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…知って得するページ…

   ≪ 彷徨う ≫
2019/08/03(Sat)

2019/07/26 のコメントです。

選挙も終わりましたが、対外問題や政局、景気の先行きが不透明で、個人投資家を中心に様子見姿勢が強まっているのか相場展開がいまひとつです。また、今年の関東地方の梅雨は長かので農作物も不作のようです。

はっきりしない天気に何事にも気力が沸かない。しかし、投資成績が良ければお天気なんか関係なく売買を続けると思うのだが・・・。ちなみに、パリでは観測史上最高の42・6度を記録したようです。

市場が低迷し、成績がいまひとつとなると投資家は何を考えるのでしょうか。一般的には「他に何か良い投資法はないものか」と考えます。そして、より良い投資手法を探し回ります。成績が良くないのは「投資手法」が原因と考えてのことのようですが、投資家自身に問題があるとは誰も考えていないようです。

統計によると、投資家が新しいシステムで売買を開始して、そして、そのシステムでの売買をやめるまでの期間は3ヶ月以内というデータがあります。なぜそのような短期間でやめてしまうのでしょうか。

その答えは明らかです。儲からないからです。ちょっとかじっただけですぐやめてしまう。儲からなければやむを得ないところでしょうが、何かが間違っているような気もするのですが・・・。しかし、私には分かっています。

前回もコメントしましたように、投資の世界の不変の法則である「勝率50%前後」「損小利大」により、利益より損切りが先にくることは説明いたしました。これらから考えると、新しい売買法で開始したものの損切りの連続となって、投資家は、3ヶ月以内に参ってしまってやめてしまうという構図が見えてきます。

分かりやすく説明すると、3ヶ月以内に損が続くシステムは、ある意味では正しいシステムであり、最初から利益の発生するシステムは反対に間違いであると言えないでしょうか。これらは投資家の望むところの反対の現象となるから続かないのでしょう。

投資の本質を理解している投資家は、当初は損切りが続くことを理解しているため継続して売買できますが、初心者や投資の本質を十分に理解してない投資家は、統計のとおり3ヶ月以内に撤退するということになります。これが「3ヶ月以内」にやめてしまうという理由です。

正しい分析システムであれば、3ヶ月程度を過ぎたあたりから利益が発生してくると思われますが、投資の本質を理解していない投資家は、「これから」という時にやめてしまう。これでは、いつまでたっても収益を上げることは難しくなります。

何事でも新しく始める時は、それなりの勉強や修行を積むはずです。しかし、相場の世界は、知識や経験がなくても投資金があれば誰でも参入できるため、ちょっと、かじっただけで止めてしまう。これでは勉強にもならないし経験を積むこともできない。

挙句の果てに、究極の投資法?をいつも捜し求めてさまよっている。まるでジプシーのように・・・。どのような投資法でも大差はないのです。もう少し足を地に付けて頑張ってみる気はありませんか。



   ≪ 損切り再考 ≫
2019/07/26(Fri)

2019/07/19 のコメントです

相場の世界に「絶対はない」ということは、当欄で何度も解説しています。しかし、そのような世界でもいくつかの不変の法則があります。この不変の法則を無視しては、相場の世界で長く生き抜くことはできません。相場の世界を長く歩いてきた私としては、この法則は「絶対」であると確信しています。

その不変の法則とは、投資家であれば誰でも知っていることです。それは「投資における勝率は、長期になればなるほど50%の水準に集約されていく」、もうひとつは、常々申し上げています「損小利大」です。そのほかにもいくつかありますが、投資において大事なことはこの二つでしょう。

「もう、そんなことは知っているし、聞き飽きたよ」と言われるかもしれません。そのような投資家に私から質問したい。「あなたは、それを実践していますか」と。損切りの重要性は理解しつつも、その場になると実践できないということが現実ではないでしょうか。

相場に限らず、一般社会や生活においても「分かっているができない」ということは多い。禁煙しなければと思いつつ・・・。私もですが・・・。

「利は損切りにあり」「損切りなくして利益なし」と言われるように、リスクのある世界で損切りは絶対に不可欠なのです。これらについても投資家であれば誰でも知っています。

損切りは苦痛です。心が乱れます。しかし、避けては通れません。投資において、「儲からない」ということは、損切りができないことにつきます。損切りができないということが、すべての元凶です。現在、投資で頭を痛めている(結果)のであれば、それは損切り(原因)ができなかったことに起因します。「投資で儲からない」イコール「損切りができない」となる。

そこで、損切りについて少し突っ込んで考えてみたいと思います。そもそも、投資における勝率は50%前後であるため、2回に1回は損切りが発生します。2回に1回はキツイですよね。しかし、その1回の損切りを実行しなければ、取り返しのつかない塩漬けになります。どうしましょう。

もうひとつの不変の法則である「損小利大」における損切りについて考えてみましょう。勝率50%で利益を生み出すには「損小利大」以外にないことは承知しているはずです。「勝率50%」と「損小利大」は、投資家が避けて通れない道なのです。

概念的な考えからすると、たとえば、二銘柄を同時に仕掛けた(買い)とします。勝率50%とすれば、一銘柄は上昇し、他方のもう一銘柄は下降となります。そして、上昇するスピードと下降するスピードが同じだったとします。この状態で利益を出そうとするにはどうしたらよいでしょうか。

理屈の上では、そのまま放置しても利益は発生しないことになります。ここで利益を出すには、どうしても損となった銘柄を切る以外にはないわけです。そのほかの方法で利益を上げることは絶対にできない。投資において利益を上げるためには、その他の選択肢は全くないのです。逃げ場はないのです。

これらの法則からすると当初は損切りの連続となります。当然です。時間的に、利益のある銘柄より、損の出ている銘柄から先に切るわけですから・・・。投資家には苦痛です。しかし、それは理論的に正しいわけですから、投資家は受け入れざるを得ません。実際には、そこで理論と感情の戦いとなるわけですが、勝者は分かりきっていることです。

損切りは投資において必須項目であり、避けて通ることは絶対できません。勝ちたいなら損切りすることです。不変の法則「勝率50%」「損小利大」から考えると「損切り」なしでは絶対に勝てないという構図ができあがります。このことをしっかりと受け止めてください。理屈が分かれば、損切りのときも多少は気持ちも違うのではないでしょうか。

損切りの必要性はわかったとすれば、あとは損切りの方法である。一般的に言われている損切り方法に「10%下げたら切る」というものである。著名な評論家もこれらの手法を推奨している。

しかし、私はこれらの手法に反対の立場を取っています。なぜなら、その10%の根拠である。私は常々「根拠(原因)のないものは、いずれ破綻する」と申し上げています。10%に何の根拠があるのだろうか。もし、そこに根拠があるとすれば、「投資家がそれ以上損をしたくない」という感情(根拠)であろう。

投資市場は、誰でも考えつきそうな安易な根拠を受け入れるようなところではありません。大多数の投資家が負けているという現状からみても、それらを証明することができます。投資の世界は「少数派につく」ということでなければ勝てないことは知っていると思うのだが・・・。

損切りの具体的な方法については、また機会をみて解説したいと思いますが、上記で説明しましたとおり「損切りの必要性はわかっているのだが・・・」などと言っている間は、投資金が目減りしていくだけです。

投資市場に「利益を求めて」参入してきたのではありませんか。損切りができずに投資家の資格などありません。今後も長く投資市場にとどまり利益を上げていこうと考えるならば「損切り」なくしては投資市場で生き抜くことはできない。絶対に。



   ≪ 明日のために ≫
2019/07/19(Fri)

2019/07/12 のコメントです。

関東地方はまだ梅雨明けとならず、うっとうしい日々が続いています。株式市場も突発的なニュースなどで多少は変動するものの大きな展開とはなっていないようです。

最近の市場を裏付けするかのように、本来強気の業界誌も「損切り」や「リスク管理」についての記事が多いようです。個人投資家も元気がないようです。また、仮想通貨の不祥事などが発生し市場も梅雨空のようです。

このような状況下で、投資家は何をすべきでしょうか。困った困ったと嘆いていても何も始まりません。「明日のために」何らかの行動をしなければならないと思いますが、いかがでしょうか。

我々は日々投資活動をしています。投資とは将来に対して見返りを求める行為です。つまり、今日の行動は将来のためです。これらと同様に、自分自身への投資も図ることです。将来のために・・・。

私は、投資の世界で成功する要因は「投資の技術」と「投資家のメンタル面」にあると考えています。答えのない投資の世界で「投資の技術」云々と言っても始まらないかもしれませんが、投資の世界にも不変の法則があります。

たとえば、「勝率は50%前後である」「損小利大でなければ勝てない」など、多くの法則があります。これらの法則を基本とした投資技術であれば、大儲けはできなくても、市場から退場という状況にはならないはずです。

要は、このような誰でも知っている法則を守りつつ、いかに効率よく運用して行くかということですが、そこに立ちはだかるものは「投資家のメンタル面」です。皆さんも経験されていると思いますが、これが一番厄介な問題です。

初心者であったころ、損切りの重要性は認識しつつも、いざ損切り場面になると自分にあれこれ言い訳して損切りできなかったという経験はなかったでしょうか。自ら決めたルールも守れないで、前に進めるはずもありません。

投資にはリスクが付いて回るため、分散投資を進めているにもかかわらず「この銘柄には○○の材料があるんですよ」と言って、その銘柄に集中投資をしてしまった。あるいは、ある程度の損切り基準を設けて、その水準になったら損切りしてくださいとアドバイスしても「この銘柄は・・・」と言われてしまっては、アドバイスする側はなすすべもない。

損切りできず、塩漬け銘柄をたくさん持っている投資家から「この銘柄は・・・」と相談を受け「損切りしなさい」とアドバイスしても損切りしない。最初から損切りなどするつもりもないのに・・・。「これから上がりますよ」というアドバイスでも期待していたのだろうか。

自ら決めたルールを守れなくても、誰も咎める人はいません。誰も注意をしてくれません。誰も助けてはくれません。その責任を負うのは自分自身です。

このように、投資技術の前に投資家自身の問題がある。これらを解決できずに先には進めない。現在のような相場低迷期には、気分も憂鬱になりがちですが、明日のために、自分自身のために何らかの決意を新たにしてはいかがでしょうか。



   ≪ 世界三大利殖法 ≫
2019/07/12(Fri)

2019/07/07 のコメントです。

日本列島は梅雨の真っ只中にあり、豪雨による被害も出ているようです。これでは七夕も・・・。株式市場も梅雨空同様にあまりぱっとしない状況です。

先日、ある新聞社から取材を受けました。株式投資における「損切り」「リスク管理」について、記事を書いてほしいとのこと。ある程度、話が進んだところで、記者は私に「投資の世界で儲ける技法はあるのですか」と質問してきた。

私は、ロスチャイルドが一財を築いた、世界三大利殖のひとつである「サヤ取り」について説明をした。サヤ取りは、相場変動に左右されず、どのような相場展開でも安定した収益を生み出す投資技法であると。

その安定さゆえに「サヤ取り」は、世界三大利殖法のひとつとされ、ヘッジファンドのような、ビジネスとして投資をしている機関投資家の基本戦術となっている。これらの手法(サヤ取り)は、有名なところではジョージ・ソロスが活用していた、などの話をしました。

そのような話をすると、記者は感心したように「初めて知りました」と。投資の記事を書いている記者としては、もう少し勉強してほしいと感じたものでした。

すでにご存知のように、当研究所においても、その投資手法のベースとしては、このサヤ取りが基本となっています。売り(空売り)と買いをヘッジ比率に合わせながら両建て売買するという手法です。

今までに何度も解説していますが、投資とは「長期間にわたり継続して運用する」ことであり、これらを満たす条件として「ヘッジ」は不可欠な要素となります。つまり、ヘッジなしでは、長期間の継続運用が難しいということになります。

当研究所の手法は、世界三大利殖のひとつである「サヤ取り」が基本となっており、その考え方や方向性は間違っていないと確信しています。方向性が間違っていないとすれば、あとは細かな技法や投資家の心理のコントロールなどが重要ではないかと考えます。

私も今まで、投資において大きな失敗を二度ほど経験しましたが、これらの失敗はいずれも片張りでした。しかし、両建てにしてからは、多少の失敗はあったものの市場から退場するということはなく、現在でも生き残って運用を続けています。

このように、両建て売買は、市場で生き残るための手法であり、生き残ることによって収益の積み上げができる投資の世界の必勝法となるのではないでしょうか。

投資家の中には、天性を持った投資家がいます。いわゆる「博才(博打に勝つ才能)」を持っている投資家がいます。これらは持って生まれた才能であり、一般人がマネをしてもできません。野球のイチローと同じ練習をしてもイチローにはなれないということです。

私を含めて、個人投資家には、そのような天性は備わっていないわけで、それらを承知でリスクのある投資の世界に参入し、勝ち続けていくにはどうしても、リスクに対する保険を掛けながら運用しなければなりません。そのようにしなければ「長期間にわたり継続して運用する」ことはできないからです。

つまり、結論的に言いますと、天性の才能を持ち合わせていない投資家は、ヘッジをしながら運用しなければ、投資の世界で成功はしないということになります。

リスクには保険です。ヘッジすることです。これら投資の世界で生き残る秘訣であり、ひいては、投資の世界で収益を上げ続ける必勝法なのではないでしょうか。



   ≪ 異なった考え ≫
2019/07/07(Sun)

2019/06/28 のコメントです。

恋人と些細なことで喧嘩をしてしまった。付き合い始めて相手のことがいろいろと分かってきた。良いところもあるのだが、どうしても許せないところもある。昔から、相手の良いところだけを見て、悪いところには目を瞑ってと言うが・・・。

喧嘩をすると、つい昔の恋人との楽しかったことを思い出してしまう。そして、今の恋人と比較してしまう。今の恋人と楽しい時は、昔の恋人のことは思い出さない。なぜか今の恋人より、昔の恋人の方が良かったなどと思うときがある。昔の恋人と別れた原因も忘れて・・・。

人間は十人十色と言われます。それぞれ、持って産まれた性格や今まで育ってきた環境などにより人格が形成されます。それらによって考え方も異なってきます。異なった性格、異なった考えがあるから世の中が面白いのです。

異なった考えがあるから相場が形成されるわけです。時として、考えが同じになってバブルや大暴落を生むこともありますが、異なった考えがあるからこそ相場が変動するわけです。

考えが異なるということは、それは個人個人の価値観の違いであり、それを善悪、優劣で判断することは間違いであると思います。価値観は認め合うべきであると考えます。価値観は「持って産まれた性格や今まで育ってきた環境」などにより育まれるものであって、それらが個性として形成されるのです。

その個性の中から生まれてきたのが現在の私の売買手法なのです。私の手法に付いては賛美両論、多くの意見が寄せられています。ご意見は多岐にわたりますが、その内容は真剣な内容となっています。

しかし、私も長年培ってきた技術の蓄積もあるわけですので、反対意見には軸となる部分は譲れないところもあり、そのコアの部分を捻じ曲げて妥協するつもりはありません。

相場の世界には正しい答えはありません。そのため私の分析システムも、ある意味では正しいシステムであるとは言えないかも知れません。このようなことから、多くのご意見や批判を受けるのは当然であると考えています。

しかし、相場の世界に正しい答えがないにもかかわらず、その答えを求めて突き進むには、現在の自分の行っている行動が「正しい」と信じて行動しなければ、前に進むことはできないし、そこに価値を見出せなくなってしまいます。

答えのない世界で、それぞれ個人個人の価値観の違いもあるため、意見も食い違うことも多々あると思いますが、そこは、お互いの価値観を認め合い、正しいと信じる道を歩んでいきましょう。

昔を思い出し、郷愁に浸ることは結構なことですが、もうすでに終わったこと。昔の恋人は忘れることです。そして、新しい未来に向かって突き進むことです。



   ≪ 性格と投資 ≫
2019/06/28(Fri)

私は毎日寝るのが夜中の3時過ぎぐらいです。システム開発もしていますが、考え事や勉強もしています。心理学や歴史、経済、思想、文化、世界情勢など多岐にわたります。ひとりでいる静かな時間が好きなのです。これらが長らく習慣となってしまいました。この無理は、どこかでそのツケが回ってくると思いますが、老骨に鞭打って気力と気合で頑張っています。

ある人からは、「そんなに無理すると身体を壊すよ。もう歳なんだからいい加減にしたら」などと何度も言われました。心配してのことと思いますが、私がイライラしながら仕事をしている時にしつこく言われるものだから、つい私も「これは私の美学なのだからほっといてくれ」と言ってしまいました。

そしたら「バカじゃないの」とあきれていました。そんなこんなの毎日でしたが、ほとんど外出もせず、パソコンに張り付いて動かないため、もともとメタボであったのが、さらに大メタボとなってしまいました。何とかしなくては・・・。

そうこうしているうちに、株式市場も低迷し頭を抱えている投資家も多いと思います。ヘッジ比率(ポジション比率)に従って売買すればそう慌てることはないと考えますがいかがでしょうか・・・。

株式投資の世界では、その値動きが延々と継続されているため、決済や損切りした後でもその銘柄のその後を見ることができます。そのため「あの時決済しておけば、あの時損切りしておけば、あの時こうしておけば・・・」と後悔だらけです。ある意味では、投資の世界は後悔の連続であるとも言えます。

一般的には、後悔は反省と学習効果が働き、その積み上げにより正しい方向へ向かうものと考えられていますが、投資の世界に限っては、その効果も薄いように感じられます。何なんでしょうかね。

私は今まで多くの投資家とお会いしてきましたが、そこでつくづく感じることは、私を含めて、「投資の成果は、投資家の性格に回帰する」ということです。前述の「後悔」についても、いつまでもその後悔を引きずる人もいれば、あっさり忘れてしまう人もいます。

いつまでも引きずるのも、あっさり忘れるのもどうかと思いますが、これらはやはり、個人個人の性格に起因するものです。「性格と投資」は、非常に密接に関係していると私は考えています。「勝ち組、負け組」もこのあたりからきているのではないでしょうか。

たしかに、投資家を見ていると、いつも負けている人はいつも負けているようですし、勝っている人はいつも勝っているような気がします。これらは、投資技術云々という問題ではないようにも思えます。

では、性格に起因せず、投資の世界で勝ち組に入ることはできないものでしょうか。これらは何によって答えを見出せばよいのでしょうか。投資の世界は、本能が前面に出る世界でもありますので、本来、本人の持っている性格的なものを抑えて、投資の世界で勝ちに行くには・・・。

これらは難しいテーマですが、性格を抑える→感情を出さない→事務的→機械的→・・・、この先は皆さんはすでにご存知であると思いますが、今のところ私の答えは、このあたりにあります。しかし、正しい答えのない世界で悩みは続きます。

答えのない世界に答えを求めて、さまよい歩く、くたびれたメタボ中年より。



   ≪ 投資家心理とシステム ≫
2019/06/21(Fri)

2019/06/15 のコメントです。

最近の株式市場は、安値圏でのもちあい状況にあり方向感のない展開となっています。これらに伴い、投資家の心理状態もあまり芳しくないようだ。

私の分析システムには「相場観測(当ホームページにも掲載)」の指標が搭載されていますが、これらの指標で現在の相場状況はある程度把握できますが、それより、もっと明確に分かる方法があります。

それは問い合わせの数とその内容です。その特徴は、現在のような安値もちあい状況であれば「これから相場はどうなりますか」「持株は持続していても良いだろうか」など、どちらかと言うと後ろ向きな投資家の不安な心理状態が読み取れます。

相場の上昇初期においても同じような質問がありますが、声はやや明るく、どちらかというとやや前向きの不安な心理状態となっているようです。これらは、昔も今も変わっていません。

投資家は、いつも不安の中にいます。では、相場の天井や大底ではどのような状況になるかと言いますと、天井圏では、ほとんど相場の行方などの質問はありません。分析システムの問い合わせが多くなります。成績が良くなるため、投資家はウキウキ、イケイケ状態になり、誰にも相談する必要もなくなります。

大底ではどうかと言うと、これまた、ほとんど問い合わせはありません。ダンマリを決め込んで冬眠に入ります。誰かに相談する気力もなくなります。分析システムの問い合わせも少なくなります。

天井や大底の期間はあまり長くないため、問い合わせのない期間は少ないのですが、その他の相場展開では、やはり、あれこれと質問がきます。若い人はメールで、年配者は電話できます。「損切りしなければいけないのは分かっているのだが・・」など。20年前と何一つ変わっていない。

私のところは「よろず相談所」ではないのですが、投資家の心理状態はよく理解していますので、できるだけ丁寧に、時には厳しく答えているつもりです。かつて、私が辿ってきた道でもありますので・・・。

相場の変動の要因には、基礎要因であるファンダメンタルズ、需給関係、そして投資家心理などがあります。相場の急騰、急落では、投資家心理がオーバーヒートして、予想も付かないような状況を作り出すのです。このようなことから、私は、投資家心理について、非常に関心を持っています。

私のオリジナル指標である「目標値」や「抵抗線」などは、統計上から算出した指標ですが、これらを見ると、大多数の投資家の心理状態がわかります。持株がどの水準になったら利食いするか、また、どの水準で損切りするかが統計上にはっきりと出てきます。これらの指標は、だいぶ昔に開発した指標ですが、今でも機能するということは、投資家の心理は、いつも変わらないという証明でもあります。

このようなことから、私は、世の中が、どのように進化しても、どのように変わっても、変わらないのは投資家心理であると思っています。これは非常に重要な意味を持っています。

投資の世界は、技術論だけでは勝てないのです。前回も説明しましたように、同じ分析システムを利用しても「勝ち組」と「負け組」に分かれてしまいます。その理由として、投資キャリアの差もあると思いますが、そこには、多分に投資家特有の心理状態が働いているものです。

投資技術書を読んでみても、私は、投資家心理の解説なしに、技術論ばかりの内容の書籍は、あまり関心をもたない。「最大ドローダウンは50%になるときもあるが、最終的にはこんなに利益が上がりますよ」的な内容では、実践で投資家は耐えられない。著者は実践していない。

時代が変わっても、そこに、変わらない投資家心理があることを忘れてはいけない。分析システムも、投資家心理を考慮したシステムでなければ続かない。

プロのシステムエンジニアは、その作成において素晴らしい能力を発揮します。私も今まで、このようなプロの作成した分析システムを見てきたが、とても素晴らしい。そのようなシステムを見た私は、自分の能力のなさにがっかりしたものだった。

しかし、そのような分析システムは素晴らしいものの、内容を見てみると「あれもできます、これもできます」の内容が多い。投資家に対するアピール度は高い。しかしながら、問題は、製作者が株式投資の本質を理解していないということにある。

投資家が本当に求めるものは「投資家にあまり心理的な負担をかけず、長期間の運用に耐えられるシステムにある」のではないかと考えますが、いかがでしょうか。



   ≪ ネガティブな話ですが・・・ ≫
2019/06/14(Fri)

2019/06/07のコメントです

投資家であれば誰でも「株式投資で生活をしていきたい」と考えたことがあるでしょう。そのような大志を抱いて市場に参入してくる投資家も多いと思います。現在もそれらの目的で孤軍奮闘しているものと考えます。

しかし、その希望が失望に変わるのに時間を要しません。これから投資市場に参入しようと考えている方には申し訳ないのですが、「株式投資で生活をしていく」ということは、はっきり言って無理です。

私の周りを見ても、投資だけで生活している投資家はいません。中には、ひっそりと儲けていて、そのことは絶対に他人には話さないという人がいるかもしれませんが・・・。

私の知る限り、長いスパンで見れば99%の投資家は夢破れて退場していきます。投資の歴史は長く、江戸時代の米相場から始まったとも言われています。それなのに、一時はカリスマと呼ばれていた投資家も今はいない。

冒頭から非常にネガティブな解説となり、肩を落としている投資家もいるのではないでしょうか。しかし、そのような反面、私は、どのような仕事でも、やり方によっては生きる道はあると考えています。

なぜ、このような話をしたかと申しますと、これから投資市場に参入しようとしている方や投資初心者の考え方や、その心構えがまったくできていないというところにあります。

私から言えば「甘い」の一言です。投資の世界に、一般社会のような感覚で参入しようとしています。相場の世界は分からないので、やむを得ないところはあるのですが・・・。すでに投資キャリアの長い投資家であれば理解されていると思いますが、相場の世界は一般社会での常識や理屈は通らないところが多くあります。

教養があり、人付き合いの上手な人であれば出世も早いでしょうし、それなりの待遇や地位も得られるはずです。しかし、相場の世界はそうはいかない。まず、相場の世界は人付き合いがない。経済学を学んでも、やる気があっても、それなりの努力をしても勝てない。

であるから、当然ながら初心者が相場の世界に一般社会の常識や理論を持ち込んでも勝てることはない。「これから頑張って、投資の世界で生きていこう」と考えている投資家には怒られてしまいそうですが・・・。

投資家から「ぜひ、先生にお会いして、相場の話をお聞きしたい」との連絡がある。そのような時、「私は先生ではなく、個人投資家であり、私の顔を見ても儲かりませんよ」と、冗談交じりに返答する。

ある時、北海道から「ぜひお会いしたい」との連絡があった。何度も連絡があり、真剣そうなので会うことにした。お会いして3時間ほど会話をした。「今は、すでに仕事をやめ、株式投資で生活していこう」と考えているとの事。

家族を抱えているため、その話も真剣だった。私は「それになり準備をしているのですか」とたずねると「大丈夫です」と答えた。更に話を突っ込んで聞いてみると「投資金は150万円」と言う。私は絶句した。

相場の世界に夢を抱くのは大いに結構なことですが、あまりにも考えが甘すぎる。甘いというより勘違いに近い。私の歩んできた投資の世界には、なぜかしら、このような考えの人が多い。なぜなんだろうか・・・。

私は、これから投資を始めたいという人に相談を持ちかけられたときには、必ず、「やめなさい、その方が幸せに暮らせますよ」と言っている。本心でそう思っている。私自身も自分が選択した道ではあるといえ、その厳しさは身にしみている。

私は今でも、投資の世界に身をおいていますが、気持ちの上では毎日、崖の渕を歩いているという心境です。投資家には「明日の保障は何もない」という心構えで投資活動を行っています。

若い世代の人たちは、今後、年金制度の破綻などが予想され、これからの社会は国には頼れないという考えを持っているそうです。そのためか、若いうちから老後の心配をしているということも聞いた。また、多くの団塊の世代のリタイヤにより、老後が心配だという話も聞いた。

そのような人たちは、国や社会に頼らず自分自身で何とかしようと考え、投資の世界に足を踏み入れる人達も多いようです。このような人達が安易に投資の世界に参入し、大切な資金をなくしてしまうことのないように、ここに警鐘しておきます。

何度も申し上げていますが、投資の世界は甘くはありません。一般社会の十倍、いや百倍の努力をしても投資で生活していこうということは難しいものです。相場の世界は、白か黒か、丁か半かの世界でもあり、一般社会で培ってきたものは、ほとんど役に立たず、今まで経験もしたことのない世界なのです。

かなり暗い話題となって、私のネガティブさの本領を発揮したところですが、しかし、上記で申し上げたように生きる道はあると思います。何が正しいか分からない、答えのない世界ではありますが、その方向性だけ間違っていなければ、いずれその目的は達成できるのではないかと考えるところです。

相場に限らず、何事にも困難はつきものです。その方向性や目標を見失わなければ、その困難は体験という大きな財産となり、そのバランスは必ず取れるものです。

「成功しないのは、成功するまでやらないからである」



   ≪ システム開発とは・・・ ≫
2019/06/07(Fri)

2019/05/31 のコメントです。

私は現在、少々悩んでおります。それは、投資の世界は、売りと買いしかないわけなので、分析システムもシンブルでよいのではないか。しかし、投資家は、それぞれ投資に対する考え方が異なるので、これらにも対応できるよう多くの分析指標を装備した方が良いのかなど。

私自身にも体験があるのですが、投資家は収益を上げる目的で市場に参入するわけですが「その目的が達成できればどのような投資手法でもかまわない」と考えがちですが、実際にはそのようにはならないようです。

たとえば、売りと買いの指示しかないシステムでは、そこに投資家の考えを挟む余地はまったくありません。そのためか、実際にこのような完全システム売買での運用はなぜかつまらない。

投資家の個人差もあると思いますが、投資においては自分の考えによる判断や、あれこれと検討、検証することが楽しいという投資家も多いようです。このように、その目的は同じであっても、その手段は異なります。

このように異なる投資家向けに分析システムを提供する立場では、そのシステム構築にも悩む。多くの投資家からアンケートなどを取って、それらを参考にシステムを作り上げるという方法もあるのですが・・・。

以前の話ですが、あるシステムエンジニアが株式分析システムを作り上げた。そのエンジニアは親切なのか、ユーザーの希望を取り入れ次々と分析指標を追加し、バージョンアップしていった。結果、その分析指標は数十種類となった。

結局、これらの分析システムは誰も使いきれなくなってしまった。どの指標をどのように組み合わせて運用すれば良いのか開発者も分からなくなってしまったようだ。

選択肢の多いのは大いに結構なことですが、あまり多すぎるとどの指標をどのように利用してよいのか迷ってしまう。現在の情報化社会と同じように、ネットなどで株式情報を検索すると洪水のようにあふれ出してくる。どれが正しく、どれが間違いであるかも分からなくなってしまう。

このように迷いながらもシステム開発を行っているわけですが、最近は、重要な指標のみで、でききるだけシンプルな構成で良いのではないかと考えています。しかし、当研究所のシステムをご利用いただいている投資家の皆さんのご意見を無視しているわけではありません。

システム開発というのは孤独であり、ひとりで黙々とパソコンに向かって作業しているわけです。開発がスムーズにいけば時間を忘れて徹夜作業。行き詰れば、何日もキーボードを打たない日もあります。あまり人間的な仕事とは思えませんが。



   ≪ 責任を感じずにはいられない ≫
2019/05/31(Fri)

2019/05/24 のコメントです。

市場の一寸先は分からない。多少分かったとしても、それらにより持株の処理や新規の仕掛けなど、その対応まではなかなか判断が付かない。であるから、投資家は、常に迷いや悩みから逃れられない。

このような迷いや悩みから開放されたいとの一心から、システム売買ならこれらを解消できるのではないかと考え、システム売買に参入する。しかし、安易な気持ちでシステム売買に参入しても、すべてが解消するわけではない。

システム売買において、大きなトレンドが発生すると含み益が増大する。「これはいける」と思ったものの、相場が反転し、含み益が見る見るうちに減少の一途を辿る。「含み益」は、利益確定しない限り「幻想」に過ぎず、ぬか喜びであることは知りつつも・・・。

投資家は、含み益が最大のときのことはしっかりと覚えています。そして「あの時処分していればなあ」となる。しかし、システム売買はそれを許さない。そこで投資家は悩む。システム売買では「迷いや悩みが解消できると思ったのになあ」と。

お金儲けはそんなに甘くはありませんよ。裁量売買でもシステム売買でも大なり小なり迷いや悩みはあるものです。楽して儲かることなどないことは誰でも知っているものの・・・。

しかし、システム売買においては、投資家の個人差はあるものの、ある程度の期間を辛抱して運用していくと、あまり迷いや悩みを感じずに運用ができるようになるものです。このような状況になるまでの間には、システム売買に挑戦した多くの投資家が脱落していくのも事実です。

実際に、当研究所のシステム売買で億単位の運用を行っている会員の方が何人かいらっしゃいます。たしかに、一時は退会したり再入会したりしたものの最終的には、当研究所の分析システムに落ち着いたようです。

その中の一人からお話を聞いたことがあります。その投資家は「とにかく株式運用で生活していきたい」との信念から、あらゆる売買手法にトライしたそうです。しかし、どのようなシステムでも一時的に利益は上がるものの継続性がないとのこと。

また、他社のシステムでは「マネー・マネージメント」が一切ないため、投資金をどのように配分してよいのか分からず、あるとき調子がよいので全資金を投入したが、相場急変で大損してしまったという。SPS研究所のシステム売買は、ヘッジが入っており、常に全資金を投入してもあまり心配がない。株式投資で生活をしようと考えている私にとっては非常にマッチしたシステムであると話してくれました。

私としても、当研究所の分析システムを採用いただき、多くの投資金を投入し運用される投資家に対して責任を感じずにいられません。そのためにも、皆様のご期待に添えるようなシステム開発にまい進しなければなりません。



   ≪ 今後の課題ですが・・・ ≫
2019/05/24(Fri)

2019/05/18 のコメントです。

最近は、米中貿易問題で市場も揺さぶられている状況にあります。全体では安値より上昇傾向にはあるものの、直近ではこれらの問題で下降傾向であり方向感の定まらないところです。このような相場展開では、成績も上がらないし、強気派も弱気派も思い悩むところではないでしょうか。

このような相場展開では、短期売買に分があるようです。しかしながら、これらも結果論でしかないわけです。今後の展開は短期に上げ下げするということが分かっていれば短期売買にシフトすることも可能です。しかし、後講釈はできても実践では不可能です。

テクニカル分析において、短期用で売買するか長期用で売買するかということは非常に重要なことであり、これらにより分析期間を設定することはシステム構築上、大きな課題となります。

一般的に、短期売買では勝率は下がります。反対に長期売買では勝率は上がります。なぜなら、短期売買では「だまし」が多く発生して勝率を下げることになります。長期売買では、そのスパンが長いため、多少の「だまし」の部分はスルーしていきますので勝率は上がってきます。

投資においては、勝率を云々することはナンセンスであり、勝率を気にするのは初心者だけということになります。要は、投資においては、そのパフォーマンスを競うわけですから、最終的には投資利回りについて考えるべきです。

通常では、長期売買の方がそのパフォーマンス高くなるものの、短期売買が良いのか、長期売買が良いのかという問題は、投資家の好みなどもあり、一概に「どちらが」ということは言えないものです。

本来、短期売買と長期売買の良し悪しは、投資家の判断で行うものではなく、正しくは「相場の展開しだい」と言うことになります。短期に上げ下げする相場では、短期売買が向いていますし、大きなトレンドが発生する相場では、長期売買が向いています。しかし、今後の相場展開など分からないことです。

大きな上昇トレンド形勢の中で、長期売買で運用し、それなりの評価益も順調に増大し続けていたものの、突然のサプライズで相場が急落したとします。このような状況では、当然ながら長期売買においては、その評価益も急減します。

そのような状況に追い込まれた場合、投資家はどのような判断をするべきでしょうか。慌てて持株をすべて処分するのでしょうか。それとも辛抱強くシステムなどの指示に従うのでしょうか。

相場が急落となったとしても、その後の展開など誰にも分からないことです。慌てて持株をすべて処分したものの、その後相場が急回復したら失敗したとなるでしょう。辛抱強くシステムなどの指示に従ったものの、相場は更に下落し評価益も底を付いてしまったとなるかも知れません。

一般に、テクニカル分析では、その多くの手法を「平均値」的な分析を採用しています。この「平均値」的な分析では、相場の急展開には付いて行けず、その判定は遅くなるのが通常です。特に、長期売買においては、それらが顕著に現れます。そのため、短期に乱高下するような相場展開では、その判定も逆になってしまいます。

これらはテクニカル分析の根本的な問題であり、避けて通れないところでしょう。では、これらの問題をどのように解決していけばよいのでしょうか。これらについては、私自身の今後の大きな課題でもあります。

ひとつの考え方として、ヘッジ比率などの指示が買い一辺倒となり、これらに伴い買いポジションを多く積み上げていた状態では、収益も高まるものの、その裏には大きなリスクが存在することになります。

このようなリスクをどのように消化していくかということも考えておかなければなりません。基本的には、投資家の判断を排除して、システムなどの指示に従った売買をお奨めするわけですが、たとえば、買いポジションが95%などとなった場合などには、何らかの対応をすることも考えられます。

たとえば、日経先物(日経mini)などに売りつなぎを入れておくなど。しかし、これらも持株のボラティリティなどを計算し、適切な資金量で日経先物に売り繋ぐという手法をとらなければなりません。機関投資家などは、これらの手法でリスクヘッジをしているようですが、これらも個人投資家においては難しい判断となります。

もうひとつの考えとして、相場急落などでは長期売買より短期売買の方がその対応が早くなります。これらを利用した方法として、長期売買と短期売買を併用して運用するということも良いのではと考えています。利回りはともかく、長期売買と短期売買を併用して運用することにより、過大なリスクを軽減する作用が働くと考えます。

このような考えから、直近の相場変動にも敏感に反応しながらも長期的な運用が可能となるようなオールマイティなシステム開発が望まれるところです。私は、これらを念頭に入れながら、今後もシステム開発にまい進する考えでいます。



   ≪ 人間の器 ≫
2019/05/18(Sat)

2019/05/11 のコメントです。

ゴールデンウィークは株式市場もお休みとなりました。日頃、相場の変動に一喜一憂している投資家の皆さんも、ゴールデンウィーク中は相場からはなれて解放された気分になったのではないでしょうか。大いにリフレッシュできたでしょうか。

さて、今回は「お金」にまつわる話をしてみたいと思います。我々は収益を得ようと投資活動をしています。投資の究極は投資利回りであり、投資金を投じることにより、その見返りとして何がしかの配当や利益を得ることにあります。

つまり、お金を投じてお金を得るものです。投資家は、その見返りをできるだけ多く得ようと日々努力しているものです。これらの行為もある意味では経済活動ではあるかと思いますが、そこに何かを忘れていることはないでしょうか。

私自身も投資家の皆さんと同様に、いかに効率よくそのパフォーマンスを向上させるかに苦心しています。投資で収益を上げようとすることは、投資家の共通の意識であることは間違いありません。

そこで、もし、投資において収益を上げた場合、その後のことはどのように考えているのでしょうか。多くの投資家は、その収益を再投資して、さらに多くの収益を上げようとするのではないでしょうか。これらも投資家共通の意識であると思いますが・・・。

一般に、投資で収益を上げている投資家は3%程度と言われていますので、さらに多くの収益を上げた場合などと仮定してもあまり意味がないかもしれません。しかし、投資経験を積んでいくことにより、少しずつでも収益の積み上げがあった場合、その先にあるものは何でしょうか。

私は「お金を稼ぐことはひとつの手段でしかない」と考えています。お金を儲けることは目標ではなく、目的のための手段であるということです。たとえ、投資で多くの利益を得ても、そのお金も有効に使わなければあまり意味のないものとなります。預金残高を見てニコニコしている人もいるようですが・・・。

投資の目的やその利益の使い道はそれぞれであると思います。利益を得て、それらにより各自の価値観に基づいて、豊かな生活を送るということが本来の目的であるような気がしますが、いかがでしょうか。ただお金を増やすことだけを考えているのでは、ちょっと寂しいような気もするのですが・・・。

では本題に入りましょう。
投資には投資金が必要になってきます。その投資金の源泉は、各自各様であると思いますが、その多くは自らが働いて得た資金であると考えられます。団塊の世代が、老後のためにと、その退職金で投資を始めようとする資金も自らが働いた虎の子の資金であると思います。

自らが汗を流して得た資金であるから、その投資にも慎重になります。元金を減らさず、いかに収益を上げようかと真剣に努力するものです。自ら稼いだお金であるからこそ価値があるのです。

若い投資家であれば当然ながらその投資金も少ないでしょう。若いがゆえに投資の世界に夢を抱いて大きく儲けようとするものです。それらの現象が如実に現れているのが、ブームになっている仮想通貨やFXです。仮想通貨やFXは、少ない資金での運用が可能であり、レバレッジも非常に高く、うまくいけば大儲けもできます。そこが仮想通貨やFXの魅力のひとつでもありますが・・・。

若い投資家であれば、何度か失敗しても再起は容易です。取り返しはつくものです。しかし、すでにリタイヤした投資家はそうはいきません。苦楽を体験し、長く人生を重ねた人であれば、お金の重みも理解しているし、若者とは経験の差もあり、あまり無茶はしないものです。

人間は、額に汗して稼ぐ過程において、その金額に応じて人間としての器(うつわ)が備わっていくものです。苦労して貯めたお金は、早々に無駄遣いはしないものです。苦労して貯めたというプロセスを自分自身で体験しているからです。そして、そのお金の価値を理解しているからです。

一般社会からは、投資で得たお金は不労所得のように、楽して儲けたなどと思われているようです。私が投資家であるから言い訳するわけではありませんが、そのような見解は完全に間違っていると思います。投資家であれば理解されると思いますが、投資の世界で稼ぐということは、一般社会で稼ぐより何倍も大変なことなのです。

これらを踏まえて・・・。投資の世界では大きく儲けることもあり、時には大きく負けることもあります。人間の心理として、大きく儲けるともっと儲けようとする心理が働きます。また、大きく損をすると、その損を取り返そうとする心理が働きます。これらは、人間として不変の深層真理でもあるのです。

もし、大きく儲けた場合「もう少し資金があればもっと儲かるのになあ」と考えます。そして、どこからか資金調達を考えます。一方、大きく負けてしまった場合、何とか損を取り戻そうとするものの資金がありません。そこで「資金があれば、この損を取り戻せるのになあ」と考えます。そして、どこからか資金調達を考えます。

大きく儲けても、大きく損をしても次に考えることは「資金調達」です。もちろん、すべての投資家がこのように考えるわけではないと思いますが、ある意味では、投資家の心理でもあると思います。

もし、個人投資家が「資金調達」ということを頭に浮かべたら、それは破局への始まりと考えて間違いありません。取り返しがつかなくなる場合もあります。その理由は、すでにお分かりであると思いますが・・・。

その理由は「人間には自分の力で稼いだお金以上は、そのお金を運用するだけの器が備わっていない」と言うことです。このことは非常に重要な問題ですので、よく理解しておいてください。

上記の若者の仮想通貨やFX投資の例においても、レバレッジを高くするということは、ある意味では、自分の器量以上の運用をしているということにはならないだろうか。ブームの影で多くの投資家が破綻しているということはあまり知られていない。

これらの例は「自分の器以上のお金は運用できない」ということを証明したものです。私の体験の中で、投資の世界でもこのような例をいやというほど見せ付けられてきました。投資家の皆さんもこれらを他山の石として学んでほしい。

お金というものは、それを稼ぐプロセスにおいて、それらに応じて人間を成長させるものです。それは必ずバランスのとれたものとなるのです。つまり、現在の自分の姿は、今まで自分が歩んできた過程の結果の姿であり、現在の自己資金は、自分自身の現在の器を証明するものなのです。

投資家は、自分の器(器量)の範囲内で投資活動を行うべきであると・・・。



   ≪ 投資手法の根拠 ≫
2019/05/11(Sat)

2019/05/03 のコメントです。

個人投資家向けに「株式投資でどのくらいの利益を上げたいか」というアンケートがあった。その結果も記載されていた。そこには「個人投資家の期待リターンは、年収程度」と記載されていました。

これらについて、皆さんどのように感じられたでしょうか。「もっともだ」「難しいのでは」「少なすぎる」など、いろいろな意見があると思います。感想は感想として、株式投資では、実際にはどのくらいのリターンが望めるのでしょうか。

ある資料によりますと、まず、配当についは、前期基準の配当利回りは2.04%となっています。そして、期待収益ですが、これらはあくまでも過去の数値です。当然ながら、これらの数値は平均値であり、場合によってはマイナス10%の年もあるだろうし、プラス10%の年もあるはずです。

ここで、もし、給与の年収が500万円であった場合、株式投資で、それと同等の収益を上げようとするにはどのくらいの投資金が必要となってくるのでしょうか。年率6%であれば、投資金は8000万円以上必要となってきます。個人投資家で株式投資の投資資金が8000万円以上で運用している投資家がどれだけいるのでしょうか。

ここでまたアンケートの結果ですが「個人投資家の平均的な投資資金は200万円から500万円程度」とされています。これらの結果から、期待と現実とのカイリがとんでもなく大きいとしか言わざるを得ません。これらから、個人投資家はいかに株式投資に夢を抱いているかがわかります。しかし、その反面、現実離れした思いであるとも言えます。

これらの問題に異論を唱える投資家もいます。「投資利回りが年率6%と言うのは平均値であって、技術を駆使すればもう少し高い利回りが確保できるのではないか」と。まさにその通りです。高度な投資テクニックを駆使し運用すれば、平均値以上の利回りが期待できるはずです。

私を含め多くの個人投資家は、高度な投資テクニック駆使し市場の平均利回りを上回るパフォーマンスを上げようと日々努力しているのです。もし、年率25%であれば、期待収益の500万円を上げるには、投資金は2000万円でOKです。このあたりであれば現実味がでてきます。

ただ、この期待値である年率25%も、一過性であれば可能な時期もあるのですが、相場には山あり谷ありで、長期間にわたりこれらのパフォーマンスを上げることは非常に困難となります。しかし、努力如何では・・・。

そこで、我々個人投資家に課せられた課題は、高度な投資テクニックよる実践にあるのではないでしょうか。しかし、この「高度な投資テクニック」以前の投資家も多いのも事実です。投資金が500万円であるのに係わらず、損切りもできないのに、年間500万円の利益を上げようとする無謀な考えの投資家もいます。冷静になって考えれば分かることなんですがねえ・・・。

勘違いはともかく、投資の世界では「金融理論を学べば必ず儲かると思う人」と、「金融理論など役に立たないと思う人」がいます。これらについては、私が常々申し上げています「投資の世界には正しい答えはない」ということであり、どちらが正しく、どちらが間違っているとは言えません。

強いて言えば「理論が伴った実践」にあると私は考えています。理論ばかりで頭でっかちなってもいけませんし、理論もなく感覚的な売買でもいけません。理論と実践が車の両輪のようにかみ合った状態での運用がベストではないかと考えています。

高度な投資テクニックの追求において、多くのテクニカル分析派の投資家は、いろいろなテクニカル分析指標を駆使して運用されているものと思います。そこで、現在採用しているテクニカル分析指標の根拠は何だろうと考えたことがあるでしょうか。何も考えず無条件で利用していないだろうか。

私が最初に覚えたテクニカル分析指標にサイコロジカルラインがあります。サイコロジカルとは「心理的な」という意味であり、投資家心理は、株価の上昇が続けば、ますます強気に傾き、逆に株価の下落が続けば弱気に傾きがちである。

このような考え方から直近12日間の中で終値が前日比プラスの日数を数え、12日間のうちプラスが何日あったが、その比率を求める。前日比変わらずの場合は、前日プラスであれば、その日はプラス、前日マイナスであれば、その日はマイナスとして数える。サイコロジカルラインの考え方に上昇幅・下落幅を導入したのがRSIである。

これらのサイコロジカルラインは、投資家の強気と弱気の心理を捉えた指数であり、市場は投資家の心理状態を良く表したものであり、ある意味では理論的である。しかし、私が問題にするのは、その点ではなく分析期間が12日間というところです。

なぜ12日間なのだろうか。13日間では、あるいは20日間ではいけないのだろうか。根拠が希薄であれば、その結果もあいまいになってしまう。何事にも原因・結果の法則がはたらく。

「あなたの分析手法に理論(根拠)があるのか」とよく尋ねられる。私は、それらの質問には次のように答えています。「私は特に金融理論を学んだわけではないが、その根拠(原因)には、徹底したバックテストにある。これらは金融学ではないかもしれないが、膨大なバックテストの結果は、ある意味では統計学(理論)ではないでしょうか。私は、うまく行かないときも、これらを心のよりどころとして、そして、その統計を信じて日々運用を続けています。そのためか、今でも現役でいられます」と答えています。

私は統計学も理論であると考えています。根拠なき運用では、いずれ破綻します。ここで、投資家の皆さんも、現在運用されている投資手法の根拠について、もう一度考えてみてはいかがでしょうか。



   ≪ 大いなる中高年チャレンジャー ≫
2019/05/03(Fri)

2019/04/26 のコメントです。

春だというのに寒かったり暑かったりで、おかしな春の陽気です。新芽も顔を出してよいのか迷ってしまうところでしょう。しかし、株式市場は、ゆるやかな上昇トレンドを形成し順調に推移しています。

今週から10連休になりますので、手持ちはすべて処分しました。日本は10日の休みですが、海外の市場は開いていますので、その間に何があるか分かりませんので・・・。証券会社も注意喚起しているようです。

私は、苦手とする執筆活動が終わり、ほっとしているところです。当コメント欄を毎週書いていることもあってか、原稿書きは以前より少しは楽になったものの、苦手なものはいつになっても苦手であることには違いありません。

さて、次に取り掛かろうとしていることは、やはり分析システムの構築です。さらなるレベルアップをしたいと考えていたことです。これらに伴い、少しずつではありましたが、その準備をしていました。

すでに、これらのシステムにおけるバックテストは完了し、あとは運用システムのプログラム作成のみとなっています。プログラム作成は、時間と気力の戦いであり、大変な作業でもあります。

「システム開発がそんなに大変なら外部に発注したら」などと言う友人もおりますが、そうはいかないのです。一般的なシステム開発ならいざ知らず、分析システムは、そこに極秘のノウハウが組み込まれているわけですから、簡単に外部発注などとはいかないのです。

パフォーマンスにつきましては、以前に増して膨大なバックテストを行って参りましたので、それなりの結果を得ました。検証でのテクニカル分析手法は1指標(オリジナル)のみで、サブ指標がもうひとつあるだけです。非常にシンプルです。

売買は寄付きのみの売り買いのどてん売買であり、場中での売買は一切しません。場中では損切りのみです。分析指標はひとつ(+α)であり、寄付きのみの売買ですので運用はいたって簡単です。無駄なものはすべてそぎ落としました。シンプル・イズ・ベストという考えの下に構築しました。

これらの開発に対して問題がないわけではありません。上記でも申し上げましたように、プログラム作成には、多くの時間と気力と体力、さらに忍耐の継続が必要となってきます。はたして、それらに私自身が耐えられるかということです。

よく以前から言われていたことですが「あなたのシステムは使い勝手も悪いし、見栄えも悪い、素人が作っているようなシステムだよ」と陰口をたたかれていました。実際に、私はシステム開発やプログラム作成は独学であるし、プロが作成したようにはいかないのは十分承知しています。

そこで私の独り言ですが「いくら使い勝手が良くても、いくら見栄えが良くできていても、儲からないシステムでは何にもならないんじゃないの・・・」と。

実際、私の年齢(?)で、システム開発を行っている人は皆無に近い状況です。しかし、そこは変わり者と言われる私としては、大いなる夢と野望を持って、中高年チャレンジャーとして、投資家の皆様のため、私自身のために頑張りたいところです。



   ≪ リスクと売買ルールと・・・ ≫
2019/04/26(Fri)

2019/04/19 のコメントです。

投資とは、そこに発生するリスクを受け止めながらも、将来に対して利益という見返りを求めるものです。投資家は、リスクを抑えながら、いかに多くのリターンを上げようかと日々努力し、投資活動を行っています。

こうした投資活動の中で、投資家を一番悩ますものはやはりリスクです。投資にはリスクがつきものであることは理解しつつも、その対策に頭を痛めているのが現状ではないでしょうか。

このリスクは、投資家を大いに悩ませ不安に陥れます。これらの悩みや不安は、常に投資家に影のように付きまとい投資判断を狂わせるという結果になります。

投資とは「長期間にわたり継続して運用する」ものであり、その過程において収益が積み上がってくるものです。しかし、その継続性を絶たれるのもリスクです。

リスクとは、その投資判断を狂わせ、投資の継続性が絶たれてしまう大きな壁となって投資家の前に立ちはだかっています。投資家は、このリスクという問題から逃げることはできません。

これからも投資活動を続けていこうと考えるならば、このリスクという問題を正面から受け止め、これらと対峙して解決していかなければなりません。

また、投資家の悩みや不安を解消する手段として、売買ルールの明確化があります。正しく構築された売買ルールは、投資の継続性という点からみても非常に有効であると思います。

投資活動においては常に決断を迫られます。これらの銘柄は投資対象として適性だろうか、また、持ち株を決済するべきか、それとも持続するべきかなど決断の連続です。

投資家であれば誰でも体験されていると思いますが、これらの決断も投資の成果により大きく左右されるものです。成績が良ければ強気になり、成績が悪ければ弱気となって、そこに投資の一貫性は見られません。

投資においては、そこに損益が発生するため投資家の感情が大きく揺さぶられるものです。しかし、投資においては、そこに感情移入せず淡々と事務処理をするがごとく処理していくものであると考えます。そのためには、明確な売買ルールの構築が不可欠となってきます。

効率的な売買ルールの構築は容易なことではないのですが、努力を惜しまず継続することによって、その成果は確実に自分のものとなってくるはずです。

明確な売買ルールにより、投資家の裁量的な判断を排除し、そして、運用における精神的な負担を軽減することによって継続的な運用が可能となります。そして、継続的な運用が収益の積み上げとなってきます。明確な売買ルールによる売買は、システム売買と呼ばれ、今後の投資手法の主流になると思われます。

投資家は、これからも長い投資活動を継続していくものと考えます。そのためには、そこに投資家自身の明確な投資方針や投資哲学が存在しなければなりません。確固たる投資手法の確立により継続的な運用が可能となって、初めて投資家本来の目的が達成できるものではないでしょうか。

上記の内容につきましては、当欄でも何度もくどいほど解説してまいりました。なぜなら、現在においても、これらの考え方は何ひとつ変わっていないからです。当研究所の投資方針は、一貫して投資におけるリスクの回避策、そして売買ルールの明確化(システム化)にあります。

今までには、歴史的な相場の最安値や大暴落、そして大底からの上昇のなど、さまざまな相場の局面においても、その投資方針の軸はブレることなく解説してまいりました。また、テクニカル分析を中心にしたトレンドフォローの手法、分散投資などについても、その投資方針を変更することなく一貫した姿勢を貫いてきました。

「投資の世界には正しい答えはない」と言われていますが、ある程度正しいと考えられる方向性は必要となってくるはずです。私は、今まで多くの投資指南書を読み、また、誰にも負けないくらいのシミュレーションを行ってきました。

これらの体験から、やはり、投資の世界においては、リスクコントロール、売買ルールの明確化、トレンドフォロー手法、分散投資は、投資における必須アイテムではないかと改めて感じる今日この頃です。



   ≪ 個人でもできる裁定取引 ≫
2019/04/19(Fri)

2019/04/13 のコメントです

一般的に、裁定取引は機関投資家や大手の金融機関が行うものであるという認識があります。たしかに、裁定取引は、日経 225先物を売って同時に日経平均の採用銘柄を買い付けして運用しますので、それらの資金量からしても個人投資家が参入できるものではありません。

<裁定取引の定義>
裁定取引とは、広義には「2つの資産について価格差のある場合」に着目、「割高な一方を売り、割安な他方を買う」ことにより利ざやを取る投資行動をいいます。

しかし、これらの裁定取引の有利性を利用して、個人投資家においてもこれらに類似した取引はできないものでしょうか。裁定取引の理論的優位性に着目し、個人投資家でも運用可能な裁定取引について考えてみましょう。

現在、個人投資家向けに「日経 225mini」が利用できますので、これらを利用した裁定取引について考えてみましょう。

「日経 225mini」とは、
日経 225miniは、日経平均株価(日経 225)を対象にした株価指数先物取引で、将来の特定の日に日経平均株価(日経 225)の100倍を現時点で取り決めた値段(約定値段)で売買することを約束する取引です。

株式投資のように売買代金を支払うのではなく、証拠金と呼ばれる担保を差し入れることで取引ができるので、少ない資金で比較的大きな取引ができるという特徴があります。また、取引対象が日々のニュースで伝えられる日経平均株価(日経 225)ですので、初めての投資家でも親しみやすく参加できます。

「日経 225mini」の特徴は、
・日経 225miniは従来の日経 225先物取引のミニサイズとなる商品です。
・日経 225先物取引のメリットはそのままで、少ない資金から取引ができます。
・信用取引のように「金利」や「貸株料」が不要です。
・売りからもスタートできる。
・倒産リスクがない。

以上のような特徴があり、これらの活用方法によって個人投資家にも大きなメリットを享受することができます。

個人でできる裁定取引とは、
基本的には、割高銘柄を売り(空売り)、割安銘柄を買い付けするという考え方です。そこで、個人でできる裁定取引は、割高とされる売り銘柄として、日経 225miniを採用します。

日経 225先物の理論価格は、現物価格より満期までの金利の分だけ割高となっているため、基本的に、日経 225miniを割高銘柄として採用します。複数の割高銘柄をパッケージにして空売りし、日経 225miniを買いにまわすようなことはしません。日経 225miniは、常に売り銘柄とします。

一方、割安とする買い付け銘柄として、日経 225採用銘柄の中から資金量にあわせて、現物株をパッケージにして買い付けます。これらの間でサヤの裁定取引を行います。

裁定取引は、日経平均採用銘柄のすべてをパッケージにして売買しますが、個人でできる裁定取引では、日経平均採用銘柄の中から特に割安となっている銘柄を数銘柄選択し、これらをパッケージにして、先物とのサヤを取るという仕組みです。

そこで、割安株として採用する銘柄の選択となりますが、これらは、やはり日経平均採用銘柄( 223銘柄)の中から選択しますので、その選択もある程度容易ではないかと思います。

これらの割安株を選択する方法として、ある銘柄の1年前の株価と現在の株価を比較して算出します。たとえば、過去1年前の株価が500円で、現在の株価が600円であった場合、現在の株価水準は、20%=(600-500)÷500×100となります。

これらの方法で、日経平均採用銘柄のすべてを計算し、割安な銘柄順にランク付けをします。割安な銘柄順にランク付けされた銘柄を投資家の資金量に合わせて複数銘柄を選択し、それらをパッケージにして日経 225miniとの裁定取引を行うわけです。

売買は、これらを一括で仕掛けて、サヤが縮小した時点で一括で決済します。裁定取引ですから、すべて一括売買です。非常に簡単な手法ですが、いくつかの注意点があります。

まず、パッケージにした数銘柄の買い銘柄においては、各銘柄の株価変動率(ボラティリティ)をある程度同じような変動幅の銘柄にすることや、日経 225miniとの相関性など。また、日経 225miniとパッケージにした銘柄との投資金の配分など、仕掛け前に検証しなければならない点はいくつかあります。

多くのメリットもあります。まず、基本的には裁定取引であるため、理論的裏付けがあること。安全性や安定性が高いこと。また、相場変動に対しヘッジをかけているため、相場に振り回されないこと。銘柄選択においても、限られた銘柄からの選択であるため、その作業も容易であること。情報や材料などを必要としないなど。

私は「投資とは、長期間にわたり継続して行うものである」と常々提唱しています。投資を継続するためには何が必要なのか、また、投資家の精神的な安定を図るにはどうすれば良いのかなど、投資家は、これからも続く投資活動に対し、これらの問題点と正面から対峙しなければなりません。

時代は日々進化しています。投資市場においても、当てもの的な旧態然とした手法から脱却し、あらゆる可能性を追求すべき時代となっているのではないでしょうか。

私は現在、これらの「個人でもできる裁定取引」についての著書を執筆中です。近々には出版される予定です。

詳しくは、拙著「ロング・ショート戦略、勝利の方程式」等を参考にしてください。



   ≪ くれぐれも、ルール厳守で・・・ ≫
2019/04/13(Sat)

2019/04/05 のコメントです。

ある経済関係の新聞社から取材を受けた。その取材内容は、個人投資家向けの損切りの方法と塩漬け銘柄の対処法についてであった。

新聞社のアンケート資料を見せられたが、それらはかなりのデータであり、現在の個人投資家の実態が如実に現れていた。その資料から、個人投資家がどのような銘柄を保有し、どの株価水準で仕掛けたかが伺い知れた。

それらの資料から直感的に感じたことは、多くの個人投資家が保有している銘柄は、メジャーな銘柄、つまり、日本を代表する大型銘柄であった。たとえば、みずほ銀行、トヨタ、NTT、日本航空、ソニーなどであった。

個人投資家が、これらの日本を代表する大型銘柄を保有することは、ごく自然のことであろう。投資ということであり、名の知れた有名ブランドの銘柄を保有し、今後の日本経済を信頼し長期保有と考えてのことでしょう。

これらの投資行為に対しては何らの問題はない。ある意味では、投資の正統派として賞賛されるべきであろう。しかし、これらの銘柄が塩漬けになっている。そこで、これらの銘柄を今後も持続するべきだろうか、それとも・・・、となってくる。

これらについて、私は次のように答えた。まず、これらの銘柄を保有しようとした目的が何であったかということです。そのひとつとして、資産株として、配当などを受けながら長期保有と考えていたのか、それとも、キャピタルゲイン狙いの保有なのか。

もし、資産株としての保有であれば、株価の上げ下げに一喜一憂せず、今後も持ち続けるべきであると。また、キャピタルゲイン狙いであれば、即処分するべきであると。そもそも、キャピタルゲイン狙いで保有したものの大きく評価損を出し、今さら売るに売れない状況であれば投資家失格である。

キャピタルゲイン狙いで保有したものの塩漬けになってしまい、どう対処したら良いのかなどの質問には、その答えはない。振り込め詐欺に遭ってしまってから、どうしたら良いのかと言うのと同じである。

また、多くの個人投資家が有名ブランド銘柄を保有する根拠として、「名前が知れているから」「つぶれる心配がないから」「安心だから」等の理由によるところが多い。しかし、これらは、投資で利益を上げるという前提であれば、その根拠が希薄ではないだろうか。

さらに、それらの銘柄を損切りできない理由として「その銘柄に入れ込み過ぎ」がある。有名ブランド銘柄だから将来有望であるという確信のもとに、多少の株価の下落にも耐えてきた。しかし、ここにきて株価は大きく下がり頭を抱えている。

有名ブランド銘柄だからといっても、いつまでもブランドでいられるはずはない。時代は刻々と変わっている。入れ込み過ぎれば、恋は盲目となるように「あばたもえくぼ」となる。

ある銘柄が大型増資があるからといって買い付けした。しかし、増資後は株価低迷となり、どうしたものかと質問があった。冷静に考えれば分かることであるが、増資をするということは発行株式数が増加することであり、これらは株価低迷の要因のひとつにもなる。その銘柄もブランド銘柄であった。

相場の世界は非情である。投資家が入れ込んだからといって、それに答えてくれるような世界ではない。投資家ももう少し割り切った考えで対応しなければならない。入れ込みすぎるから損切りができなくなる。

話は戻りますが、その担当記者は「損切りはどのようなルールで実践すれば良いのか」という質問が多くきていると言う。これらに対して、私に意見を求めてきた。

私は「その人たちは損切りの重要性を認識しているのでしょうか」と質問したら、ほとんどの投資家は「YES」と答えたと言う。そこで私は、冷たく「投資家が損切りの重要性を認識しながらも損切りができないのだから、それらは投資家自身の問題であって、その対処法はない。投資家本人が解決する問題である。」と答えた。

私もちょっと言い過ぎたかなどと反省しつつも、それが現実ではないだろうか。私は常々「投資の成果は、投資家の性格に回帰する」と述べています。「ここで損切りをするんですよ」と手取り足取り説明しても、それらを実行するのは、最終的には投資家自身なのです。結局、本人の問題となってしまうのです。

社会には法律というルールがある。ルール違反をすれば罰せられる。投資の世界にもルールがある。このルールを守らなければ「損」という罰を受けることになる。くれぐれも、ルール厳守で挑んでいただきたい。



   ≪ 与えられた環境の中で・・・ ≫
2019/04/05(Fri)

2019/03/29 のコメントです。

近年の世界経済は国境という経済的障壁が消滅し、世界全体がひとつの経済圏になりつつあります。これらにより1990年以降の世界経済は、IT革命の進展とともにマネーのグローバル化が進み、現在では世界各国への自由な投資が可能となってきました。時代の潮流からすれば当然であると思います。

特に新興国、とりわけ東南アジアなどは、今後高い経済成長が期待されます。これらの市場を総称してエマージング・マーケットと呼ばれています。新興国は、豊富な資源、安価な労働コストなどを背景に経済が活性化し成長を続けています。

このような背景から、新興国ファンドがブームになり、多くの証券会社や銀行は、これらのファンドの売り込みに躍起になっているようです。投資家が利用している証券会社からは、このようなセールス・メールマガジンが毎日送られてきます。

そのような中、会社を退職し老後に不安を抱いている団塊の世代は、将来のために何か利回りの良い投資先はないものかと捜し求めています。そこに、このような新興国ファンドなどのセールスがあると真剣に見入ってしまいます。

当然です。そこには何と「利回り6%」などと書いてあるのです。その利回りの高さに心が動かされます。そして、退職金をこの利回りで回せば老後は安心だななどと妙に納得してしまいます。

不動産業界のことわざに「目に届かないところの不動産は買うな」という格言があります。これは、あまり有利な条件であっても、目が届かず管理の行き届かない不動産は買うなという格言です。

これらの格言は、今ブームの新興国ファンドやその他のファンド購入においても同様なことが言えるのではないでしょうか。行ったこともない国、その国の政治情勢も理解せず、ただ、利回りが良いというだけで投資しても良いのでしょうか。為替リスクや税金など理解しているのだろうか。

もちろん、海外情勢に詳しく、それらのファンドの内容などを熟知しているのであれば、この限りではありませんが・・・。しかし、利回りが良いから、今ブームだからなどの雰囲気だけで決め込むのもいかがなものだろうか。

ある投資家が言った。これからの日本は経済成長は見込めない。デフレ状況にあり、不動産価格も低下している。今後は高齢化社会となり、福祉などへの負担が多くなるなどネガティブな内容を一気にまくしたてた。そして「これからの投資先は海外だね」と言って話が終わった。

この話は、何年か前の話ではあるが、確かに今まで日本経済を支えてきた団塊の世代も中高年となり第一線を退いた。これらから考えると、日本経済も人間の年齢にたとえると中高年の時代であろう。今後は日本経済も緩やかな下降線を辿っていくのだろうか。

上記の投資家は、足元(日本)での運用がうまく行かなくなったため、その打開策として海外投資を選んだ。その海外の投資先はベトナムであった。当時は「これからはベトナムだ」というブームが起こり、多くの投資家がベトナムに向かった。

以前にも解説しましたように、投資家は、現在利用している投資手法がうまく行かなくなると、また他の手法へと次々と渡り歩いていく。気持ちは分かるが・・・。

同様に、日本の金利が低いため高利回りな海外のファンドへ、日本での運用がうまく行かなくなると海外へ、今の投資手法がうまく行かないと他の手法へと、次々に変えていく。変えていくというより、逃げていくといった方が正しいかもしれない。

現在、日本経済は低迷状況にある。中小企業や商店も苦しんでいる。しかし、私は、どのような状況におかれても生きる道はあると考えています。嘆いていても何も始まらない。考えることです。そして行動することです。

投資の話に戻りますが、上記の投資家のように日本株での運用がうまく行かなくなると、「もう日本株はダメだ」と決め付けてしまう。足元の日本株の運用でもうまくいかなければ、どこに行ってもうまくいくはずがない。日本経済が低迷するのであれば、空売りという手法だってあるじゃないですか。

銀行にお金を預けても利息も付かないと嘆く。そこでセールスの「有利ですよ」と言う口車に乗せられて、利回りの高いファンドなどを購入してしまう。有利なのはセールスマンのほうではないのか・・・。利息が付かないのは、デフレだからです。デフレであるから利息は付かなくても、元金が目減りするような心配は必要ないのだが・・・。

投資の成績が芳しくないと嘆く。そして、相場が上昇しないからなどと相場のせいにする。投資家は、それ相当の努力はしてきたのだろうか。嘆き悲しむ前に、それ相当の勉強をしてきただろうか。

私が信条としている言葉がある。『与えられた環境の中で最大限の努力をする』



   ≪ 本質へのアプローチ ≫
2019/03/29(Fri)

2019/03/22 のコメントです。

今年に入って株式市場はやや上昇傾向ですが、その変動幅は小さくもちあい状況にあります。投資家にとって、もちあい相場は、やっかいな相場展開です。特に、当研究所のような順張り投資手法においては、成績もいまひとつと言ったところでしょうか。

当研究所の投資コンセプトはテクニカル分析であり、情報や材料といったものには一切頼ることのない投資方針であることは、すでにご存じてあると思います。

ある情報を得て相場上昇と判断したとしよう。とすれば、空売りはすべて手仕舞い、どてん買いに回るはずです。もし、それができたとしよう。しかし、問題はそれからです。

なぜなら、どてん買いに回った銘柄をどこで利食いするかの問題が発生するからです。日経平均がどこまで押し上がるかを考えなければなりません。実際に、これらの材料が市場にどれだけのインパクトを与えるかの判断は専門家でも難しいところです。

買った銘柄は、売らなければ損益が確定しません。的確に利食いができて、はじめて利益を上げることができるわけです。買いのタイミングを材料によって判断できたとしても、その材料によって利食いポジションを的確に判定することは困難を極めます。

よって、情報や材料での売買では、それらが市場に与える影響まで判断することは難しいということになります。また、情報などによる売買が空振りになることだってあります。結局、その確率は際限なく50%に近づくのではないでしょうか。

まず、テクニカル分析においては、市場の先行指数の作成は不可能であるということです。ウェブサイトなどでは、あたかも、これからの相場展開が分かるような分析指標の解説しているところもあるようですが、これらにおいても結果的には無理です。予測はできても当りません。

情報や材料を採用しないテクニカル分析は、突発的な株価変動には対応できないという弱点を十分に理解しておいてください。なぜなら、テクニカル分析は、過去のデータをよりどころに分析を行う統計学であり、「過去のデータから分析すると、現在は、こうなっています」と判定することが限界なのです。

統計学においても突発的な事象には対応できないものです。では「テクニカル分析は株式分析には利用できないのでは」という投資家の意見もあると思います。私は、テクニカル分析は、その統計学上から突発的な現象には対応できないと言っているのであって、それ以外では、体験上、非常に効率的に機能すると考えています。

テクニカル分析は、突発的な現象には対応しきれないものの、それ以外では効率的に機能しますので、理論的に構築されたテクニカル分析においては、長期的な視点から見ればトータル的にはプラスの収益を生むはずです。突発的な現象では「損切り」以外の対処はないでしょう。

信頼できる投資手法を持たない投資家であれば、一時的な収益の悪化が生じると、運用をストップするか、または別の投資手法へと鞍替えしていくでしょう。信頼できる投資手法を持たない投資家は、いつも「迷える子羊」となります。

私は常々申し上げています「投資とは長期間にわたり継続して運用するものである」「継続は力である」と。投資とは、このような視点からアプローチすべきであると考えますが、いかがでしょうか。

何事においても、目的に向かって突き進む途上では、何らかの障害が発生するものです。その障害を乗り越えるか、乗り越えられず戻ってしまうか、これらの決断により、人間としての真価が決定付けられるものです。強い信念を持って突き進むべきです。

投資とは、荒波を越えてひたすら前に進んで行くものである・・・。



   ≪ 腹八分 ≫
2019/03/22(Fri)

2019/03/15 のコメントです。

投資において、「売り」と「買い」のどちらが難しいか。誰でも底で買って天井で売りたいと思っています。しかし、偶然はあっても狙い撃ちで、底、天井を捉えるのは無理というものです。何事でも「腹八分」であれば十分でしょう。

ところで、買い方、売り方のどちらが有利であるかお分かりですか。株価をある一定の水準から、上昇した場合と下降した場合の株価分布の統計を取ってみると、断然、買い方が有利であることが分かります。当然といえば当然なのですが・・・。

買った銘柄が倒産してしまえば投資金はゼロとなります。投資金からの率で見れば100%の損失です。一方、株価上昇となれば上限が100%ということはありません。500%だって、1000%だってあり得ます。

これらは、買い方が有利だから投資では買いのみにして、空売りはするなということではありません。空売りにおいては、その利幅に限界があるものの、実際に売買してみると分かりますが、買い方も売り方もそう大差はないものです。買い方であっても、簡単に2倍になるまで持ち続けることは困難なわけですから・・・。

空売りは怖いからやらないという投資家も多い。これらの多くは知識の欠如からくるもので、しっかり理解して実践すれば空売りも買いも同じです。株価チャートをひっくり返してみれば買いも売りも同じではないですか・・・。

株式市場でコンスタントに利益を上げていこうとするには、やはり空売りは欠かせないものです。よって、空売りを絡めた売買は必須のものとなります。

もし、今後の相場見通しが正しく判断できたとします。そして、その判断が相場下降と判断を下した場合、買いのみで売買している投資家は、しばらくは休みということになります。「休むも相場」とも言いますので、それはそれで正しいと思うのですが・・・。

私の話で恐縮ですが、私は株式投資を生業としていますので、もし、今後の相場展開を下降と判断したときには、やはり買いのみでは休まなければなりません。しかし、株式投資を生業としている者にとっては、いつ回復するか分からない相場を指をくわえて待っているわけにはいかないところです。

そこで、どうしても下降相場では空売りを採用する必要に迫られます。売り方は、買い方に比べ不利であるなどと言っている場合ではありません。果敢に空売りを仕掛けて売買を継続していきます。実際に、最近の暴落を含めた相場展開では、空売りで多くの収益を得ています。

すでにご存知のように、当研究所の分析システムは、買いと空売りを利用した運用手法を採用しています。なぜ、このような複雑なシステムに至ったかということですが、それにはそれなりの理由があるのです。

当研究所の分析システムは、基本的には株式投資をビジネスとして捉えたシステムであるということです。株式投資を職業とするならば、上記で説明しましたように、相場が下降だからと言って休むわけには行きません。どのような相場展開になろうとも休むことなく、売買を継続していかなければなりません。

投資の究極は、投資利回りにあるわけです。相場が下降だからといって投資金が休んでいては、その利回りも低下します。投資金の一部で投資して、たとえ多少の利益を上げたとしても、その利回りは、投資金(投資のために準備した資金)に対する利回りで考えなければなりません。

そこで株式投資を生業としている私としては、どのような相場展開になろうと継続的な運用ができ、また準備した投資資金をフル稼働させることができる売買手法を考えざるを得なかったわけです。

試行錯誤の上、「どのような相場展開でも・・・」については、買いと空売りの両建てによる売買手法を考えました。そして、これらを適切に判定するヘッジ比率(ポジション比率)を採用することにしました。ヘッジ比率も一朝一夕で、でき上がった指数ではありませんが、現在では、他では見られない、当研究所のオリジナル指標として投資家から愛用されています。

更に、「投資資金をフル稼働させる・・・」については、同銘柄における買いから空売りへ、空売りから買いへの「どてん売買」を採用することになりました。「どてん売買」によって、投資金を休ませず運用することが可能となります。

ひと口に「どてん売買」と言っても、「どてん売買」を採用するにあたっては長い歳月がかかったのは言うまでもありません。なぜなら、投資手法で一番難しいとされる手法は「どてん売買」だからです。いまだかつて、インターネットのサイトで
も、完全な「どてん売買」手法(分析システム)を紹介した記事は見たことがありません。

「どてん売買」が難しいとされるのは、同銘柄で継続して買いと空売りを行うわけですから、買いにおいても、また売りにおいても両方を満足するポジションでの売買を実行しなければなりません。これらの買い売りの転換ポジションを長期間にわたり的確に当てていかなければならないわけですから・・・。

これらの転換ポジションを後から見てみると、おおむね、買いは底値から上がったところ、空売りは天井から下げたところとなっています。決して、買いが底、空売りが天井とはなっていません。客観的に見ると効率的ではないように思いますが、
結果的に「腹八分」のポジションで売買しているということになります。

私なりに考えると、「どてん売買」に採用されているような「腹八分」の売買ポジションがベストではないかと思っています。底や天井などは後になってからでなければ分かりませんし、底を確認してからの買い、天井を確認してからの空売りが現
実的であると考えます。相場格言に「頭と尻尾はくれてやれ」という言葉もありますように・・・。

当研究所の分析システムは、以上のような経過を辿り、オールラウンドの運用システムとして構築されています。



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