2020/10/17 のコメントです。
投資の世界には投資の常識なるものがある。たとえば「株は安いところで買って高いところで売る」「業績予想の良い銘柄を買う」「株式投資は長期投資で行うものである」など。このようなことは投資に関心をもたない人でも知っている投資の常識である。果たして、これらの投資の常識を忠実に実践して儲かるものであろうか。
まず、「株は安いところで買って高いところで売る」であるが、これらは日本の投資家の得意とする「できるだけ安いところで買う」という逆張り手法であろう。しかし、これらを検証してもあまり良い結果は得られていない。「落ちてくるナイフは掴むな」という投資格言もある。
「業績予想の良い銘柄を買う」については誰も否定しないところでしょう。しかしながら、最新の業績情報を四季報やウェブサイトから得ても、すでに遅しの感がある。一般に業績は6ヶ月から9ヶ月先まで株価に織り込んでいるとも言われている。個人投資家は情報の最終受信者であり遅きに失する傾向がある。
「株式投資は長期で行うものである」についても異議を唱える人はいないでしょう。これらの点については当欄で再三述べてきましたが、今回はさらに突っ込んで考えて見ましょう。
プロと言われる機関投資家や法人投資家と個人投資家の一番大きな違いはどこにあるのでしょう。一般的な個人投資家は、企業の将来に夢を託し長期投資に徹し、多少の上げ下げには動揺せず、信念をもって持続し続ける。
一方、銀行や証券会社の投資信託は、綿密に企業の調査をし長期的な展望にたって運用をしていると思っているようですが、それは大きな思い違いです。投資信託などを運用しているのはプロと言われる人たちですが、そのプロ達の運用手法を見てみましょう。
銀行や証券会社は、投資では「長期投資」を推奨していますが、運用を担当しているファンドマネジャーで長期投資などしている人はいない。なぜなら、彼らは3ヶ月ないしは6ヶ月ごとに運用の成果を上げないとクビになるので、きわめて短期的な視野での運用しかできない構造になっているからです。
素人投資家とプロの違いはと尋ねられると、その違いは損切りの速さと答えるでしょう。プロは損切りが早い。つまり、プロと称されるファンドマネジャーも損切りが早いのです。翻って、損切りが早いということを突き詰めると、それは長期投資にはならないと言えるのではないでしょうか。
運用を委託されたプロは損をしそうになると素早くスパッと切る。それは自分のお金ではないからできるのです。だから短期売買となる。しかし、投資初心者は自分が汗水たらして一生懸命に貯めたお金なので、損して手放すのは身を切られるようにつらい。だから、いつか戻るのではないかと淡い期待をしているうちに損切りのタイミングを逃して結果的に長期投資となってしまう。損切りできずの長期投資では何をか言わんやである。
証券会社などが投資信託を販売するときに「優良な資産が多く組み入れ、長期に運用します」などと言いくるめられ購入してしまう。その裏側を理解できない人たちにはやむを得ないところなのでしょうか・・・。
その投資信託の状況を見ると決して良い成績であるとはいえない。素人投資家と変わらないような成績である。投資信託に委託して運用してもらってもこのような結果である。「損をしました」と言われても「そうでしたか」としか答えられない。文句を言っても始まらない。自分で運用しても損をする。しかも大きなストレスを受けながら・・・。
だったら、もう投資をやめようかとも考えるがやめられそうもない。そのようなジレンマの中で投資家は苦悩し続ける。しかしながら、今後も投資活動を継続していく考えであれば、やはり、自分の資金は自分で運用するべきです。自力本願で行くべきです。
他人に預けての運用からは損益以外の何も得られない。しかし、自分自身の運用であれば損をすることもある。また、苦痛も付きまとうが、そこに貴重な体験が生まれる。その体験こそが、次へのステップとなりバネとなるはずです。体験は財産となり、何らかの形で今後のプラスとなるはずです。
私は長い投資体験の中から人生には無駄はないということを学んだ。体験すること、あきらめないこと、継続することなど、これらは人生という長いスパンで見ると、すべてに無駄はなく必ずバランスが取れることを理解している。
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