2020/03/29 のコメントです。
またまたコロナショックの話ですが、世界中を巻き込んだコロナショックは収まる気配がありません。このような中、アメリカの患者の急増は驚くものです。その要因には、アメリカ人はちょっとの熱では病院には行かないためでそうです。なぜかというと治療費が非常に高いからなのだそうです。
また、中国のこのところの発症患者数が増えてないのは、熱の出ない患者は統計に含まれていないといった噂も聞いた。このようにあちらこちらで噂やフェイクニュースが飛び交い、わけの分からないことになっています。
今日、薬剤師をしている友人が遊びに来て話していた話題をひとつ。これは自説であると前置きしながら、「小さい子供はコロナウィルスに感染しないし、感染しても軽症すむ。一方、大人は重症となるのは睡眠時間が関係しているのではないかと。お年よりはともかく働き盛りの中年まで重症となるのは睡眠時間を削って働くため睡眠時間が不足し免疫力が低下しているではないかと・・・。小さい子供は睡眠をしっかりとっているので免疫力が高く軽症ですむ」と話していた。私も妙に納得した。
話題を戻して、一般的な投資家は、手持ち株はファンダメンタルズがしっかりしているからもう少し我慢すれば大丈夫だろうと決め込んで持続している。しかし、今回のコロナショックでは経済活動が滞り、それに伴い企業収益も鈍化し、頼りのファンダメンタルズも低下する。また、この銘柄は材料があるから上がるだろうなどとシナリオを描いて持続する。しかし、今回のコロナショックは以前のリーマンショックと性格が違うような気がする。
問題なのは、それらの情報や材料によって仕掛けに入るとき、どれだけの資金で売買するかというところにあります。絶対だからといって全資金を投入しますか?、それともリスクもあることだからといって資金の一部で売買しますか?。
もし、東京電力株に全資金を投入したとすれば、結果論になりますが再起できないくらい負けてしまうことになります。一方、リスクがあるので資金の一部で売買した場合には損失は限定的になります。しかし、資金の一部で売買して利益を上げたとしても、その利益は投資金全体から見れば微々たるものになってしまいます。
全資金投入ではハイリスク・ハイリターンとなります。投資金の一部の運用では、ローリスク・ローリターンとなります。結局、ハイリスクでは怖いし、ローリターンでは面白くないということになります。
また、投資機会を狙って出動しようと考えていたものの、なかなかその機会が訪れず、ただ投資金を抱えたまま待たなければならない時もあると思います。投資金を抱えたままではリスクも発生しませんがリターンも発生しません。
このように投資においては、その資金配分は重要な要素となってきます。投資とは投資のために準備した資金に対する利回りであることを理解しなければなりません。株式投資をギャンブルと考えている投資家には、この限りではありませんが・・・。
要するに、投資金の配分が適正でなければ、そのリターンも安定しないということになります。では、どのような方法で資金管理をすればよいのでしょうか。
ひとつの考え方ですが、投資家であれば投資市場には常に一定の資金を投入し運用するべきであると思います。投資初心者は暴落などがあると、ここは一旦様子を見ようなどと投資金を引き上げてしまいます。これらは結果を見てからの後追いの判断となります。
投資市場にある一定の資金を投入し続けるということは大変なことです。相場のことですから上昇もあるでしょうし、暴落もあります。このような状況下でも常に一定の資金量で売買を続けていくことは厳しいものがあります。
しかし、相場を読みながら、材料の判断をしながら市場に入場、退場を繰り返すよりはまだ良いと思います。一定の資金を投入し続ければ、相場の乱高下にも対応しなければなりません。厳しい相場もあると思います。しかし、これらが投資体験となり投資家を成長させていくものです。
つまり、一定の資金を投入し続けることは投資家にとって必須条件となります。先の見えない相場に対し、常に資金を投入し続けるにはそれなりの投資技術も必要となってきます。
昔、相場師(仕手筋ではない)と呼ばれていた投資家の売買譜を見てみると、その多くは「つなぎ」を入れながら連続して売買していることが分かります。プロだからといって先見の明があるわけではありません。では、先の見通しも分からないで、どのような売買をしていたのでしょうか。
昔の相場師たちは相場の見通しをたてず、売買技術によってそれらをカバーしていたようです。もちろん経験的な技もあったでしょうが、その多くは「つなぎ」を入れながら「相場を泳いでいく」という表現で売買を続けて行ったようです。
「つなぎ」とは、持ち株しながら同銘柄に反対売買したり、または外したりして売買を継続していくことです。「つなぎ」とは「保険つなぎ」などとも言われ、売買にヘッジを採用しながら運用を続けたということです。だから乱高下する相場展開でも売買が継続できたのです。
結論として、投資市場にある一定の資金を投入し続ける売買においては、やはりヘッジを採用し運用しなければならないことになります。
当研究所の株式分析システムには、すべてこのようなヘッジの考え方が取り入れられており、それらにより継続的な運用が可能となるよう設計されています。
運用においても先人の知恵に学ぶべきであると思うのですが・・・。 |