2022/04/02 のコメントです。
桜が咲き、生命の息吹を感じます。
株式市場は安値から切り返し、その後一服状態です。いつものことながら市場が動き出すと各方面で相場についての話題やニュースが取り上げられます。さらに市場が盛り上がってくると、またぞろ「○億円儲けた」「この手法で大儲けした」などの記事が目に付く。その多くは、やらせ記事のようであるが・・・。
「偶然」や「追い風」で儲けても、それは投資家の実力ではない。いつかは元に戻される。元に戻されるどころか元金まで持っていかれる。私は、そのような投資家を数多く見てきています。
では、株式投資とは「正しく?」運用すれば儲かるのだろうか。そこで日本の投資家の歴史を振り返ってみよう。私は以前に日本の歴代投資家の書物を読んだことがあります。内容的には、総じて美化されて描かれているが、結論から言えば、日本の投資家の歴史は挫折の歴史ではないかと思うところもあります。
日本の相場師の多くは「勝負師」である。大きく勝負して、勝てばさらに大きな勝負に出る。しかし、これでは最後に一回負ければ破綻する。何人かの相場師は、最後の大勝負でにっちもさっちもいかなくなり、支援者や銀行などから助け舟を出してもらいかろうじて助かったなどの話が多い。「最後の相場師」と言われた是川銀蔵氏にいたっても例外ではない。
このような話は、投資家にとって夢のない話題であると受け止められるでしょうが私としては、そのようには受け止めていない。過去の多くの相場師は勝負師であったためで、勝負すればいつかは負ける。ここで、先人たちの歴史から、相場では「勝負はしない」ということを学べたと思う。
投資とは勝負事ではないわけであるから、何らかの根拠をもとに「運用」「売買」を行えば、それなりに収益が生まれるものです。実際に、日本には投資の世界で大成功した人は少ないのですが、海外に目を向けてみると、投資の世界で不動の地位を築いた人物は多い。
ウォーレン・バフェットをはじめ、ジョージ・ソロス、ジム・ロジャーズ。古くはジョン・テンプルトン、ウィリアム・ギャンなど、海外には多くの成功者が存在する。彼らと日本の相場師との違いは何であろうか。
海外の著名な投資家は、それなりの自分の投資哲学を持っている。たとえば、ウォーレン・バフェットであれば、徹底したファンダメンタル派である。ジム・ロジャーズは、世界中を飛び回って各地の経済状況を分析・調査して売買を行う投資スタイルである。ジョン・テンプルトンは、超割安株による長期投資である。
ジョージ・ソロスは、空売りやレバレッジ取引を多用する。そのほとんどは短期売買であり、投資というよりも投機である。それゆえ、ソロスは、史上最強の投機家と言われる。ウィリアム・ギャンは、テクニカル分析に基づく短期売買。そうした意味でギャンも投資家というよりも、投機家と呼んだほうがよいのかもしれない。
以上のように、どのような投資手法であっても自分なりの根拠に基づいた投資哲学があれば、その世界で第一人者となれる。テクニカル分析は、現在でも賛同者は少ないものの、ウィリアム・ギャンのように成功者となれる可能性があります。
私が最も尊敬する投資家はジョージ・ソロスである。彼は、空売りやレバレッジ取引を利用し、その売買も短期である。その手法は、現在、私が行っている売買と似ている。ジョージ・ソロスと比較するのはおこがましいのですが、別に、私が彼の手法を真似して現在の投資手法に至ったわけではありません。自分なりに試行錯誤して現在の投資手法にたどり着いた結果として、ジョージ・ソロスの手法に近いというだけです。
ファンダメンタルによる投資であってもテクニカル分析による投資であっても、そこに投資家の確固たる投資哲学が存在すれば誰でも投資の世界で成功することは可能であると言うことでしょう。一か八かの投資(勝負)では、いつかは破綻してしまうということです。 |