2020/07/24 のコメントです。
『世の中はいつも間違っている。世の中は、本来あるべき正しい姿から常に乖離しながら変化している。よって、現在の常識はいずれ非常識となる。常識は先入観』このように私は考えています。
このような内容に違和感を感じる人も多いと思います。たしかに「現在の常識はいずれ非常識となる」などには「それは完全な間違いだ」と憤慨する人もいると思います。しかし、これらは私が相場を通して学んだことです。
たとえば株式投資において、理論的には株価はファンダメンタルズに沿った変動となるはずです。その理論は正しいものです。しかしながら、株価を短いスパンで見た場合、必ずしもファンダメンタルズに沿った変動とはなっていません。
正しくは、そのファンダメンタルズを軸として上下に乱高下しているはずです。株価変動の要因はファンダメンタルズのみならず、需給関係によっても大きく変動するものです。
この需給関係が人気であったりブームであったりするわけです。ブームがさらに過熱してバブルを引き起こすのです。
相場変動もまた世相を表すと言われています。また、逆に世相は相場変動にも影響するとも言われています。このように、相場変動と世相の変化は互いに相通ずるところがあります。私は常に相場の世界から一般社会を見ていますので、これらのことは体感的に理解しているつもりです。
株式投資におけるファンダメンタルズを正しいとすれば、ある意味で上下に大きく乖離した株価は正しくないと言えます。これらを世の中と比較した場合、ある世の中の正しい姿(これらについては残念ながら誰もわからないのですが・・・)があるとすれば、実際の世の中は、常に本来あるべき正しいとされる姿(軸)から乖離しながら変化しているのではないでしょうか。
たとえば、現在であれば「エコブーム」です。リサイクルなどをして限りある資源を大切にしようということです。誰もこれらに反論する人はいないでしょう。しかし、以前に「使い捨てブーム」があったことを覚えているでしょうか。
最近であれば「節電ブーム」です。これらは原発の問題などがあってやむを得ないところでしょう。しかし、過度の節電によって熱中症になってしまっては元も子もないはずです。
「禁煙ブーム」も同様です。他人に迷惑をかけるのはよくありませんが、現在では、ささやかな憩いのひと時を奪いさり、喫煙者はどこに行っても罪人扱いです。さらには「ダイエットブーム」などもあり、高齢者なのに体脂肪率が○%であるなどと自慢する人もいます。体脂肪は、中高年になると内臓が弱ってくるので、それを守るために付いてくるというのに・・・。
多くの人は現在のブームを常識と考え、ブームに乗り遅れまいと必死のようですが、その本質を正しく理解して取り扱うべきであると思います。皆さんはいかがでしょうか。
投資の世界においても一般社会においても「常識」というものがあります。投資の世界において、投資家であれば誰でも「株は安いところで買って高いところで売る」と考えます。これを投資のセオリー(常識)と考えているでしょう。
しかし、統計を取ってみると新値抜けなどの高いところで買って、さらに高いところで売った方が効率が良いという検証結果もあります。先入観的に常識と考えていたことが本当は間違いだったということも少なくありません。
先入観は思い込みです。結果的に収益を上げられないのは、その考え方やその手法が間違っているということです。今まで何の疑問も持たず、盲目的に信じてきたことが実は間違いであったとならないように、現在の投資手法や考え方をもう一度リセットして見つめ直すことも必要かもしれません。
上記のように、私は相場の世界から世の中を見ていますので、一般的な「常識人」から見れば「変わり者」「偏屈おやじ」などとと思われるかもしれませんが、私としては、そのように言われることに違和感を持っていません。むしろ嬉しく思っています。
何事においても過度の行き過ぎはよくないものです。諺に「中庸が肝心」とありますが、何事もほどほどにと言うことでしょうか。
『ブームはバブル。信念なき者は付和雷同する』
『人は固定観念や自己暗示によって行動している。何の疑問も持たず常識を鵜呑みにしている。これでは「烏合の衆」となる。既成概念を破れ』 |