2021/03/12 のコメントです。 株式投資において、その収益を上げるための最重要課題は何といっても今後の相場の見通しでしょう。しかし、これらの判断は容易にできるものではない。株式評論家達もそれなりの予想をしているようだがなかなか当らない。
今後の相場の見通しも主観や思惑で判断してはいけない。その判断は常々述べていますように、根拠のある明確な数値により判定しなければなりません。では、根拠のある明確な数値とはどのようなものなのだろうか。
ファンダメンタル分析においては、主に来期の業績予想に基づいた分析となるでしょう。これらは株式投資における基本分析となります。ファンダメンタル分析における今後の景気動向は、多くのシンクタンクが行っており、それらの数値も公開されています。
一般には、公開されたこれらの数値をたたき台として、投資判断の材料とていると思います。このような手順が投資のセオリーであると考えられます。しかし、このような投資の手順は、主に機関投資家などが採用する手法であり、中、長期の投資手法である。
しかし、これらの運用も上手く行っているとは限らない。プロが運用してもいまひとつです。プロが運用するファンドなどで成績が振るわないと、中、長期の運用であるからもう少し長い目で見るという考えもあるが、元本割れでは委託者も心中穏やかではないでしょう。中、長期の運用では、その分析手法はファンダメンタル分析が中心であろうが、相場の高値、安値を当てること難しい。
そこで、我々が実践している短期売買はいかがだろうか。私も利用している手法ですが、短期的な高値、安値をおおむね判定する方法がある。それは信用取引における指標です。
たとえば、評価損率ですが、通常の相場展開であれば、評価損率が20%に近づくと目先安値を打つ、また、評価損率が0%に近づくと目先高値を打つなど、ある程度は相場の高値、安値の判定がつく。
目先の安値の根拠は、信用取引(買い)している投資家の担保切れの水準です。実際には、担保切れになる前に徐々に損切りが入り、評価損率が20%前後で損切りが終わるということだろう。
また、目先の高値の根拠は、信用で取引していて評価損となり持続していた投資家が買値まで戻ってきた株価を見て、損のないうちに処分しておこうとトントン切りの出る水準ということになる。評価損率が0%以上になった場合には、過去の例で見てみると完全にそこが高値となっている。
これらの数値から見ると、信用で取引している投資家は、担保切れになりそうなので、あるいは担保切れで損切りする。また、担保切れにならずも評価損となっていた投資家が、評価損が解消され買値水準になったら、やれやれとトントン切りする。
これらから判断すると、信用取引をしている投資家は儲かるときがないではないかと疑問に思うかもしれません。しかし、実際にはその通りなのです。信用取引をしている投資家の大多数は利益を得てないばかりか、いつも損をしているのです。これが現実です。
賢い投資家は、これらを逆手にとって評価損率が20%に近づいてきたら買いを入れ、評価損率が0%に近づいてきたら利食いをするという賢い売買を繰り返すものです。実際に私も現在の相場水準を把握するために利用しています。
ところで、一般的に損益を表す場合には損益率とするべきです。ところが、株式取引(信用取引)では、損率となっています。なぜでしょうか。その理由が分かりますか。それは、信用取引ではいつも損となっているからです。信用取引では益とならないからです。
悲しいかな、信用取引ではいつも損となっているため評価損率という表現をしているのです。投資家もこのような表現をされてはプライドが傷つきます。何とか信用取引で利益を上げる方法を考えなくてはなりませんね。
さらに、信用取引における指標に貸借倍率があります。これらの指標も利用すべきです。貸借倍率は信用取引の買残と売残の比率です。統計上は、貸借倍率が4倍以上になってくると目先安値となり、2倍以下になってくると目先高値となっています。
なぜこのように、信用取引の指標が的確に相場状況を表しているのでしょうか。その理由がお分かりでしょうか。通常、投資家の最優先課題は、株価がこれから上がるだろうか下がるだろうかですが、実際にはもっと優先しなければならない項目があるのです。それは担保切れと信用期日です。
本人の意思に係わらず、担保切れと信用期日が最優先課題となります。そのため、信用取引の指標は明確であり、投資に対して信頼に値する指標なのです。投資家は、これらの信頼できる指標を利用しない手はないのです。
余談になりますが、信用取引の指標が発表されるのは一週間以上前の数値です。これでは実際の投資判断も後手となりがちです。何を理由にこれらの指標の発表が遅れるのか分かりません。現在は情報化時代です。その集計に時間がかかるというのは理由にはなりません。注意喚起銘柄などは毎日公表されているのに・・・。
ホンネのところは、これらの指標をリアルタイムに公表すると不都合なことがあるのでしょう。公表すると手口などを読まれてしまい「自分達」の売買に不都合になるからなのでしょうか。
我々個人投資家は、このようなハンデキャップのある市場で日々奮闘しています。情報はすべて公開し、オープンな市場で取引できるよう当局にお願いしたいところです。 |