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…知って得するページ…

   ≪ 欲しい物があったら自分で取りに行け ≫
2013/03/19(Tue)

2012/07/21 のコメントです。

国際的な金利指標の「ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)」の不正申告を巡り、英金融監督当局の「金融サービス機構(FSA)」は、LIBORの不正操作に関し、英銀など7行を調査していることを明らかにした。

英金融大手バークレイズは2007年から09年にかけて、市場から「高い金利を払わなければ資金調達できないほど信用が低い」との信用不安が広がるのを懸念し、LIBORの基になる金利を実態より低く申告していたと言う。

これらに伴い、全国銀行協会は、国際的な金利指標である「ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)」の不正操作問題を受け、全銀協が集計する「東京銀行間取引金利(TIBOR)」に関する一斉点検を関係機関に求めたことを明らかにした。

上記の問題や前回当欄でも解説した国内のインサイダー問題や不祥事など金融業界にまつわる問題は後を絶たない。これでは、まるで金融業界は不正やごまかしが蔓延する業界のようだ。言い過ぎかもしれないが、当らずしも遠からずではないだろうか。企業には本来あるべき社会的責任を果たすように強く求めたい。

我々はこのような業界の中で資産の運用を行っている。よほど注意をして取り組まないと不正やごまかし、だましの渦に巻き込まれてしまう。金融業界に身を置くものとして業界を批判することは心苦しいのですが、現実は現実として客観的な視点で見つめることが必要です。

我々の身近には、投資信託や確定拠出型年金などがありますが、これらは資産運用の専門家(アセット・マネージャー)が、株式や債券、金融派生商品などの金融資産、あるいは不動産などに投資するよう指図し運用するわけです。これらはすべて証券会社や金融機関を通して行うものです。

投資信託が元本保証をされない変動商品であることは知っている。購入した結果に対する究極の責任は個人顧客の自己責任に帰結することは仕方がないことなのかもしれません。しかし、この曖昧な自己責任に甘えて、販売会社やその営業、そして運用会社は自分たちが本来分担しなければならない責任と、そのための努力を放棄して安易な方向にばかり流れていないだろうか。

そして、それを仕方がないと諦めている個人顧客が多いのではないか。もし、そうだとしたら、なぜそのようなことになってしまっているのか。それぞれがどのような責任を持てば、個人の自己責任がより意味のある明確なものになり、その結果もより良いものになるのではないだろうか。

また、派生商品(デリバティブ)は金融危機で一躍脚光を浴びた証券化商品です。こうした商品は誰のために考えられたのだろうか。実は顧客のためというよりも、金融機関自身の利益を極大化しリスクを第三者に転嫁するための道具に過ぎない。

第三者というのは、派生商品であればほかの競合者に、証券化商品であれば幅広い顧客に当たります。このようにしてみると金融機関は利益を拡大し続けるために、時代とともにリスクが高い業務にシフトし、しかもその過程で、顧客のためのサービスから自分が儲けるための機関に成り下がってしまったわけです。

このように、委託した証券会社や金融機関が自分達の都合(裏事情)やインサイダー問題や不正、不祥事を起こしているのであるから、大事な資金を安心して委託できない。証券レディや営業マンの勧める商品も同様ではないだろうか。

ある営業マンが顧客にインデックス・ファンドを勧める。「これは日経平均に連動しているので・・・」と説明する。顧客は分かりやすいので購入する。しかし、購入後から下げ続ける。顧客は営業マンに「儲けるために購入したのに、おかしいじゃないの」と文句を言う。そこで営業マンは「これは日経平均に連動しているので・・・」と弁解する。まるで落語の世界である。

営業マンの勧め方にも問題はあると思いますが、受け入れた顧客にも責任はあるのです。勧められる商品を購入し、損をすると「あなたが儲かりますよと言ったから購入したのに」と相手を責める。投資の世界は自己責任ということを忘れ、すぐ責任を転嫁する。

「儲け話に儲けはない。ただ損をするだけ」ということを理解していない。もう大人だというのに・・・。欲は盲目と言うことなのだろうか。

「いさかいの原因には必ず双方に非がある。その要因は五分五分と心得よ。いさかいを起こす相手は、自分と同じ次元の人間である。次元が異なればいさかいは起きない」ということを肝に銘じることです。

インデックス・ファンドのように、市場全体が下げれはインデックス・ファンドも下げる。腕利きのファンドマネージャーが運用しても同じである。個人投資家が自分で運用しても市場全体が下げれは成績は落ちる。であるならば、ファンドで運用しても自分で運用しても結果は同じようなものと・・・。

どうせ同じなら「ファンドに委託して運用してもらった方が楽でいい」と考える。しかし、そこに何か忘れていないだろうか。「世の中に楽して儲かることはない」ということを。

欲しい物があったら自分で取りに行く。自分の資金は自分で運用する。これこそがベストであり、投資の本来の姿であると考えますがいかがでしょうか。



   ≪ 「続けること」は難しい ≫
2013/03/18(Mon)

2012/07/14 のコメントです。

内憂外患が相場の重荷になって、東京株式市場で取引の低迷が目立っています。日本株の売買の7割を海外投資家が占めているという。ということは、国内投資家が3割で、その内の半分以下が個人投資家ということになるのだろうか。

個人投資家はどこに行ってしまったのだろう。株式市場の長期低迷で株離れを起こしてしまったのだろうか。昔は取引の半分以上が個人投資家だったのに・・・。

野村證券や日興証券は、日本の市場を引っ張ってきたリーダー的存在あったにも拘らず、インサイダー問題や不祥事を起こしている。このようなことが後を絶たず、日本市場をむしばんでいるようです。これでは日本市場は信用されず、投資マネーは流出、長期低迷が続く市場はさらに細ることになってしまうでしょう。大手証券には一段と高い「プロの倫理観」が求められます。

私が株式投資を選択した理由のひとつに、投資市場では「常に対等に戦える」ということがあります。投資の世界では、いくら大きな資金を持ってしても、そこに投資スキルがなければ戦いには勝てません。つまり、投資においては投資資金より、投資のノウハウが優先するということになります。

これは個人投資家にとっては大きな強みでもあります。もし、大きな資金があれば勝てるとすれば個人投資家などひとたまりもありません。大きな資金があるからといってAIJ投資顧問のように破綻してしまうところもあります。日本の機関投資家だって同じようなものです。投資信託の成績を見てみれば分かるでしょう。

しかし、一般的なビジネスの世界はそうはいきません。長年商いを続けてきた八百屋があったとします。良心的な商いをして地域住民から親しまれてきた八百屋であっても、その八百屋のとなりに大型スーパーができて、大量に仕入れた野菜を連日バーゲンされたのでは、八百屋はひとたまりもありません。

消費者は、新鮮でしかも安い野菜であれば有無を言わず大型スーパーに流れていきます。当然です。これは資本力の違いであり、資本主義の弱肉強食の原理でもあるのです。かくして、商店街はシャッター通りと化していくのです。

その点、株式市場は資本主義の根幹を成すものですが、株式市場は資本力だけで優劣が決まるわけではありません。株式市場では、個人投資家だって素晴らしい投資技術を持っていれば対戦相手は誰であっても恐いものはないはずです。ここが株式投資の魅力でもあるのです。要は、投資において成功することは投資資金ではなく投資技術なのです。

個人投資家は投資技術を磨くべきです。投資の世界では高い投資技術を身につけることによってのみ成功するのです。投資の世界で生き残るには、それ以外はありません。

そこで「高い投資技術とは」となるわけですが・・・。これらについては、当欄で何度となく解説しておりますので、今更述べることもありませんが、その基本はシンプルであるべきと考えます。私の使用している分析システムでも、使用している指標は2つか3つ程度です。

今までにも「・・理論」「・・分析」など、高度なテクニックを解説した手法もありましたが、その手法で大儲けしたという話は聞いたことがありません。投資の世界には、売り買いしかないわけですから、あまり難しく考える必要はないと思います。

まずは「してはいけないこと」「しなければいけないこと」をしっかり理解して、シンプルな分析手法で売買すべきです。そして、それを続けるべきです。

私は投資の世界で一番難しいことは「感情のコントロール」であると述べてきました。このことは投資体験者であれば誰でも納得していただけると思います。そして二番目に難しいこと、それは「続けること」です。ここでの「続けること」の意味は、自分の納得する投資手法で売買を続けるという意味です。

「これはいける」と思った投資手法であっても2、3回続けて負けるともうやめてしまいます。負け続けても売買するということは本当に難しいものです。しかし、自分で納得する投資手法であったなら、ある程度期限を決めて継続するべきです。

継続することによって、その投資手法の良いところ、悪いところが理解できるようになります。そして、次に、その悪いところを改善していけば良いわけです。2、3回続けて負けてやめてしまっては何も得るものはありません。何も身に付きません。

「続けること」は難しいものですが、壁を乗り越えなければ明かりも見えてきません。時には、心を鬼にして「続けること」も必要なのです。


◆お知らせ----------------------------------------------------------------

最近のウィルスソフトは、頻繁に利用されているメジャーなソフト(システム)以外は、ウィルスやスパムと認識して除外されてしまうようです。当研究所の分析ソフトもご多分に漏れずウィルス扱いとなって遮断されてしまう場合も多いようです。

大変迷惑なことですが、当研究所の分析ソフトはウィルスチェックを行って提供しておりますので心配はございません。

当分析システムをホームページよりダウンロードしてもセットアップができない、バージョンアップができないなどの症状がある場合は、ウィルスソフトによって、分析システムが遮断されています。このような場合は下記の方法で遮断を解除して下さい。

ウィルスソフトによって解除方法は異なりますが、一般的には、ウィルスソフトの「設定」から「除外」の項目で解除を行ってください。


<< 解除する「ファイルの場所」と「実行ファイル名」 >>

「ローカルディスクC」→「SPS_Files(フォルダ)」を開いた後に、下記の各システムの格納場所で実行ファイルを設定してください。

1.スピードマスター・プラス
  「SPS_Files(フォルダ)」→「SPMASTER(フォルダ)」→「BIN(フォルダ)」→
  「Speed_Master.exe(実行ファイル)」

2.トレンド・ストライカー マルチ (短期、中期、長期用、完全システム運用)
  「SPS_Files(フォルダ)」→「Trend_Striker_Multi (フォルダ)」→「BIN(フォ
   ルダ)」→「Trend_Striker_Multi.EXE (実行ファイル)」

3.ペア・スプレッド 
  「SPS_Files(フォルダ)」→「Pair_Spread (フォルダ)」→「BIN(フォルダ)」
  →「Pair_Spread.EXE (実行ファイル)」

以上、
不明な点などございましたらご遠慮なくお問い合わせ下さい。
よろしくお願い申し上げます。

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   ≪ サイクル ≫
2013/03/13(Wed)

2012/07/07 のコメントです。

欧州中央銀行(ECB)が主要政策金利を従来から0.25ポイント引き下げ、0.75%と過去最低水準とした。中国も人民銀行が直近1カ月で2回目となる利下げに踏み切った。こうした海外情勢はやがて日本経済の下押し要因になると考えられます。

一方、国内では民主・自民・公明の3党協議の結果、消費税増税の関連法案が衆院を通過したことで、今後の景気対策論議が与党内部から浮上している。

国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事は7月中旬に公表する世界経済見通しについて「前回予測より低くなる」と述べ、4月時点の予想から下方修正されるとの見方を表明した。欧州債務危機に加え、新興国でも景気の減速傾向が出ているためとみられる。

以上のように、海外情勢および国内情勢においてもあまり明るいニュースはないようです。バブル後の景気低迷を「失われた10年」などと表現されてきましたが、実際には10年どころではないようです。

私の稚拙な考えではありますが、私は「景気サイクル30年説」を唱えています。ここでの景気サイクルとは、ピークからボトム、ボトムからピークへの期間を言います。もちろん私は株式専門であるため、これらの視点から述べて見ます。

景気変動を株価変動に合わせてみます。株価のピークは1989年12月の38915円でした。その30年前は1959年となります。1940年代、1950年代前半は第二次大戦と戦後処理の時代であり、すべてがリセットされた時代でした。その後1950年代後半から高度成長期に繋がっていきます。

そして、高度成長期、その後の安定期からバブルを向かえ、株価で見れば1989年12月でピークを打つことになります。まさにバブルの絶頂期です。バブル期までの高度成長には団塊の世代が大きく貢献したことは言うまでもありません。

では、今後のボトムはと言うと、株価のピークから30年後の2019年となります。現在は2012年ですからボトムまではあと7年かかると言うことになります。「失われた10年」どころか「失われた30年」となります。

これらの説から、なぜ30年なのかという疑問もわいてくるはずです。その根拠は簡単です。30年の期間は、人間一人が働ける期間なのです。現在では、寿命も延びているためもう少し長くなるかもしれませんが、実際に元気に働ける期間は30年程度ではないでしょうか。

欧州のギリシャ、イタリア、スペインなど経済危機に見舞われて、ユーロの危機などと叫ばれ、あれこれ対策をとっているようですが、その回復には30年は必要となってくるのではないでしょうか。

元気に働ける期間の30年は一世代です。つまり、一世代変わらないと価値観なども変わらないため、おいそれと社会が変化しないものです。バブル期を経験した人達は、現状を常にバブル期と比較して「景気が悪い」などと言います。

バブル期を経験していない人達は、現状を「こんなもの」と言います。バブル期を経験しない人達が社会の中心となったときに、価値観も変わり初めて景気が上向きとなってくると考えます。大きな景気サイクルもそのぐらいの長い期間を要することになります。

私は経済の専門家ではないので、株価の変動から経済状況を観察する程度ですが、企業は人間が行っているものであり、これらの視点から景気動向を見てみると30年周期説もまんざらでもないような気もしています。それとも私の思い込みなのかもしれませんが・・・。

景気にサイクルがあるように株価にもサイクルがあります。一般的に、資本金の大きな銘柄はサイクルが長く、資本金の小さい銘柄はサイクルは短くなります。しかし、株価サイクルも常に一定しているものではありません。

株価のサイクルが分かれば、株式投資は必勝間違いなしです。サイクルが分かれば株価の天底が分かるわけですから・・・。実際の株価サイクルについては、各銘柄の資本金や業績、市場全体の変動に左右され掴み所はありません。

私は現在、これらの株価サイクルの研究を行っておりますが、とにかく時間がかかります。日々のサイクルデータを取り出すのに、1日につき何百回も過去に遡って計算するわけですから・・・・。株価サイクルについての文献はいくつかありますが、その多くは決め手を欠く内容となっています。それだけ難しいということです。

株価サイクルは、一部「総合ヘッジ比率」にも採用されていますが、株価サイクルの研究は未知への挑戦となりますので、今後も地道に努力していく考えでいます。



   ≪ 総合ヘッジ比率、再考 ≫
2013/03/10(Sun)

2012/06/30 のコメントです。

梅雨時期は雨が続いてなんとなく憂鬱なのですが、雨に咲くきれいな紫陽花を目にして心も少し癒されるような気がします。忙しい世の中ですが、時には自然に浸る余裕も持ちたいと思っています。

さて株式市場ですが、現在は6月はじめを安値として上昇傾向にあります。相場上昇に伴い、今回バージョンアップしました「総合ヘッジ比率」も「買い長」となっています。ここでもう一度、「総合ヘッジ比率」について検証してみましょう。

リストされている過去のデータの中で、総合ヘッジ比率の買いのボトムは5月24日の「買8.9/売91.1」で日経平均は8563円でした。この水準では多くの空売り銘柄を所有していることになります。その後の推移を見てみると、6月19日時点では「買52.6/売47.4」となり、この時点では空売りの半分は手仕舞ったことになります。

5月24日のボトム以降、日経平均はさらに下落し、6月4日に安値8296円を付けました。その時点で総合ヘッジ比率は「買10.0/売90.0」でしたが、その後は総合ヘッジ比率の買いの数値が大きくなって、6月29日現在「買78.6/売21.4」、日経平均は9000円台を回復することなりました。

ここで、安値圏での総合ヘッジ比率のニュートラル水準は、6月18日「買48.6/売51.4」、6月19日「買52.6/売47.4」あたりであり、順張りという前提であれば適正なポジションではないかと思います。

当システムは、買いと空売りの両建て売買であるため、下降トレンドでは空売りを利食いしつつ徐々に買いを入れていき、底値近辺では売り買いがニュートラルになるように設計されています。今後の推移は分からないものの、3月の高値、6月の間では総合ヘッジ比率は正しく機能していると考えられます。

「森を見て木を見る」という相場格言がありますが、やはり相場全体(森)の流れを把握してから銘柄選択(木)や売買ポジションの検討をすべきであると思います。私は相場全体の流れを把握することが投資で成功する鍵であると考えています。

相場全体の流れが把握できれば、買いと空売りの資金配分をそれらに沿ったポジションに組むだけで、おのずと収益に繋がるものです。相場全体の流れが把握すれば、銘柄選択や売買ポジションなどはそれほど重要ではありません。よって、相場全体を把握する「総合ヘッジ比率」の重要性はますます高まってきます。

ちなみに、私自身も自己資金での運用を行っているわけですが、その運用システムは、銘柄選択や売買ポジションは会員の皆様がご利用されているシステムと若干異なるものの、「総合ヘッジ比率」は全く同じ指標を採用しています。つまり、会員の皆様と私は同じ舟に乗っているということになります。

相場で収益を上げるのは容易なものではありませんが、まずは投資の基本を忠実に実践するべきであり、その上で、投資において何が重要であるかを理解することから始まるのではないでしょうか。


【ワンポイント・アドバイス】

当システムで、空売り銘柄となって仕掛ける場合に、該当銘柄の信用の売残が買残を上回っているような銘柄は避けた方が良いと思います。そのような銘柄は、いずれ売残の買戻しで株価が上昇する可能性があるためです。

逆に買いの場合は、信用の売残が買残を上回っているような銘柄は売残の買戻しで株価があまり下げない傾向にありまので、買い銘柄としては好都合です。

いずれにしても、信用の売残が買残を上回っているような銘柄、あるいは売残と買残が接近しているような銘柄は要注意です。



   ≪ 相場とホルモン ≫
2013/03/07(Thu)

2012/06/22 のコメントです。

面白い記事がありましたので紹介します。

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数年前、2人の神経科学者がロンドンのある大手投資銀行のトレーディングフロアで実験をした。ジョン・コーツ、ジョー・ハーバート両氏は連続8営業日にわたって午前11時と午後4時の2回ずつ、17人のトレーダーの唾液のサンプルを採った。その日のトレーディングの大半を行う前と後のサンプルで、テストステロンやアドレナリン、コルチゾールなどステロイド系のホルモンの量の変化を調べた。

トレーダーの唾液を調べるという珍しい実験によって、何が市場を動かし、なぜ市場はわれわれが望むほど安定的でも効率的でもないのかを解明する将来への扉が開かれる可能性があると説明されていた。

データは目には見えない心理的な変化を浮き彫りにした。まず分かったのは、トレーディングがうまく行き利益が出るのはトレーダーの頭脳の力だけではないことだ。
というのも、男性ホルモンのテストステロンの分泌が午前に多かった日ほど、トレーディングの成績が良かったからだ。

実はこれは不思議でも何でもない。テストステロンは血中のヘモグロビンの量を増やし、これによって、運ばれる酸素の量が増える。動物と人間の双方の実験で、これが物を探す粘り強さや勇敢さ、リスク意欲などを高めることが分かっている。これらはもちろん、トレーダーが現実の市場で収益機会を追求する時に役立つ資質だ。運動選手は試合前にテストステロンの分泌が増える。これで集中した激しい活動への準備が整う。

ロンドンの実験は意外な結果も示した。心理的・身体的なストレスが高まったときに分泌が増えるために「ストレス・ホルモン」とも呼ばれるコルチゾールが、トレーディングで大きな損失を出したときに増えなかったのだ。コルチゾールはむしろ、トレーディングの結果のボラティリティの高さに比例して増えた。トレーディングの成功と失敗の予想のつかない振れが大きいほど、コルチゾールの分泌が多くなった。このホルモンは十分な量になると、けがや脅威への対応として消化や生殖、免疫システムなどに関連した機能をシャットダウンしてしまうという。

この単純な事実は、市場についての考え方に対し大きな意味を持つ。市場参加者は大半の金融理論で想定されている合理的なロボットではない。彼らは大昔に設計された神経・生理の装置を使って対応する生物体なのだ。市場で起こっていることがホルモンに影響するならば、ホルモンもトレーダーの行動を左右し市場にフィードバックされていく。コーツ氏は新著で、われわれの肉体が、人間に金融のブームと破裂を繰り返させるのかもしれないと論じている。

野生動物を研究する動物学者は、テストステロンに関して「勝者効果」というものを確認している。ライオンやクマの2頭のオスがメスをめぐって戦った後、勝者のテストステロンが急上昇し敗者は急低下するという。これは合理的だ。敗者は休養して回復にエネルギーを使う必要がある一方、勝者はすぐにでも次の相手と戦わなければならないかもしれないからだ。

しかし、勝者効果は最終的に問題をもたらす。テストステロンの増加で自信とリスク意欲を高めたオスは次の戦いにも勝つ可能性が高くなる。勝ち続けるうちにテストステロンの量が非生産的な水準に達する。過度に攻撃的で自信過剰になった動物は愚かなリスクを取り、最後には倒されることになる。

これらの発見に照らして、長期の上昇相場の局面でウォール街に浸透する興奮極まりないエネルギーは総体的に高くなったテストステロンのレベルを反映したものであり、生理的な仕組みが金融バブルを膨らませ得ると考えるのは自然なことだ。相場が上昇すればするほど、トレーダーと投資家はさらに自信満々になりリスクを取りたがる。結果的に、自分たちの不敗をほぼ確信し、次の勝利を信じて根拠なき熱狂に基づくリスクを取る人が市場にあふれる。

コーツ氏によれば、いったんバブルがはじけると今度は別のホルモンが破裂の影響を増幅させる。コルチゾールのレベルが高い状態が長く続くと精神には、不安を感じたり嫌なことばかりを思い出したり、危険がそこかしこに潜んでいるように感じたり、という影響が表れる。そうなると市場は、今度は根拠なくリスクを回避するようになる。金融業界全体あるいは大部分が、せっかく見つけた機会を生かせないような人間の集まりになってしまうため、弱気相場が長期化する。

現在はケンブリッジ大学に在籍するコーツ氏は、ゴールドマン・サックス・グループとドイツ銀行に10年間勤めた後に神経科学者になった。トレーディングに携わっていた同氏は実験を始める前から、インターネットバブル時代の実際の経験から、冷静な理性よりも深い何かが市場を動かしていることを確信していた。

普段は「地に足が着いた用心深い人たち」だったトレーダーたちが「小さな一歩ずつ、有頂天の妄想状態になっていった」とコーツ氏は振り返る。「リスクテークにおいて自信過剰になり、取引の額は一貫して大きくなる一方、わずかなリターンのために大きなリスクを取るようになっていった」という。トレーダーや投資家が冷静でいようとどんなに努力しても、体の中の全ての細胞に働きかけるステロイドの力には勝てない。

ごく最近まで、生物学は経済学から事実上除外されていたが、これは驚くべきことだ。この間違いは頭脳と身体が別々の物で、行動は思考によって導かれると考える合理主義者の傾向に根ざしている。実際は、行動の理由はもっと幅が広い。もし、われわれの体と脳のメカニズムが金融ブームと破裂のリズムをつかさどる主因となり得るなら、そろそろ金融理論に、もっと生理学を取り入れるべきだろう。

コーツ氏は、生理学が市場を動かす原動力の中心にあるという説得力ある理論を展開する。これは総じて見逃されている要素だ。この洞察が、投資家のホルモンの状態に基づいた新しい投資の指標やファンドを生む可能性は十分にある。
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これらの記事で私が感じたことは「われわれの肉体が、人間に金融のブームと破裂を繰り返させるのかもしれない」「過度に攻撃的で自信過剰になった動物は愚かなリスクを取り、最後には倒されることになる」「投資家が冷静でいようとどんなに努力しても、体の中の全ての細胞に働きかけるステロイドの力には勝てない」というところです。つまり、人間は生物学的に相場には勝てないということです。

私が常々申し上げている「裁量的」「感覚的」「主観的」に行動すると、上記のような現象を引き起こすことになります。

よって、私は投資において、裁量的、感覚的、主観的な要素を排除した「システム売買」で運用しているのです。



   ≪ オリジナル分析指標 ≫
2013/02/22(Fri)

2012/06/14 のコメントです。

このたび、当研究所では分析システム「スピードマスター・プラス」と「トレンドストライカー・マルチ」をバージョンアップいたしました。今回、追加しました新指標は長期間の検証により実践の運用に耐えられる指標であると自負しております。

新指標の説明については、当システム内の「操作・解説」にありますが、ここでもう一度、新指標の解説をしたいと思います。

まず、「総合ヘッジ比率」ですが、従来のヘッジ比率は市場変動にやや遅れがちでしたが、今回の総合ヘッジ比率は、この問題を解決すべく膨大なデータの検証を行いました。そのため、正確な検証結果を得るために指標の提供が翌日となりました。

総合ヘッジ比率は、本システムで最も重要な指標となります。総合ヘッジ比率は、市場全体における買いポジションと空売りポジションの投資資金の配分比率を示します。

総合ヘッジ比率の見方の一例を上げてみます。まず、リストされている過去のデータの中で、買いのピークは2月29日の「買82.4/売17.6」でした。この水準での日経平均株価は9723円で目先高値を打ったものの、その後のNY市場の急騰を受け、さらに上昇となって3月27に10255円を付けて高値となっています。この時点(3/27)の総合ヘッジ比率は「買66.0/売34.0」となっています。

ここで重要なことは、市場の高値と総合ヘッジ比率の買いのピークが一致してはいけないということです。もし、市場の高値時に総合ヘッジ比率の買いの指数が80にもなってしまっては空売りは20となり、高値での空売りが少なくなってしまいます。総合ヘッジ比率は、買いと空売りの両方に満足する指数でなければいけないのです。

理想的には、高値での総合ヘッジ比率は「買0.0/売100.0」となるべきでしょうが、これでは高値と確定しているならいざ知らず、先のことは誰も分からないので「買0.0/売100.0」ではヘッジなしとなり、そこから急騰しようものならすべてアウトになってしまいます。そのため現実的には、高値圏という前提のもとでは「買50.0/売50.0」のニュートラルにして、上げても下げてもリスクなしとするべきでしょう。

これらの視点から総合ヘッジ比率を見てみると、4月3日「買52.6/売47.4」、4月4日に「買49.2/売50.8」となっており、おおむね現実的な運用に近い数値となっているのではないでしょうか。

一方、最近の安値を見てみましょう。リストされている過去のデータの中で買いのボトムは5月24日の「買8.9/売91.1」で日経平均は8563円でした。その後、日経平均はさらに下落し、6月4日に安値8296円を付けました。その時点で総合ヘッジ比率は「買10.0/売90.0」でしたが、その後は総合ヘッジ比率の買いの数値が大きくなっています。今後の推移に注目したいところです。

もし、総合ヘッジ比率のピーク、ボトムを相場観測指数として見るならば、総合ヘッジ比率を相場の先行指数として捉えることも可能です。

以上のように、総合ヘッジ比率は市場の変動を的確に捉えているものと思います。よって、買いと空売りの資金ポジションを総合ヘッジ比率に合わせながら運用することにより、安全でかつ安定した成果を得ることができるものと考えます。

総合ヘッジ比率による運用においての注意点ですが、実際の運用において、持ち株の資金配分を総合ヘッジ比率に合わせながら運用するわけですが、市場の変動とともに、持ち株(買いと空売り)の資金配分が合わなくなってくる場合があります。

実際の運用は、正確に1ポイントまで合わせる必要はありませんが、総合ヘッジ比率と持ち株の比率が大きくかけ離れてきた場合には、仕掛け銘柄を追加するか持ち株を処分するなどして調整する必要があります。

その際、新規に仕掛ける銘柄がない場合、または投資資金が上限であった場合などは持ち株を処分して調整します。持ち株の処分を行う場合は、評価損益に係わらずランク下位の銘柄から処分するようにします。

「市場ウェイト」は、現在の株式市場のボリュームがどの辺りを中心に変動しているかを判定した指標です。視覚的に捉えやすいようにグラフ表示にしました。市場ウェイトを「天井圏」「高値圏」「安値圏」「大底圏」の4段階に分け、それぞれの位置のウェイトを数値で表示しました。

市場ウェイトの各指数を時系列に記録しておくと、その推移がわかり、現在は市場がどちらの方向に向いているかが把握できます。また、市場の転換期を捉えることもできます。市場ウェイト指数は、市場の動向に遅れることなく、その変化を捉えることができる非常に精度の高い市場観測指標です。

続いて、ブレイク・ポイントについて説明します。ブレイク・ポイントとは、(A)、(B)、(C)、(X)のラインからなり、それぞれのラインを株価が上に抜けるか下に抜けるかによって今後の株価の動向を判断する指標です。ブレイク・ポイントは固定値ではなく毎日変化します。時には大きく変化しますので日々観察し、その動向に注意しなければなりません。

ブレイク・ポイントは、当初はあまり関心を持たれないかもしれませんが、継続して観察していきますと、株価の変動とともに日々変化し、株価の流れを的確にキャッチするため、他では見られないユニークな指標として体験いただけると思います。

ブレイク・ポイントの(B)を軸(中心)として、(B)より上のゾーンを上昇ゾーンとします。(B)より下のゾーンを下降ゾーンとします。ブレイク・ポイントにより、現在の株価の水準がどの位置にあるか一目瞭然です。

それぞれのブレイク・ポイントを本日の株価(終値)が前日の株価(終値)より上抜け、または、下抜けした場合に、ブレイク・マークが表示されます。

買いの場合のブレイク・ポイント利用の基本は、(B)のラインを株価が下から上に抜けた時となります。また、(C)のラインを株価が下から上に抜けた場合、または(A)のラインを株価が下から上に抜けた場合も買い付けは可能ですが、それぞれリスクは高くなります。

決済は、それぞれのブレイク・ポイントを株価が下に抜けた場合となります。たとえば、(B)のラインを株価が下から上に抜け買い付けした場合の決済は、(B)のラインを株価が下抜けした時や(A)のラインの上に株価が上昇した場合は、(A)のラインを株価が下抜けした時となります。

ブレイク・ポイント (A)のゾーンに上昇となった場合は急騰する可能性が高くなります。株価が(A)のラインの上に上昇となってきた場合には結果的には天井探しとなります。ブレイク・ポイント(A)のラインを株価が下抜けしたら決済します。

ブレイク・ポイント(X)は、短期間に大幅な上昇した場合や仕手株などの決済に利用します。株価がブレイク・ポイント(X)に到達するか、または、株価がブレイク・ポイント(X)を株価が下から上抜けしてから、ブレイク・ポイント(X)を下抜けした場合に決済します。

空売りの場合のブレイク・ポイントを利用の基本は、(B)のラインを株価が上から下に抜けた時となります。また、(C)のラインを株価が上から下に抜けた場合、または(A)のラインを株価が上から下に抜けた場合も空売りは可能ですが、それぞれリスクは高くなります。

決済は、それぞれのブレイク・ポイントを株価が上に抜けた場合となります。たとえば、(B)のラインを株価が上から下に抜け空売りした場合の決済は、(B)のラインを株価が上抜けした時や(C)のラインの下に株価が下降した場合は、(C)のラインを株価が上抜けした時となります。

ブレイク・ポイント(C)のゾーンに下降となってきた場合は急落する可能性が高くなります。株価が(C)のラインの下に下降となってきた場合には結果的には底値探しとなります。ブレイク・ポイント(C)のラインを株価が上抜けしたら決済します。

プレイク・ポイントの注意点は、それぞれのプレイク・ポイントを上抜け、または下抜けしたものの、再びもとの位置にもどってしまうことがあります。いわゆる「だまし」です。通常、これらの「だまし」は、1〜3日程度です。それ以上は確定とするべきです。ランダムに動く株価を点であるプレイク・ポイントで捉えることは容易ではありません。これらが若干の「だまし」となるわけです。

ブレイクの判定は終値で行います。ブレイク・ポイントを利用し売買したものの、再びもとの位置に戻ってしまい、これを「だまし」と判断し、持ち株を持続したものの、結果「だまし」とならず反転してしまうことがあります。このような場合、往々にして大きな損失を被ることがあります。

これらを避ける意味でも、このような状況が発生した場合、実践では「だまし」と判定せず、ルールどおりに一旦処分して、再度仕掛け直すという姿勢を取るべきです。「だまし」であるか否かは、プレイク・ポイントの推移を見ていれば、ある程度は判断が付くものです。

本システムのご利用方法について、不明な点などございましたらご質問下さい。

当研究所のオリジナル分析指標は、投資家の皆様の強力なパートナーとなることでしょう。



   ≪ それでも買い続けますか? ≫
2013/02/17(Sun)

2012/06/07 のコメントです。

TOPIXがなんと29年ぶりの安値を付けた。欧州債務問題と米経済減速懸念に、円高進行が加わるトリプルパンチとなっているためですが、歴史的な安値の背景には日本の弱さも垣間見えます。復興需要で国内経済は比較的堅調であるものの、デフレや人口減少、不安定な政治といった問題は残ったままです。

ソニーが1000円割れ、パナソニックが500円割れと日本を代表するハイテク企業の株価が次々と大台を下回った。結果論ではあるが、このような現実を突きつけられると「長期投資」「ブランド投資」も正しいものではなかったのかと考えさせられるのではないだろうか。

私は常々「世の中の常識は非常識」と述べています。これは極論であり、長期的スパンでの見方ですが、上記の内容から見ると、あながち間違いでもないような気がします。

投資の世界では「長期投資」「ブランド投資」が投資の正道と言われています。しかし、私はかねてから「投資の世界で誰でも考えそうなことは通用しない」とも述べています。これらは、私の長い投資体験から感じるものであって、思考をめぐらして述べているものではありません。

投資の世界では、大多数の投資家が損をしていると言われています。やはり、ここでの「大多数」は「誰でも考えそうなことは通用しない」ということを裏付けしているのではないでしょうか。そこで、概念的ですが、大多数ではなく少数派に入れば投資で収益を上げることができるのではないだろうか・・・。

理屈の上では確かにその通りだと思います。しかし、思い通りにならないのも投資の世界です。常識が大多数であれば、非常識は少数派になります。誰でも考えそうなことは大多数であり、誰も考えそうにないことは少数派となります。

「理屈をこねているだけじゃないの」と思われるでしょうが、少数派とは非常識で誰も考えそうなことを考えない人ということになってしまいます。これでは、まるで変人です。「変人」の部分は、私にぴったりなような気もするのですが・・・。

投資の世界にはもうひとつ常識というものがあります。それは「信用取引は危険だから絶対にしてはならぬ」という教え(常識)です。同様に「空売りは危険だ」という常識もあります。確かにその通りでしょう。しかしながら、その危険の意味を深く理解している人は少ない。

信用取引の危険の意味はレバレッジにあります。株式の取引でのレバレッジは3倍程度です。これはリスクの許容範囲内であると思います。銀行から融資を受けて不動産を購入するときも同じようなものでしょう。この3倍程度のレバレッジは、過去の歴史において適正と判断して銀行などでも採用しているのでしょう。しかし、金融先物などはその何倍ものレバレッジが可能です。そこに問題があるのです。

信用取引のメリットもないわけではありません。もし、バブルの時期に買った株式を現物で後生大事に持続していて、それも大きく引かされて塩漬けに・・・。もし、バブル期に信用取引での売買であったなら、とうに6ヶ月の期日で処分されています。どちらが良かったでしょうか。

また、空売りは信用取引でしかできません。またまた結果論ですが、もし、バブル期以降に空売りを実行していたならば、現在のような状況にはならなかったのではないでしょうか。

「株式投資は買いから」ということも常識ではないでしょうか。現在は大底圏だから買いから入るのだと思っても、すでに塩漬け銘柄を多く所有しているので動きが取れない。短期売買においては「大底での買い」も常識の範疇なのです。

つまり「TOPIXが29年ぶりの安値を付けた」ということからも投資の世界では、あまり常識は通用しないということではないでしょうか。それでも、今後も買い続けて行くのですか・・・。



   ≪ サプライズには保険を ≫
2013/02/13(Wed)

2012/06/01 のコメントです。

株式市場が下げている。3月の高値から5月末までの日経平均の下げ幅は1800円にも及んでいる。率にして17%強である。一方、TOPIXを見てみると、160ポイントの下げとなっている。18%強の下げである。TOPIXの方が下げ幅が大きい。

その要因は、日経平均は225銘柄であり、値嵩の銘柄に左右されるためであろう。そのため、市場を正しく捉えるのは、やはりTOPIXが適していると思います。そのTOPIXが、昨年11月の安値703ポイントに近づいている。TOPIXの現在値(5/31)は719ポイントである。日経平均の昨年11月の安値は8135円、現在値(5/31)は8542円である。その差(率)が微妙に異なる。

では、信用取引はどのようになっているのだろうか。売残742729/買残3856573(単位千株)となっている。買残は過去2年半の中で最大値いっぱいの状態まで買われている。売残は過去2年半の中で最低水準である。よって、これらの比率である貸借倍率は実に5倍にも及んでいる。この5倍は過去5年間でも最大値である。

一方、信用の評価損率はマイナス20%弱で、過去2年半の中で最大値に近い。投資家はこれらの数値をどのように読んで、どのように判断するのだろうか。これらの数値から見る限りでは明らかに株式市場は陰の極であろう。しかし、これらは内部要因であり、これだけで判断するのは早計でしょう。株式投資に影響するものには、外部要因も大きく影響してくるのです。

ちなみに、私の分析では今回の高値(テクニカル分析において)を2月末と判断したが、NY市場の上昇などの外部要因で3月末までずれ込み高値を打った。このように外部要因が陰に陽に影響してくるものです。

現在のところ外部要因と言えば当然ながらユーロ圏の問題でしょう。いくら内部要因的に陰の極と判断しても、突然のサプライズニュースなど飛び込んできようものならすべてご破算になってしまいます。投資の世界とはそのような世界なのです。だから予測がつかないのです。だから絶対はないのです。

しかしながら、我々個人投資家には外部要因など分からないものです。ニュースなどを聞いてある程度は理解しつつも、これらの要因が株式市場にどのような影響を及ぼすか、ましてや持ち株に対する影響度など分かるはずもありません。

個人投資家は、このような掴み所のない世界で売買を繰り返しているのです。だから常に不安を感じながら市場に留まっているのです。これらが「投資の世界」ということであり、避けては通れないものなのです。

では、このような状況下、個人投資家はどのような姿勢で投資の世界に向き合えばよいのでしょうか。

私の考えは、投資家が信頼できる分析手法、それはテクニカル分析でも良いですし、ファンダメンタル分析でも良いのですが、内部要因などの明確な数値に基づいた分析指標を利用し、投資家自身に合った投資手法で運用を行いつつ、万が一のために保険(ヘッジ)を掛けておくのです。

「サプライズには保険」、これが私の投資に対する考えですが、投資の世界には常にサプライズが付いて回るものです。そのサプライズのために保険を掛けておくのです。このような考えは、投資の世界に限らず、一般社会においても同様ではないでしょうか。

何度も申し上げていますが、投資とは利益を積み上げていくものです。積み上げるには時間がかかります。つまり、投資とは長期間にわたり継続して運用していくものです。その継続中には、何度もサプライズは起きます。そのサプライズをかいくぐり継続していくにはやはり保険の役割は必要でしょう。

もちろん、保険を掛ければそれだけ経費もかかります。しかし、これらは持ち株を維持していくための必要経費であり、運用を継続していくためには欠かせないアイテムでもあるのです。

勝負をすれば最後には必ず負けます。投資の世界は勝負の世界ではないのです。継続する運用の世界なのです。



   ≪ 金融派生商品と逆張り ≫
2013/02/09(Sat)

2012/05/26 のコメントです。

最近のニュースに「大手投資銀行のJPモルガンがクレジット・デフォルト・スワップ(デリバティブ取引)などのポジションで20億ドル(約1600億円)の巨額の損失を出した問題で、FBI(アメリカ連邦捜査局)は捜査を開始した」とあった。

また、その詳細記事は「他の金融機関のデータと比べてみると、JPモルガンの「逆張り」ぶりが鮮明だ。そのような投資戦略をなぜ幹部が承認したか、という疑問もわいてくる」という内容であった。

私は、これらの記事から「デリバティブ取引」「逆張り」という言葉が印象に残った。何故なら「デリバティブ取引」「逆張り」と言えば、先般、AIJ投資顧問が破綻した原因と酷似しているからです。

デリバティブ取引とは、先物取引・先渡し取引、オプション取引、スワップ取引などの金融派生商品の取引であり、ハイリスク・ハイリターンの取引となります。

JPモルガンは金融のプロ集団でもあるが、やはり、ハイリスクのワナにかかってしまったようです。プロ集団でもこのようなことがあるのですから、ましてや、個人投資家がこのような金融派生商品に手を出すのはいかがなものかと思います。

このようなことから、私は一切、金融派生商品に手を出さないのです。もし、金融派生商品の取引を行うとすれば、現物株を持った先物へのヘッジぐらいなものです。本来、先物取引はヘッジに利用するものなのですから・・・。取引商品の本質を理解し、その正しい利用法で取引するべきであると思います。

最近は先物取引への勧誘が多いようです。私は、先物取引への勧誘をはじめ、あらゆるセールスで利益を受けるのは、セールスを受ける側ではなく、セールスする側にあると考えています。儲け話など降ってはきません。そのため、私はセールスは一切受け付けません。もし、欲しい物があったら自分で取りに行きます。

ブームにおいても同様です。今は株式投資など見向きもせず、為替の取引がブームとなっているようです。為替取引で大儲けしたなどの記事を読むと、自分も・・と考えます。これらもマスメディアを通したセールスのようなものです。

私は「ブームはバブル」と言っています。自分の考えをしっかり持っていなければ、周りの雰囲気に飲み込まれるだけです。「こっちの水は甘いぞ、あっちの水は苦いぞ」と付和雷同しないようにしたいものです。

また、今回のニュースにあったように「逆張り」もまた問題がありそうです。分析のシミュレーションをしていると良く分かるのですが、たとえば、ある銘柄の一定期間の株価の中心値で横線を引いて、中心値以下の部分と中心値以上の部分に分けてみます。

そこで質問です。もし、買いから入るのであれば中心値以上で買いますか、それとも中心値以下で買いますか?。いかがでしょうか。多くの投資家は「中心値以下で買い」と回答するでしょう。当然です。株式投資は、安値で買って高値で売るということがセオリーだからです。

しかし、統計を取ってみると全く逆の結果となります。つまり、買いで入るなら「中心値以上で買い」が正しい答えとなるのです。よって、株価が中心値以上となったら買いに入り、株価が中心値以下となったら決済する、または、空売りすることが正しい捉え方です。

統計上では「逆張り」は間違いであると結論付けられます。「逆張り」が間違いであることは、大きな損失を出したJPモルガンの逆張り、破綻したAIJ投資顧問の逆張りが証明することにもなります、時には大きな損失を被る結果にもなるのです。

しかしながら、「逆張り」がすべて間違いであるとは思いませんが、「逆張り」は、投資成果にあまり貢献しないようにも思います。

最近は金融派生商品、逆張りが主流のようですが、私は投資をするなら「株式投資」および「債券投資」。投資手法は「順張り」が正道ではないかと考えています。選択肢の多いのは結構なことですが、ブームに踊らされたり、人の勧めに乗ったりするのはいかがなものでしょうか。



   ≪ ガラパゴス化 ≫
2013/01/29(Tue)

2012/05/18 のコメントです。

ガラパゴス諸島は、エクアドルの大陸からおよそ900キロメートル離れた位置にあり、独自の生態系が発達したことで有名である。ガラパゴス諸島はチャールズ・ダーウィンが進化論の着想を得ることになった航海で訪れたことでも有名である。

「ガラパゴス化」とは、日本で生まれたビジネス用語のひとつで、大陸から隔絶された環境下で、生物が独自の進化を遂げたガラパゴス諸島の生態系に重ね、2007年ごろから広く使われるようになりました。

独自の方向で多機能・高機能化した製品やサービス、海外進出やM&Aに消極的な企業、排他的で規制の多いマーケットなど、国際標準からかけ離れている日本の産業の現状を批判的に表した新語です。

孤立した環境で「最適化」が著しく進行すると、外部との互換性を失い孤立して取り残されるだけでなく、外部との適応性、汎用性がなくなるという警句でもある。

「ガラパゴス化」は、まさしく当研究所の分析システムのようである。当研究所の分析システムは、一般的な汎用型の分析システムとは異なり、投資家の意思を取り入れない融通の利かない独自に進化した専用型の分析システムです。

また、市場に出回っているような一般的に分析指標は一切採用せず、誰にも分からないような分析指標で分析している。さらに、聞いたことも見たこともない「どてん売買(売り買いの連続売買)」などを採用し、初心者には全く分からず使いこなせない。

これを「ガラパゴス化」と言わずして何と言うのだろうか。独断先行の分析システムなど誰が好んで利用するだろうか。

しかし、相場の世界は「これが正しい手法だ」というものはなく「何でもあり」の世界でもある。だったら、当研究所のような分析システムもあっても良いのではないだろうか。当研究所の分析システムを10年近く継続していただいている会員の方もおりますので・・・。

何はさておき、分析システムは当らなくてはいけない。私は、長く継続いただいている会員の方に感謝しつつ、同時に皆さんのご期待に沿えるような分析システムを提供しなければならないという責任も感じています。

そこで、皆様のご期待に沿えるように、日々、システムの開発にまい進しているわけですが、近々、これらの成果の一部をバージョンアップして提供したいと考えております。

株式投資においては、やはり現在の相場状況を把握することが重要ではないでしょうか。現在のように明らかに下落状況であれば、株価チャートを見れば分かることですが、「もちあい」状態になった場合などでは、その方向性の見極めも難しいものです。

市場が上昇傾向か下降傾向か、ある程度市場の方向性が把握できれば、それなりに資金をシフトすることもでき運用も効率的になるでしょう。また、市場が現在どの程度の水準にあるかも分かれば、なお好ましいものです。今回、これらの分析指標も提供したいと考えています。

現在の市場がどの程度の水準であるか分かれば、後はそれらに合わせた資金ポジションを調整すればよいわけです。そのポジション調整はヘッジ比率で行うわけですが、従来のヘッジ比率は、若干、相場変動から遅れがちでした。これらを現在の相場状況に合った指標に、また、ある時は先行的な指標として調整した「総合ヘッジ比率」を提供したいと考えています。「総合ヘッジ比率」は、ひとつの指標で、短期、中期、長期用のすべての投資スタンスに合うように設計しました。

次は個別銘柄です。個別銘柄において、売り買いシグナルもさることながら、事前に「この水準を上に抜ければ上昇となる」「この水準を下に抜ければ下降となる」などの判定基準があれば、ある程度見通しが立ち、あまり焦ることなく売買ができるでしょう。今回、これらの指標も提供したいと考えています。

当研究所の分析システムは「ガラパゴス化」状況の分析システムであり、その考え方や利用方法に難点があることは十分承知しているつもりです。しかし、どのような仕事でも利益を上げるということは簡単にできるものではありません。特に投資の世界で収益を上げることは、さらに困難なものとなります。

そのような難しい投資の世界で、今後も投資活動を続けていくために、投資に対する考えを深めていただき、投資技術を磨いて、ワンランクアップの投資家になられることを願うものです。



   ≪ 運 ≫
2013/01/28(Mon)

2012/05/11 のコメントです。

株式市場は4月から下降局面に入っています。各方面で、この下げの要因をあれこれと論じているようですが、下げを見てからの取って付けたような後講釈が多いようにも感じられます。

4月からの下降局面は、テクニカル分析から十分に説明が付くものです。短期で動く信用取引の指標を分析すれば、高値や安値、また、その時期もある程度わかるものです。通常の短期的な株価の変動は需給関係を分析すれば分かります。現在の日経平均は完全なヘッド・アンド・ショルダーを形成しています。

テクニカル分析で分からないのは、突発的な事件や事故、あるいは要人の発言などです。通常の相場展開であれば、テクニカル分析で十分に解析が可能です。突発的な事件や事故などは、ファンダメンタルズ分析でも分からないでしょう。また、要人などの発言もどの程度影響するか分からないものです。

株価変動は大衆心理が大きく影響してきます。多くの投資家が買い付けしたポジションが分かれば、その後の展開もおおよそ見当は付くものです。「多くの投資家が買い付けしたポジション」とは、出来高の多いところであり、そこの買いコストを計算し、それらを基準として今後の株価の予測はある程度可能です。

以前のコメントでも解説しましたように、もし、その基準(買いコスト)を割ってきたらどの水準で損切りが発生してくるか、また、上昇となった場合、どの水準になったら利食いが出てくるかが分かります。これらも多くの投資家の心理が同じであるという証明にもなるのです。

やはり、投資においては感情的な売買や主観的な売買では、結局は大衆心理に近い行動となり、その成果も大衆と同じようなものとなってしまうものです。

投資においては「運」も左右するものです。たまたま新規に参入した時が相場上昇期であったなら、たやすく儲けることができるでしょう。反対に、相場下降期に参入したならば、たとえ参入前にたくさん勉強していても「買い」のみの売買では負けることになってしまうでしょう。

私は、この「運」というものをあまり信じていません。後になって見れば運が良かった、運が悪かったということは言えるでしょうが・・・。確かに運というものはあるのかもしれませんが、間違いなく言えることは「運は長くは続かない」ということです。

投資の世界で成功するためには「長期間にわたり継続して運用」するものであるため、そこに「運」をよりどころにすることは間違っています。運も投資の勝率と同じように、長い間継続していれば五分五分になってしまうものです。

「運」について別の角度から考えて見ましょう。NYの株式市場を見てみましょう。NYダウのチャートを見ればわかるように、1933年から一貫して右肩上がりです。結果論ですが、これならば、バイ・アンド・ホールド(長期の保有を前提とした投資手法)であれば誰でも儲かったはずです。

一方、日本の株式市場の場合は、1989年の高値39000円弱から現在の9000円台に下落しています。昔、日本株はNY市場の写真相場である言われていましたが、バブルの崩壊で全く相反する展開となってしまったようです。

NY市場で株式投資をしていた場合、買い付けしたまま今でも持続していたら大きく資産を増やしていたでしょう。特別に株式投資の勉強をしていなくても買ったまま持続していれば良いのです。これならば運がよかったと言えるでしょう。結果論ではありますが・・・。

この手法で成功を収めたのが、かの有名な投資家ウォーレン・バフェット氏です。彼は企業分析に長けていたので、「何も株式投資の勉強をしていなくても」は当らないとは思います。しかし、「1933年から一貫して右肩上がり」が大きな追い風となっていることは確かではないでしょうか。

もし、ウォーレン・バフェット氏が日本株のみで運用していたと仮定したら、現在のような成績を収められたかいささか疑問に思うところですが・・・。

運も実力のうち、運を見方にするなどの言葉がありますが、運、不運についての議論をしても結論の出ないところです。しかし、私は、これらの「運、不運は時代背景にあり」と考えています。

時代に沿った生き方をすれば追い風になり何事も上手く行く。つまり、時流に乗って運が向いてくるということになります。もし、時代に逆行した生き方をすれば、それはアゲンストとなり苦労することになります。これらが運に関係しているのではないかと考えています。

「時代に沿った生き方」と聞いて何か思いつきませんか。そうです。投資における「流れに沿った運用」です。運も引き寄せる「流れに沿った運用」を心がけてはいかがでしょうか。


『不運なこと、自分で処理できないこと、説明できない現象を「神の領域(運)」として収拾したがる。しかし、それは結果であり、原因は必ず身の回りにある。真相を究明せよ』



   ≪ 相場の方向性を考える ≫
2013/01/22(Tue)

2012/05/04 のコメントです。

ゴールデン・ウィークは皆さんいかがお過ごしでしょうか。観光地は行楽客でに賑わっているようです。ある人は、この連休を利用して東北地方にボランティア活動にと、それぞれ有意義な休暇を過ごしていることでしょう。

一方、私といえば相も変わらず部屋に閉じこもり研究に励んでおります。窓から見える芽吹いてきた新緑の青葉に少し心が癒されているところです。

さて、研究の成果ですが、自問自答は続いていますが、最近はおぼろげながらも何かが見えてきたようにも思えます。抽象的な表現ではありますが、やはり相場の流れには逆らわず「流れに沿った運用」が理にかなっているのではないかと強く思うようになりました。

これらの主張は従来から述べてまいりましたが、相場で勝つにはやはりトレンド・フォローや順張りのように流れに沿った運用が正攻法ではないかと考えます。最近破綻したAIJ投資顧問のように、徹底した逆張りでの運用やナンピン買い下がりなど、相場の流れに逆らった運用では上手くいかないようにも感じます。

さらに、AIJ投資顧問は金融派生商品をメインに運用していたとのこと。高いレバレッジの効く金融派生商品は、そのリターンも大きいのですが、リターン以上のリスクもはらんでいるのです。

派生商品とは、既存の金融商品(株式、債券、為替)から派生してできた取引に付けられた総称です。英語で、Derivatives(デリバティブズ)といいます。派生商品は、先物取引(フューチャー)、スワップ取引、オプション取引の総称です。原資産の取引から派生したものであることから金融派生商品と呼ばれます。

本来、金融派生商品は原資産のリスクを避けるための保険的な役割を果たすものですが、これらの金融派生商品を単独で売買するのは、投資の正道から外れているような気がします。私の頭が固すぎるのでしょうか・・・。

投資の世界では偶然にも大儲けすることもあります。つまり、ビギナーズラックです。投資家は、この偶然を自分の実力と錯覚しがちです。しかし、偶然は長く続くものではありません。投資の世界に長く留まるには、やはり投資の基本や投資の正道を貫くべきではないでしょうか。

投資において重要な項目はたくさんあります。その重要項目にも優先順位があります。私が最優先項目として上げるものは、やはり「投資家の感情のコントロール」です。しかし、これらは投資家個人の問題でもあり一律にこうすれば解決するというものではありません。私は現在でも感情のコントロールは全くできていません。私はこの問題を解決するため「システム売買」に、その答えを求めたのです。

そして、私の考える二番目の最優先項目は「相場の方向性」です。相場の方向性と言っても今後の相場の見通しではありません。現在の相場の水準(位置)や現在の相場の方向、つまり現在は相場が下降中か上昇中かということです。

この「相場の方向性」の把握、つまり、現在、相場が何合目であり、上昇中か下降中かが的確に理解できれば勝ったも同然ではないだろうか。相場上昇中で現在が五合目であったとすれば、買いをどんどん入れていくべきであり、下降中の五合目であれば空売りを増やして行けばよい。八合目で上昇中であれば、買いの利食いを入れつつ、空売りを準備すればよいのです。

このように、相場が何合目であり、上昇中か下降中かがわかれば何も怖くない。銘柄選びなどその次です。相場上昇中であれば買いの資金量を増やすなどして対応するのです。これがまさしく「運用」なのです。どの銘柄を選ぶか、どのポジションで売買するかなどは「売買」であって「運用」ではないのです。

株式投資で利益を上げるのは、銘柄云々、仕掛けポジション云々ではなく、相場の流れから収益をはかるものです。であるから、前述の「流れに沿った運用」が投資の正道と言えるのではないでしょうか。

ここで言う「相場の方向性」は、当研究所のヘッジ比率であり、また相場観測指数です。現在、「流れに沿った運用」を基本として、これらの指標をさらに強化した「総合ヘッジ比率」の開発を継続中です。今後、何らかの形で会員向けに公開したいと考えています。

楽しい週末を!



   ≪ 付和雷同 ≫
2013/01/14(Mon)

2012/04/27 のコメントです。

株価の変動は何によって決まるのだろうか。常識的には株価の変動は「ファンダメンタルズ」によって変動すると考えでしょう。まさにそのとおりです。株価の変動は、その基礎要因であるファンダメンタルズをベースに変動しているわけです。

しかし、実際の株価の変動はファンダメンタルズを基礎要因として、需給関係が発生し、それらによって変動するものです。

最終的に株価変動は需給関係により決まります。たとえ企業業績が急上昇しても、実際に「買い」が入らなければ株価は上昇しません。反対に明日倒産しそうな企業でも大量の「買い」が入れば株価も急騰します。このように株価の変動は需給関係により決定されるものです。

株価変動の要因は需給関係で決定されるわけですが、これらの需給関係をさらに詳しく分解すると、「その銘柄を買った人」「その銘柄を売った人」「その銘柄を買おうとしている人」「その銘柄を売ろうとしている人」など、株価はこれらのアクションを起こした人、これからアクションを起こそうとしている投資家によって決定されることになります。

その銘柄を買おうとしている人やその銘柄を売ろうとしている人は、実際の株価に影響はないように思われますが、買おうとして「指値」をしている場合には、ネット上に「気配値」と表示されますので、株価変動に何らかの影響を及ぼすことになります。

ここで、まずその銘柄をすでに「売った人」は、その銘柄から撤退したわけですから関係なくなるので外します。「その銘柄を買おうとしている人」は、実際にはわからないから外します。これがわかれば最高なのですが・・・・。

すでに「その銘柄を買った人」の次のアクションは、その銘柄を売ろうとするわけですから「その銘柄を売ろうとしている人」と同じ立場となるはずです。つまり、その銘柄を分析する上では「その銘柄を買った人」の状況の分析を行えばよいのではないかと考えます。

実際に我々に与えられている情報は、この「その銘柄を買った人」の情報だけということになりますので、これらを基本に分析するということになります。

「その銘柄を買った人」がどこで利食いし、どこで損切りするかがわかれば、今後の株価変動がある程度把握できるのではないでしょうか。

話は変わりますが、私は今まで膨大なデータを過去にさかのぼって分析してきました。これらの分析であることに気がついたのです。これは統計上にはっきり数値として出てきます。それは前回のコメントでも解説しましたように「投資家の心理はいつも同じ、そして、その行動も同じ」ということです。

私も含め、今まで多くの投資家と接してきてわかったことですが、投資家がいったん相場の世界に足を踏み入れると、老若男女問わず、どのような立場の人間でも「欲に走る人間」に成り下がってしまうということです。社会的地位に関係なく、すべて横一線に並んでしまうことになります。横一線に並んだ人間は、考えることもその行動もすべて横一線でみな同じということになります。

株価の変動を長期間にわたり分析すると、ある水準で買った投資家がどの水準になったら利食いするか、またどの水準になったら損切りするかが平均値ではありますが、統計上はっきりと分析データに出ています。これらの分析データは株価変動にかかわらず常に一定しています。なぜ「常に一定している」のでしょうか。それは投資家が「欲に走る人間」になり下がり、横一線に並んでしまうからです。

たとえば、出来高の多い高値近辺の買コストの平均値から10%も下げると、目先の損切り水準として、売りが発生し一時的に急落するものです。さらに、買コストの平均値から20%近く下げてくると、追証が発生する水準となってくるため株価も下げることになります。

ここでの「買コストの平均値から10%も下げると売りが発生する」のはなぜでしょうか。それは「誰でも考えそうなこと」だからです。横一線に並んだ人間の考えは同じだからです。

また、買コストの平均値から10%も上げてくると、目先筋の利食いが入り、株価は一旦止まることになります。さらに上昇となった場合には、買コストの平均値から20%も上昇すると本格的な利食いが発生し上げ止まることになります。

ここでの「20%も上昇すると本格的な利食いが発生」の要因はなぜでしょうか。それは「誰でも利食いとして心地よい水準」だからなのです。これもまた、横一線に並んだ人間の心理、行動は同じだからです。

このような株価変動の節目、節目は実際の株価に現れてきますし、信用残の推移にも現れてきます。横一線に並んだ人間は、考えることもその行動もすべて横一線でみな同じという結果が統計上にはっきり表れてくるわけです。

要するに、投資家は買い付け時のファンダメンタルズの要因はさることながら、目先の損得に大きく左右されるものです。将来、ファンダメンタルズが好転するにも拘らず、目先の損得が投資家にとっては重要であり、最優先課題なのです。そして、皆同じ行動を取るのです。

「投資家の心理はいつも同じ、そして、その行動も同じ」ということが統計上からも証明される形となったわけでが、私はこれらの統計上、証明されたデータを基に株価の分析を行っています。

投資の世界においては、「付和雷同」では儲からないことを肝に命じることです。



   ≪ 投資家の心理と行動 ≫
2013/01/05(Sat)

2012/04/21 のコメントです。

投資の世界では、上がる、下がるしかありません。そして、投資家はそれらの変動に一喜一憂することになります。相場変動の受け止め方は、多少の違いはあれ誰でも同ように受け止めるものです。そこに社会的地位や年齢、男女の別なく誰も同じような心理状態になり、その行動もまた同じようなものとなります。

投資市場には多くの投資家が参入しています。その多くの投資家の心理状態は、上がれば嬉しいし強気になり、下がれば悔しく辛い思いをします。そして、その思いは行動として表れます。

株式市場には、あらゆる層の投資家が投資活動をしています。しかし結局は、「投資家の心理はいつも同じ、その行動も同じ」という作用が働き、相場の上げ過ぎや下げ過ぎを起こし相場が変動することになります。

株式投資とは、常識的な一般社会とは異なる部分があることを理解しておかなければなりません。経済を学べば誰でも儲けることができるわけではありません。そこに投資家特有の心理が作用していることを理解すべきです。

相場の世界では、常に売りか買いか、利益確定か損切りかと決断を迫られます。これらの判断に苦慮したときの投資家の心理状態、その後の行動については、大多数は、みな同じ考えで、同じ行動を取るということになります。そのために、株式投資では、大多数の投資家が損をするという結果にもなるのです。

以上のように、その要因となる背景を考えた上で、「投資家の心理はいつも同じ、その行動も同じ」と結論付けられることになります。株式投資では、付和雷同することなく、少数派に付かなければならないことを理解するべきです。投資家は、これらのことを十分把握した上で投資活動にあたらなければなりません。

誰でも相場に参入すると、その売買において相場変動に翻弄させられるものです。相場では感覚的、感情的な行動すると誰も負けることになります。これらは科学的にも証明されている事実です。

投資家であれば、ある程度自分なりの売買ルールを持って売買をスタートするのですが、その決断時になると、なぜか実行できないのです。特に損切りにおいては顕著に現れます。考えと行動が一致しないということになります。

どんなにすばらしい売買ルールを持っていても、どのようなすばらしい投資システムを利用して相場に挑んでも「投資家特有の感情」が邪魔をして実行ができないのです。これが株式投資で利益を上げることのできない最大の「原因」なのです。

あるときは大儲けして有頂天になり、あるときは大損して落ち込み、投資家の感情が大きく揺さぶられ、そして、自己の感情との戦いが始まることになります。このような世界で、いかに長期間にわたり収益を確保していくか・・・。

これらは投資家の心理や性格を無視しては解決できない問題ではないでしょうか。投資において利益を上げることのできない大きな原因はここにあるのです。投資で利益を上げることは、決して相場を見通す力や売買技術だけではないのです。

投資において、戦う相手は投資市場ではなく自分自身なのです。自分に勝てずして相場に勝てるはずもありません。損得に敏感に反応するのは人間の本能でもあるのです。本能をコントロールすることは難しいものですが・・・。

これらの問題にどのように対処し、どのように解決していけばよいのでしょうか。相場には欲を持って参入します。しかし、その欲が足を引っ張るのです。そこに矛盾が生じてきます。これらの矛盾に投資家がどのように対処するか。これらの対処の仕方によって、勝者になるか敗者になるか決まってしまうことになります。

投資家は、これらの投資における心理的要因を十分理解し、投資家自身が解決しなければならない問題です。誰も助けてはくれません。誰も背中を押してくれません。相場に負け、自己嫌悪に陥りボロボロになって市場から退場していく姿は見たくありません。

投資家自身がこれらの問題を理解し、大多数の考えに迎合することなく、実践可能な確固たる売買ルールの確立を図ることです。そして、コントロールの難しい本能的な感情を抑えるべきです。

そして、それを続けることです。これがまさしく「システム売買」なのではないでしょうか。私は、投資手法の行き着く先は「システム売買にあり」と考えています。



   ≪ 投資の収益は相場方向の確認から ≫
2012/12/29(Sat)

2012/04/14 のコメントです。

一般的な投資家のほとんどが裁量トレーダーであると言われています。裁量的トレーダーの多くは、それなりのルールを持って売買に入るものの、その最終判断は体験的、主観的、勘などにより下される場合が多いようです。

私の考えでは、自己裁量のトレーダーとして成功するには、どのような状態におかれても冷静に売買ができる強靭な精神、自分の能力に対する絶対的な自信、そして自信を裏付ける豊富な経験、感覚的に相場を判断できる持って生まれた類いまれな才能が必要となるでしょう。

投資家の皆さんには、このような自己裁量のトレーダーとしての自信がおありでしょうか。私自身もそのような器ではないことは十分承知していますし、そのような才能も持ち合わせておりません。よって、私は裁量トレーダーには向いていないことを理解しています。

豊富な経験もないし、研ぎ澄まされた感覚や才能を持ち合わせていないとすれば裁量トレードでは成果は上がらないことになります。しかしながら、株式投資を別の角度から捉えている投資家もいるようです。トレードとは歓喜と恐怖の連続となるため、この興奮や感覚がたまらない、だから株式投資はやめられないという投資家もいるかもしれません。それはそれでよいと思います。

一方、システムトレード(売買ルールに基づいた機械的売買)は、人間の感情を排して機械的に取引する売買の技法であり、歓喜や恐怖もほとんどなくなります。株式投資をしているという実感もなくなり非常に面白くない刺激のないトレードになってしまいます。裁量トレードが良いかシステムトレードが良いか、それは投資家個人、個人が決めることではあるのですが・・・。

裁量トレーダーの多くは欲と迷いに支配され、その判断に疲れ果て、更に多くの損失に頭を抱えてしまうことになりかねません。損失が続くと自己嫌悪と自信損失によってトレードを続けることが難しくなってしまいます。

そこで、一部の投資家はこれらから逃れるためシステムトレードに向うようになります。システムトレードは、機械的に売買するため精神的にも安定し、しかも短時間で売買が完了できるのではないかと考えます。

システムトレードを実践すると、すぐにそれは甘い考えであったことに気がつきます。裁量トレードで勝つことのできない投資家は、それが簡単なルールであっても、その実行ができない。

最近は為替トレードで「自動売買」と称し、売買そのものをパソコンから証券会社に人を介さず自動的に発注できる手法が話題を集めています。しかし、その成果が良いという話はあまり聞かない。

当然です。発注は自動で便利であっても、本来の売買手法が正しく構築されていなければ、いくら「自動売買」を実行しても残高が減っていくのを眺めているだけになります。ここで言う「自動売買」は、システムトレードとは異にするものです。

システムトレードは、その厳格なルールに基づき、売買においては無条件でシグナルに従うことこそが前提です。欲と迷いに支配された裁量トレーダーにはシステムを使いこなすことも不可能という結果になるでしょう。

かつての私がそうであったように、このような状況は多くの投資家を悩まし、苦悩のスパイラルから抜けられず、もがき苦しみ続けることになります。そこで私は、そのような状況から脱するためにサヤ取りを考えました。その後、更に研究を重ね、ヘッジ比率や相場観測指数を考え出しました。

裁量的トレードを行ってもうまく行かない。さりとてシステムトレードでは面白くなく、決められたルールを厳格に守れない。そのような投資家は、これからどのような売買をしていけばよいのでしょうか。

投資家の多くの「負けの原因」は、相場の流れに逆らった売買をしているからではないでしょうか。下降トレンドがはっきりしているのに、あえて買いに向かうなど無理な売買をしているからではないでしょうか。下がってきている銘柄をこれはチャンスとばかり逆張りで仕掛けてはいないでしょうか。

もし、ある程度の相場の方向性が分かれば、それらに沿った売買を続けることによって大きな損失は避けられるのではないかと思います。裁量トレードであってもシステムトレードであっても、相場の方向性を示す指標があれば、それらに沿った売買を行うことによって大きな間違いは起こさないで済むのではないでしょうか。

「相場の方向性を示す指標」とは、当研究所のヘッジ比率であり、相場観測指数です。裁量トレードを行いつつも、買いと空売りの資金量を常にヘッジ比率に合わせながら売買してみてはいかがでしょうか。そうすることにより大きな相場のうねりを捉え、その中で自分の好みの売買法(裁量トレード)で自由に売買を行っていけば、あまり大きな失敗もなく売買ができるのではないかと考えます。

私は投資成績を左右するヘッジ比率の研究を長く続けてまいりました。試行錯誤を続けてまいりましたが、現在の研究である程度納得できるヘッジ比率の指標を作りました。現在は実践において、これらの検証を続けております。

ある程度検証が済みましたら会員の皆様に提供したいと考えております。これらのヘッジ比率指標は精度が高く、売買が短期であっても長期であってもひとつの指標で利用できます。指標はスムーズなラインを描き、相場の変化に遅れることなく、時には先行して変化しますので効率的な運用ができるものと思います。
ただ今、検証中です。



   ≪ 苦痛を軽減する ≫
2012/12/19(Wed)

2012/04/07 のコメントです。

新潟青陵大大学院の碓井真史教授(社会心理学)は「投資における心理について、損を出したときに冷静さを失い、次は必ず勝つことができると信じ込んでしまうギャンブラー特有の心理」であると説いた。株式投資はギャンブルではありませんが、ある一面では共通する部分もあるかもしれません。

投資において一番難しいことは何であるか。それは投資理論でもなく、投資技術でもなく、それは投資家の「感情のコントロール」であると私は常々述べてきました。意外かと思われるかも知れませんが、投資を実践する立場であれば理解いただけると思います。

投資家は常に不安の中で売買をしています。確固たる自分の投資法を持たない投資家は、株式投資を続けている間は常に不安の中にいます。常に「売りか、買いか」の判断に迫られます。そして、そのつど迷うことになります。

株式投資は、常に決断を迫られるため、精神面では安定した状態を維持しておかなければなりません。ストレスを抱えたままでは平常心を欠き、正しく的確な判断は下せません。また、このような状態では日常の生活にも影響を及ぼしてくることになります。

投資家は常に試行錯誤の中で売買を行なっています。不安の中での売買は、いろいろな情報に振り回されることになります。株式投資は孤独な仕事でもあります。何かを心のよりどころにしたくもなるものです。そのため投資雑誌や株式評論家、または投資顧問などの意見には耳を傾けたくもなります。

しかし、これらの内容や判断などは大きく商業主義的な内容となる場合が多く、しっかりと取捨選択しなければなりません。欲が絡めば見えるものも見えなくなってしまいます。株式投資は常に冷静で客観的な視点で相場を見るようにしなければなりません。

これらのことは投資家であれば誰でも理解していることです。しかし、理解はしていても実践においては実行できないというのが現実ではないでしょうか。一般社会においても同様です。しなければいけないこと、してはいけないことは誰でも知っています。しかし、それができない・・・。

なぜなのだろうかと自問自答するところですが、私なりに考えると、それは体験が少ないということではないかと思います。たとえば、投資において損切りをしなければならないということは、投資家であれば誰ても知るところです。しかし、実際に損切り場面になると、あれやこれやと自分に言い訳して損切りができない。

損切りができない原因を深く追求してみると、今まで損を受け入れるという体験が少ないからではないでしょうか。一般社会において、その多くの人々は消費生活を営んでいます。その中に損をするという体験が少ないのです。

自分のお金で買い物をして、高いものを買ってしまい損をしたかなという程度のことはあるかもしれません。多少高いものを買わされたとしても、買い物はそれだけの対価を払って、それだけ物が自分のものになるわけですから全くの損とはなりません。

しかし、投資においての損は全くの見返りのない損となります。おまけに、損に伴う苦痛を味わうことになります。何のメリットもないように思われます。投資における損は一般社会では体験のない損となるのです。体験がないから損切りにおいては躊躇し、迷うものなのです。体験がないから感情が揺さぶられコントロールがきかなくなってしまうのです。

投資においては損切りは避けては通れません。損切りがイヤなら投資はしないことです。損切りが避けては通れないのであれば、損切りを正面から受け止めることです。損切りは辛いものですが、その損切りの苦痛を軽減する方法を考えなければなりません。

損切りは苦痛を伴うものですが、その損切り幅が大きなものであれば苦痛はさらに増大します。あるいは、損切りできずにいつまでも苦痛が続くかもしれません。苦痛を軽減する方法は損切り幅を小さくすることです。投資において損切りが避けては通れないわけですから、損切り利幅を小さくして、その苦痛も軽減することです。損切り利幅を小さくして多くの体験を積むことです。

損切り幅を小さくするということ、これらは投資の必勝法である「損小利大」に繋がることになります。苦痛を軽減し利益に繋がるのであれば、これらを実践しない手はありません。

投資においては苦痛を感じることが多々あります。しかし、現実に苦痛を感じる時は儲かっていない時なのです。楽しい時は儲かっている時なのです。苦しみながら損をする、楽しみながら儲かる。相場の世界はそのような世界なのです。

投資の世界に参入する目的は利益を得るためです。決して苦痛を味わうために参入したわけではありません。その目的を達成するためには何をなすべきか、ここでもう一度考えて見ましょう。



   ≪ 基本を外しては誰も勝てない ≫
2012/12/14(Fri)

2012/03/30 のコメントです。

先日、ある投資家達の会合に出席しました。私はいつも聞き役ですが、投資家達はそれなりに自分の投資自論を持っているようで、とても弁が立ち話し方は流暢であった。その会合の出席者のほとんどは本業を持って投資活動をしているようです。出席者は20名ぐらいで、年齢層は30代後半から50代ぐらいだろうか。

会合に出席している投資家達のほとんどがFX、またはオプションなどの投資家であった。株式投資は以前はやっていたが、現在はFX、オプションを中心に実践しているようだ。投資資金は小額のようであり、話題の中心はやはり売買テクニックについての討論となっていました。

二次会の飲み会では酒が入ったせいかホンネの話が聞けました。皆さん知識も豊富で投資に対する考えをとうとうと述べていました。現在の投資家達の考えや業界の状況が理解できたような意義ある一日でした。

当然ながらAIJ投資顧問による年金消失問題も話題に上りました。当日の新聞記事にも『「逆張り」というリスクの高い投資方法でデリバティブ(金融派生商品)の売買を繰り返した結果、 多額の損失を出していた』『損失と虚偽 繰り返すAIJ運用実態「ひたすら逆張り」』『「逆張り」で損失拡大=高リスク投資繰り返す』などの内容記事だった。

新聞記事の中で、オプションなどの金融派生商品はリスクの高い投資対象であると述べているのは当然ですが、「逆張り」がリスクの高い投資手法であると解説してあるのが私には興味深かった。記事の中で「AIJ投資顧問は、国債の先物取引など高リスクのデリバティブを中心に、ほとんどの売買を逆張りで実施。思惑が外れ損が出ても手じまいせずに取引を続け、さらに損失を拡大させた」と掲載されていた。逆張り手法で損切りせずにナンピンを続けていったのだろうか。

「逆張りは、下落局面で購入するなど、相場の流れと反対の売買をする投資手法。相場の流れに沿う「順張り」と比べ、タイミング良く反転すれば大きな利益を得られるが、裏目に出た場合の損失も大きい」と解説してあった。つまり、リスクの高い商品をリスクの高い手法で運用していたということになる。

AIJ投資顧問は多額の資金を集め、さぞかし高度な投資技法により運用していたのかと思いきや、投資初心者と変わらないような売買をしていたのには驚きました。

投資において損失の発生は避けられません。しかし、損失を取り戻せるかどうかは、その対処法で決まってきます。損失を最小に抑えられれば、次の投資機会が得られることになります。

投資家は損失が生じたときには、投資家心理として一様に何とか損失を埋めよう、取り戻そうと、さらに高いリスクを取って損失を取り戻そうとする心理が働くものです。このような投資家心理は、学者の研究により証明されていることでもあるのです。

損失が発生したときに、その損失を取り戻そうとする行動にナンピンがあります。ナンピンは心理的負担を軽くし、損失が軽減されたような錯覚に陥ります。特に初心者がはまり易い行動です。

ナンピン買いをしようとするときの心理は、損失を取り返したい気持ちから「これだけ下がったら、もう底値だろう」という投資家の相場観に基づいて行うものです。結局、これらが損失拡大となって泥沼にどんどんはまってしまうのです。

おそらくAIJ投資顧問も、何とか損失を取り返そうとして、ポジションを拡大し、思惑どおりにいかずに破綻したのではないでしょうか。ナンピンは大きな損につながる行動と言えますから、絶対にするべきではありません。

大手投資顧問でも個人投資家であっても、投資の基本から外れた運用手法では、いずれ破綻の道を辿ることになります。我々投資家も今回の問題を「他山の石」として学ぶ必要があります。

投資の世界では、誰でも考えそうなことや誰でも陥りやすい心理状態での行動は通用しないと肝に銘じることです。明らかに、これらが失敗の発端となるのです。株式投資で継続して勝つためには、大きく勝つことを重視することではなく、より大きく負けないこと、よりリスクを抑えた投資行動をするべきです。



   ≪ 記録する ≫
2012/12/12(Wed)

2012/03/23 のコメントです。

前回は信用残高による高値圏、安値圏の見方を解説いたしましたが、これらの判定方法以外にも多くの判定指標があります。複数の指標を総合的に判断すれば容易に現在の相場状況を把握することができます。

たとえば、株価であれば現在の株価が過去一年間の高値、安値間のどの位置にあるか。また、出来高においても過去一年間の最高出来高、最低出来高間のどの水準にあるかなどから判定することができます。

もちろん、これらはひとつの指標での判断ではなく、各々の指標を詳細に検証して、それらの指標の80%以上が高値を示していれば高値圏である、または安値圏であるなどと判定します。投資家各自が自分の投資手法に合った相場判定指標を作成し、常にこれらと照らし合わせて判断すべきです。

実際の出動は、これらの判定後であるべきです。投資資金があるからなどと言って銘柄探しなどをしてはいけません。まずは相場水準などの判定を行ってから行動すべきです。

株式投資で成功するか否かは、相場の判定にかかっていると言っても過言ではありません。相場の判定は、投資で成功するウェイトの80%を占めると言われています。いかに重要であるかお分かりいただけると思います。

相場の判定だからといって、今後の相場の見通しを判定するわけではありません。現在の相場水準を見極めるということです。たとえば、現在の相場水準がニュートラル(50%)であった場合、その水準には底から上昇してきたニュートラルか、天井から下降してきたニュートラルかは過去の推移から判断すれば容易なことです。そのためにも、これらの指標を定期的に作成し記録しておく必要があります。

出来高などにおいても出来高が少ないところは安値圏となっていることが分かります。一般に出来高が多いところは高値圏です。これらは株価チャートを見ても分かりますが、視覚的、感覚的ではなく実際の数値で記録すべきです。

株価の底値は過去一年間の最低出来高と同等の出来高になってからでないと株価上昇とはならない。株価上昇となり、過去一年間の最高出来高と同等の出来高ができれば高値圏であるなどのセオリーがあります。これらも最高出来高、最低出来高の記録がなければ判定できません。

テクニカル分析においては株価だけの分析だけではなく、出来高や信用残高などの市場内部要因を総合的に分析しなければなりません。これらの分析は投資家における最低検証項目であり、これらの検証なしでは戦わずして負けるのも当然である。

すべて数値で判断するべきです。なぜなら、現在おかれた投資家の状況により、相場状況を客観的に捉えられなくなってしまうからです。たとえば現在、投資資金も豊富にあり、強気な状況であれば買いたい一心で細かな数値による判断は疎かになりがちです。

なぜ、私が数値、数値とくどくどと何度も述べているか分かりますか。投資家は、常に相場変動に感情が揺さぶられる状況で売買しています。しかし、本来、投資においては投資家の感情は不要なはずです。勝ち続けている時と、負け続けている時の投資家の感情が同じということはあり得ないはずです。

実際に投資家の感情は投資においてマイナスの要因となります。しかしながら、人間である以上感情は出てくるものです。そこで、これらの感情をできるだけ抑え、できるだけ客観的で冷静な状態に戻してくれるのは数値であると考えています。

私の投資体験において、投資家がどのような状況におかれても客観的に、そして、投資家を冷静な状態にさせてくれるものは数値以外にはないと思っています。

個人投資家の話を聞いていると、ほとんどの投資家はこれらの記録を取っていない場合が多い。記録がなければ過去も振り返られない。振り返るとすれば、自分の記憶だけです。記憶ほどあいまいなものはない。記憶があいまいであれば結果はさらにあいまいになってしまう。

必ず数値を記録することです。記録することによって過去の推移も把握できます。過去の記憶を呼び戻すこともできます。早速、今日から投資日記を付けてみましょう。



   ≪ 信用取引 ≫
2012/12/03(Mon)

2012/03/16 のコメントです。

株式投資において、その収益を上げるための最重要課題は何といっても今後の相場の見通しでしょう。しかし、これらの判断は容易にできるものではない。株式評論家達もそれなりの予想をしているようだがなかなか当らない。

今後の相場の見通しも主観や思惑で判断してはいけない。その判断は常々述べていますように、根拠のある明確な数値により判定しなければなりません。では、根拠のある明確な数値とはどのようなものなのだろうか。

ファンダメンタル分析においては、主に来期の業績予想に基づいた分析となるでしょう。これらは株式投資における基本分析となります。ファンダメンタル分析における今後の景気動向は、多くのシンクタンクが行っており、それらの数値も公開されています。

一般には、公開されたこれらの数値をたたき台として、投資判断の材料とていると思います。このような手順が投資のセオリーであると考えられます。しかし、このような投資の手順は、主に機関投資家などが採用する手法であり、中、長期の投資手法である。

しかし、これらの運用も上手く行っているとは限らない。本日のニュースにもあったように「401Kの6割が元本割れ」とあるようにプロが運用してもいまひとつです。401Kとは、運用成績によって将来もらえる年金額が決まる確定拠出年金であり、2001年から多くの企業が導入した。しかしながら、昨年末、加入者の約6割が元本割れとなっている(格付投資情報センターの調査より)

中、長期の運用であるからもう少し長い目で見るという考えもあるが、元本割れでは委託者も心中穏やかではないでしょう。中、長期の運用では、その分析手法はファンダメンタル分析が中心であろうが、相場の高値、安値を当てること難しい。

そこで、我々が実践している短期売買はいかがだろうか。私も利用している手法ですが、短期的な高値、安値をおおむね判定する方法がある。それは信用取引における指標です。

たとえば、評価損率ですが、通常の相場展開であれば、評価損率が20%に近づくと目先安値を打つ、また、評価損率が0%に近づくと目先高値を打つなど、ある程度は相場の高値、安値の判定が付く。

目先の安値の根拠は、信用取引(買い)している投資家の担保切れの水準です。実際には、担保切れになる前に徐々に損切りが入り、評価損率が20%前後で損切りが終わるということだろう。

また、目先の高値の根拠は、信用で取引していて評価損となり持続していた投資家が買値まで戻ってきた株価を見て、損のないうちに処分しておこうとトントン切りの出る水準ということになる。評価損率が0%以上になった場合には、過去の例で見てみると完全にそこが高値となっている。

これらの数値から見ると、信用で取引している投資家は、担保切れになりそうなので、あるいは担保切れで損切りする。また、担保切れにならずも評価損となっていた投資家が、評価損が解消され買値水準になったら、やれやれとトントン切りする。

これらから判断すると、信用取引をしている投資家は儲かるときがないではないかと疑問に思うかもしれません。しかし、実際にはその通りなのです。信用取引をしている投資家の大多数は利益を得てないばかりか、いつも損をしているのです。これが現実です。

賢い投資家は、これらを逆手にとって評価損率が20%に近づいてきたら買いを入れ、評価損率が0%に近づいてきたら利食いをするという賢い売買を繰り返すものです。実際に私も現在の相場水準を把握するために利用しています。

ところで、一般的に損益を表す場合には損益率とするべきです。ところが、株式取引(信用取引)では、損率となっています。なぜでしょうか。その理由が分かりますか。それは、信用取引ではいつも損となっているからです。信用取引では益とならないからです。

悲しいかな、信用取引ではいつも損となっているため評価損率という表現をしているのです。投資家もこのような表現をされてはプライドが傷つきます。何とか信用取引で利益を上げる方法を考えなくてはなりませんね。

さらに、信用取引における指標に貸借倍率があります。これらの指標も利用すべきです。貸借倍率は信用取引の買残と売残の比率です。統計上は、貸借倍率が4倍以上になってくると目先安値となり、2倍以下になってくると目先高値となっています。

なぜこのように、信用取引の指標が的確に相場状況を表しているのでしょうか。その理由がお分かりでしょうか。通常、投資家の最優先課題は、株価がこれから上がるだろうか下がるだろうかですが、実際にはもっと優先しなければならない項目があるのです。それは担保切れと信用期日です。

本人の意思に係わらず、担保切れと信用期日が最優先課題となります。そのため、信用取引の指標は明確であり、投資に対して信頼に値する指標なのです。投資家は、これらの信頼できる指標を利用しない手はないのです。

余談になりますが、信用取引の指標が発表されるのは一週間以上前の数値です。これでは実際の投資判断も後手となりがちです。何を理由にこれらの指標の発表が遅れるのか分かりません。現在は情報化時代です。その集計に時間がかかるというのは理由にはなりません。注意喚起銘柄などは毎日公表されているのに・・・。

ホンネのところは、これらの指標をリアルタイムに公表すると不都合なことがあるのでしょう。公表すると手口などを読まれてしまい「自分達」の売買に不都合になるからなのでしょうか。

我々個人投資家は、このようなハンデキャップのある市場で日々奮闘しています。情報はすべて公開し、オープンな市場で取引できるよう当局にお願いしたいところです。



   ≪ 違いだらけの常識 ≫
2012/11/18(Sun)

2012/03/09 のコメントです。

季節も3月に入り三寒四温といったところでしょうか。今年は寒かったせいか梅の花もやっと咲き始めてきたようです。3月は年度切り替え時期にあたり、みなさん何かと忙しくしていることと思います。

さて、景気の方はいかがでしょうか。株価は若干持ち直しているようですが、2月は倒産件数が3カ月ぶり増加し、エルピーダ破綻で負債総額は5割増となったそうです。また、景気動向指数速報値は、景気の現状を表す一致指数が前月比0.5ポイント低下の93.1と2カ月ぶりのマイナスとなった模様です。このように景気の状況は今ひとつのようです。

景気動向も数値で見れば、我々素人でもある程度は把握できるものです。景気動向指数もすべて過去との比較から行うもので、これらにより今後の見通しなども立てていくのではないでしょうか。

同様に、株価の変動も過去の水準と比較して、現在は割高であるとか割安であるとか判定が可能となるわけです。数値には主観が入らないため、すべて数値による判定が正しいと考えます。しかし、投資家の中にはインサイダーがらみの情報入手に躍起になっている投資家もいるようです。

投資においては、確定された数値以外は信用するべきではないのですが、不確実な情報や噂などを信じて売買している投資家もまだまだ多いようです。このような投資家は、遅かれ早かれ市場から退場することになります。

一般に、情報や材料、噂といったものは、主に投資仲間の話やウェブサイト、あるいは証券マン、業界紙や業界雑誌などからの入手でしょう。そこに数値以上の明確さや確実性があるだろうか。

巷には間違った情報が氾濫しています。そのような情報洪水の中から取捨選択して正しい情報だけを選び出すことができるだろうか。テレビコマーシャルのように、毎日毎日繰り返されている映像を見ていると、いつしかそれが正しいとものであると錯覚してしまうものです。いつ知れず洗脳されていくのです。

以前に当欄で「世の中の常識は非常識」というテーマで解説しましたが、このテーマも現状では当らずも遠からずではないでしょうか。特に現在の常識というのはマスメディアが作り出したものではないでしょうか。マスメディアは表現の自由をかざして言いたい放題、やりたい放題です。

株式情報なども毎日放送されています。そこで「今日の情報は、材料は」と解説している。株式投資は、あたかも情報、材料で動いているような錯角さえ覚えます。投資初心者が毎日このような話を聞いていれば、当然ながら「株式投資は情報、材料である」と思い込むのも分からないではありません。

現在のような情報過多の時代では、真実がどこにあるのかさえ解らなくなります。現代人は情報に振り回されすぎて自分で真偽の判断も付かず、繰り返される情報によってそれらが常識化され、結局、それらが自分自身の考えであるかのような錯覚に陥ってしまいます。恐ろしいことです。

情報発信者は、情報を受けるものに利益を与えるのではなく、情報発信者に利益をもたらすものであることを十分認識しておかなければならない。

当欄で、私の尊敬する医師(松本光正先生)の話題を取り上げたことがありますが、先日発売された週刊誌「週間現代(三月十七日号)」に、関東医療クリニック院長・松本先生と新潟大学教授・岡田正彦先生の対談の記事が掲載されていました。そのタイトルが何と「長生きしたければ、病院には行くな」です。まさに常識はずれのタイトルです。医者でありながら・・・。

この記事を読むと、いかに現代の常識が間違っているかを思い知らされます。また、サブタイトルが「降圧剤で脳梗塞が起こる」「医者はがんを見分けられない」「健康診断は受けなくてもよい」「がん検診もX線検査も不要」には驚かされます。しかしながら、そこに真実があるような気がします。

違いだらけの常識、間違いだらけの情報、間違いだらけの世の中。このような環境の中、いかにに正しい判断が下せるか真価が問われる時代です。



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