2020/10/24 のコメントです。
前回のコメントで「株は安いところで買って高いところで売る」「業績予想の良い銘柄を買う」「株式投資は長期投資で行うものである」について解説しましたが、これらの投資の常識とされる考え方で投資を行った場合の結果は・・・。
一般的に株式投資で継続的に儲けている投資家は投資家全体の3%程度と言われています。このような現実から見ても、投資の常識と言われる手法で投資をしても安定した収益にならないと考えるのが妥当ではないでしょうか。
では、株式投資で儲ける方法は・・・。残念ながら私も株式投資で儲ける方法の明確な答えは持っておりません。私自身もその答えを見出そうと現在でも彷徨っている状態です。
そこで、明らかに投資収益に繋がらない考え方や手法を消去法的に考えて見ましょう。投資の世界ですから、追い風に乗ってたまたま儲かったということもあるでしょう。また、ある手法である程度の期間、儲け続けられることもあるでしょう。
何度も申し上げていますが、投資とは長期間にわたり継続して行うものであり、その収益が追い風であったり、偶然であったりでは長期の運用には耐えられないものです。
これらの問題について私なりに考えてみました。まず、「株は安いところで買う」については、その明確な基準がなければいけません。株価の最安値は「株価の安いところ」ではありますが、下降トレンドの中で最安値を拾うなどは愚かしいことです。
「業績予想」についても、我々個人投資家は「情報の最終受信者」となるため、あまり期待できないものとなります。まして、株価は業績の6ヶ月から9ヶ月先行していると言われますので、業績と株価の関連はさらに難しいものとなります。
「長期投資」においても、高度成長期であればいざ知らず、現在のような混沌としだ経済状況では長期投資も危ぶまれるところです。長期投資の投資家の多くは、ブランドと言われる銘柄に投資しているようです。しかしながら、ブランド銘柄も暴落時には下落します。
では、テクニカル分析においてはいかがでしょうか。たとえば、ボリンジャーバンドを例にとって見ると、ボリンジャーバンドは2σ(シグマ)、またはそれ以下で買い付けすることが一般的のようですが、もし的確に2σで買い付けして、反転して上昇となった場合にどの水準で決済するのでしょうか。
これらの答えに、多くのテクニカル投資家は中心値(平均値)、または1σ程度で決済すると答えるかもしれません。あるいは、少しでも利が乗れば決済してしまうという投資家もいるかもしれません。それはそれで正しいと思います。
しかし、その目標とする決済値に達しないで、仕掛けと同時に下落してしまった場合にはどのように対処するのでしょうか。もちろん、そのような場合は損切りをするのでしょうが、それらの基準も設けておかなければなりません。
ボリンジャーバンドと同様に、他のテクニカル分析指標も似たり寄ったりの感があります。私の取った統計によると、これらのテクニカル分析指標は、長期間続ければ続けるほど損失を招くという検証結果となっています。
また、テクニカル分析指標の問題点は、買い、または売りのシグナルが連続して出てしまうところにあります。これでは資金配分にも困りますし、リスクコントロールもできません。実際の運用では、買いの後に必ず売りのシグナルがでなけれはいけないし、売りの後には必ず買いが出なければなりません。また、これらの損切り基準も明確でなければなりません。
以上のように、投資の常識とされる投資手法や一般的なテクニカル指標を用いても儲けるのは、結局、投資家の「3%」程度ということになります。相場の上げ下げは50%前後なのに、どうして「3%」程度になってしまうのでしょうか。
その答えは簡単です。その売買が利益は小さく、損は大きくとなっているにほかなりません。このような売買を続けていると、確実に残りの「97%」に入ってしまうことになります。「理屈では分かっているが実践ではできない」ことが、投資の世界の特徴でもあるわけです。
上記のテクニカル分析においては、長期間続ければ続けるほど損失を招くことになりますが、そこに「相場の方向性を確認後」という項目を追加すれば、これらのテクニカル分析指標もすべて有効な分析指標となり得ます。
相場の方向性を確認するということは非常に困難な問題ですが、たとえば、相場が下降トレンドであるという前提であれば、一般のテクニカル分析指標を利用し、売りシグナルで空売りを行えばよいわけです。下降トレンドであるにもかかわらず「買い」を強行してしまうから負けるのです。
結果論ですが、株式市場は最近は横ばい傾向ですが、長期に見れば下降トレンドです。もし、一般的なテクニカル分析指標で空売りを行ったとしても利益は出ているはずです。このように、テクニカル分析で売買をするのであれば、まず、相場の方向性を確認後に、それらの方向に従って売買するということになります。「方向に沿った売買」、つまり大きな意味でトレンドフォローによる売買ということになります。
相場には常にサプライズが付いて回ります。今回の新型コロナウィルスなどは典型的な例です。このように予期せぬ出来事はかなりの頻度で発生します。長い投資活動の中には、運悪くこのような状況に遭遇してしまうこともあります。これらのサプライズを防ぐことはできませんが、これらの対処法として「分散投資」があります。これからも長く投資活動を続けるならば、この分散投資や空売りなどが必須です。
また、長期間にわたり投資活動を続けていくには、リスク管理が不可欠となります。リスク管理には「損切り」などがありますが、長期の下降トレンドにおいて、買いのみでは損切りの連続となり投資金の減少を招きます。
これらを避ける意味において、空売りの実践や空売りと買いの両建てによるリスク管理(ヘッジ)なども不可欠なアイテムとなってきます。リスクと隣り合わせの投資活動には、リスクの回避となる手法が組み込まれていなければなりません。
さらに、投資においては損小利大である「利益の増大」を見込まなければなりません。利益の増大は損切りより難しいものです。ただ株価チャートを眺めての裁量的な売買では大きな利益は望めません。裁量的な売買では、2倍も3倍になる銘柄でも小幅な利益で終わってしまうものです。そこに何らかのシステム的なルールを持たなければ大幅な利食いなどできません。そこに売買のシステム化が要求されるわけです。
以上の内容は、当研究所の投資哲学であり次の五項目から成り立っています。これらの要素は、当研究所の株価分析システム構築の基本としています。
T、テクニカル分析 U、トレンドフォロー戦略 V、分散投資 W、リスク管理(ヘッジ) X、売買のシステム化 Y、マネー・マネージメント
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