| 2019/09/13 のコメントです。       
 一般に、投資家は手持ち株の評価で相場を云々する。現状で収益が上がらないことに頭を痛めている。当然であろう、投資家は収益を上げたいために投資活動を行っているわけであるから。株式市場が出来高減少となり、ボックス相場状況では、収益が上がらないのもやむを得ないところでしょう。
 
 しかし、このところの上昇で投資家は喜んでいると思いきや、今までの往来相場の習慣が抜けないためか、すでに利食いしてしまっている。やはり相場は難しい。順張りのシステム売買はまだ決済のサインが出ていない。(9月13日現在)
 
 我々投資家は、キャピタルゲイン(値幅取り)で収益を上げようとしているわけですから、相場が大きく変動しない現状では、その収益も限られてきます。持株の評価が上がらないことを投資手法が悪いなどと考えるのは早計ではないでしょうか。投資家はこれらを十分理解する必要があります。
 
 収益が上がらないことを投資手法に問題があるとして、他の投資手法に乗り換えても同じことです。現在は、株式市場自体に投資機会が少ないわけですから・・・。逃げ回るかのように、次から次へと投資手法を変えても結局は同じところに戻ってくるだけです。
 
 私自身の過去2年の成績を見ても、その収益のほとんどが空売りでの収益となっています。買い方にとっては、苦しい相場展開であったことを物語っています。
 
 もし、過去2年間、買いのみで運用しても、あまり収益が上がらなかったと思います。通常の相場では、空売りの収益は買いの半分程度といわれています。それなのに、空売りでの収益が多かったということは、株式市場は投資機会(買い方には)に恵まれなかったことになります。
 
 FXについてはどうか。なぜこのようなブームとなっているのか、私なりに分析してみました。まず、FX取引は、証拠金取引であり小額の資金で売買が可能です。そのため、資金の少ない若い人や主婦層でも気軽に売買ができるというメリットがあります。
 
 また、成果(結果)が出るのが早いというのも魅力のひとつです。高いレバレッジでの売買が可能であり、時として大儲けができます。そのほかにも株式投資のような銘柄選びが必要なく、容易に参入しやすいなどがあります。しかし、お金儲けに安易な方法などないことも理解しておくべきです。
 
 このような理由からFX取引は盛り上がっているようです。まさにFXでなければ投資ではないと言わんばかりです。しっかりとした投資理論や投資技術を持って行うのであれば問題はないと思いますが・・・。
 
 また、最近は「金」も高騰しブームとなっているようです。だいぶ昔の話ですが、やはり「金」ブームが起こり、金を購入するため店頭に行列ができたことを思い出します。当然ながら、その行列には家庭の主婦も並んでいたことを記憶しています。
 
 その後、「金」相場は、長期間にわたり低迷したことは言うまでもありません。今、ブームだからといって付和雷同するのもいかがなものでしょうか。しっかりとした知識を身につけて売買していただきたいものです。
 
 投資資金は、利益を求めて世界中を駆け巡っています。お金は利益の上がるところに集まるものです。株式市場では、利益が上がらないため資金が逃げていきます。そして投資家も・・・。
 
 しかし、どのような投資先でも盛衰はあるものです。ブームになったからと追いかけていては、いつも後追いとなってしまいます。投資とは将来に対して投資するものです。ここで投資の原点に立ち戻り考えてみてはいかがでしょうか。
 
 
 『逃げては何も残らない。逃げてもまた元のところに戻るだけ。』
 
 『ブームはバブル。信念なき者は付和雷同する。』
 
 『お金は後から付いてくるもの。金を追うな。』
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