に、時には厳しく答えているつもりです。かつて、私が辿ってきた道でもありますので・・・。

相場の変動の要因には、基礎要因であるファンダメンタルズ、需給関係、そして投資家心理などがあります。相場の急騰、急落では、投資家心理がオーバーヒートして、予想も付かないような状況を作り出すのです。このようなことから、私は、投資家心理について、非常に関心を持っています。

私のオリジナル指標である「目標値」や「抵抗線」などは、統計上から算出した指標ですが、これらを見ると、大多数の投資家の心理状態がわかります。持株がどの水準になったら利食いするか、また、どの水準で損切りするかが統計上にはっきりと出てきます。これらの指標は、だいぶ昔に開発した指標ですが、今でも機能するということは、投資家の心理は、いつも変わらないという証明でもあります。

このようなことから、私は、世の中が、どのように進化しても、どのように変わっても、変わらないのは投資家心理であると思っています。これは非常に重要な意味を持っています。

投資の世界は、技術論だけでは勝てないのです。前回も説明しましたように、同じ分析システムを利用しても「勝ち組」と「負け組」に分かれてしまいます。その理由として、投資キャリアの差もあると思いますが、そこには、多分に投資家特有の心理状態が働いているものです。

投資技術書を読んでみても、私は、投資家心理の解説なしに、技術論ばかりの内容の書籍は、あまり関心をもたない。「最大ドローダウンは50%になるときもあるが、最終的にはこんなに利益が上がりますよ」的な内容では、実践で投資家は耐えられない。著者は実践していない。

時代が変わっても、そこに、変わらない投資家心理があることを忘れてはいけない。分析システムも、投資家心理を考慮したシステムでなければ続かない。

プロのシステムエンジニアは、その作成において素晴らしい能力を発揮します。私も今まで、このようなプロの作成した分析システムを見てきたが、とても素晴らしい。そのようなシステムを見た私は、自分の能力のなさにがっかりしたものだった。

しかし、そのような分析システムは素晴らしいものの、内容を見てみると「あれもできます、これもできます」の内容が多い。投資家に対するアピール度は高い。しかしながら、問題は、製作者が株式投資の本質を理解していないということにある。

投資家が本当に求めるものは「投資家にあまり心理的な負担をかけず、長期間の運用に耐えられるシステムにある」のではないかと考えますが、いかがでしょうか。



   ≪ ネガティブな話ですが・・・ ≫
2019/06/14(Fri)

2019/06/07のコメントです

投資家であれば誰でも「株式投資で生活をしていきたい」と考えたことがあるでしょう。そのような大志を抱いて市場に参入してくる投資家も多いと思います。現在もそれらの目的で孤軍奮闘しているものと考えます。

しかし、その希望が失望に変わるのに時間を要しません。これから投資市場に参入しようと考えている方には申し訳ないのですが、「株式投資で生活をしていく」ということは、はっきり言って無理です。

私の周りを見ても、投資だけで生活している投資家はいません。中には、ひっそりと儲けていて、そのことは絶対に他人には話さないという人がいるかもしれませんが・・・。

私の知る限り、長いスパンで見れば99%の投資家は夢破れて退場していきます。投資の歴史は長く、江戸時代の米相場から始まったとも言われています。それなのに、一時はカリスマと呼ばれていた投資家も今はいない。

冒頭から非常にネガティブな解説となり、肩を落としている投資家もいるのではないでしょうか。しかし、そのような反面、私は、どのような仕事でも、やり方によっては生きる道はあると考えています。

なぜ、このような話をしたかと申しますと、これから投資市場に参入しようとしている方や投資初心者の考え方や、その心構えがまったくできていないというところにあります。

私から言えば「甘い」の一言です。投資の世界に、一般社会のような感覚で参入しようとしています。相場の世界は分からないので、やむを得ないところはあるのですが・・・。すでに投資キャリアの長い投資家であれば理解されていると思いますが、相場の世界は一般社会での常識や理屈は通らないところが多くあります。

教養があり、人付き合いの上手な人であれば出世も早いでしょうし、それなりの待遇や地位も得られるはずです。しかし、相場の世界はそうはいかない。まず、相場の世界は人付き合いがない。経済学を学んでも、やる気があっても、それなりの努力をしても勝てない。

であるから、当然ながら初心者が相場の世界に一般社会の常識や理論を持ち込んでも勝てることはない。「これから頑張って、投資の世界で生きていこう」と考えている投資家には怒られてしまいそうですが・・・。

投資家から「ぜひ、先生にお会いして、相場の話をお聞きしたい」との連絡がある。そのような時、「私は先生ではなく、個人投資家であり、私の顔を見ても儲かりませんよ」と、冗談交じりに返答する。

ある時、北海道から「ぜひお会いしたい」との連絡があった。何度も連絡があり、真剣そうなので会うことにした。お会いして3時間ほど会話をした。「今は、すでに仕事をやめ、株式投資で生活していこう」と考えているとの事。

家族を抱えているため、その話も真剣だった。私は「それになり準備をしているのですか」とたずねると「大丈夫です」と答えた。更に話を突っ込んで聞いてみると「投資金は150万円」と言う。私は絶句した。

相場の世界に夢を抱くのは大いに結構なことですが、あまりにも考えが甘すぎる。甘いというより勘違いに近い。私の歩んできた投資の世界には、なぜかしら、このような考えの人が多い。なぜなんだろうか・・・。

私は、これから投資を始めたいという人に相談を持ちかけられたときには、必ず、「やめなさい、その方が幸せに暮らせますよ」と言っている。本心でそう思っている。私自身も自分が選択した道ではあるといえ、その厳しさは身にしみている。

私は今でも、投資の世界に身をおいていますが、気持ちの上では毎日、崖の渕を歩いているという心境です。投資家には「明日の保障は何もない」という心構えで投資活動を行っています。

若い世代の人たちは、今後、年金制度の破綻などが予想され、これからの社会は国には頼れないという考えを持っているそうです。そのためか、若いうちから老後の心配をしているということも聞いた。また、多くの団塊の世代のリタイヤにより、老後が心配だという話も聞いた。

そのような人たちは、国や社会に頼らず自分自身で何とかしようと考え、投資の世界に足を踏み入れる人達も多いようです。このような人達が安易に投資の世界に参入し、大切な資金をなくしてしまうことのないように、ここに警鐘しておきます。

何度も申し上げていますが、投資の世界は甘くはありません。一般社会の十倍、いや百倍の努力をしても投資で生活していこうということは難しいものです。相場の世界は、白か黒か、丁か半かの世界でもあり、一般社会で培ってきたものは、ほとんど役に立たず、今まで経験もしたことのない世界なのです。

かなり暗い話題となって、私のネガティブさの本領を発揮したところですが、しかし、上記で申し上げたように生きる道はあると思います。何が正しいか分からない、答えのない世界ではありますが、その方向性だけ間違っていなければ、いずれその目的は達成できるのではないかと考えるところです。

相場に限らず、何事にも困難はつきものです。その方向性や目標を見失わなければ、その困難は体験という大きな財産となり、そのバランスは必ず取れるものです。

「成功しないのは、成功するまでやらないからである」



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