2020/10/02 のコメントです。
最近、当研究所には株式投資もさることながら、それ以外の問題で悩んでいるという問い合わせが多い。私は株式投資専門であるため、株式以外のことは分かりませんが、株式投資から学んだことなら多少は分かるので、問い合わせには、それらの範囲でお答えしています。
最近の問い合わせの内容から、経済の低迷により多くの人が悩みを抱えているものと感じました。そこで拙い私の経験から、これらの問題について考えてみたいと思います。
人生には必ずと言っていいほど挫折を感じる瞬間があります。挫折や困難を受け入れられず混乱し、頭を抱えるばかりで身動きも取れなくなるときがあります。
株式市場の低迷や新型コロナウィルス問題による経済の不透明感、将来に対する漠然とした不安など、何となく暗い雰囲気が漂っています。このような問題を何とか払拭して、負の感情にとらわれず、いかにして立ち上がるかを考える必要があります。
挫折の先には必ず希望があるとも言われていますが、実際にそのような問題に直面したときには、誰しも理屈は分かっているものの、少なからず動揺してしまうものです。
株式市場が低迷すると多くの投資家が市場から退場して行きます。好きで始めた株式投資をやめざるを得ない状況下では、投資家も少なからず苦悩したに違いありません。
市場から退場するときには、多くの含み損を抱え迷いに迷って、悩みに悩んだ末に退場して行ったものと思います。心の底からの挫折を経験すると、何も判断がつかなくなるほど気が動転して混乱します。
このような状況を第三者の視点から見ると、また、時間が経過した後の本人の視点から見ると、その時点が最悪の状態である、または最悪の状態であったことが分かります。相場の底打ちのように、皆が総悲観となって投げたところが大底となるように・・・。
マラソンはゴールに近づくほど苦しくなります。周りを見渡すとみんな自分より楽に走っているように見えます。また、自分が苦しいとき、町に出ると周りのみんなが楽しそうにしているようにも見えます。
しかし、周りにいる人も外見ではわからずも、それぞれ苦しみや悩みを抱えながら生きているのです。自分と同じなのです。ですから、いざと言う時に早まった行動をしないよう、せめて「絶望する必要はないのだ」ということだけでも頭の片隅に置いておくべきです。
株式投資で取り返しのつかない大失敗をしたとします。すると、これらのすべてを投げ捨ててしまいたくなるような、強い自暴自棄に駆られる気持ちになるかもしれません。周りにいる投資家は儲かっているように思われますが、苦悩しているのは自分だけではないということです。そう気づくだけでも肩の荷が軽くなり、自分の気持ちを見直すことができるのではないでしょうか。
挫折で感じる痛みは一時的であると理解しておいてください。挫折からくる自分の正直な気持ちを受け入れてみると気持ちも楽になります。ごまかしたり自分に嘘をついたり言い訳をすることは避けなければなりません。
現状を受け入れることが一番難しく辛いものです。大損して失意の底にいるとしても、それはその方向が閉ざされただけです。他にも行く道もあるはずです。視野を広げることです。視界をせばめて過去に固執していてもは、あまり実りを得ることはありません。
世の中はそんなに甘くはないと言うように、一度挫折を乗り越えても、また次の壁が待ち構えています。そう聞くと、何度挫折乗り越えてもキリがないのかとうんざりするかもしれません。しかし、逆に言えば、現在の自分があるように、どんな困難からもいずれは立ち直ることができます。混乱して目の前が真っ暗になり自暴自棄になるも、時間の経過と共に視界が開けてくるものです。挫折を何度も繰り返して人は成長していくのです。
以上、説教じみた解説となってしまいましたが、誰でも悩みは持っているものです。特に投資の世界では、悩みや苦悩は波のように次から次へと襲いかかってくるものです。それを克服するには、市場に留まり多くの体験をすることにより克服できるのではないでしょうか。
「何事にも落胆しない・あくまでもやり続ける・決して断念しない」 |