2020/11/14 のコメントです。
新型コロナウィルスの問題、米中の問題、中国バブル崩壊へと世界中に閉塞感が漂っています。一方、日本経済は、緊急事態宣言が発令された4-5月の深い景気の落ち込みから、6月以降は持ち直しの動きがみられるという。
ただし、7月以降は新型コロナの新規感染者数が、4-5月の第一波を上回って拡大しており、一部地域では防疫措置を再強化する動きもみられる復経路に復していく、というのが日本銀行の中心的な見通しだったようです。しながら、こうした見通しには様々な不確実性があることは十分認識していると付け加えてあった。
そのような見通しも、現在のようなグローバル化した経済状況下では、日本だけが回復するということは難しい気もするのですが・・・。
振り返れば、日本経済は戦後の困窮や石油危機など過去にも幾多の試練に直面してきましたが、大きな苦境に立たされるたびに、強い危機感をもって問題に取り組み、それらを克服してきました。
大きなショックやそれに伴う危機における我々日本人の潜在的な問題解決能力の高さは、過去の歴史が証明しています。しかし、1990年代の不良債権問題もその解決には多くの時間を要しました。さらに現状では、人口動態の変化という予測しやすい問題に対して、社会保障制度の改革を含め多くの課題に直面しています。
我々現役世代には、子供や孫の世代のために、日本経済の明るい将来への道筋をつける大きな責任があります。これらは、今後の我々の意思にかかっているものと考えます。
一生懸命働くよう躾けられ、大学に行き、それでも卒業後には安定した職業に就くという希望を支えに頑張ってきた。しかし、就業というチャンスが少なかったら若者世代はどう変るだろうか。
日本政府は雇用規制を緩和し、それに後押しされた日本企業は、終身雇用を減らしつづけてきた。継続的な雇用にとってかわる派遣社員の需要が生まれ、それを埋めるように派遣会社が勢いを増した。
「フリーター」という言葉がある。従来の終身雇用制とは根本的に異なるライフスタイルであり、職を転々とかえる自由を言い表したものであるが、従来の日本のサラリーマンにとっては、まったく理解できない人達なのである。
この20年で自分たちの親が「生涯の職」とした会社からリストラされていくのを目にしてきた若者世代には、親たちが会社に無条件に尽くした忠義は無駄になったと映ったのであろうか。若者の多くは企業を信じなくなったのだろうか。
このようなことから、会社に夢を抱けなくなり、ひとつの会社に尽くすという精神を失った若者となってしまったのだろうか。終身雇用職の減少は、社会の道徳観やしきたりのほころびにもつながっていく。若い男性は父親たちのような労働倫理を拒み、競争もせず仕事にも意欲を見せない。
しかし、フリーターを否定しつつもフリーターを生み出したのは、その親達の世代でもある。フリーターを非難するつもりはない。その親達も非難するつもりもない。それは大きな時代の潮流なのだろう。景気低迷で希望や意欲、夢を失った若者達の国になりつつある。
以前ある会合でこのフリーターの問題が提起された。激論の中、私に意見を求められた。そこで私は「日本は共産主義ではないのに、選択肢が就職しかないのはおかしいのではないか。起業という選択肢もあるのではないか。アルバイトで資金をためて起業してはどうか」と発言したら、一斉にブーイングを浴びた。
「起業などできないから、必死に就職活動をしているというのに・・・」と。たしかに私自身、一度も就職したことがないので、その場での発言は不適切であったのかもしれない。
しかし、私は思う。若者には夢があるはずです。クラーク博士の「少年よ、大志を抱け」のように若者には未来があるはずです。何事にもチャレンジせずに、自ら未来を閉ざしてしまうのもどうかと思う。あらゆる可能性にチャレンジするのも若者の特権ではないだろうか。
このような時代背景の中、起業を目指す若者も少なからずいる。投資の世界にも、就職せずに専業のトレーダーがいる。彼らもそれなりに夢を抱いて頑張っているのだろう。しかし、投資の世界は、一般社会より数十倍も厳しい世界でもある。それでも果敢にチャレンジしている若者がいる。そのような彼らを心から応援したい。
閉塞感のある現代社会に我々は、若者達に、子供や孫の世代のために、夢のある、希望の持てる社会を目指して行くことが大きな責務となるでしょう。
『自分の体験から現在の社会を批判する。あたかも過去の自分の体験がすべて正し かったかのように・・・。それこそが現代社会から取り残されている証しである』
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