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…知って得するページ…

   ≪ 信念なき者は付和雷同する ≫
2019/09/23(Mon)

2019/09/13 のコメントです。

一般に、投資家は手持ち株の評価で相場を云々する。現状で収益が上がらないことに頭を痛めている。当然であろう、投資家は収益を上げたいために投資活動を行っているわけであるから。株式市場が出来高減少となり、ボックス相場状況では、収益が上がらないのもやむを得ないところでしょう。

しかし、このところの上昇で投資家は喜んでいると思いきや、今までの往来相場の習慣が抜けないためか、すでに利食いしてしまっている。やはり相場は難しい。順張りのシステム売買はまだ決済のサインが出ていない。(9月13日現在)

我々投資家は、キャピタルゲイン(値幅取り)で収益を上げようとしているわけですから、相場が大きく変動しない現状では、その収益も限られてきます。持株の評価が上がらないことを投資手法が悪いなどと考えるのは早計ではないでしょうか。投資家はこれらを十分理解する必要があります。

収益が上がらないことを投資手法に問題があるとして、他の投資手法に乗り換えても同じことです。現在は、株式市場自体に投資機会が少ないわけですから・・・。逃げ回るかのように、次から次へと投資手法を変えても結局は同じところに戻ってくるだけです。

私自身の過去2年の成績を見ても、その収益のほとんどが空売りでの収益となっています。買い方にとっては、苦しい相場展開であったことを物語っています。

もし、過去2年間、買いのみで運用しても、あまり収益が上がらなかったと思います。通常の相場では、空売りの収益は買いの半分程度といわれています。それなのに、空売りでの収益が多かったということは、株式市場は投資機会(買い方には)に恵まれなかったことになります。

FXについてはどうか。なぜこのようなブームとなっているのか、私なりに分析してみました。まず、FX取引は、証拠金取引であり小額の資金で売買が可能です。そのため、資金の少ない若い人や主婦層でも気軽に売買ができるというメリットがあります。

また、成果(結果)が出るのが早いというのも魅力のひとつです。高いレバレッジでの売買が可能であり、時として大儲けができます。そのほかにも株式投資のような銘柄選びが必要なく、容易に参入しやすいなどがあります。しかし、お金儲けに安易な方法などないことも理解しておくべきです。

このような理由からFX取引は盛り上がっているようです。まさにFXでなければ投資ではないと言わんばかりです。しっかりとした投資理論や投資技術を持って行うのであれば問題はないと思いますが・・・。

また、最近は「金」も高騰しブームとなっているようです。だいぶ昔の話ですが、やはり「金」ブームが起こり、金を購入するため店頭に行列ができたことを思い出します。当然ながら、その行列には家庭の主婦も並んでいたことを記憶しています。

その後、「金」相場は、長期間にわたり低迷したことは言うまでもありません。今、ブームだからといって付和雷同するのもいかがなものでしょうか。しっかりとした知識を身につけて売買していただきたいものです。

投資資金は、利益を求めて世界中を駆け巡っています。お金は利益の上がるところに集まるものです。株式市場では、利益が上がらないため資金が逃げていきます。そして投資家も・・・。

しかし、どのような投資先でも盛衰はあるものです。ブームになったからと追いかけていては、いつも後追いとなってしまいます。投資とは将来に対して投資するものです。ここで投資の原点に立ち戻り考えてみてはいかがでしょうか。


『逃げては何も残らない。逃げてもまた元のところに戻るだけ。』

『ブームはバブル。信念なき者は付和雷同する。』

『お金は後から付いてくるもの。金を追うな。』



   分析システム開発
2019/09/13(Fri)

2019/09/07 のコメントです。

東京市場はなかなか先が見えてこない。長いもちあい状況にある。これでは投資家が疲弊してしまうのは当然であろう。個人投資家の多くが離脱して行ったこともうなずける。このような状況下ではやむを得ないことであるが、現状を理解して、焦らず、事務処理をするがごとく日々売買を続けていくべきでしょう。

以前、当欄である証券から「自動売買(カブロボファンド)」運用システムに、当研究所の分析システムの参加を誘われたことがありました。しかし、その趣旨が合わず、お断りしたという経過を説明いたしました。

現在、当該証券では、多くの運用システムの中から選ばれた優れた4種類の分析システムでカブロボファンドを運用しているとのことですが、それらのシステム運用の成果はいかがだろうか。。

設定から一年間の成績は、マイナス6%ほどらしい。市場のボラティリティが低下し、売買のチャンスが少なかったことなどが理由らしい。つまり取れない相場もあるということです。焦らないことです。しかし、現在に至ってもそれらのシステム
で大儲けしたという話は聞こえてこない。

私は本来の仕事であるシステムの開発を続けています。今回は壮大な計画を立てているのです。それは、投資における「期間」の分析、研究を行う考えでいます。テクニカル分析における「期間」の取り方は非常に難しく、その期間の設定如何では、売買が反対になってしまうこともあります。

これらの期間の設定は、短期売買では短く、中、長期売買では長めに設定するのが一般的ですが、期間設定の難しいところは、その相場展開によって株価変動パターンが異なるため、その設定期間に合えばうまく行くし、合わなければうまく行かなくなります。ちなみに、現在のような、もちあい相場では、そのサイクルが短いため分析期間も短めに設定することになります。

しかし、もちあい期間は、いつ終わるか分かりません。今後も続くのであれば分析期間も短めに設定したままでよいでしょう。しかし、相場のことであるから、いつブレイクするか分かりません。そこが相場の難しいところでもあります。

そこで、今後は、私の研究テーマである「相場変動に合わせながら、その分析期間を自動的に変化させる」について開発を行おうと考えています。頭の中では、ある程度の構想はでき上がっているのですが、やはり、実際にバックテストなどして検証してみなければなりません。

一般に、株価が低迷している時は、そのスパンも長くなりますが、出来高を伴い株価が大きく変動するときなどは、その分析期間も短く取らなければなりません。つまり、投資家の資金の回転や変動パターンなどを数値分析して、その変動に応じた分析期間を設定すれば良いのではなどと考えています。

もし、これらの研究がうまく行けば、どのような相場展開にも対応できるオールラウンドの運用が可能となるわけです。従来は、短期売買用、長期売買用などと分けてシステムを構築していたものが、これらが一本化され、まさしく、あらゆる相場展開に対応する人工知能的なオールラウンド・プレーヤー・システムとなるはずです。この話を友人に話すと「それは無理だね」と一笑された。

夢は夢として、システム構築には多くの時間を必要とするため、今後は長い道のりとなると思いますが、これらのシステム構築に向けて、コツコツと孤独に耐えながら頑張っていくつもりです。

「投資の世界には正しい答えがない」と言われますが、私は、現在でも試行錯誤しながら、ひとり悩みながらも夢を追いかけています。


『入れ込みすぎは盲目となる』

『本来あるべき姿から乖離したものは、いずれ是正される』

『絶対無理だと言われた先にも道はある』



   ≪ 損切りについて・・・ ≫
2019/09/07(Sat)

2019/08/31 のコメントです。

最近の東京市場は寄付きから値が飛ぶ。これは米国市場の変動による影響が大きい。先物市場(日本)の夜間取引では、米国の市場の変動に追従しているため米国市場に大きな変動があると夜間の先物市場も変動し、翌日の東京市場が前日より大きくカイリして寄り付く。最近はこれらの傾向が顕著である。

それはさておき、我々個人投資家は、このような環境の中でも稼いでいかなければならない。しかし、実態は、東京市場と同様に思わしくない。信用取引状況から見ると、個人投資家が苦境に立たされているのが浮かび上がってくる。

信用取引の評価損率は常らマイナス状態。これで驚いてはいけない。評価損率は、なんと過去に一瞬プラスになった時もあるが、後は、すべてマイナスの状態で推移している。これをなんと説明できようか。

評価損率と市場の長期のもちあい状態では、投資家が市場から退場していく理由も理解できる。かなりネガティブな話題となってしまいましたが、このような状況下でも、懸命に頑張っている投資家もいるはずです。

信用取引を実践している投資家が、恒常的に損をしているということは、翻れば、その投資に対する考え方や投資手法が間違っているとは言えないだろうか。儲からないのは、何かが間違っている証でもあるのです。

ならば、間違いを正せば利益を上げることができるのだろうか。私は「できる」と考えています。投資の世界には正しい答えがないといわれていますが、反面、明らかに間違っていることはあるはずです。それらを排除するのです。

信用取引を実践している投資家は、平均して、その考え方や手法が間違っているのです。だからこのような結果になるのです。今までの考え方やその手法を一度捨ててみたらいかがでしょう。そうすれば、利益を上げられるというものではありませんが、少なくても現状よりは良くなるはずです。

すると、「今までの考え方や手法を捨てるとしても、後はどうするのか」という質問がくる。答えは簡単です。ひとつのルールを実行するだけです。そのひとつのルールとは、誰でも知っていてできないルール「損切り」です。

私は、自分の運用において、銘柄数が多いこともあって、ほとんど毎日のように損切りが発生しています。たしかに損切りは楽しいものではありません。また損切りかと、うんざりするばかりです。しかし、損切りを実行しなければ生きていけないのです。生きていくために損切りをしているのです。

損切りとは、投資の基本中の基本であり避けて通れない道なのです。儲ける秘訣など簡単なことのです。損切りすることです。今さら、損切りについてくどくど申し上げても仕方がありませんが、投資で儲からないのは損切りができないからです。

損切りができていれば、儲からないにしても現在の状況よりは良いはずです。退場という憂き目にあうこともありません。迷ったら基本に戻れと言われますが、まさにそのとおりなのです。

「損切りなど、今さらあなたに言われなくても分かっているよ」と言ったところが本音ではないでしょうか。これらの点は、私も十分承知しています。そこで、話をワンランク上げて「どのようにすれば、スムーズな損切りができるか」について考えて見ましょう。

投資においては、その目的は同じであっても、投資家の資金量や性格は異なります。これらを一律に「こうすれば」と切ってしまっても解決はしないと思います。これらの問題は、今までの、私自身の大きなテーマでもあり、解決できなかった問題でもありました。

そこで、投資家すべてに当てはまるわけではないと思いますが、私なりの損切りについての考えを述べてみたいと思います。

1.仕掛け後は、株価チャートを一切見ない。損切りルールに基づいて、数値のみで損切りをする。株価チャートを見ると、どうしてもその判断に迷ってしまう。

2.できるだけ多くの銘柄に分散する。多くの銘柄に分散することにより、個別銘柄への入れ込みが少なくなり、損切りもこだわりなくできる。

3.株式ニュースや投資情報など、投資に関する情報を一切見ない、聞かない、話さない。情報を見たり聞いたりすることにより、迷いが生じ、その判断が左右されてしまうため。

4.究極は、やはり自分の構築した信頼できるシステムに「無」になって従うことでしょうか。


『スランプは、時に最良の友なり』 

 『困難は体験という財産』



   ≪ 悩みは知恵のはじまり ≫
2019/08/31(Sat)

2019/08/24 のコメントです。

今年の夏はかなり暑かった。梅雨が長く、梅雨があけたと思ったら猛暑。草木もぐったりしているようです。夏だから暑いのは当然ですが、何事も過ぎたるは及ばざるが如しである。

最近「100年に一度」という話も聞いた。こちらは非常に寒い話である。株式市場は今年の猛暑とは打って変わって寒い限りです。この寒さが堪えたのか、個人投資家は夏なのに冬眠に入っているらしい。

もし、現状でやむなく投資活動を休止している投資家が、今後も投資を行いたいと考えるならば、その原因を追究するべきです。市場が最安値だから、市場が動かないからなどと相場の問題にしてはいけない。投資家自身の投資に対する考え方や投資手法に問題があると理解している投資家はどれだけいるだろうか。

しかし、投資を生業としている者にとっては、冬眠するわけには行かない。相場展開がどのようになろうとも何らかのかたちで収益を上げなければならない。現在のような安値圏の状況でも運用が継続できる方法を考えるべきである。投資家はそのような覚悟ができているだろうか。

本業を持ち、サイドで株式投資をしている投資家と、株式投資を本業としている投資家の気持ちの持ち方は雲泥の差があると思う。サイドで株式投資をしている投資家は、本業という逃げ場がある。逃げる場所があれば困ったときに退避することもできる。

しかし、株式投資を本業としている投資家には逃げ場はない。石にかじりついても続けていかなければならない。この差は大きい。意気込みが違う。

必死になれば何とかしようと考える。市場が最安値を更新し続けるのであれば、休むこともよいが、それでは生活が・・・。買いのみでの売買では継続性もないし・・・。さりとて、ナンピンも愚かしいし・・・。などと。

「悩みは知恵のはじまり」と言う。悩めば悩んだだけの見返りはあるものです。逃げては何も得られるものはないし、再開してもまたゼロからのスタートとなる。何事も続けなければ、その成果は得られない。どのような相場展開となろうとも継続できる投資手法を考えるべきです。

当研究所の分析システムは、どのような相場展開になろうとも継続できるシステムであると考えているのですが、いかがでしょうか。これは私の思い上がりでしょうか。実際に、現在の相場環境では、システムが売り主体となっているし、これらに沿った売買であれば一時休止とはならないような気もするのですが・・・。

今後の日本は、団塊の世代のリタイヤとともに財政を圧迫し、日本経済の衰退は避けられないと考えられます。これらについては、以前のコメントで解説いたしました。このような状況下では、やはり最後に頼れるのは自分自身です。

相場が最安値になって「どうしよう」などと考えているようでは、この先は真っ暗です。株式投資など早いうちにやめるべきです。

もし、今後も株式投資を継続していくという考えであれば、もっと真剣に考えてほしい。もっと真剣に勉強してほしい。もし、突然のリストラにあっても動揺しないような体制を整えておくべきです。

投資の世界は「売り」と「買い」しかありません。あまり複雑に考える必要はありません。できるだけシンプルな方法であきらめず継続するべきです。


『「あきらめ」とは、成功の一歩手前のことをいう』

『希望と絶望は一字違い』



   ≪ 信用取引残高から見えてくるもの ≫
2019/08/24(Sat)

2019/08/16 のコメントです。

直近の日経平均は安値圏で推移しています。商いも低迷し、日経平均の寄付値は海外市場の影響を受け、前日の終値から大きくカイリして寄り付いています。これらも薄商いが原因であろうが、外部の影響で大きく振り回されている日本市場の何と情けないことか。

市場全体を見る指標に信用取引残高(三市場残)があります。これらの推移を注意深く観察している投資家がどのくらいいるか分かりませんが、市場全体を観測する上では重要な指標となります。

信用取引残高(三市場残)に絡む指標には、売り残高、買い残高、取組比率(貸借倍率)、信用評価損率などがあります。これらは市場全体を把握する上では、きわめて重要な指標です。

2019年08月09日現在で売り残高は 5億9350万株、金額 8631億3400万円、前週比 -3.05%、買い残高は 20億5945万株、金額 2兆3624億900万円、前週比 +2.07%、評価損率 -14.67%、倍率 2.74倍となっています。

ここでは信用評価損率について見てみましょう。現在の信用評価損率は -14.67%となっています。これはどのような事かと言いますと、信用取引で信用買いをしている投資家の手持ちの損益評価(平均で)はマイナス14.67%であるということです。

つまり、持ち株の評価が損となっているため、現在は頭が痛いといったところでしょうか。しかし、実際には「現在は頭が痛い」などと言っている場合ではありません。信用評価損率がプラスだったのは2013年5月17日のの+3.09%が最後でした。それから現在まで信用評価損率はすべてマイナスです。

2001年6月から現在まで信用評価損率がプラスになったのはたったの12週しかありません。あとはすべてマイナスです。ちなみに、2001年6月から現在までで信用評価損率のプラスの最高が+4.06%(2013.5.10)、マイナスの最高は-39.65%(2008.10.24)となっています。

ということは、信用買いをしている投資家は、いつも損ばかりしているということになります。これは信用取引についての数値ですが、現物株の評価損率はもっと悪いのではないかと思います。なぜかと言うと、塩漬けで何十年も持続している投資家もいると思いますので・・・。このような現状を皆さんどのように捉えいるのでしょうか。

ここでは詳しく解説はしませんが、信用取引残高(売り残高や買い残高)の推移やその最高値、最低値や取組比率。信用評価損率の推移やその最高値、最低値を捉えることで相場の天井や底を捉えることも可能となってくるのではないでしょうか。一度、日経平均との推移で比較検証してみてはいかがでしょうか。

株式取引は「長期間にわたり継続して運用する」ものであり、現在のような長期もちあい期においても生き残るためには、やはり、空売りなどを絡めて運用するべきと思います。信用買いも空売りも、そこに違いがあるとは思えないのですが・・・。

以上のように、信用取引残高の数値だけでも相場状況が判断できるものです。投資市場は、捉えどころがないものですが、このように公表された数値の分析でも相場状況は把握できるものです。

投資とは、公表され確定した数値のみで分析を行うものです。



   ≪ セオリー ≫
2019/08/16(Fri)

2019/08/10 のコメントです。

投資においてはいくつかのセオリーがあります。これらのセオリーを理解し、投資手法に取り入れることにより、更なるパフォーマンスの向上につながるものと思います。

■投資のセオリー その1  「投資は継続運用」
利用を決めた投資手法は、多少成績のばらつきがあっても、ある一定期間は辛抱して利用すべきであると思います。それらの中で、現在の相場状況に応じて投資手法の多少の調整をしながらもじっくり利用すべきです。ちょっとかじっただけで、次から次へとシステムを変えたのでは、何も身につかないし、何も得るものはない。「継続は力なり」

■投資のセオリー その2  「利回りについて」
投資においては、市場が大きく変動し、結果的に大きな利回りとなる場合もありますが、それらは追い風であり、ビギナーズ・ラックでもあるのです。投資とは「長期間にわたり継続して運用」するものであり、これらの前提にたてば、投資家が考えているほど「利回り」は高くはありません。もう少し現実も見てほしいと思うところです。ジョージ・ソロスであっても年率20%前後です。

■投資のセオリー その3  「損を受け入れる」
損は誰でも避けたいところです。しかし、投資においては損は影のように付きまといます。損失を受け入れられない、その原因は、誰でも持っている「損をしたくないという人間の感情」です。感情が出れば、必ず負けます。

投資世界では「損失を容認する」「損を受け入れる」という考えでなければ、継続的な運用はできなくなります。投資においては、損失を容認し、受け入れるべきです。株式投資をいくら勉強しても損失を避けることはできません。

■投資のセオリー その4  「損切りについて」
株式投資で儲からない一番の原因は「引かされた銘柄をいつまでも持っている」ということにつきます。評価損は膨らむし、資金の回転も悪くなります。これらの問題を解決しない限り、いつまでたっても、株式投資で利益を上げることはできません。

損切りができない本音のところでは、「評価損には耐えられるが、実損には耐えられない」といったところでしょう。投資においては「損切り」は必須です。しっかりと実行していただきたい。

■投資のセオリー その5  「投資は損切りから始まる」
勝率50%で利益を生み出すには「損小利大」以外にないことはすでに承知しているはずです。「勝率50%」と「損小利大」は、投資家が避けて通れない道なのです。

これらの法則により、新しく売買をスタートした場合、その売買では「損切りから始まる」ということが、投資のセオリーとなります。しかし、「最初から儲からないと許せない」という投資家も多いようですが・・・。

■投資のセオリー その6  「明確な数値による判定」
株式投資を実践していると、どうしても「明日は上がるだろうか、下がるだろうか」と気になります。しかし、どのように考えても答えは出てきません。わからないことをいくら考えても正しい答えは出てきません、明日のことは考えず、現在の数値で判断・決断すべきです。

■投資のセオリー その7  「株式投資の世界は別次元の世界」
投資の世界では、常に暴落などのサプライズが起きます。そして投資家はパニックになります。パニックになった投資家は、理性を失い、感情的になり、そして、本能のままに行動してしまうという結果になります。

このような状況は頻繁に起こります。投資家の感情が、その判断を狂わせ、収益の足を引っ張ることになります。感情的な売買では、最後には負けるということになります。投資の本質を見極めることです。



   ≪ シミュレーション ≫
2019/08/10(Sat)

2019/08/03 のコメントです。

日経平均は今年に入ってボックス圏の動きが続いています。現在はボックス圏の中間より下に突入している状況です。いずれ、どちらかにブレイクすると思われますが・・・。はたして?。

このような状況では儲けることは難しい。このような長いもちあい相場も珍しいが、これらの原因は、やはり対外的な問題であろうか。

このような相場展開では、投資家もうんざりし一時休戦、もしくは退場してしまうことになる。しかし、これも相場である。もちあい途中では、評論家達は、盛んに今後の展開をあれこれ述べていたが、ここにきてはトーンダウンしているようです。

このように、今後の相場展開など誰にも分かりはしないのです。分からないものに勢力を費やすのもいかがなものでしょうか。たとえある程度予想が当ったとしても、どこで仕掛け、どこで決済するかの判断までは難しいものです。

もし、その予想が外れたと判断した時点では(その予想がどの時点で外れたかが分からないが)、持株は大きくマイナスとなっているはずです。

このように相場の予想は、当るも八卦、当らずも八卦状態になる。このような意見を述べると、あちらこちらから反論がくる。「資格も持って評論しているのに、評論家を占い師呼ばわりするのは何事か」と。このような反論には、私は素直に「ごめんなさい」と言っている。でも、相場の実践キャリアは私の方が長いのに・・・。

そこで、相場は理論が上か、実践が上かとなる。もちろん、両方が必要なことは誰でも分かっている。要はバランスである。理論もなく実践のみでもダメであり、理論だけの頭でっかちでもダメである。車の両輪のようにバランスがとれていなければならない。

投資家であれば、このようなことは分かっている。しかし、理論と実践がバランスが取れているから儲かるかというと、そうでもないようです。更に何が必要なのでしょうか。

投資は人間が行うものです。人間は感情の動物です。ここまで話せば何を言わんとしているか分かるはずです。いつも述べていますので・・・。投資の世界で一番厄介で、一番難しいのは「感情のコントロール」です。

現在のようなもちあい相場では誰でもうんざりします。「うんざりする」のは感情です。これをシステム化されたコンピュータであれば、そのシステムに従い淡々と売買サインを出してくるはずです。機械には感情がありませんから・・・。

そこで、もし現在でも裁量的な売買をされている投資家であれば、それはそのまま続けて、一方では、シミュレーションで結構ですから、完全にシステムに従った売買を平行して、それらを記録してみてはいかがでしょうか。

これらは、ある程度の期間(1年以上)が必要かと思いますが、これらを比べてみたらどのような結果になるしょうか。まず、このような実験をしている投資家はいないと思います。これからも長く続くであろう投資活動の中で、このような実験は、資金もかからず、無駄にはならないと思うのですが、いかがでしょうか。

投資の世界では、投資の結果が投資家の感情を揺さぶり、そのストレスは計り知れないものとなります。ストレスやプレッシャーは、投資判断を狂わせ、決して投資においてプラスになるものではありません。

投資家は、これらを少しでも軽減するためにも多少の努力も必要なのではないでしょうか。努力は無駄にはなりません。その努力の過程で新しい何かを発見できるかもしれません。まんじりと株価を眺めていても、何の成長もありません。

現在、市場も混沌とした状況にありますが、ここはひとつ、気持ちを切り替えて新たなチャレンジをしてはいかがでしょうか。


『悩みは知恵の始まり』『困難は体験という大きな財産』『希望と絶望はシーソー』



   ≪ 彷徨う ≫
2019/08/03(Sat)

2019/07/26 のコメントです。

選挙も終わりましたが、対外問題や政局、景気の先行きが不透明で、個人投資家を中心に様子見姿勢が強まっているのか相場展開がいまひとつです。また、今年の関東地方の梅雨は長かので農作物も不作のようです。

はっきりしない天気に何事にも気力が沸かない。しかし、投資成績が良ければお天気なんか関係なく売買を続けると思うのだが・・・。ちなみに、パリでは観測史上最高の42・6度を記録したようです。

市場が低迷し、成績がいまひとつとなると投資家は何を考えるのでしょうか。一般的には「他に何か良い投資法はないものか」と考えます。そして、より良い投資手法を探し回ります。成績が良くないのは「投資手法」が原因と考えてのことのようですが、投資家自身に問題があるとは誰も考えていないようです。

統計によると、投資家が新しいシステムで売買を開始して、そして、そのシステムでの売買をやめるまでの期間は3ヶ月以内というデータがあります。なぜそのような短期間でやめてしまうのでしょうか。

その答えは明らかです。儲からないからです。ちょっとかじっただけですぐやめてしまう。儲からなければやむを得ないところでしょうが、何かが間違っているような気もするのですが・・・。しかし、私には分かっています。

前回もコメントしましたように、投資の世界の不変の法則である「勝率50%前後」「損小利大」により、利益より損切りが先にくることは説明いたしました。これらから考えると、新しい売買法で開始したものの損切りの連続となって、投資家は、3ヶ月以内に参ってしまってやめてしまうという構図が見えてきます。

分かりやすく説明すると、3ヶ月以内に損が続くシステムは、ある意味では正しいシステムであり、最初から利益の発生するシステムは反対に間違いであると言えないでしょうか。これらは投資家の望むところの反対の現象となるから続かないのでしょう。

投資の本質を理解している投資家は、当初は損切りが続くことを理解しているため継続して売買できますが、初心者や投資の本質を十分に理解してない投資家は、統計のとおり3ヶ月以内に撤退するということになります。これが「3ヶ月以内」にやめてしまうという理由です。

正しい分析システムであれば、3ヶ月程度を過ぎたあたりから利益が発生してくると思われますが、投資の本質を理解していない投資家は、「これから」という時にやめてしまう。これでは、いつまでたっても収益を上げることは難しくなります。

何事でも新しく始める時は、それなりの勉強や修行を積むはずです。しかし、相場の世界は、知識や経験がなくても投資金があれば誰でも参入できるため、ちょっと、かじっただけで止めてしまう。これでは勉強にもならないし経験を積むこともできない。

挙句の果てに、究極の投資法?をいつも捜し求めてさまよっている。まるでジプシーのように・・・。どのような投資法でも大差はないのです。もう少し足を地に付けて頑張ってみる気はありませんか。



   ≪ 損切り再考 ≫
2019/07/26(Fri)

2019/07/19 のコメントです

相場の世界に「絶対はない」ということは、当欄で何度も解説しています。しかし、そのような世界でもいくつかの不変の法則があります。この不変の法則を無視しては、相場の世界で長く生き抜くことはできません。相場の世界を長く歩いてきた私としては、この法則は「絶対」であると確信しています。

その不変の法則とは、投資家であれば誰でも知っていることです。それは「投資における勝率は、長期になればなるほど50%の水準に集約されていく」、もうひとつは、常々申し上げています「損小利大」です。そのほかにもいくつかありますが、投資において大事なことはこの二つでしょう。

「もう、そんなことは知っているし、聞き飽きたよ」と言われるかもしれません。そのような投資家に私から質問したい。「あなたは、それを実践していますか」と。損切りの重要性は理解しつつも、その場になると実践できないということが現実ではないでしょうか。

相場に限らず、一般社会や生活においても「分かっているができない」ということは多い。禁煙しなければと思いつつ・・・。私もですが・・・。

「利は損切りにあり」「損切りなくして利益なし」と言われるように、リスクのある世界で損切りは絶対に不可欠なのです。これらについても投資家であれば誰でも知っています。

損切りは苦痛です。心が乱れます。しかし、避けては通れません。投資において、「儲からない」ということは、損切りができないことにつきます。損切りができないということが、すべての元凶です。現在、投資で頭を痛めている(結果)のであれば、それは損切り(原因)ができなかったことに起因します。「投資で儲からない」イコール「損切りができない」となる。

そこで、損切りについて少し突っ込んで考えてみたいと思います。そもそも、投資における勝率は50%前後であるため、2回に1回は損切りが発生します。2回に1回はキツイですよね。しかし、その1回の損切りを実行しなければ、取り返しのつかない塩漬けになります。どうしましょう。

もうひとつの不変の法則である「損小利大」における損切りについて考えてみましょう。勝率50%で利益を生み出すには「損小利大」以外にないことは承知しているはずです。「勝率50%」と「損小利大」は、投資家が避けて通れない道なのです。

概念的な考えからすると、たとえば、二銘柄を同時に仕掛けた(買い)とします。勝率50%とすれば、一銘柄は上昇し、他方のもう一銘柄は下降となります。そして、上昇するスピードと下降するスピードが同じだったとします。この状態で利益を出そうとするにはどうしたらよいでしょうか。

理屈の上では、そのまま放置しても利益は発生しないことになります。ここで利益を出すには、どうしても損となった銘柄を切る以外にはないわけです。そのほかの方法で利益を上げることは絶対にできない。投資において利益を上げるためには、その他の選択肢は全くないのです。逃げ場はないのです。

これらの法則からすると当初は損切りの連続となります。当然です。時間的に、利益のある銘柄より、損の出ている銘柄から先に切るわけですから・・・。投資家には苦痛です。しかし、それは理論的に正しいわけですから、投資家は受け入れざるを得ません。実際には、そこで理論と感情の戦いとなるわけですが、勝者は分かりきっていることです。

損切りは投資において必須項目であり、避けて通ることは絶対できません。勝ちたいなら損切りすることです。不変の法則「勝率50%」「損小利大」から考えると「損切り」なしでは絶対に勝てないという構図ができあがります。このことをしっかりと受け止めてください。理屈が分かれば、損切りのときも多少は気持ちも違うのではないでしょうか。

損切りの必要性はわかったとすれば、あとは損切りの方法である。一般的に言われている損切り方法に「10%下げたら切る」というものである。著名な評論家もこれらの手法を推奨している。

しかし、私はこれらの手法に反対の立場を取っています。なぜなら、その10%の根拠である。私は常々「根拠(原因)のないものは、いずれ破綻する」と申し上げています。10%に何の根拠があるのだろうか。もし、そこに根拠があるとすれば、「投資家がそれ以上損をしたくない」という感情(根拠)であろう。

投資市場は、誰でも考えつきそうな安易な根拠を受け入れるようなところではありません。大多数の投資家が負けているという現状からみても、それらを証明することができます。投資の世界は「少数派につく」ということでなければ勝てないことは知っていると思うのだが・・・。

損切りの具体的な方法については、また機会をみて解説したいと思いますが、上記で説明しましたとおり「損切りの必要性はわかっているのだが・・・」などと言っている間は、投資金が目減りしていくだけです。

投資市場に「利益を求めて」参入してきたのではありませんか。損切りができずに投資家の資格などありません。今後も長く投資市場にとどまり利益を上げていこうと考えるならば「損切り」なくしては投資市場で生き抜くことはできない。絶対に。



   ≪ 明日のために ≫
2019/07/19(Fri)

2019/07/12 のコメントです。

関東地方はまだ梅雨明けとならず、うっとうしい日々が続いています。株式市場も突発的なニュースなどで多少は変動するものの大きな展開とはなっていないようです。

最近の市場を裏付けするかのように、本来強気の業界誌も「損切り」や「リスク管理」についての記事が多いようです。個人投資家も元気がないようです。また、仮想通貨の不祥事などが発生し市場も梅雨空のようです。

このような状況下で、投資家は何をすべきでしょうか。困った困ったと嘆いていても何も始まりません。「明日のために」何らかの行動をしなければならないと思いますが、いかがでしょうか。

我々は日々投資活動をしています。投資とは将来に対して見返りを求める行為です。つまり、今日の行動は将来のためです。これらと同様に、自分自身への投資も図ることです。将来のために・・・。

私は、投資の世界で成功する要因は「投資の技術」と「投資家のメンタル面」にあると考えています。答えのない投資の世界で「投資の技術」云々と言っても始まらないかもしれませんが、投資の世界にも不変の法則があります。

たとえば、「勝率は50%前後である」「損小利大でなければ勝てない」など、多くの法則があります。これらの法則を基本とした投資技術であれば、大儲けはできなくても、市場から退場という状況にはならないはずです。

要は、このような誰でも知っている法則を守りつつ、いかに効率よく運用して行くかということですが、そこに立ちはだかるものは「投資家のメンタル面」です。皆さんも経験されていると思いますが、これが一番厄介な問題です。

初心者であったころ、損切りの重要性は認識しつつも、いざ損切り場面になると自分にあれこれ言い訳して損切りできなかったという経験はなかったでしょうか。自ら決めたルールも守れないで、前に進めるはずもありません。

投資にはリスクが付いて回るため、分散投資を進めているにもかかわらず「この銘柄には○○の材料があるんですよ」と言って、その銘柄に集中投資をしてしまった。あるいは、ある程度の損切り基準を設けて、その水準になったら損切りしてくださいとアドバイスしても「この銘柄は・・・」と言われてしまっては、アドバイスする側はなすすべもない。

損切りできず、塩漬け銘柄をたくさん持っている投資家から「この銘柄は・・・」と相談を受け「損切りしなさい」とアドバイスしても損切りしない。最初から損切りなどするつもりもないのに・・・。「これから上がりますよ」というアドバイスでも期待していたのだろうか。

自ら決めたルールを守れなくても、誰も咎める人はいません。誰も注意をしてくれません。誰も助けてはくれません。その責任を負うのは自分自身です。

このように、投資技術の前に投資家自身の問題がある。これらを解決できずに先には進めない。現在のような相場低迷期には、気分も憂鬱になりがちですが、明日のために、自分自身のために何らかの決意を新たにしてはいかがでしょうか。



   ≪ 世界三大利殖法 ≫
2019/07/12(Fri)

2019/07/07 のコメントです。

日本列島は梅雨の真っ只中にあり、豪雨による被害も出ているようです。これでは七夕も・・・。株式市場も梅雨空同様にあまりぱっとしない状況です。

先日、ある新聞社から取材を受けました。株式投資における「損切り」「リスク管理」について、記事を書いてほしいとのこと。ある程度、話が進んだところで、記者は私に「投資の世界で儲ける技法はあるのですか」と質問してきた。

私は、ロスチャイルドが一財を築いた、世界三大利殖のひとつである「サヤ取り」について説明をした。サヤ取りは、相場変動に左右されず、どのような相場展開でも安定した収益を生み出す投資技法であると。

その安定さゆえに「サヤ取り」は、世界三大利殖法のひとつとされ、ヘッジファンドのような、ビジネスとして投資をしている機関投資家の基本戦術となっている。これらの手法(サヤ取り)は、有名なところではジョージ・ソロスが活用していた、などの話をしました。

そのような話をすると、記者は感心したように「初めて知りました」と。投資の記事を書いている記者としては、もう少し勉強してほしいと感じたものでした。

すでにご存知のように、当研究所においても、その投資手法のベースとしては、このサヤ取りが基本となっています。売り(空売り)と買いをヘッジ比率に合わせながら両建て売買するという手法です。

今までに何度も解説していますが、投資とは「長期間にわたり継続して運用する」ことであり、これらを満たす条件として「ヘッジ」は不可欠な要素となります。つまり、ヘッジなしでは、長期間の継続運用が難しいということになります。

当研究所の手法は、世界三大利殖のひとつである「サヤ取り」が基本となっており、その考え方や方向性は間違っていないと確信しています。方向性が間違っていないとすれば、あとは細かな技法や投資家の心理のコントロールなどが重要ではないかと考えます。

私も今まで、投資において大きな失敗を二度ほど経験しましたが、これらの失敗はいずれも片張りでした。しかし、両建てにしてからは、多少の失敗はあったものの市場から退場するということはなく、現在でも生き残って運用を続けています。

このように、両建て売買は、市場で生き残るための手法であり、生き残ることによって収益の積み上げができる投資の世界の必勝法となるのではないでしょうか。

投資家の中には、天性を持った投資家がいます。いわゆる「博才(博打に勝つ才能)」を持っている投資家がいます。これらは持って生まれた才能であり、一般人がマネをしてもできません。野球のイチローと同じ練習をしてもイチローにはなれないということです。

私を含めて、個人投資家には、そのような天性は備わっていないわけで、それらを承知でリスクのある投資の世界に参入し、勝ち続けていくにはどうしても、リスクに対する保険を掛けながら運用しなければなりません。そのようにしなければ「長期間にわたり継続して運用する」ことはできないからです。

つまり、結論的に言いますと、天性の才能を持ち合わせていない投資家は、ヘッジをしながら運用しなければ、投資の世界で成功はしないということになります。

リスクには保険です。ヘッジすることです。これら投資の世界で生き残る秘訣であり、ひいては、投資の世界で収益を上げ続ける必勝法なのではないでしょうか。



   ≪ 異なった考え ≫
2019/07/07(Sun)

2019/06/28 のコメントです。

恋人と些細なことで喧嘩をしてしまった。付き合い始めて相手のことがいろいろと分かってきた。良いところもあるのだが、どうしても許せないところもある。昔から、相手の良いところだけを見て、悪いところには目を瞑ってと言うが・・・。

喧嘩をすると、つい昔の恋人との楽しかったことを思い出してしまう。そして、今の恋人と比較してしまう。今の恋人と楽しい時は、昔の恋人のことは思い出さない。なぜか今の恋人より、昔の恋人の方が良かったなどと思うときがある。昔の恋人と別れた原因も忘れて・・・。

人間は十人十色と言われます。それぞれ、持って産まれた性格や今まで育ってきた環境などにより人格が形成されます。それらによって考え方も異なってきます。異なった性格、異なった考えがあるから世の中が面白いのです。

異なった考えがあるから相場が形成されるわけです。時として、考えが同じになってバブルや大暴落を生むこともありますが、異なった考えがあるからこそ相場が変動するわけです。

考えが異なるということは、それは個人個人の価値観の違いであり、それを善悪、優劣で判断することは間違いであると思います。価値観は認め合うべきであると考えます。価値観は「持って産まれた性格や今まで育ってきた環境」などにより育まれるものであって、それらが個性として形成されるのです。

その個性の中から生まれてきたのが現在の私の売買手法なのです。私の手法に付いては賛美両論、多くの意見が寄せられています。ご意見は多岐にわたりますが、その内容は真剣な内容となっています。

しかし、私も長年培ってきた技術の蓄積もあるわけですので、反対意見には軸となる部分は譲れないところもあり、そのコアの部分を捻じ曲げて妥協するつもりはありません。

相場の世界には正しい答えはありません。そのため私の分析システムも、ある意味では正しいシステムであるとは言えないかも知れません。このようなことから、多くのご意見や批判を受けるのは当然であると考えています。

しかし、相場の世界に正しい答えがないにもかかわらず、その答えを求めて突き進むには、現在の自分の行っている行動が「正しい」と信じて行動しなければ、前に進むことはできないし、そこに価値を見出せなくなってしまいます。

答えのない世界で、それぞれ個人個人の価値観の違いもあるため、意見も食い違うことも多々あると思いますが、そこは、お互いの価値観を認め合い、正しいと信じる道を歩んでいきましょう。

昔を思い出し、郷愁に浸ることは結構なことですが、もうすでに終わったこと。昔の恋人は忘れることです。そして、新しい未来に向かって突き進むことです。



   ≪ 性格と投資 ≫
2019/06/28(Fri)

私は毎日寝るのが夜中の3時過ぎぐらいです。システム開発もしていますが、考え事や勉強もしています。心理学や歴史、経済、思想、文化、世界情勢など多岐にわたります。ひとりでいる静かな時間が好きなのです。これらが長らく習慣となってしまいました。この無理は、どこかでそのツケが回ってくると思いますが、老骨に鞭打って気力と気合で頑張っています。

ある人からは、「そんなに無理すると身体を壊すよ。もう歳なんだからいい加減にしたら」などと何度も言われました。心配してのことと思いますが、私がイライラしながら仕事をしている時にしつこく言われるものだから、つい私も「これは私の美学なのだからほっといてくれ」と言ってしまいました。

そしたら「バカじゃないの」とあきれていました。そんなこんなの毎日でしたが、ほとんど外出もせず、パソコンに張り付いて動かないため、もともとメタボであったのが、さらに大メタボとなってしまいました。何とかしなくては・・・。

そうこうしているうちに、株式市場も低迷し頭を抱えている投資家も多いと思います。ヘッジ比率(ポジション比率)に従って売買すればそう慌てることはないと考えますがいかがでしょうか・・・。

株式投資の世界では、その値動きが延々と継続されているため、決済や損切りした後でもその銘柄のその後を見ることができます。そのため「あの時決済しておけば、あの時損切りしておけば、あの時こうしておけば・・・」と後悔だらけです。ある意味では、投資の世界は後悔の連続であるとも言えます。

一般的には、後悔は反省と学習効果が働き、その積み上げにより正しい方向へ向かうものと考えられていますが、投資の世界に限っては、その効果も薄いように感じられます。何なんでしょうかね。

私は今まで多くの投資家とお会いしてきましたが、そこでつくづく感じることは、私を含めて、「投資の成果は、投資家の性格に回帰する」ということです。前述の「後悔」についても、いつまでもその後悔を引きずる人もいれば、あっさり忘れてしまう人もいます。

いつまでも引きずるのも、あっさり忘れるのもどうかと思いますが、これらはやはり、個人個人の性格に起因するものです。「性格と投資」は、非常に密接に関係していると私は考えています。「勝ち組、負け組」もこのあたりからきているのではないでしょうか。

たしかに、投資家を見ていると、いつも負けている人はいつも負けているようですし、勝っている人はいつも勝っているような気がします。これらは、投資技術云々という問題ではないようにも思えます。

では、性格に起因せず、投資の世界で勝ち組に入ることはできないものでしょうか。これらは何によって答えを見出せばよいのでしょうか。投資の世界は、本能が前面に出る世界でもありますので、本来、本人の持っている性格的なものを抑えて、投資の世界で勝ちに行くには・・・。

これらは難しいテーマですが、性格を抑える→感情を出さない→事務的→機械的→・・・、この先は皆さんはすでにご存知であると思いますが、今のところ私の答えは、このあたりにあります。しかし、正しい答えのない世界で悩みは続きます。

答えのない世界に答えを求めて、さまよい歩く、くたびれたメタボ中年より。



   ≪ 投資家心理とシステム ≫
2019/06/21(Fri)

2019/06/15 のコメントです。

最近の株式市場は、安値圏でのもちあい状況にあり方向感のない展開となっています。これらに伴い、投資家の心理状態もあまり芳しくないようだ。

私の分析システムには「相場観測(当ホームページにも掲載)」の指標が搭載されていますが、これらの指標で現在の相場状況はある程度把握できますが、それより、もっと明確に分かる方法があります。

それは問い合わせの数とその内容です。その特徴は、現在のような安値もちあい状況であれば「これから相場はどうなりますか」「持株は持続していても良いだろうか」など、どちらかと言うと後ろ向きな投資家の不安な心理状態が読み取れます。

相場の上昇初期においても同じような質問がありますが、声はやや明るく、どちらかというとやや前向きの不安な心理状態となっているようです。これらは、昔も今も変わっていません。

投資家は、いつも不安の中にいます。では、相場の天井や大底ではどのような状況になるかと言いますと、天井圏では、ほとんど相場の行方などの質問はありません。分析システムの問い合わせが多くなります。成績が良くなるため、投資家はウキウキ、イケイケ状態になり、誰にも相談する必要もなくなります。

大底ではどうかと言うと、これまた、ほとんど問い合わせはありません。ダンマリを決め込んで冬眠に入ります。誰かに相談する気力もなくなります。分析システムの問い合わせも少なくなります。

天井や大底の期間はあまり長くないため、問い合わせのない期間は少ないのですが、その他の相場展開では、やはり、あれこれと質問がきます。若い人はメールで、年配者は電話できます。「損切りしなければいけないのは分かっているのだが・・」など。20年前と何一つ変わっていない。

私のところは「よろず相談所」ではないのですが、投資家の心理状態はよく理解していますので、できるだけ丁寧に、時には厳しく答えているつもりです。かつて、私が辿ってきた道でもありますので・・・。

相場の変動の要因には、基礎要因であるファンダメンタルズ、需給関係、そして投資家心理などがあります。相場の急騰、急落では、投資家心理がオーバーヒートして、予想も付かないような状況を作り出すのです。このようなことから、私は、投資家心理について、非常に関心を持っています。

私のオリジナル指標である「目標値」や「抵抗線」などは、統計上から算出した指標ですが、これらを見ると、大多数の投資家の心理状態がわかります。持株がどの水準になったら利食いするか、また、どの水準で損切りするかが統計上にはっきりと出てきます。これらの指標は、だいぶ昔に開発した指標ですが、今でも機能するということは、投資家の心理は、いつも変わらないという証明でもあります。

このようなことから、私は、世の中が、どのように進化しても、どのように変わっても、変わらないのは投資家心理であると思っています。これは非常に重要な意味を持っています。

投資の世界は、技術論だけでは勝てないのです。前回も説明しましたように、同じ分析システムを利用しても「勝ち組」と「負け組」に分かれてしまいます。その理由として、投資キャリアの差もあると思いますが、そこには、多分に投資家特有の心理状態が働いているものです。

投資技術書を読んでみても、私は、投資家心理の解説なしに、技術論ばかりの内容の書籍は、あまり関心をもたない。「最大ドローダウンは50%になるときもあるが、最終的にはこんなに利益が上がりますよ」的な内容では、実践で投資家は耐えられない。著者は実践していない。

時代が変わっても、そこに、変わらない投資家心理があることを忘れてはいけない。分析システムも、投資家心理を考慮したシステムでなければ続かない。

プロのシステムエンジニアは、その作成において素晴らしい能力を発揮します。私も今まで、このようなプロの作成した分析システムを見てきたが、とても素晴らしい。そのようなシステムを見た私は、自分の能力のなさにがっかりしたものだった。

しかし、そのような分析システムは素晴らしいものの、内容を見てみると「あれもできます、これもできます」の内容が多い。投資家に対するアピール度は高い。しかしながら、問題は、製作者が株式投資の本質を理解していないということにある。

投資家が本当に求めるものは「投資家にあまり心理的な負担をかけず、長期間の運用に耐えられるシステムにある」のではないかと考えますが、いかがでしょうか。



   ≪ ネガティブな話ですが・・・ ≫
2019/06/14(Fri)

2019/06/07のコメントです

投資家であれば誰でも「株式投資で生活をしていきたい」と考えたことがあるでしょう。そのような大志を抱いて市場に参入してくる投資家も多いと思います。現在もそれらの目的で孤軍奮闘しているものと考えます。

しかし、その希望が失望に変わるのに時間を要しません。これから投資市場に参入しようと考えている方には申し訳ないのですが、「株式投資で生活をしていく」ということは、はっきり言って無理です。

私の周りを見ても、投資だけで生活している投資家はいません。中には、ひっそりと儲けていて、そのことは絶対に他人には話さないという人がいるかもしれませんが・・・。

私の知る限り、長いスパンで見れば99%の投資家は夢破れて退場していきます。投資の歴史は長く、江戸時代の米相場から始まったとも言われています。それなのに、一時はカリスマと呼ばれていた投資家も今はいない。

冒頭から非常にネガティブな解説となり、肩を落としている投資家もいるのではないでしょうか。しかし、そのような反面、私は、どのような仕事でも、やり方によっては生きる道はあると考えています。

なぜ、このような話をしたかと申しますと、これから投資市場に参入しようとしている方や投資初心者の考え方や、その心構えがまったくできていないというところにあります。

私から言えば「甘い」の一言です。投資の世界に、一般社会のような感覚で参入しようとしています。相場の世界は分からないので、やむを得ないところはあるのですが・・・。すでに投資キャリアの長い投資家であれば理解されていると思いますが、相場の世界は一般社会での常識や理屈は通らないところが多くあります。

教養があり、人付き合いの上手な人であれば出世も早いでしょうし、それなりの待遇や地位も得られるはずです。しかし、相場の世界はそうはいかない。まず、相場の世界は人付き合いがない。経済学を学んでも、やる気があっても、それなりの努力をしても勝てない。

であるから、当然ながら初心者が相場の世界に一般社会の常識や理論を持ち込んでも勝てることはない。「これから頑張って、投資の世界で生きていこう」と考えている投資家には怒られてしまいそうですが・・・。

投資家から「ぜひ、先生にお会いして、相場の話をお聞きしたい」との連絡がある。そのような時、「私は先生ではなく、個人投資家であり、私の顔を見ても儲かりませんよ」と、冗談交じりに返答する。

ある時、北海道から「ぜひお会いしたい」との連絡があった。何度も連絡があり、真剣そうなので会うことにした。お会いして3時間ほど会話をした。「今は、すでに仕事をやめ、株式投資で生活していこう」と考えているとの事。

家族を抱えているため、その話も真剣だった。私は「それになり準備をしているのですか」とたずねると「大丈夫です」と答えた。更に話を突っ込んで聞いてみると「投資金は150万円」と言う。私は絶句した。

相場の世界に夢を抱くのは大いに結構なことですが、あまりにも考えが甘すぎる。甘いというより勘違いに近い。私の歩んできた投資の世界には、なぜかしら、このような考えの人が多い。なぜなんだろうか・・・。

私は、これから投資を始めたいという人に相談を持ちかけられたときには、必ず、「やめなさい、その方が幸せに暮らせますよ」と言っている。本心でそう思っている。私自身も自分が選択した道ではあるといえ、その厳しさは身にしみている。

私は今でも、投資の世界に身をおいていますが、気持ちの上では毎日、崖の渕を歩いているという心境です。投資家には「明日の保障は何もない」という心構えで投資活動を行っています。

若い世代の人たちは、今後、年金制度の破綻などが予想され、これからの社会は国には頼れないという考えを持っているそうです。そのためか、若いうちから老後の心配をしているということも聞いた。また、多くの団塊の世代のリタイヤにより、老後が心配だという話も聞いた。

そのような人たちは、国や社会に頼らず自分自身で何とかしようと考え、投資の世界に足を踏み入れる人達も多いようです。このような人達が安易に投資の世界に参入し、大切な資金をなくしてしまうことのないように、ここに警鐘しておきます。

何度も申し上げていますが、投資の世界は甘くはありません。一般社会の十倍、いや百倍の努力をしても投資で生活していこうということは難しいものです。相場の世界は、白か黒か、丁か半かの世界でもあり、一般社会で培ってきたものは、ほとんど役に立たず、今まで経験もしたことのない世界なのです。

かなり暗い話題となって、私のネガティブさの本領を発揮したところですが、しかし、上記で申し上げたように生きる道はあると思います。何が正しいか分からない、答えのない世界ではありますが、その方向性だけ間違っていなければ、いずれその目的は達成できるのではないかと考えるところです。

相場に限らず、何事にも困難はつきものです。その方向性や目標を見失わなければ、その困難は体験という大きな財産となり、そのバランスは必ず取れるものです。

「成功しないのは、成功するまでやらないからである」



   ≪ システム開発とは・・・ ≫
2019/06/07(Fri)

2019/05/31 のコメントです。

私は現在、少々悩んでおります。それは、投資の世界は、売りと買いしかないわけなので、分析システムもシンブルでよいのではないか。しかし、投資家は、それぞれ投資に対する考え方が異なるので、これらにも対応できるよう多くの分析指標を装備した方が良いのかなど。

私自身にも体験があるのですが、投資家は収益を上げる目的で市場に参入するわけですが「その目的が達成できればどのような投資手法でもかまわない」と考えがちですが、実際にはそのようにはならないようです。

たとえば、売りと買いの指示しかないシステムでは、そこに投資家の考えを挟む余地はまったくありません。そのためか、実際にこのような完全システム売買での運用はなぜかつまらない。

投資家の個人差もあると思いますが、投資においては自分の考えによる判断や、あれこれと検討、検証することが楽しいという投資家も多いようです。このように、その目的は同じであっても、その手段は異なります。

このように異なる投資家向けに分析システムを提供する立場では、そのシステム構築にも悩む。多くの投資家からアンケートなどを取って、それらを参考にシステムを作り上げるという方法もあるのですが・・・。

以前の話ですが、あるシステムエンジニアが株式分析システムを作り上げた。そのエンジニアは親切なのか、ユーザーの希望を取り入れ次々と分析指標を追加し、バージョンアップしていった。結果、その分析指標は数十種類となった。

結局、これらの分析システムは誰も使いきれなくなってしまった。どの指標をどのように組み合わせて運用すれば良いのか開発者も分からなくなってしまったようだ。

選択肢の多いのは大いに結構なことですが、あまり多すぎるとどの指標をどのように利用してよいのか迷ってしまう。現在の情報化社会と同じように、ネットなどで株式情報を検索すると洪水のようにあふれ出してくる。どれが正しく、どれが間違いであるかも分からなくなってしまう。

このように迷いながらもシステム開発を行っているわけですが、最近は、重要な指標のみで、でききるだけシンプルな構成で良いのではないかと考えています。しかし、当研究所のシステムをご利用いただいている投資家の皆さんのご意見を無視しているわけではありません。

システム開発というのは孤独であり、ひとりで黙々とパソコンに向かって作業しているわけです。開発がスムーズにいけば時間を忘れて徹夜作業。行き詰れば、何日もキーボードを打たない日もあります。あまり人間的な仕事とは思えませんが。



   ≪ 責任を感じずにはいられない ≫
2019/05/31(Fri)

2019/05/24 のコメントです。

市場の一寸先は分からない。多少分かったとしても、それらにより持株の処理や新規の仕掛けなど、その対応まではなかなか判断が付かない。であるから、投資家は、常に迷いや悩みから逃れられない。

このような迷いや悩みから開放されたいとの一心から、システム売買ならこれらを解消できるのではないかと考え、システム売買に参入する。しかし、安易な気持ちでシステム売買に参入しても、すべてが解消するわけではない。

システム売買において、大きなトレンドが発生すると含み益が増大する。「これはいける」と思ったものの、相場が反転し、含み益が見る見るうちに減少の一途を辿る。「含み益」は、利益確定しない限り「幻想」に過ぎず、ぬか喜びであることは知りつつも・・・。

投資家は、含み益が最大のときのことはしっかりと覚えています。そして「あの時処分していればなあ」となる。しかし、システム売買はそれを許さない。そこで投資家は悩む。システム売買では「迷いや悩みが解消できると思ったのになあ」と。

お金儲けはそんなに甘くはありませんよ。裁量売買でもシステム売買でも大なり小なり迷いや悩みはあるものです。楽して儲かることなどないことは誰でも知っているものの・・・。

しかし、システム売買においては、投資家の個人差はあるものの、ある程度の期間を辛抱して運用していくと、あまり迷いや悩みを感じずに運用ができるようになるものです。このような状況になるまでの間には、システム売買に挑戦した多くの投資家が脱落していくのも事実です。

実際に、当研究所のシステム売買で億単位の運用を行っている会員の方が何人かいらっしゃいます。たしかに、一時は退会したり再入会したりしたものの最終的には、当研究所の分析システムに落ち着いたようです。

その中の一人からお話を聞いたことがあります。その投資家は「とにかく株式運用で生活していきたい」との信念から、あらゆる売買手法にトライしたそうです。しかし、どのようなシステムでも一時的に利益は上がるものの継続性がないとのこと。

また、他社のシステムでは「マネー・マネージメント」が一切ないため、投資金をどのように配分してよいのか分からず、あるとき調子がよいので全資金を投入したが、相場急変で大損してしまったという。SPS研究所のシステム売買は、ヘッジが入っており、常に全資金を投入してもあまり心配がない。株式投資で生活をしようと考えている私にとっては非常にマッチしたシステムであると話してくれました。

私としても、当研究所の分析システムを採用いただき、多くの投資金を投入し運用される投資家に対して責任を感じずにいられません。そのためにも、皆様のご期待に添えるようなシステム開発にまい進しなければなりません。



   ≪ 今後の課題ですが・・・ ≫
2019/05/24(Fri)

2019/05/18 のコメントです。

最近は、米中貿易問題で市場も揺さぶられている状況にあります。全体では安値より上昇傾向にはあるものの、直近ではこれらの問題で下降傾向であり方向感の定まらないところです。このような相場展開では、成績も上がらないし、強気派も弱気派も思い悩むところではないでしょうか。

このような相場展開では、短期売買に分があるようです。しかしながら、これらも結果論でしかないわけです。今後の展開は短期に上げ下げするということが分かっていれば短期売買にシフトすることも可能です。しかし、後講釈はできても実践では不可能です。

テクニカル分析において、短期用で売買するか長期用で売買するかということは非常に重要なことであり、これらにより分析期間を設定することはシステム構築上、大きな課題となります。

一般的に、短期売買では勝率は下がります。反対に長期売買では勝率は上がります。なぜなら、短期売買では「だまし」が多く発生して勝率を下げることになります。長期売買では、そのスパンが長いため、多少の「だまし」の部分はスルーしていきますので勝率は上がってきます。

投資においては、勝率を云々することはナンセンスであり、勝率を気にするのは初心者だけということになります。要は、投資においては、そのパフォーマンスを競うわけですから、最終的には投資利回りについて考えるべきです。

通常では、長期売買の方がそのパフォーマンス高くなるものの、短期売買が良いのか、長期売買が良いのかという問題は、投資家の好みなどもあり、一概に「どちらが」ということは言えないものです。

本来、短期売買と長期売買の良し悪しは、投資家の判断で行うものではなく、正しくは「相場の展開しだい」と言うことになります。短期に上げ下げする相場では、短期売買が向いていますし、大きなトレンドが発生する相場では、長期売買が向いています。しかし、今後の相場展開など分からないことです。

大きな上昇トレンド形勢の中で、長期売買で運用し、それなりの評価益も順調に増大し続けていたものの、突然のサプライズで相場が急落したとします。このような状況では、当然ながら長期売買においては、その評価益も急減します。

そのような状況に追い込まれた場合、投資家はどのような判断をするべきでしょうか。慌てて持株をすべて処分するのでしょうか。それとも辛抱強くシステムなどの指示に従うのでしょうか。

相場が急落となったとしても、その後の展開など誰にも分からないことです。慌てて持株をすべて処分したものの、その後相場が急回復したら失敗したとなるでしょう。辛抱強くシステムなどの指示に従ったものの、相場は更に下落し評価益も底を付いてしまったとなるかも知れません。

一般に、テクニカル分析では、その多くの手法を「平均値」的な分析を採用しています。この「平均値」的な分析では、相場の急展開には付いて行けず、その判定は遅くなるのが通常です。特に、長期売買においては、それらが顕著に現れます。そのため、短期に乱高下するような相場展開では、その判定も逆になってしまいます。

これらはテクニカル分析の根本的な問題であり、避けて通れないところでしょう。では、これらの問題をどのように解決していけばよいのでしょうか。これらについては、私自身の今後の大きな課題でもあります。

ひとつの考え方として、ヘッジ比率などの指示が買い一辺倒となり、これらに伴い買いポジションを多く積み上げていた状態では、収益も高まるものの、その裏には大きなリスクが存在することになります。

このようなリスクをどのように消化していくかということも考えておかなければなりません。基本的には、投資家の判断を排除して、システムなどの指示に従った売買をお奨めするわけですが、たとえば、買いポジションが95%などとなった場合などには、何らかの対応をすることも考えられます。

たとえば、日経先物(日経mini)などに売りつなぎを入れておくなど。しかし、これらも持株のボラティリティなどを計算し、適切な資金量で日経先物に売り繋ぐという手法をとらなければなりません。機関投資家などは、これらの手法でリスクヘッジをしているようですが、これらも個人投資家においては難しい判断となります。

もうひとつの考えとして、相場急落などでは長期売買より短期売買の方がその対応が早くなります。これらを利用した方法として、長期売買と短期売買を併用して運用するということも良いのではと考えています。利回りはともかく、長期売買と短期売買を併用して運用することにより、過大なリスクを軽減する作用が働くと考えます。

このような考えから、直近の相場変動にも敏感に反応しながらも長期的な運用が可能となるようなオールマイティなシステム開発が望まれるところです。私は、これらを念頭に入れながら、今後もシステム開発にまい進する考えでいます。



   ≪ 人間の器 ≫
2019/05/18(Sat)

2019/05/11 のコメントです。

ゴールデンウィークは株式市場もお休みとなりました。日頃、相場の変動に一喜一憂している投資家の皆さんも、ゴールデンウィーク中は相場からはなれて解放された気分になったのではないでしょうか。大いにリフレッシュできたでしょうか。

さて、今回は「お金」にまつわる話をしてみたいと思います。我々は収益を得ようと投資活動をしています。投資の究極は投資利回りであり、投資金を投じることにより、その見返りとして何がしかの配当や利益を得ることにあります。

つまり、お金を投じてお金を得るものです。投資家は、その見返りをできるだけ多く得ようと日々努力しているものです。これらの行為もある意味では経済活動ではあるかと思いますが、そこに何かを忘れていることはないでしょうか。

私自身も投資家の皆さんと同様に、いかに効率よくそのパフォーマンスを向上させるかに苦心しています。投資で収益を上げようとすることは、投資家の共通の意識であることは間違いありません。

そこで、もし、投資において収益を上げた場合、その後のことはどのように考えているのでしょうか。多くの投資家は、その収益を再投資して、さらに多くの収益を上げようとするのではないでしょうか。これらも投資家共通の意識であると思いますが・・・。

一般に、投資で収益を上げている投資家は3%程度と言われていますので、さらに多くの収益を上げた場合などと仮定してもあまり意味がないかもしれません。しかし、投資経験を積んでいくことにより、少しずつでも収益の積み上げがあった場合、その先にあるものは何でしょうか。

私は「お金を稼ぐことはひとつの手段でしかない」と考えています。お金を儲けることは目標ではなく、目的のための手段であるということです。たとえ、投資で多くの利益を得ても、そのお金も有効に使わなければあまり意味のないものとなります。預金残高を見てニコニコしている人もいるようですが・・・。

投資の目的やその利益の使い道はそれぞれであると思います。利益を得て、それらにより各自の価値観に基づいて、豊かな生活を送るということが本来の目的であるような気がしますが、いかがでしょうか。ただお金を増やすことだけを考えているのでは、ちょっと寂しいような気もするのですが・・・。

では本題に入りましょう。
投資には投資金が必要になってきます。その投資金の源泉は、各自各様であると思いますが、その多くは自らが働いて得た資金であると考えられます。団塊の世代が、老後のためにと、その退職金で投資を始めようとする資金も自らが働いた虎の子の資金であると思います。

自らが汗を流して得た資金であるから、その投資にも慎重になります。元金を減らさず、いかに収益を上げようかと真剣に努力するものです。自ら稼いだお金であるからこそ価値があるのです。

若い投資家であれば当然ながらその投資金も少ないでしょう。若いがゆえに投資の世界に夢を抱いて大きく儲けようとするものです。それらの現象が如実に現れているのが、ブームになっている仮想通貨やFXです。仮想通貨やFXは、少ない資金での運用が可能であり、レバレッジも非常に高く、うまくいけば大儲けもできます。そこが仮想通貨やFXの魅力のひとつでもありますが・・・。

若い投資家であれば、何度か失敗しても再起は容易です。取り返しはつくものです。しかし、すでにリタイヤした投資家はそうはいきません。苦楽を体験し、長く人生を重ねた人であれば、お金の重みも理解しているし、若者とは経験の差もあり、あまり無茶はしないものです。

人間は、額に汗して稼ぐ過程において、その金額に応じて人間としての器(うつわ)が備わっていくものです。苦労して貯めたお金は、早々に無駄遣いはしないものです。苦労して貯めたというプロセスを自分自身で体験しているからです。そして、そのお金の価値を理解しているからです。

一般社会からは、投資で得たお金は不労所得のように、楽して儲けたなどと思われているようです。私が投資家であるから言い訳するわけではありませんが、そのような見解は完全に間違っていると思います。投資家であれば理解されると思いますが、投資の世界で稼ぐということは、一般社会で稼ぐより何倍も大変なことなのです。

これらを踏まえて・・・。投資の世界では大きく儲けることもあり、時には大きく負けることもあります。人間の心理として、大きく儲けるともっと儲けようとする心理が働きます。また、大きく損をすると、その損を取り返そうとする心理が働きます。これらは、人間として不変の深層真理でもあるのです。

もし、大きく儲けた場合「もう少し資金があればもっと儲かるのになあ」と考えます。そして、どこからか資金調達を考えます。一方、大きく負けてしまった場合、何とか損を取り戻そうとするものの資金がありません。そこで「資金があれば、この損を取り戻せるのになあ」と考えます。そして、どこからか資金調達を考えます。

大きく儲けても、大きく損をしても次に考えることは「資金調達」です。もちろん、すべての投資家がこのように考えるわけではないと思いますが、ある意味では、投資家の心理でもあると思います。

もし、個人投資家が「資金調達」ということを頭に浮かべたら、それは破局への始まりと考えて間違いありません。取り返しがつかなくなる場合もあります。その理由は、すでにお分かりであると思いますが・・・。

その理由は「人間には自分の力で稼いだお金以上は、そのお金を運用するだけの器が備わっていない」と言うことです。このことは非常に重要な問題ですので、よく理解しておいてください。

上記の若者の仮想通貨やFX投資の例においても、レバレッジを高くするということは、ある意味では、自分の器量以上の運用をしているということにはならないだろうか。ブームの影で多くの投資家が破綻しているということはあまり知られていない。

これらの例は「自分の器以上のお金は運用できない」ということを証明したものです。私の体験の中で、投資の世界でもこのような例をいやというほど見せ付けられてきました。投資家の皆さんもこれらを他山の石として学んでほしい。

お金というものは、それを稼ぐプロセスにおいて、それらに応じて人間を成長させるものです。それは必ずバランスのとれたものとなるのです。つまり、現在の自分の姿は、今まで自分が歩んできた過程の結果の姿であり、現在の自己資金は、自分自身の現在の器を証明するものなのです。

投資家は、自分の器(器量)の範囲内で投資活動を行うべきであると・・・。



   ≪ 投資手法の根拠 ≫
2019/05/11(Sat)

2019/05/03 のコメントです。

個人投資家向けに「株式投資でどのくらいの利益を上げたいか」というアンケートがあった。その結果も記載されていた。そこには「個人投資家の期待リターンは、年収程度」と記載されていました。

これらについて、皆さんどのように感じられたでしょうか。「もっともだ」「難しいのでは」「少なすぎる」など、いろいろな意見があると思います。感想は感想として、株式投資では、実際にはどのくらいのリターンが望めるのでしょうか。

ある資料によりますと、まず、配当についは、前期基準の配当利回りは2.04%となっています。そして、期待収益ですが、これらはあくまでも過去の数値です。当然ながら、これらの数値は平均値であり、場合によってはマイナス10%の年もあるだろうし、プラス10%の年もあるはずです。

ここで、もし、給与の年収が500万円であった場合、株式投資で、それと同等の収益を上げようとするにはどのくらいの投資金が必要となってくるのでしょうか。年率6%であれば、投資金は8000万円以上必要となってきます。個人投資家で株式投資の投資資金が8000万円以上で運用している投資家がどれだけいるのでしょうか。

ここでまたアンケートの結果ですが「個人投資家の平均的な投資資金は200万円から500万円程度」とされています。これらの結果から、期待と現実とのカイリがとんでもなく大きいとしか言わざるを得ません。これらから、個人投資家はいかに株式投資に夢を抱いているかがわかります。しかし、その反面、現実離れした思いであるとも言えます。

これらの問題に異論を唱える投資家もいます。「投資利回りが年率6%と言うのは平均値であって、技術を駆使すればもう少し高い利回りが確保できるのではないか」と。まさにその通りです。高度な投資テクニックを駆使し運用すれば、平均値以上の利回りが期待できるはずです。

私を含め多くの個人投資家は、高度な投資テクニック駆使し市場の平均利回りを上回るパフォーマンスを上げようと日々努力しているのです。もし、年率25%であれば、期待収益の500万円を上げるには、投資金は2000万円でOKです。このあたりであれば現実味がでてきます。

ただ、この期待値である年率25%も、一過性であれば可能な時期もあるのですが、相場には山あり谷ありで、長期間にわたりこれらのパフォーマンスを上げることは非常に困難となります。しかし、努力如何では・・・。

そこで、我々個人投資家に課せられた課題は、高度な投資テクニックよる実践にあるのではないでしょうか。しかし、この「高度な投資テクニック」以前の投資家も多いのも事実です。投資金が500万円であるのに係わらず、損切りもできないのに、年間500万円の利益を上げようとする無謀な考えの投資家もいます。冷静になって考えれば分かることなんですがねえ・・・。

勘違いはともかく、投資の世界では「金融理論を学べば必ず儲かると思う人」と、「金融理論など役に立たないと思う人」がいます。これらについては、私が常々申し上げています「投資の世界には正しい答えはない」ということであり、どちらが正しく、どちらが間違っているとは言えません。

強いて言えば「理論が伴った実践」にあると私は考えています。理論ばかりで頭でっかちなってもいけませんし、理論もなく感覚的な売買でもいけません。理論と実践が車の両輪のようにかみ合った状態での運用がベストではないかと考えています。

高度な投資テクニックの追求において、多くのテクニカル分析派の投資家は、いろいろなテクニカル分析指標を駆使して運用されているものと思います。そこで、現在採用しているテクニカル分析指標の根拠は何だろうと考えたことがあるでしょうか。何も考えず無条件で利用していないだろうか。

私が最初に覚えたテクニカル分析指標にサイコロジカルラインがあります。サイコロジカルとは「心理的な」という意味であり、投資家心理は、株価の上昇が続けば、ますます強気に傾き、逆に株価の下落が続けば弱気に傾きがちである。

このような考え方から直近12日間の中で終値が前日比プラスの日数を数え、12日間のうちプラスが何日あったが、その比率を求める。前日比変わらずの場合は、前日プラスであれば、その日はプラス、前日マイナスであれば、その日はマイナスとして数える。サイコロジカルラインの考え方に上昇幅・下落幅を導入したのがRSIである。

これらのサイコロジカルラインは、投資家の強気と弱気の心理を捉えた指数であり、市場は投資家の心理状態を良く表したものであり、ある意味では理論的である。しかし、私が問題にするのは、その点ではなく分析期間が12日間というところです。

なぜ12日間なのだろうか。13日間では、あるいは20日間ではいけないのだろうか。根拠が希薄であれば、その結果もあいまいになってしまう。何事にも原因・結果の法則がはたらく。

「あなたの分析手法に理論(根拠)があるのか」とよく尋ねられる。私は、それらの質問には次のように答えています。「私は特に金融理論を学んだわけではないが、その根拠(原因)には、徹底したバックテストにある。これらは金融学ではないかもしれないが、膨大なバックテストの結果は、ある意味では統計学(理論)ではないでしょうか。私は、うまく行かないときも、これらを心のよりどころとして、そして、その統計を信じて日々運用を続けています。そのためか、今でも現役でいられます」と答えています。

私は統計学も理論であると考えています。根拠なき運用では、いずれ破綻します。ここで、投資家の皆さんも、現在運用されている投資手法の根拠について、もう一度考えてみてはいかがでしょうか。



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