| 2024/03/01 のコメントです。
 日本の株式市場は本日(3/1)史上最高値(先物市場では4万円台)を付けました。あまり過熱感はないようです。一方、中国の上海総合指数は、一時3000ポイント割れとなっています。
 
 中国と言えば不動産バブル崩壊に続き、最近は金融崩壊も発生しているようです。国民は不動産バブルを回避するため株式投資へと向かったものの、ここでも株式市場バブルとなって低迷しています。
 
 株式市場がバブル化している時に、これらに関した面白い記事があった。「上海の路上で物売りをしている人が、屋台の陰でパソコンを開いて株取引に勤しんでいる姿も有名になりました」という内容であった。
 
 この記事を読んで私はあることを思い出した。それは1929年にニューヨーク証券取引所で株価が大暴落したことを端緒として世界的な規模で各国の経済に波及した金融恐慌、および経済後退が起きたことです。
 
 これは有名な話であるが、ジョセフケネディ(元アメリカ大統領ジョン・F・ケネディの父)は暴落前にすでに株で巨万の富をえて、さらに買い増していた。ある時、彼は靴磨き少年から「おじさん今なら〇〇会社と××商会が買いだよ」というアドバイスをもらったと言う。
 
 このとき彼はピンときた、「株は買う人がいて売る人がいるから売買が成立する。株のことに興味のない靴磨きの少年が株の話をしている、ということは買いたい人はすでに株を買ってしまって、売りたい人ばかりだ、株は間違いなく暴落する」と考えその日のうちに手仕舞ってしまった。そして、回りの富豪たちがこの暴落でどんどん、いなくなっていく中、彼の手元に富が残った。
 
 ここでの靴磨きの少年の話と屋台の影でパソコンを開いて株式取引している人があまりにも似ていませんか。なぜなら、この人たちは通常では株式取引などにはあまり関係のない人たちではないだろうか。その関係のない人たちまでが株式投資に関心をもち始めると言うことは・・・。
 
 中国市場に話は戻しますが、香港に拠点を置くヘッジファンドから、市場が加熱状態の時に「中国の株式投資バブルの過熱ぶりは尋常ではなく、早ければ年内にこのバブルが弾けてもおかしくないという声が出はじめていた」と言っていたようだ。それはまさに現実となった。
 
 このように中国経済のバブルの問題が叫ばれて久しいのですが、いずれは株価と同じように異常に跳ね上がったものは、かならず調整されるものです。中国のバブルは日本のバブル崩壊期と比較すると少し異なっているような気がします。
 
 その要因は、中国は共産党が支配している資本主義であり、中国型資本主義は西側の資本主義とは異質であることや人口は日本の10倍もあるなど、我々の尺度では測れない不思議な国である。
 
 中国は世界中でいろいろな問題を引き起こしているようですが、いずれにせよ、すべて最後には正しきに帰するものである。
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