2024/08/11 のコメントです。
  8月に入り株式市場は乱高下。短期間で日経平均は1万円前後の下げ幅となって、これはリーマンショック以上の変動となっています。投資家はパニック状態です。このような時、投資家はどうすればよいのか。ウォーレン・バフェットは言っています。「市場に留まるべきである」と。
  さて「短期相場観測指数」を発表して以来、アクセスは順調に伸びています。短期相場観測指数は、非常に短期に変化しますので戸惑うかもしれませんが、ロスカットを入れて適切な運用を行えば、緩やかな右肩上がりの収益が確保できるというシミュレーション結果が得られています。
  一連のシミュレーションにおいて感じられることがありました。それは仕掛け時のタイミングです。もちろん仕掛けは成り行きなのですが、目先的な売買と短期的な売買では仕掛け時のタイミングにより優劣が分かれてくるようです。
  これは日経平均先物での売買シミュレーションですが、目先的な売買では、当日の終値での仕掛けが有利になります。短期売買では翌日の寄り付きによる仕掛けが有利となっています。これらの差は期間(時間)の経過ともに大きな差となって現れてきます。
  相場が荒れている時やボラティリティが大きい時、また、目先的な売買では、その日(当日)の終値による仕掛けが有利となっています。その原因を考えてみました。ボラティリティが大きく、相場が一方通行となった時などは、翌日の寄付きは窓を開けて飛ぶ時も多くあるので、当日の終値での仕掛けが有利となっているようです。
  また、相場が落ち着いた変動の場合や売買スパンが目先売買より長くなる売買(短期的な売買)の場合は、翌日の寄り付きでの仕掛けが有利です。その理由は、短期的な売買では相場の流れの中での売買判定となるため、その流れを継続する形の翌日の寄り付きでの仕掛けが有利なのではないかと考えます。
  そこで、現実的に当日の終値で売買できないのではという疑問が沸きます。当然ながら株式売買は、当日の終値を見てから分析しても当日の終値での売買はできません。しかし、先物は3時15分まで売買が可能であるため、当日の終値近辺での売買が可能となるのです。
  もし、3時15分までに分析が間に合わない場合は、夜間取引の寄り付きでという手もあります。売買スパンにより、より有利な仕掛けのタイミングを選択できるものと思います。
  現在、SPS研究所のホームページで公開しています「短期相場観測指数」は、上記の解説の「短期的な売買」にあたります。
  以上のような新たな発見をしました。今までも膨大なシミュレーションの後には何らかの新たな発見があるものです。その積み重ねが新たな投資手法となっていくのです。現在は、私がシミュレーションを始めた当初より想像もつかないような手法へと変化してきました。
  また、些細なことかもしれませんが、一般的なテクニカル分析手法は株価の終値で分析しているようですが、これを中値(始値と終値の中間値)で分析すると、わずかですがパフォーマンスが向上します。わずかでも、ちりも積もれば・・・・ となります。
  相場の分析は非常に難しいものです。努力しても何も得られないことも多いのですが、努力しなければ何も得られないということを肝に銘じで頑張っています。
   |